《櫻井ジャーナル》

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2012.07.20
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カテゴリ: カテゴリ未分類
 NATOや湾岸産油国はリビアに続いていシリアの体制転覆を目指しているが、今年に入るとシリア政府を「悪玉」に仕立てるためのプロパガンダがインターネット上で明らかにされはじめ、仕上げを急ぐ必要に迫られている。最近の反政府軍による攻勢(ダマスカス・ボルカーノ作戦と呼ばれているらしい)は、そうした事情があるのだろう。

 シリアの場合、ロシアや中国が本格的な軍事介入に反対しているため、NATO軍が空爆で政府軍を粉砕するという筋書、つまり「リビア方式」も難しい。そこで「 コソボ方式 」に切り替えたという話が2月頃から伝えられるようになった。

 ウォール街の「占拠運動」や湾岸産油国の民主化要求運動に対する弾圧に興味を示さない「西側」のメディアだが、リビアやシリアの「独裁体制」には敵意を剥き出しにして、偽情報を精力的に広めてきた。その情報源として「活動家」や「人権団体」が出てくるのだが、そこから出てくる話が事実に反していることが明らかにされてきたのだ。

 1982年にアメリカのロナルド・レーガン大統領はイギリス議会で「プロジェクト・デモクラシー」なる用語を使い、注目された。このプロジェクトは、偽情報を流し、文化的な弱点を利用した心理戦を仕掛けようというもの。

 当初、ターゲットにされていたのはソ連圏。反ソ連派を「民主勢力」ということにして支援、体制を揺さぶった。そうした「民主勢力」の象徴的な存在がポーランドの連帯。バチカン銀行を使った違法送金も明らかにされている。この「民主勢力」、牧歌的なのか思慮に欠けるのかわからないが、CIAとの関係を隠していなかったため、西ヨーロッパでは支援の輪が大きくならなかった。

 シリアでも似たようなプロパガンダが展開されているが、中でもイギリスのBBC、アメリカのCNN、カタールのアル・ジャジーラの「活躍」が目立つ。こうしたメディアが重宝していた「活動家」がシリア系イギリス人のダニー・デイエム。3月の初め、 ダニーや彼の仲間が「シリア軍の攻撃」を演出する様子 が流出して「西側」のメディアは赤っ恥をかくことになった。

 2月14日に ホムスのババ・アムルでパイプラインが爆破された

 よほどネタに困ったのか、BBCは5月27日、 イラクで2003年に撮影された写真 をシリアで殺された子どもたちと思われる遺体として 1枚の写真を掲載 している。「残虐なシリア政府軍」というタグがついていれば、中身を吟味せずに何でも売ってしまうという姿勢だ。これがBBC。

 5月にホウラ地区で住民が虐殺されるという出来事があったが、これも当初は政府軍、あるいは親政府軍の武装勢力が実行したと宣伝されたが、現地に入ったロシア人ジャーナリストは反シリア政府軍の仕業だと報告、さらに ローマ教皇庁のフィデス通信 ドイツのフランクフルター・アルゲマイネ紙 が同じ内容の話を伝えている。反政府軍はキリスト教徒も虐殺のターゲット。また、 イギリスのチャンネル4 のアレックス・トンプソンは、反政府軍は彼の取材チームを交戦地帯へと導き、政府軍から銃撃されるように仕向けたとしている。

 そもそも、2007年の時点で、 調査ジャーナリストのシーモア・ハーシュ は、ジョージ・W・ブッシュ政権がサウジアラビアなどの国々と手を組み、シリアやイランを攻撃する秘密工作を始めたと警告した。

ウェズリー・クラーク元欧州連合軍最高司令官 は、ジョージ・W・ブッシュ政権が2001年9月11日の直後に作成した攻撃予定国リストにはイラク、イラン、シリア、リビア、レバノン、ソマリア、スーダンが載っていたとしている。しかも、 1991年にポール・ウォルフォウィッツ国防次官(当時)

 ネオコン、つまりアメリカの親イスラエル派はシリアの次にイランを攻撃するつもりなのだろうが、そうなるとアメリカの経済は崩壊する可能性がある。戦争という押し込み強盗で富を奪うつもりなのかもしれないが、アフガニスタンでもイラクでも成功したようには思えない。





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最終更新日  2012.07.21 04:07:58


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