JINさんの陽蜂農遠日記

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2020.04.04
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『旧東海道を歩く』ブログ 目次

道は大きく左に曲がるが、旧東海道は『田村神社』方向にまっすぐ進む。
その先に田村川に架かる『海道橋(旧田村橋)』の袂手前に高札場跡があった。
復元された高札には、道中奉行所から出された規則(定め書)の内容が書かれており、
一般の旅人については一人につき三文、また荷物を馬に乗せて渡る荷主についても
馬一頭につき三文の渡り賃をとることが書かれていた。
下記に句読点を補い読み下し文で紹介。
「田村川橋歩行渡しの処、出水の節、差支候に付、土山宿自普請を以、道附替橋掛渡し、
当閏十二月二十三日より相通し、御用の通行、武家の往来、近村渡世の者これ除き、
其外諸旅人より壱人に付三文宛、荷一駄に付荷主より三文宛 永くこれ取るべく者也。
安永四未閏十二月 道中奉行」。



「高札の解説について
この高札の文章は、田村川橋 について、道中奉行所から出された規則(定め書)の内容が
書かれているものです。
この田村川橋ができるまでは、この橋から約600m程下流に川の渡り場がありましたが、
大水が出るたびに溺れ死ぬ旅人が多く出たため、 その対応に土山宿の役人達をはじめ、
宿の住民の苦労は大変なものでした。 また、川止めも再三あり、旅人を困らせていました。  
そこで幕府の許可を得て、土山宿の人達が中心になりお金を集め、今までの東海道の道筋を
変えて新しい道を造り、田村川木橋を架けることになりました。
「この橋を渡ることができるのは、安永4年(1775)の閏月12月の23日からである。
(旧暦には閏月があり、この年は12月が2回続く) この橋を渡る時、幕府の用で通行する人達や、
武家の家族が渡る時は無料である。 また、近村に住む百姓達の中、川向うに田畑があり、
毎日橋を渡って生活しなければならない人達の渡り賃も無料である。
しかし、それ以外の住民および一般の旅人については1人につき3文、また荷物を馬に乗せて
渡る荷主についても馬1頭につき3文、渡り賃を取ることになっている。
この規則は一時的なものでなく、橋があるかぎり永遠に続くものである。」



『田村川』に架かる『海道橋(旧田村橋)』には擬宝珠が付けられていた。
ここに橋が初めて架けられたのは安永4年(1775年)、田村永代板橋と呼ばれ
幅二間一尺五寸(約4.1m)、長さ二十間三尺(約37.3m)、約30cmの
低い欄干が付いていた。それ以前は現在の国道1号が通る田村橋より約50m下流辺りを
徒歩により渡っていたという。
江戸時代の板橋を再現したというもので、平成17年3月に架け替えられたと。
海道橋の渡り詰めには、井上士朗の句碑、そして歌川広重画 「東海道五拾三次之内土山春之雨」
があった。



『田村川』の上流側を見る。



『田村川』の下流側を見ると国道1号線が見えた。
その下流域が田村川の徒歩渡し跡となる。
この日の水量くらいなら徒歩で渡ることも十分可能だが、川幅が狭いので大雨が降ると
激流になり溺死する旅人も多かったらしい。



『井上士朗句碑』
「鮎の背に 朝日さすなり 田村川」



『井上士朗句碑解説』
「江戸、中、後期の俳人。 初号支朗、別号枇杷園、朱樹叟。尾張(愛知県)守山の人。
名古屋新町の町医井上家の養子となり3代目を継ぐ。
 俳諧を加藤暁台、国学を本居宣長、絵画を勝野范古、平曲を萩野検校に学び、医者としても
城下一の評判があった。 俳諧では 「尾張名古屋は士朗(城)で持つ」 と俗謡にうたわれ、
夏目成美、鈴木道彦と共に、寛政三大家の一人として重んじられた。 編著は枇杷園句集(1804)、
枇杷園句集五集(1808)、枇杷園随集(1810)、枇杷園七部集(1~5編)に収められる。」



『歌川広重画  東海道五十三次之内 土山 春之雨』は田村川板橋を描いているのだと。



「歌川広重は、多くの道中図や名所図を描いているが、天保4年(1833)に刊行された 
「東海道五拾三次」 (保永堂版)は、その中の代表作といえる。作品には、季節感や自然現象、
旅人の姿や各地の名物などが随所に織り込まれ、叙情豊かな作風を生み出している。
土山を描いた 「春之雨」 は、雨の中、橋を渡る大名行列の姿を描いたもので、田村川板橋を
渡り、田村神社の杜のなかを宿場に向かっている風景であると言われている。
土山宿は東海道49番目の宿で、東の田村川板橋から西の松尾川(野洲川)まで、
22町55間(約2.5km)に細長く連なっていた。
東の起点である田村川板橋は、安永4年(1775)に架けられたもので、このとき東海道の路線が
変更され、田村神社の参道を通るようになったと言われている。」



