全31件 (31件中 1-31件目)
1
幼鳥4羽が誕生し56日目の朝。とうとうすべて林から渡去しました。23日にアブラゼミの捕獲をスタートし、27日には体の大きい2羽が上空を飛翔してきたセミを林の中に追い詰め、体の小さな幼鳥2羽が捕獲するというフォーメーションができるようになっていたので当然といえばそれまでですが、姿を見ないとやはり寂しさがあります。近郊の地区で餌を探して猛スピードで飛翔する姿を目撃する可能性もありますし、日陰で休むのに絶好の幹があるので立ち寄る可能性もあるのでしばらくは立ち寄って様子を見るつもりです。(写真)2024年7月28日撮影
2024.07.31
コメント(0)
サギの個体数は約100羽程度と3年前の300羽越えと比べると三分の一程度。そのため、鳴き声もコロニーとしては静かな状態です。種類に着目すると、ダイサギ64羽、チュウサギ18羽、コサギ10羽(外観で見える範囲)、アマサギ3羽、アオサギ2羽、ゴイサギ15羽の合計100羽前後でした。(観察場所からはコロニーの窪んだ場所で子育てをしている個体数が不明でもう少し多い可能性があります)到着したばかりに、近くの市民の方から、長い首なのにすばやく獲物を採れるのはどうしてだろうと質問を受けました。頸椎の一個一個が長く首を前方へのばす筋力が骨に伝わり、すばやく獲物を捕らえることができることを説明させてもらいました。(帰宅後、文献を見てみるとサギの頚椎は16~20個で6番目の頸椎が短いので嘴を獲物めがけて繰り出す時にタメを作ることができ素早く動かすことが可能とありました。ちなみにハクチョウでは25個)写真は、ダイサギ、チュウサギ、アマサギ、コロニーの一部、ゴイサギです。ゴイサギは産毛の残っている幼鳥が水浴びをしている光景、成鳥婚姻色個体、成鳥個体とバリエーションのいろいろを観察できました。(写真)2024年7月30日撮影
2024.07.30
コメント(0)
ホームグランド手賀沼沿岸を探索しました。四年連続でアカハラツバメ(Hirundo rustica saturata)1羽の姿を見つけました。写真一枚目から四枚目の個体です。観察した個体は、永井(2014)が下面に赤色味があり、雌は燕尾が短く先端が丸いと述べている特徴を備えていました。写真五枚目から八枚目は亜種ツバメの写真で、八枚目の個体は腹の脇がうっすら赤味のある個体でした。亜種ツバメと亜種アカハラツバメの交雑個体と思われます。(写真)2024年7月29日撮影(引用)永井真人.2014.野鳥図鑑670.p100.文一総合出版.
2024.07.29
コメント(0)
これから初秋にかけて市街地の一角にタカ類が立ち寄る姿を見かけることがあります。特に、オオタカとサシバ若鳥は短期間滞在する姿が見られることがあり、わからないタカがいると質問をもらうことがあります。違いについて整理してみました。(1)サシバ若鳥一枚目、二枚目の写真は、2024年7月8日に手賀沼沿岸の谷津田で出会った若鳥です。眉斑がはっきりしていること、下面に縦斑があり、虹彩が暗色です。(2)オオタカ若鳥1枚目、2枚目の写真は柏市で2007年4月に見かけたオオタカ若鳥です。白い眉斑と虹彩が黄色が目立ちます。サシバは虹彩が暗色です。また、耳羽は淡色でサシバの暗褐色との違いがあります。(飛翔のスタイルの違い)サシバとオオタカの飛翔している際の翼後縁を比べてみると、サシバは直線的で前縁の線と平行に見えますが、オオタカは後縁が膨らんで見えます。また、羽ばたきの速さもサシバと比較すると細かく早い印象があります。
2024.07.28
