GAIA

GAIA

全て | 報徳記&二宮翁夜話 二宮尊徳先生故地&観音巡礼 | イマジン | ネイチャー | マザー・テレサとマハトマ・ガンジーの世界 | 宮澤賢治の世界 | 五日市剛・今野華都子さんの世界 | 和歌・俳句&道歌選 | パワーか、フォースか | 木谷ポルソッタ倶楽部ほか | 尊徳先生の世界 | 鈴木藤三郎 | 井口丑二 | クロムウェル カーライル著&天路歴程 | 広井勇&八田與一 | イギリス史、ニューイングランド史 | 遠州の報徳運動 | 日本社会の病巣 | 世界人類に真正の文明の実現せんことを | 三國隆志先生の世界 | 満州棄民・シベリア抑留 | 技師鳥居信平著述集 | 資料で読む 技師鳥居信平著述集  | 徳島県技師鳥居信平 | ドラッカー | 結跏趺坐 | 鎌倉殿の13人 | ウクライナ | 徳川家康
2021年10月22日
XML
カテゴリ: 尊徳先生の世界
「それ奢侈は不徳の源にして滅亡の基いなり」

二宮翁夜話巻の5

【19】翁曰く、
何程(なにほど)富貴(ふうき)なりとも、家法をば節倹に立て、驕奢(けうしや)に馴(な)るゝ事を厳(げん)に禁ずべし、
夫(そ)れ奢侈は不徳の源にして滅亡の基(もとひ)なり、
如何(いかに)となれば、奢侈(しやし)を欲するよりして、利を貪るの念を増長し、慈善の心薄らぎ、自然欲深く成りて、吝嗇(りんしよく)に陥り、夫(それ)より知らず知らず、職業も不正になり行きて、災(わざわひ)を生ずる物なり、恐るべし。
論語に、周公の才の美ありとも奢(おご)り且(か)つ吝(やぶさか)なれば、其の余は見るに足らず、とあり、
家法は節倹に立て、我身(わがみ)能(よく)之を守り、驕奢(けうしや)に馴るる事なく、飯と汁(しる)木綿着物(もめんきもの)は身を助く、の真理を忘るる事勿れ。
何事も習(なら)ひ性(せい)となり、馴れて常となりては、仕方無き物なり、

是(これ)自(みずから)我が歓楽をも減ずるなり、
日々(にちにち)勤労する者は、朔望(さくぼう)の休日も楽みなり、
盆正月は大なる楽みなり、是れ平日、勤労に馴るゝが故なり、
此の理を明弁(めいべん)して滅亡の基(もとひ)を断ち去るべし、
且つ若き者は、酒を呑むも、烟草(たばこ)を吸ふも、月に四・五度に限りて、酒好きとなる事勿れ、
烟草好きとなる事勿れ、馴れて好(す)きとなり、癖(くせ)となりては生涯の損大なり、慎(つつし)むべし。

【19】尊徳先生はおっしゃった。
どれほど富貴となっても、家法を節倹に立てて、贅沢になれることを厳しく禁じなければならない。
贅沢は不徳の源であって滅亡の原因である。
なぜかといえば、贅沢を欲することから、利を貪る気持ちが増長し、慈善の心が薄いで、自然欲深くなって、吝嗇(りんしょく)に陥り、それから知らず知らず、職業も不正になっていき、災いを生ずるものである、恐るべきことだ。
論語に、周公の才の美ありとも奢(おごり)且(か)つ吝(やぶさか)なれば、其の余は見るに足らず、とある。

何事も習(ならい)性となりなれて常となることは、仕方がないものである。
遊楽になれれば面白い事もなくなり、うまい物になれればうまい物もなくなる。
これは自ら自分の歓楽をも減ずるのである。
日々勤労する者は、月の1日、15日の休日も楽みである。
盆・正月は大いなる楽しみである。

この理を明らかにわきまえて滅亡の原因を断ち去るべきである。
かつ若い者は、酒を飲むのも、煙草を吸うのも、月に四、五度に限って、酒好きとなってはならない、煙草好きとなってはならない。
なれて好きとなって、癖となっては生涯の損害が大きい。
慎むがよい。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2021年10月22日 18時21分30秒
[尊徳先生の世界] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: