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2023.03.24
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カテゴリ: 恩納村



沖縄本島北部の「恩納村/おんなそん」に「前兼久/まえがねく集落」があり、沖縄の方言では「メーガニク」と呼ばれています。1721年に清の官僚であった「


(前兼久の御嶽に登る階段)

(前兼久の御嶽/祠内部)

(北側にある集落の古島に向けられた霊石)

(前兼久の御嶽から見た集落の古島方面)

その昔「前兼久集落」は公民館の辺りから大きく分けて南側を「メーンダカリ/前村渠」北側を「クシンダカリ/後村渠」と呼んでいました。戦前になると集落の南から北に順に「メーグミ/前組」「メーヌナカグミ/前の中組」「クシヌナカグミ/後の中組」「クシグミ/後組」と区切られるようになったと伝わります。「前兼久集落」を南北に通る「恩納サンセット街道」沿いにある丘陵の階段を登ると頂上に「前兼久の御嶽」の拝所があり、赤瓦屋根の建物は「冨着集落」がある北側を背に建立されています。この祠の内部にはウコール(香炉)が祀られ、花瓶と湯呑設置されています。また、この建物の向かいの広場には、かつて「前兼久集落」が発祥した「古島」に向けられた霊石が祀られています。「前兼久の御嶽」は毎年1月2日の「ハチニガイ/初御願」で集落の住民により大切に拝されています。


(前兼久の古島)

(ヒジャガー/ウブガー)

(ヒジャガー/ウブガーの湧き水)



「前兼久」の「古島」は現在の「前兼久集落」と「仲泊集落」の間にある山手側の丘陵にあったと伝わります。「前兼久」の「ウブガー/産井」である「ヒジャガー/比嘉川井」がこの古島の丘陵麓にあります。「ウブガー」の湧き水は部落で子供が産まれた際に産水として利用された他にも、元旦に生命を新しくする「スディミズ/若水」を汲み赤子の額に「ウビナディ/水撫で」をして健康祈願をしました。「前兼久集落」の古老によると昔は「ヒジャガー」東方の丘の上で毎年盛大な祭りが開催されて「前兼久」が分離してきた「冨着」の古島の方面に向かって遥拝が行われていたそうです。この「ヒジャガー」は「前兼久漁港」の東側に位置し、規模の大きい井戸には現在も水が豊富に湧き出ています。井戸には水の神様に感謝する祈願を行う「ウコール/香炉」が祀られており、毎年1月1日の「カーウガン/井戸御願」で大切に拝されています。


(アガリカーニー/東川根)

(アガリカーニー/東川根)

(アガリカーニー/東川根の仏壇)

「前兼久集落」の最高旧家と言われているのが草分け家の「アガリカーニー/東川根」で「前兼久の御嶽」の丘陵西側に屋敷がありました。現在、この敷地には「アガリカーニー」の「カミヤー/神屋」が建立されています。1月2日の「ハチニガイ/初御願」の際に集落の住民がこの「カミヤー」に集まり無病息災と集落の繁栄を祈願します。この家からは「ニーチュ/根人」や「ニーガン/根神」が出自し「前兼久」を管轄していた「山田ノロ」を祭祀の際に村に御迎えする「スバノ主」もこの血統から出たと言われています。また「アガリカーニー」の家は戦前から現うるま市「石川」に出向いて「冨着ペーグミー/親雲上」の位牌を拝していました。戦後になると「石川」からお迎えしたこの位牌を「カミヤー」に祀り大切に拝しています。「前兼久」は北側に隣接する「冨着」から分離した集落で「石川」から移り住んだ「冨着ペーグミー」が「冨着」の脇地頭を治めていました。そして、この人物の長男が「前兼久」の集落を草分けしたと伝わります。


(冨着ペーグミー/親雲上の位牌)

(カミヤー/神屋のヒヌカン/火の神)

(カミヤー/神屋のトゥクシン/床の神)

「前兼久集落」の古老によると、「アガリカーニー」の母親が生前(明治時代後半)に「アガリカーニー」の遠い先祖は「南風原/はえばる」の「宮平グスク」に祀られていると述べた事から、この草分けの旧家がその地を拝しに出向きました。それ以来「アガリカーニー」門中は正月の初御願と8月に「前兼久の御嶽」に登り「宮平グスク」を遥拝するようになり、それが集落全体の行事として広まり現在に至っています。「アガリカーニー」の「カミヤー」には、この旧家の先祖である「冨着ペーグミー」の位牌が祀られています。仏壇に向かって左側には「ヒヌカン/火の神」が祀られ、3体の霊石と古くから継承されるウコール(香炉)が設置されています。さらに仏壇に向かって右側には「カミヤー」を守護する「トゥクシン/床の神」のウコールが祀られています。5月4日のハーリーの際には「アガリカーニー」の「カミヤー」で海幸祈願が行われ、更に7月の盆踊りや綱引きなどの集落対抗行事の際には必ず「アガリカーニー」から祭りが始まります。






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最終更新日  2023.06.01 08:48:43
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