初夏、冬タイヤを履いたままで彼女は私のところにやってきました。 灰皿には、煙草の吸殻。 主人にタイヤ交換してもらい、私は車体の泥を落としながら、私の頭の中にこの歌が響き始めました。I'm in love with my car~あ、ほんとだ。
ガソリンが無くなってきて車体が軽くなると、エンジン音が澄んできて、 離陸しそうなくらいいい音です。
私の独り言も鼻歌もエンジン音に吸い込んで、容れてくれる。愚痴、悪態、不満さえも (雪道の悲鳴も)。
"Cars don't talk back they're just four wheeled friends now" 女と違って口答えしない、だと解釈していて、なんだつまんねえ男だな、なんて思ってましたが違いますね、。この”talk back"は、きっともっと深い。 ついつい発してしまった感情を、小さな、暖かい空間に聞こえてくるエンジン音は、 吸い込んでくれる。 ここに車と人の交歓のような、気持の安らいでくるものがあるのだ。
そして、このことをわかって歌にするなんて、 Roger Taylor、あなたも深い男だったのねえ。
*歌詞は、HOLLYWOOD RECORDS "QUEEN TWENTY YEARS REIGN""A Night At The Opera"から引用しました。