JINさんの陽蜂農遠日記

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2022.11.30
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カテゴリ: JINさんの農園
次に訪ねたのが「 長樂寺 」。
平塚市札場町15−42。



寺号標石「 高野山 真言宗 海詠山 長樂寺 」。
側面には「高野山開創千二百記念 令和三年十二月吉日 智運 代」と記されていた。



昨年、新装なった見事なそして巨大な白木造りの「楼門」。
「楼門」とは二階造りの門。現在では、下層に屋根のある門を二重門と呼ぶのに対して、
特に、下層に屋根のない二階造りの門を言う。




「楼門」の扁額は青字で「長樂寺」。



左右の「間」には、未だ何も安置されていなかったが、いずれは像等が
安置されるのであろうか?



「楼門」を潜り、境内に入ると正面にこれも新装なった「本堂」が。
「長樂寺」のHPによると
「第2次世界大戦末期の空襲による焼失後、長楽寺は伽藍再興の機会に恵まれないまま
戦後60余年の時が過ぎました。しかし復興を望む檀信徒の熱意が実り、平成20年(2008)、
本山•高野山の推挙により新住職を招聘。同時に「平成の大復興事業」に着手しました。
新たな本堂である「金堂」、寺務所や集会所として使用される「金剛閣」、住職の住居となる
「庫裡」などの建設が進められ、ついに平成24年(2012)に完成しました。」と。




賽銭箱には「五三の桐紋」と「左三つ巴紋」が。



内陣。



本尊は「薬師瑠璃光如来像」。



「本堂」の「海老虹梁」を見る。



「海詠山長楽寺 縁起」。




海詠山長楽寺は、高野山真言宗の寺院であります。
江戸時代後期に編纂された。「新編相模国風土記稿」によれば、長楽寺は紀伊国(和歌山県)
高野山の直末寺であり、薬師瑠璃光如来を本尊とし真言宗寺院として大いに栄え、十三ヶ寺の
末寺を配し三島神社の別当も務めたとされます。
また、関東壇林の一つとして教学盛んな一大教場をなしたとされる相模国の古刹であります。か
つて、真言密教の開祖弘法大師空海が関東、東北地方へ巡錫の旅に出られた際、伊豆国修善寺よ
り船で相模川の下流地、須賀湊に上陸され現在の長楽寺の地に最初に滞在されたとの史記もあり
ます。
開山は文治元年(1185)頃、僧鎮海が草庵を建て海詠庵と称し住居したことに始まり、その後、
建保三年(1216)に、僧朝秀が中興し庵号を海詠山としました。それより約八百年間、栄枯盛衰
の年月を経て様々な出来事も多々あったと思われますが、昭和二十年の太平洋戦争による戦災で、
塔堂伽藍を焼失したことが悔まれ、現在では、かつての面影は殆ど残されていません。境内には
戦災を逃れた地蔵堂や貴重な石仏や石塔が残されています。
正面の本堂や庫裏は、平成二十年より進められた、長楽寺平成の大復興計画の一環で、六十七年
ぶりに建立されました。本堂の須弥壇には、薬師瑠璃光如来を本尊とし、脇侍に日光、月光菩薩
と、それを守護する薬師十二神将が奉安されています。
〇 長楽寺年中行事
  一月七日   七草会  
         七草粥で人日(じんじつ)の節句を祝い、邪気をお払いいたします。
  一月二十一日 初大師 護摩供養
         弘法大師さまが御入定された三月二十一日にちなみ、新春最初の正当日を偲
         び、御供養をいたします。
  三月十七日 ~ 二十三日 春季彼岸会
         春分の中日に当り、御先祖の御霊を供養し、迷いの此岸より悟りの彼岸へ引
         導し、滅罪生善を厳修いたします。
  三月二十一日 弘法大師御影供
         弘法大師さま御入定日で正御影供と称します。当山では御大師の遺徳を偲び
         報恩を棒げ、御供養をいたします。
  八月八日   施餓鬼供養
         餓鬼道に苦しむ餓鬼や有縁無縁の仏、精霊など、三界万霊に施しの法要を修
         します。
  八月十三日 ~ 十六日 孟蘭盆会
         衆僧は施主の七世父母や祖霊の為に法要を修し、功徳の力で、苦をお救いい
         たします。
  九月十九日 ~ 二十五日 秋季彼岸会
         秋分の中日に当り、御先祖の御霊を供養し、迷いの此岸より悟りの彼岸へ引
         導し、滅罪生善を厳修いたします。」