コメント(0)
幼鳥4羽が誕生し52日が経過しました。23日に林を訪ねた折、幼鳥4羽が営巣木を離れアブラゼミの捕獲をスタート。親鳥が餌を運搬してくる回数が減り、自分たちで狩りをせざるを得なくなりました。観察していると、4羽のフォーメーションが見事です。体の大きい2羽が上空を飛翔してきたセミを林の中に追い詰め、体の小さな幼鳥2羽が捕獲しています。捕獲した光景を見ていると、とったぞと木の幹に止まり誇らしげな表情を見せた後、セミの羽部分を解体し、胴体を食べるという段取りです。たまに失敗して頭だけ食べて地面に落下させてしまうことがあったり、いろいろな光景に遭遇します。アブラゼミはどんな栄養があるのかを調べてみると、脂質量、ミネラル分が多く、ナトリウム、マグネシウム、ケイ素、リン、カリウム、カルシウム、鉄分などを含むことがわかりました。栄養価で一番近いのが桜エビ(脂質4.0%)ですが、脂質は9.05%あるそうで、スナック菓子程度と思っていた私の不勉強さを反省。(写真)一枚目、二枚目2024年7月27日撮影セミを捕獲した光景、三枚目:2020年8月9日、四枚目・五枚目2010年7月25日、六枚目:2022年8月4日いずれも柏市内で撮影、セミの食痕、七枚目2022年7月20日、八枚目2023年7月25日柏市内で撮影
2024.07.27
コメント(0)
柏の葉キャンパス駅近郊の調整池に暮らす鳥たちの暮らしを観察してきました。湿地には複数のコチドリが餌探しに歩き回る姿を目撃。黒い過眼線と胸の帯、黄色のアイリングが目立つ夏羽、黄色のアイリングはあるものの羽色は夏羽よりも不明瞭に冬羽個体、鱗状の上面とバフ色が特徴の幼羽と観察していくとじつにいろいろな個体が観察できました。このほか、ここで誕生したカイツブリの幼鳥5羽、成鳥2羽の家族、繁殖羽となっているカルガモ、腹部に白い縦斑のあるバンの幼鳥、ダイサギ、アオサギの生殖羽、全身の緑色味が目立つカワラヒワ成鳥夏羽が電線に羽をやすめていたり、楽しい時間を過ごしました。(写真)2024年7 月26日撮影
2024.07.26
コメント(0)
野田市生まれのヤマト(雄)と渡良瀬生まれのひなた(雌)が野田市に造巣、営巣、抱卵しジュニアが誕生しました。1日にたける(個体番号J0760)、3日にだん(個体番号J0761)が巣から飛び立ちました。この間、現地に設置されているライブカメラ画像で巣の様子を確認していましたが、先週頃より成鳥も幼鳥も帰還している様子はなく、気になって現地を訪ねました。20羽前後のツバメが飛び交い、ウグイスの囀り、ホトトギスの鳴き声は聞こえましたが、巣にはもちろん水田にもコウノトリの姿は皆無。到着してから20分ほど経過した時、北東方向からコウノトリが飛翔し観察している私共の方向に向かってくるのを発見。200m以上離れた電柱の上に降り立ちました。体全体は昨日の豪雨の影響で汚れていてリングの色も読み取れない状態でした。しかし、向いている方向をかえた時、足環は右:黄色・黄色、左:黄色・黒色で雄のヤマトと判明。いばらく、20分ほど周囲の様子を確かめるように見渡していましたが、再び北東方向に渡去。そのほか、畔道で昆虫類を探すアマサギ、アオサギの若鳥3羽、ツバメのヒナを見かけました。(足環データ)ヤマトJ0155(オス)足環 右:黄色・黄色、左:黄色・黒色ひなたJ0424(メス)足環 右:青、黄、左:緑、緑だん足環:黒(個体番号:J0761)たける足環:黒(個体番号:J0760)(写真)2024年7月25日撮影
2024.07.25
コメント(0)