こちらが『東海道五十三次之内 土山 春之雨』。
江戸時代には土山は雨が多い土地柄という印象が強かったようで、広重の絵でも雨の情景が
描かれています。



『海道橋(旧田村橋)』を渡り、木々に囲まれた参道を進む。



右手に田村神社』の『二の鳥居』があった。



『二の鳥居』の扁額は『正一位田村大明神』。



『田村神社由緒之碑』。



青銅製の『二の鳥居』を潜って進む。



参道を進む。



『三の鳥居』。



そして正面に『田村神社』の境内に。



『田村神社 案内図』。



『田村神社拝殿』。
奈良時代の鈴鹿山中に跋扈すると恐れられていた鬼神(山賊)を坂上田村麻呂公が討伐され、
一路平安を確保されたとする「鈴鹿の鬼退治」はたいへん有名。
古来都より伊勢へと参宮する交通の要所だった鈴鹿の峠に、交通の障害を取り除き土地を
安定させた功績は大きく称えられ、このご遺徳を仰ぎ、坂上田村麻呂公ご薨去の翌年となる
弘仁3年(812)、ご由縁の地たる土山に嵯峨天皇の勅願所として祀られ高座田村大明神と
称したと伝えられている。



拝殿に掛かる『大名垂宇宙』の扁額。
読み方は、漢詩読みで「大名宇宙ニ垂ルル」と読み、「その名は、広大な宇宙にまで、
知れ渡った」という意味だと。坂上田村麻呂の偉大な功績は、宇宙にまで名だたるもので
あったというメッセージなのであろう。



安政4年(1857)の『阿形の狛犬』。



『拝殿』の奥にある『神明石鳥居』を潜り『本殿』に向かう。



『神馬』。



『厄落とし太鼓橋』を渡る。



石鳥居のある参道を更に進む。



『本殿』への階段の上には巨大な『破魔矢』が。



そして『本殿』に到着。
旧本殿は江戸時代中期に焼失した社殿を再建したもので、築後260年余りが経過していた
ことから老朽化していた。現在の本殿は平成23年に造替されたもので、旧本殿を受け継ぎ、
銅板葺き三間社流造の様式がとられている。
主祭神 - 坂上田村麻呂公、嵯峨天皇、倭姫命
配祀神 - 稲倉魂命、大己貴命、国狭槌尊、大山咋神、荒魂



『本殿』の内陣。



『商売繁盛の神様 吉崎稲荷神社』への案内板。



『吉崎稲荷神社』。



杉?の巨木。



『矢竹』。



『矢竹(厄除矢)の由来』

言向け平定された際、御弓矢を張り給いて申された「今や悪鬼も無し、これより此の矢の功徳を
以て万民の災いを除かん.此の矢の落ちたる地を吾が宮居として斎き祀れ」放たれた矢は
ここ本殿前に落不思議なことに青々と芽が出て育ち、現在の矢竹となったと伝えられています。
田村大神の御心を心として神矢を奉製し、矢の功徳を以て御崇敬者の厄災を祓い開運恵方を
導く深き信仰となったのであります。」



『本殿』前から境内の池を見る。



池の前の石灯籠。



『本殿』を斜めから振り返る。



『末社』。



『天満神社』。
主祭神:菅原道真公。



『祝谷神社』
主祭神:祝谷大神。



男女の厄年は62歳より上はないことを初めて知る。




『年寿』について、ネットで復習したのであった。
昔の人はいろいろと考えたのであった。



『拝殿』前に戻ると『手水舎』が。



『手水場』。



『祈祷殿』。



御朱印を頂きました。



そして国道1号線に向かって参道を進む。
参道の両側は鬱蒼とした杉木立になっていたのであった。
これが国道1号線に面して建つ『一の鳥居』。



『田村神社』社標。



裏には『元帥伯爵 東郷平八郎謹書』と刻まれていた。

『東郷平八郎』は明治37年(1904年)2月10日からの日露戦争では、旗艦「三笠」に座乗して
ロシア海軍太平洋艦隊の基地である旅順港の攻撃(旅順口攻撃・旅順港閉塞作戦)や黄海海戦を
はじめとする海軍の作戦全般を指揮した人物。
そして昨年2019年の6月に日露戦争の最後の激戦の地となった『旅順要塞』を
訪ねたのであった。







そして再び国道1号線に出たのであった。



国道1号線を渡り『田村神社』を振り返る。




                              ・・・​ もどる ​・・・


                   ・・・​ つづく ​・・・





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Last updated  2020.04.26 06:41:36
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