「本堂」を斜めから。



左手にあったのが、寺務所や集会所として使用される「金剛閣」。



境内の右側には、左に「三界萬霊塔」そしてその右には石碑群が。



一番右の石碑・「山口福太郎君之碑」、明治三十九年五月。
以下、くずし字の師匠・高校時代の学友女史が現地出向し、解読して下さいました。



「藤田定五郎君之碑」、明治四十二年十月。
明治四十一年韓国事變殉難者 陸軍歩兵二等卒勲八等旭日章 藤田定五郎氏の慰霊碑。



線刻画・観音菩薩が刻まれた石碑。



こちらも現地に駆けつけてくれた師匠から。
「為田中八
 重長女静
 枝両霊菩
 提奉刻観
 世音菩薩
 以弔其霊」
田中八重、長女静枝両霊の菩提のため、観世音菩薩を奉刻し、以ってその霊を弔う。」と。
「碑裏の記事によると、八重さん25歳、長女静枝ちゃん5歳。同日に亡くなったようです。
昭和7年6月ですが、何があったんでしょう?」とも師匠から。



庚申塔群。



「三猿庚申塔」。
不見不言不聞の三猿像が大きく刻まれた貞享4年(1687)造立の庚申塔。
青面金剛をあらわす梵字「樺(ウーン)」を頂点に、三猿をピラミッド型に配置するなど、
ニ段に三尊形式に浮彫されている市内唯一の庚申塔でとのこと。



「六臂青面金剛像」。



4基の庚申塔のうち、左端にある両脇にニ猿を従えた青面金剛庚申塔は、造立年代は不詳ですが、
湘南地区における17世紀中葉の民間信仰のあり方と、青面金剛と三猿が庚申塔の刻像として
全国に定型化していく祖型として、資料的価値が高く貴重な石造物です。これと同じ像容の塔は、
平塚2基、茅ヶ崎3基、寒川1基、藤沢1基とこの地域に限って計7基存在し、ほぼ同時期に造立
されていることが確認されており、いすれも神奈川県指定重要文化財で全国的にも珍しい庚申塔
であるとのこと。

「六臂青面金剛像」。



これが神奈川県指定有形民族文化財指定の「四臂青面金剛像」。



「神奈川県指定有形民族文化財
長楽寺の庚申塔  一基
                             平成十八年二月十四日指定
この石塔は、光背型塔で刻像は四臂青面金剛と二猿で、青面金剛の四臂の持物は右上手に剣、
右下手に宝棒、左上手に三叉戟、左下手に索を持ち、頭には三股冠とともに怒髪様のものを
刻む。左右の二猿は両膝を立てて正面を向いて座り、右猿は手を膝の上におき、左猿は膝上で
手を結ぶ。
紀年銘は持たないが四臂青面金剛と二猿の庚申塔は、神奈川県内に他に六基あり、市内大島の
正福寺、寒川町大曲の下大曲神社、茅ヶ崎市甘沼の八幡大神、行谷の金山神社、十間坂の
神明宮、藤沢市遠藤の御嶽大神に残っている。これらは承応二年(一六五三)から明暦四年
(一六五八)に建立されていることから同時期に建立されたと考えられる。
刻銘は台部にあって、「片倉[ ]母 為妙□逆修也」など、人名および「逆修也」の刻銘が
並んでいる。このことから逆修供養の為に造立されたことがうかがえ、十七世紀には庚申信仰が
死後救済の信仰と結びつき広がったと考えられる。
神奈川県内にある四臂青面金剛と二猿の庚申塔は、全国で青面金剛を刻像した最初期の石塔で
あり、特に金山神社の庚申塔は庚申供養と刻印された青面金剛像庚申塔では最古のものである。
湘南地区における十七世紀中葉の民間信仰のあり方と、全国に青面金剛と三猿が庚申塔の刻像
として定型化していく祖型として、資料的価値が高く貴重な石塔である。
(台部右面)  片倉[ ]母     
                     為妙□逆修也   
(台部正面)   □妙□逆修也                     
                     □鈴木[         ]                           
        □ 妙正逆修也          
       [                ]           
       妙[         ]修也            
                     □神保 [      ]         
       為□逆修也 
                    [                 ]
       為梅 [        ]
        [                 ]
                    [  ] 逆修也
                    [                 ]
                    為妙□逆修也」     
        [              ]
(台部左面)    為妙□逆修□ 
                    [     ]逆修也 

  平成一九年一月
                      平塚市教育委員会]


左端に立つ関東「大震災殃死者供養塔」は、当時の須馬村で亡くなられた方々の三回忌に
当たって大正14年(1925)に造立されたもの。
塔正面頂部には梵字で大日如来の報身真言と光明真言が、側面には亡くなられた75名の
氏名が刻まれていた。



石碑群を左側から見る。



造立年代は不詳だが、何れも宝冠部に胎蔵界五仏を表す梵字が刻されており、
金剛界を表す智拳印を結んでいる。先の大戦時に火を蒙ったのか、石肌が
黒っぽく変色しているが、長年の風雨に耐えて今なお完全な姿を残しているのだ と。



「三界萬霊塔」。



永代供養墓 三界萬霊
■ お墓の跡継ぎがいない方
■ 先々のご供養が心配な方
  当寺が永代にわたってご供養いたします。
    詳細はお寺までお問い合わせ下さい。    長楽寺



「三界萬霊」。
三界とは私どもが生まれかわり死にかわりするこの世界のことで、欲界、色界、無色界の3種の
世界があり、欲界というのは、食欲、性欲、睡眠欲などの欲望の世界で、色界は欲望が
無くなった世界、無色界は形のあるものからはなれた純粋な世界を指すようです。
萬霊とは、欲界、色界、無色界などのそれらすべてを指す と。
反対側は塔内への入口となっていた。



八角形の台座には六地蔵が線刻されていた。
仏教には六道(ろくどう・りくどう)という考えがあり、生きているときの善悪の行いによって
地獄道、畜生道、餓鬼道、修羅道、人間道、天道の世界を輪廻転生するといわれています。
そしてそれぞれの世界には衆生(しゅじょう)の救済をしてくれる地蔵菩薩がいらっしゃる

反時計回りに「日光地蔵」・天道を救う。



「除蓋障(じょがいしょう)地蔵」・人間道を救う。



「持地(じじ)地蔵」・修羅道を救う。



「宝印地蔵」・畜生道を救う。



「宝珠地蔵」・餓鬼道を救う。



「檀陀(だんだ)地蔵」・地獄道を救う。



「金剛閣」の屋根には「宝珠」が。
「宝珠」を得るとどんな願いもかない、欲しいと思っている宝物を作り出すといわれている。
宝珠は、すべての海水と魚を飲みこんでしまうといわれるインドの伝説の怪魚マカラの体内や、
龍神の脳から出たとも言われているのだと。



「三界萬霊塔」の横・西にあった「護摩堂」。



扁額「護摩堂」。



湘南ひらつか 七福神めぐり 」案内。
長楽寺・・・寿老尊(じゅろうそん)
  寿老尊は星座の「カノーブス」という星が「寿星」と呼ばれていてその星が人格化したも
  のといわれています。
  この星は地平線すれすれにあって、まれにしか見られないため、世の中が平和な時だけに
  出現するおめでたい星として信じられています。無病息災・子孫繁栄・家業繁昌・交通安
  全・心願成就などの様々な福徳を授けてくれる神様として信仰されています。
七福神と秋の七草
  秋の七草は、万葉集に出てくる歌人、山上憶良が「萩の花 尾花 葛花 瞿麦(なでしこ)の花
  女郎花(おみなえし) また藤袴 朝貌(あさがお:ききょう)の花」という和歌を詠んだことから
  生まれたとされています。
  湘南ひらつか七福神では、各境内(五ヶ所)に秋の七草を植栽・育成中です。
長楽寺の七草
  女郎花(おみなえし)   オミナエシ科の多年草  花期 8~10月
  「おみなえし」とは、名前の由来に諸説あり、オミナ(女)、ヘシ(圧)で美女を圧倒するという
  意味と、黄色い花がアワに似ているため別名粟花(アワバナ)とも呼ぶ、粟の入ったご飯を
  「女飯(オンナメシ)」と言い、それが変化したという説があります。
  秋の初めには1mくらいの背丈に伸び、黄色の小さな花を咲かせると、風に乗ってゆらゆらと
  そよぐ姿がとても風流です。



「湘南ひらつか 七福神 壽老尊」。



お顔をズームして。



内陣にも木造の壽老尊が鎮座。



ズームして。



「本堂」の裏には広大な墓地が拡がっていた。



「本堂」の回廊から「金剛閣」を。



「金剛閣」入口。



再び「三界萬霊塔」とその右の石碑群を見る。



「護摩堂」と「三界萬霊塔」。



境内から「楼門」を見る。



御朱印を頂きました。



「軒丸瓦」にも「五三の桐紋」が。
細い巴紋が囲んでいるようにも。



                               ・・・​ もどる ​・・・


                 ・・・​ つづく ​・・・





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Last updated  2022.12.07 09:17:33
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