オフィスのある千葉県柏市ではヒメアマツバメの姿を春から秋に見かけます。ところが平田和彦さんが「しいむじな」(房総の山のフィールド・ミュージアムニュースレター)に「真冬にまで巣を使うヒメアマツバメ」について紹介しています。平田(2019)は、「日本ではほとんど記録のない鳥でした。1967年に静岡県で繁殖が確認されるまでは、日本ではほとんど記録のない鳥でした。その後、急速に分布を広げました。勢力を拡大できた理由は定かでありませんが、もともといたコシアカツバメやイワツバメの存在が影響した可能性も考えられます。冬の特集にツバメ“だなんて違和があるかもしれません。ヒメメアマツバメだけは留鳥として、夏に繁殖のため使った巣を冬にはねぐらとして使い続ける」と述べています。(東葛地区でのヒメアマツバメの観察記録)我孫子野鳥を守る会の観察記録によると、2005年5月27日に我孫子市内で飛翔している姿が観察され、2020年6月27日に柏市内で営巣した巣に出入りしていたのが目撃され、2021年4月23日に柏市内で8羽が飛翔する姿が観察され、以降2024年7月まで継続して姿が観察されています。ただし、いずれも繁殖期の観察記録ですがヒナは観察されておらず、塒として巣を使っているものと思われます。(引用)平田和彦.2019.房総の山のフィールド・ミュージアムニュースレター.第67号.p1-2(参照)我孫子野鳥を守る会.会報ほーほーどり.NO1-297.1975-2024年3-4月号(写真)2020年9月19日、2023年5月30日いずれも柏市内で撮影
2024.07.24
コメント(0)
幼鳥4羽が誕生し48日が経過しました。今朝は、幼鳥4羽が営巣木を離れ、隣の林の中でキジバト、オナガを追いかけて狩りの真似をしたりアブラゼミの捕獲をスタートしました。先週までは成鳥雌が餌の小鳥を巣に置いて渡去する姿が見られましたが、今週に入りほとんど見かけなくなりました。幼鳥たちに自立を促しているようです。これから一ヶ月弱、狩りの練習をした後、林を渡去するものと思われますが、成長ぶりを観察できる期間に入るので楽しみです。(写真)2024年7月23日撮影アップした画像は、幼羽がそろった個体、羽づくろいをしていた光景、林の枝に止まセミやほかの鳥の動きを凝視していた光景、お腹いっぱいになり幹に腹ばいになって休んでいた光景、アブラゼミを捕獲して林の帰還した時の光景です。
2024.07.23
コメント(0)
昨日茨城県稲敷市甘田干拓地でコヨシキリを観察しました。ピーチュルピーチュルキリリリリリコロコロ」という声で囀っていました。しかも、石田(2015)が「鳴き始めはヨシの低い位置にいたのに、囀りながら徐々に高い位置に移動する」と報告している動きを観察することができてラッキーでした。ただし、濱尾(2014)が「オスは37~94種類もの音を組み合わせた長いさえずりをもっており、他種の鳴き声を取り込んだものまねも含まれている」(中略)「コチドリ、、ヒバリ、ツバメ、セッカ、オオヨシキリ、カワラヒワ、スズメ、ムクドリの8種の鳴き声をまねていた」と述べている点は、次回以降の宿題となりました。(引用)濱尾章二.2014.コヨシキリ さえずりにおけるものまね.Bird Research News Vol.11 No.12.p6-7.石田光史.2015.野鳥図鑑.p296.ナツメ社.(写真)一枚目、二枚目は2024年7月21日稲敷市甘田干拓地で撮影したコヨシキリ三枚目、四枚目は2024年6月9日稲敷市甘田干拓地で撮影したオオヨシキリコヨシキリは、眉斑が白く黒い側頭線が目立ちます。これに対してオオヨシキリでは眉斑と側頭線は不明瞭です。
