JINさんの陽蜂農遠日記

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2023.09.20
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カテゴリ: JINさんの農園
次に住職による「地獄変相十王絵図」の説明が始まる。



江戸時代、西俣野村に浄土宗、旧藤沢宿にある「​ 常光寺 ​」👈リンクの末寺「閻魔堂」
(法王院十王堂とも称す)がありました。毎年(陰暦)正月16日(初閻魔)と7月16日(大賽日)
は閻魔大王の賽日で人々は「十王詣」といって閻魔堂に行って十王図や地獄変相図を拝んで
いました。この日は、閻魔堂には縁日が立ち商家で働く奉公人たちの年2回の休日で実家に
帰っていましたので大盛況であった。
しかし、 天保11年(1840)焔魔堂の火事 で「閻魔祭り」もしばらく見ることは出来なく

幸い火事の際、村の若い衆が閻魔堂から近くの花應院へ木造彩色の閻魔大王像をはじめ、
小栗判官
縁起絵図、地獄変相十王図、閻魔宝印の原版などが運び込まれた
その後、大正13年まで西俣野村の青年が新暦正月と8月の16日には農作業を休んで「閻魔祭り」を
行い、小栗判宮縁起絵図や地獄変相十王図の絵解きをしていたが、途絶え、2つの絵図は
昭和50年まで旧名主の飯田五右衛門氏の土蔵で眠っていた。土蔵から出された時は見る影も
なく痛み、虫が食い、軸棒も落ちていたと。その姿に耐えきれず住民が西俣野史跡保存会
を設立、70万円の寄付金で修復された。
後、 昭和60年から毎年1月15日(本来は16日)と8月16日に「闇魔祭り」として西俣野史跡保存会の
飯田氏よって小栗判官縁起絵図絵解きと、花應院ご住職による地獄変相十王図の説明が復活
したが、最近になって小栗判官縁起絵図の演者・飯田氏が亡くなり、 現在は12世山本雅彦住職
による小栗判官縁起絵図と地獄変相十王図の説明が1月16日と8月16日に行われているのである。
一般の方も檀家の方々と一緒に聞くことができるのであった。

そして「本堂」入口の壁に沿って上部に「 地獄変相十王絵図 」が並んでいた。




畜生報復地獄の図
これは娑婆で動物たちをいじめたり、殺したりしていた人達がこの地獄に落とされ娑婆で
自分達が犯したのと全く同じような報復を受けます。不殺生戎(ふせっしょうかい)を
破る報いです。
虎獅子犬蜂まで巨大な体を持つ動物昆虫等が居て襲いかかります。手足胴までばらばらに
食いちぎり、蜂は火をふいて襲い、逃げられないように周囲は火炎地獄が取り巻いて




巨大な虎、獅子、犬、蜂達が亡者を襲いに追いかけられる、そして手、足、腰まで、ばらばらに。



地獄の釜ゆでの図
大釜と臼があり、ご存知の地獄の釜ゆでの場面。
大釜の中に亡者をどんどん投げ込んで上手に煮るために鬼がお化けの様なホークでかき廻して
いる。程よく煮られた亡者は臼に移されて鉄棒で打たれて人間の擂身(すりみ)となる。能率を
上げるたために地獄の鳥が亡者を空中輸送をしています。何のために大釜があるか?
家庭で菜葉やごぼうを湯でると何が出ますか?
出るのは「あく」。人間を茹でて「あく」を出す、悪(あく)を出して善だけ残し、悪を為さしめ
ないようにする閻魔大王の大慈悲心がせめ道具の上にもあらわれている様に考えられます。
勿論全く悪が抜け、善だけになった亡者は釜の中より極楽浄土に転生します。



お化けの様なホークでかき廻しながら大釜で亡者を煮る鬼。



臼のなかで、亡者を鉄棒で打ち叩く鬼。



火の車の図
地獄の使者、獄卒の牛頭(ごず)、馬頭(めず)が火の車を引き、死者の霊を迎えに来て
待ち構えて居る。
足ることを知らず、欲の心がうず巻くとき、おのずから、焦熱地獄に落ちる。



地獄の使者、牛頭(ごず)、馬頭(めず)が火の車を引く。
牛頭馬頭(ごずめず)とは、仏教において地獄にいるとされる亡者達を責め苛む獄卒で、
牛の頭に体は人身の姿をした牛頭と、馬の頭に体は人身の姿をした馬頭をいう。



足ることを知らず、欲の心がうず巻くとき、おのずから、焦熱地獄に落ちる。



剣の山と餓鬼地獄の図
剣がいっぱい生えている山で登るまいとすれば獄卒が槍や鉄棒で打ち、登れば剣が手足身体を
切りさく。餓鬼道に落ちる者はこの世で食べ物を粗末にしたり、自分だけ美食をして、他の
人に食を与えなかったりした人が落ちる地獄。
子どもを食べようとする女餓鬼。椀にもった飯は火となり燃えあがる。



地面から剣の刃がいたるところから飛び出して。



賽の河原と奪衣婆の図
賽の河原とは幼い子供たちが行く処で子供たちは河原の石で塔を積みますがもう少しで
積み上がろうとすると鬼達が来て、きちんと積んでいないので見苦しいと崩してしまう。
積んでも積んでも崩されて何時出来上がるかわからない。そこに地蔵菩薩が救いにおいでに
なっています。



三途の川の岸にはいあがった亡者は、 奪衣婆(だつえば) に着物を剥ぎとられて・・・。
奪衣婆とは、三途川(葬頭河)で亡者の衣服を剥ぎ取る老婆の鬼。
日本の仏教では、人が死んだ後に最初に出会う冥界の官吏が奪衣婆とされている。奪衣婆は
盗業を戒めるために盗人の両手の指を折り、亡者の衣服を剥ぎ取る。剥ぎ取った衣類は
この絵にはないが、懸衣翁という老爺の鬼によって川の畔に立つ衣領樹という大樹にかけられる。
この木の葉は鋭利な刃物の様で手を触れることが出来ません。此所では生前の罪の度合いに
よって、衣を懸けた枝の垂れ下がり具合が異なって来ます。これより先は生まれた時の姿となり
娑婆における権力も富も役に立たず平等に地獄の苦を受ける事となるのです。



河原の石で、塔を積み上げる子。積んでも積んでも、鬼たちに崩される。
そこに地蔵菩薩が救いにおいでになっています。



その先にも「 地獄変相十王絵図 」が並んでいた。



閻魔大王裁きの場の図
この拾壱幅の絵の中心をなす形で描かれて居ます。
其の日は、五、七、三十五日の日で、裁くのは閻魔大王で前には司命、司録が立っている。
左に罪をはかる秤(はかり)。右に生前の罪をうつす浄瑠璃の鏡。閻魔大王のまえには司命。
司録がいて、人命を司り、一切の記録を。亡者は首枷(くびかせ)をはめられ、しばられて
鏡のまえに。



ズームして。
閻魔大王はどのような審判を行っていると言われているでしょうか?
答えは【死者の転生先(生まれ変わり先)を決める】です。
人は天国への旅路で計7回(7日ごと)の裁きを受けます。7日ごとの7回目の裁き=49日をもって
仏様となります。5回目(死後35日目)の裁きに登場するのが閻魔大王です。
閻魔様はここで天国への切符か地獄への切符かを裁いて死者に渡すことになります。
行先は
地獄道(その名の通り地獄の世界)
餓鬼道(飢えにもがき苦しむ世界)
畜生道(人間以下の動物に生まれ変わる世界)
修羅道(終始、争いの世界)
人間道(楽しいことばかりではなく煩悩に悩む世界)
天上道(苦しみもなく優れた世界。しかし、煩悩がないわけではない。衰退もある)
の六道のいずれかになります。
閻魔大王は極楽浄土、少しでも苦しみのない世界へ向かうに相応しい死者かどうかを裁きます。
そこで、ご家族は「どうか極楽浄土へ導いてください」と追善供養(法要)を行うのです。
そして無事に49日を迎え、浄土の世界へ旅立ち仏様になる。このように言い伝えられています。
閻魔大王は怖い顔で裁きも厳しそうですが、実は地蔵菩薩と呼ばれ私たちを見守ってくれている
そうです。



中央に人頭の杖が立てられ、頭に首が二つついていて(悪人と善人)大王の象徴とされています。




罪をはかる秤(はかり)。
さすがに大きな石の分銅も亡者の罪の重さに上がっているのであった。



亡者は首枷(くびかせ)をはめられ、縛られて鏡のまえに引き出されて。



生前の罪を映す 浄玻璃(じょうはり)の鏡
生前に悪事をはたらいた者は、その姿が高性能な防犯カメラの映像のようにくっきりと映し
出されるということです。更には心の中の悪い考えまで映し出されるそうです。
この亡者は生前娑婆にて火付け(放火)を犯したことがありありと映っているのであった。



さらに左側にも「 地獄変相十王絵図 」が続く。



極寒地獄 氷の池の図
亡者達は氷の池に入れられ、冷たさにもがき苦しむ。岸に上がろうとすると、鎌槍、鉄棒をもった
獄卒に突き落とされる。意識を失えば、活、活、と唱え、生き返らせ、苦しめる。
ここまでで左より中向の大王が終わり、ここから右より中向の大王五人に移るのであった。



氷の池に入れられ、冷たさにもがき苦しむ亡者の姿。



修羅地獄の図
闘争心が強く、人を殺し、殺そうとする者の落ちる地獄。空中に短剣が舞う。
斬りあい首を落とす者。下には氷の川。氷が割れて、極寒の底に沈みゆく亡者・・・。



空中に短剣が舞う。斬りあい首を落とす者。



針の山地獄の図
三途の川の渡し場は三つあるのだ。
上流にある渡し場を「浅水瀬」といい、ここは水底が浅く、膝までしかなく罪の浅いものが渡る
渡し場、中程に有るのが「橋渡し」といい、この美しい橋は善人だけが渡れるのだと。
下流に有る渡し場を「強深瀬」といい、水底の深さが無量で、悪人が渡る場所。
この絵は悪人がこの「強深瀬」を渡り、流される悪人を襲う竜。
からだ中に針が刺さっても、亡者たちは、獄卒に槍や鉄棒で突っつかれて・・・。



深瀬を渡り、流される悪人を襲う竜。



畜生再生の図
人間ではありながら、心は畜生にも劣る心を持ち畜生なような生活行動をすると、畜生に生まれ
変わって其の苦しみを受けるのだと。
元は人間だった証拠に頭だけが人間の男女になっている。
人から再生した馬を、地獄の獄卒、馬頭が追う。亡者の頭に錐(きり)を刺し、善行を命ずる
脳に入れかえる白鬼。鉄の杭にしばり、大きな釘抜で、舌を引き抜こうとする鬼。



人から再生した馬を、地獄の獄卒、馬頭が追う。



執念に取り憑かれた男女が大蛇に体が変身して、未だ業が果てることなく亡者の一人をぐるぐる巻
にして絞め殺そうとしている。



舌を抜く地獄の鬼 。
子供の頃祖母から「嘘をつくと閻魔様に舌をぬかれちゃうぞ!!」と何度も言われた私。



亡者の頭に錐(きり)を刺し、善行を命ずる脳に入れかえる白鬼。



血の池地獄の図
この絵では亡者が腹に釘を打たれている。釘の長さ一尺、人間が悪いと言う場合腹が悪いと言う。
其の悪い腹を善くするために釘を打っているのです。其の下には恐しくて逃げている亡者、
とうとうつかまって縄でしばられている亡者、下にすでに縄にしばられた亡者が二人転がって
いる。腹に釘を打たれている亡者の上に餅にささった釘が有ますが、これは四十九の餅の供養の
功徳によって釘を打たるるとも餅にささりて苦なしと言う経文中の功徳を現わしているのだと。



亡者の悪い腹に釘を打ち、善に変えようとする鬼。



下部の図は血の池地獄で、この地獄はお産で死んだ女の人だけが落ちる地獄。
この地獄は往生要素には書いてないが誰でも知っている地獄。これは鎌倉時代頃より読まれ
始めた「血盆経(けつぼんきょう)」と言うお経に書かれている地獄で男には関係の無い地獄 と。
川の辺に四本の竹を立て、これに般若心経を墨書した晒を渡して傍らに柄杓を置き、通りがかりの
人が柄杓で川の水を汲んで晒にかけてやると、文字がたんだん薄くなって完全に消滅すると
救われるという「流れ灌頂(ながれかんじょう)」。



これに救われたか血の池より一人女がはい上がり山の下で一心に合掌し祈りを
ささげている。それを地蔵菩薩様がお救にお出でになっている のだと。



この十王図には一枚につき一人の王が描かれていたが、どれがどの王かは、はっきりした事は
解かっていないと住職から。この「​ 十王 ​」👈リンク とは冥土で亡者の罪を裁断する十人の王の事。
落ちます。中の者は裁判を必要とするので初七日より順次七日ごとに審判を受けて決った者は
罪に相当する処に送られる事となります。
未定の者は次の裁判へと送られ「​ 十王 ​」👈リンクに裁断されるのだと。
亡くなった日を1日目として、49日目までの7日ごとに
秦広大王 (しんこうだいおう)、初江 王(しょこう だい おう)、宋帝 王(そうてい だい おう)、
五官 王(ごかん だい おう)、閻魔 王(えんま だい おう)、変成 王(へんじょう だい おう)、
泰山 王(たいざん だい おう) が裁きを行い、それでも結論が出ない場合は、100日目に
平等 王(びょうどう だい おう) 1周忌に都市 王(とし だい おう) 3回忌に五道転輪
(ごどうてんりん だい おう) が裁判を行います。このような過程を経て、亡くなった人が
極楽浄土に行くのか、それとも地獄に行くのかが決まるのだと。