2024.07.22
コメント(0)
梅雨明けの太陽がじりじりと照りつける中、茨城県稲敷市浮島のシギ・チドリと甘田干拓地のオオセッカ、オオヨシキリ、コヨシキリ、コジュリンなどを観察しに出かけました。今シーズンの浮島は、蓮で栽培でいっぱいで空いている田んぼがなく、羽を休めるエリアがほとんどない状態です。それでも、額に汗をかきながら探索すると、タカブシギが鳴きながら飛翔する姿やコチドリが餌を物色している姿を目撃できました。くわえて、ツバメの大群が電線に降り立ちました。大半は今年生まれの若鳥でした。帰り道には、甘田干拓地に立ち寄り、オオセッカ、オオヨシキリ、コヨシキリ、コジュリンの姿をそれぞれ観察しました。オオセッカは葦原から鳴きながら飛び出しすぐに降下するのが一般的と思っていたら草に止まったままジュルルルルと鳴いている姿を見かけました。近くには白い眉斑と側頭線が目立つコヨシキリがキリキリ、コロコロと鳴いている姿がありました。さらに、コジュリンがチョッピーチュと自慢の囀りを披露し、カワラヒワも負けじとばかりキリリコロロと鳴き声を出していました。(写真)2024年7月21日撮影
2024.07.21
コメント(0)
幼鳥4羽が誕生し46日が経過しました。林に到着すると営巣木には幼鳥たちの姿はなく、しばらく静寂の時間。日陰で待機していると親鳥が餌を持参し巣に帰還すると幼鳥たちが鳴きながら姿を現しました。一番体の大きい幼鳥が餌をぶらさけて隣の林に移動し日陰のある木の幹に止まり、食べ始めました。順番で餌にありつき、お腹いっぱいになると、幹に腰をおろしウトウトし始めました。なお、成鳥雌はその間も見張り台の枝に止まり凝視をしているのはいつも通りです。(写真)2024年7月20日撮影
2024.07.20
コメント(0)
7月に入り、オフィスの近くの畑地でコチドリの成鳥とヒナの姿を目撃しています。長年、ホウレンソウやネギ、サトイモなどを栽培してきた農家の畑地です。今朝も畑の中を幼鳥が走り回り、成鳥が鳴き声を出して集まるように合図を出していました。幼鳥を観察してみると、ようやく上面の羽毛が揃ったばかりの個体、鱗状の上面が目立つ個体、額にバフ色になっており足が長い個体と個体差がかなりあるのがわかります。餌は虫のようなものをついばんでいる模様です。市内では砂利の入った空き地(2009/5~2014/6)、駐車場(2023/5~2024/6)で繁殖をした例があります。コチドリというと水辺というイメージがありますが、必ずしも水辺でなくても繁殖する種類です。同様の事例がないか文献を調べてみると、池田(2003)が鳥取県米子市の宅地造成地でコチドリの営巣を発見し,繁殖行動について観察した結果を報告しています。営巣した環境は、幅員5.5~7.7mのアスファルト舗装された道路で囲まれた約1500(概ね45×35m)の区画の一角で,水はけの良い砂地で雑草が疎らに生えた場所で、産卵、抱卵しヒナが孵化したものでした。ヒナは,一日中ジャガイモ畑の一帯を歩き回り地表をついばみ、採食はジャガイモ畑および周辺の草地で行ない、陸生昆虫類が主要な食物だったことを報告しています。その上で、短期的に出現する不安定な砂榛地でも繁殖し、近くに水域があれば,必ずしも水辺でなくても繁殖する。減少している河川蚊などの代替の繁殖地として人為的な環境で繁殖する個体が増加しているのではないかと考えられると結んでいます。(引用)池田純代・池田兆一.2003.宅地造成地におけるコチドリの繁殖に関する観察記録.Strix.第21巻.pp、219-224.(写真)2024年7月19日撮影
2024.07.19
コメント(0)
石田(2015)が述べているように、オオヨシキリは葦の茎や葉を組み合わせたお椀型の巣をつくることが知られています。ところが、バードリサーチの植田さんが雌が巣材にヘビ皮を使っているオオヨシキリ海外の論文を紹介しています。少し前のものですが、参考までに紹介します。植田(2011)は、スロバキアのオオヨシキリは巣材にヘビの抜け殻を使うとの論文を紹介しています。造巣中のオオヨシキリの巣の前にヘビの抜け殻とそれと似た感じのリボンを置いて、オオヨシキリの反応をみたところ、多くのオオヨシキリがヘビの皮を巣材に使ったのに対してリボンを使ったのはわずかでした。オオヨシキリはヘビの皮を好むようです」「オオヨシキリは一夫多妻の鳥で、雌にとって雄の給餌を受けられるかどうかが繁殖成績を左右する大きな要因になります。雌が自分の質を雄にアピールすることは重要そうです。めったにないヘビ皮を見つけて巣材にできることが雌が自分の質をアピールする信号になっているのではないかと考えています」と述べています。なお、日本ではヘビの抜け殻を使っているオオヨシキリはまだ見かけられていないことも触れています。なお、スロバキアのオオヨシキリもお椀型の巣をつくるとしたら、へび皮は葦と組み合わせるのか。興味津々です。(引用)植田睦之.2011.野鳥の不思議解明最前線#70.皮製品が好きな鳥たち~蛇皮を巣材に使うオオヨシキリの雌はセレブ?.石田光史.2015.野鳥図鑑.p295.ナツメ社.(写真)2020年5月24日印西市の印旛沼沿岸、2022年5月28日印西市の印旛沼沿岸で撮影
2024.07.18
コメント(0)
幼鳥4羽が誕生し42日が経過しました。肩羽の先半部の白色斑の違い、額・頭頂・後頭・後頚に着目すると、暗色部が黒褐色から暗褐色で細かいバク白色や橙褐色の羽縁があるのは成鳥と同じパターンですが、橙褐色の羽先縁だけを持つ個体では頭上全体が黒褐色と淡茶褐色の縦斑に見えたり幼鳥ならではの特徴を垣間見ることができます。また、腹中央の羽毛はクリーム白色で羽軸上に暗褐色のハート形の斑が連続しているのが見えて成長を実感します。まだ餌を独力で捕獲できないので成鳥雌が1日何回か運搬してきますが、嘴でちぎって与えることはなく丸ごと巣に置きすぐ渡去してしまいます。幼鳥は交代で餌をついばみもお腹がいっぱいになると巣に座り込んで昼寝の時間に入ります。幼鳥の飛翔力はかなり高まっており、すぐそばの林に移動するのも普通となってきました。今月終わり頃からセミの姿が多くなると、独力でセミを捕獲し食べる姿を見かけるようになります。(写真)2024年7月17日撮影ブラインドからの観察・撮影なので枝や葉がかぶってしまったりしています。
2024.07.17
コメント(0)
先月に足を運んだ埼玉県吉川市の吉川美南調整池を探索してみました。調整池の水位は猛暑の影響なのか、ほんの少ししかないので浅瀬がかなり出ていました。前回カワセミの姿をよく観察できたエリアからスタートすると、2羽の幼鳥が登場してくれました。体全体の光沢がなく、上面は緑色が強い印象があり、胸部は黒っぽさがありました。ただし、足は2羽ともに赤色で、幼鳥は黒味が強いと解説している図鑑とは違いがありました。遊歩道下の水路で待ち伏せして餌を捕獲しようとする仕草を見かけたので待機していたら、小魚をゲットしおいしそうに丸呑み。このほか、バン成鳥とここで誕生したと思われる幼鳥が水面を移動し登場しました。浅瀬に一旦上がり再び水面に入ろうとした直前、相撲取りの四股をふむ格好をしたのにびっくり。さらに、コサギが上空から浅瀬に降り立ち、直線的に移動し素早いステップを踏んで水中の魚を捕獲しようとする動きを観察できたり、帰り道に近くの公園でモズの雄成鳥の羽縁が摩耗し退色して灰色味が強くなったいわゆる高原モズと遭遇しました。写真が少しわかりにくさがありますがアップします。(写真)2024年7月16日撮影