さらに詳しく。
地獄の裁判官、十王

地獄に落ちるか落ちないか、というのは現世の裁判のように審査されるのです。
審査をされてから正式に地獄行きが通達されるまでかなりの時間を有します。
それもなんと49日間!実はこの間に、書類審査から現世の善行診断、軽い実刑まで
行われるのです。
そしてその裁判を行うのが十王と呼ばれる10人の裁判官たち。その中にかの有名な閻魔大王が
いるのです。
秦広王 死後から初めの7日目 、まず最初に裁判を行うのは秦広王( しんこうおう )。
    獄録というものによって書類審査が行われます。ここでは生前に行ったことを全て
    見られてしまうため、嘘も通じません。
初江王 死後14日目 、次は初江王( しょこうおう )により罪の重さを測られます。
    ここの裁判所には死者が必ず通ると言われる「三途の川」が実は地獄にあるのです。
    三途の川を渡れば天界かと思いきや、そうではありません。
    ここには奪衣婆(だつえば)と懸衣翁(けんえおう)という鬼がおり、通る際に亡者の
    服を剥ぎ取ります。その服を衣領樹(えりょうじゅ)という木の枝にかけ、初江王の
    裁きの前に罪の重さを測るのです。罪が軽いものは枝が曲がらず、罪が重い者ほど枝が
    しなると言われています。
宋帝王 死後21日目 、宋帝王( そうていおう )が現世で犯した邪淫(じゃいん)を審査します。
五官王 死後28日目 には五官王( ごかんおう )が妄語を審査します。五官王は精巧な天秤を
    持っており片側に亡者をのせることで、その傾きにより罪の重さは決まり、行く道が
    決まるのです。いわゆるここが地獄行きを決定する、最初に判決を出す場所になります。
閻魔王 :地獄行きが決定しても、一度で全てが決まるわけではありません。地獄も現世の裁判制度
    と似ており、その真偽を確かめます。
 死後35日目 、閻魔大王によって亡者は裁かれます。閻魔大王が持っている鏡は、亡者を
    立たせると、亡者の生前の悪行を映し出すことができる特別なものです。
    閻魔大王はこの悪行を見て、どこの地獄に行くか判決を下します。ちなみにここで嘘を
    つけば、閻魔大王に舌を抜かれる事に。また、この裁判日に縁者や親族が追善供養を
    行っていると、その徳を認められ人間界や天界に送られることも。
変成王:死後42日目 、変成王( へんじょうおう )の元に行くために、大岩の流れる川を
    渡らされます。ここでは、大岩に身体を砕かれては蘇りまた砕かれと繰り返す事により、
    やっとの思いで岸に上がることができます。
    そして変成王はここにきて初めて、亡者の言い分を聞いてくれる慈悲深い王になります。
    そんな王の前で、亡者はここまで与えられた罰で十分償えたのではないかと
    訴えるのです。すると変成王は三つの道を示し、自分が正しいと思うのなら、正しいと
    思う道を選んで進め、そうすれば正しい道へ行けると助言します。
    これを進んでしまうと罠にハマることに。進めば更なる罰が与えられるのです。お前が
    本当に正しい人間なら自分を正しいと思うはずがない!と言うのが変成王の言い分。
    上げて落とされた亡者にはなかなかキツい仕打ちです。
    この時に、黙って己の行為を恥じ、恐れ入り、罰を受け入れる人間だけが光が差し
    救われると言われています。そして、ここで亡者の生まれ変わりの場所の条件が
    決定されるのです。
泰山王:死後49日目 、最後に亡者は泰山王( たいざんおう )の元へ。ここでは最終判決がついに
    下されます。六つの道が示されており、それぞれ六道に繋がっています。ここで来世の
    生まれ変わる世界が決定する事に。

    他にも平等王(びょうどうおう)・100日目、都市王(としおう)・1年目、    五道転輪王(ごどうてんりんおう)・2年目がいますが、彼らは最終的に判決が    決まらなかった際、つまり再審の際に登場するのだと。




                                  ・・・​ もどる ​・・・



                  ・・・​ つづく ​・・・







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Last updated  2023.09.20 14:49:29
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