2024.07.16
コメント(0)
ヒナ4羽が誕生し40日が経過しました。すべてのヒナが幼羽となっており、今回のリポートから幼鳥と表現することとします。雨上がりは、成鳥雌は巣が見える高い木の枝の見張り台の枝にとまり、日光浴。幼鳥は3羽が営巣木に残っており、翼を広げて羽づくろいしたり時折母さんツミが運んできた餌(小鳥)をついばんでみたり、いろいろな動きを披露しています。昨日、今朝と困った事態が起こっています。営巣木の真下に入り込み望遠レンズを幼鳥たちに向けるシニアの方が存在していることです。双眼鏡ももたず、望遠レンズを望遠鏡がわりにして覗き込む姿を何回も目撃。その姿を見張り台の成鳥雌が見過ごすわけがありません。何度もキィキィキィと警戒する鳴き声をあげています。餌を巣に運搬するときに止まる枝でも母さんツミが運搬前に鳴き声をあげ、若鳥が鳴き声で呼応してから運搬をしている状況です。まだ、成鳥雌が撮影者をめがけて威嚇する行動は見せていませんが、危険な状況です。(写真)2024年7月14日、15日撮影ブラインドからの観察・撮影なので枝や葉がかぶってしまったりしています。
2024.07.15
コメント(0)
吉井(1992)は、世界の渡り鳥についての知見を整理し報告しています。その中でムナグロの齢差で異なる渡り時期について紹介しています。「長い給餌期間が終わる頃になると、雛を残したまま繁殖地を離れることを記しています。置き去りにされた雛たちは親からの給餌によって十分栄養を蓄えているので何日か絶食しても差し支えはない。過重状態の体重が適当に減り、翼も十分に発達して飛行に適するようになると、若鳥同士の群れをつくって渡りの旅に出る」「親鳥の方が先に繁殖地を離れる鳥類としては、オオミズナギドリ、アホウドリの仲間がいる」と報告しています。また、長嶋(2020)は、ムナグロの渡りについて文献が報告している内容を紹介しています。それによると、成鳥は遅くとも8月初旬までには繁殖地を旅立つ。大半が7月初旬から9月中旬に米国西海岸を通過、7月末から8月ハワイ諸島に到着、日本には7月末から8月に到着、幼鳥については、8月中旬から下旬に当年生まれが繁殖地を旅立つ。9月中旬日本に飛来していると記しています。(ムナグロは秋、当年生まればかりか)吉井(1992)、長嶋(2020)が紹介している内容を耳にすると、秋の日本では当年生まれの幼鳥が多いイメージを持ちます。ところが、若鳥以外の個体と出会うことが多いように思います。換羽の遅れる個体や換羽の程度には個体差があり、野外で観察を積み重ねる必要があります。(引用)吉井正.1992.世界の渡り鳥.齢差で異なる渡り時期.動物たちの地球.通巻841号.p7-287.朝日新聞社.長嶋宏之.2020.ムナグロ Pluvialis fulva の生態と年齢識別の紹介.https://www.wbsj-saitama.org/yacho/yacho-11.html(写真)一枚目:2013年9月1日茨城県稲敷市で撮影二枚目:2021年9月24日茨城県稲敷市で撮影三枚目:2017年9月3日千葉県印旛沼沿岸で撮影四枚目:2021年9月24日茨城県稲敷市で撮影五枚目:2017年9月3日千葉県印旛沼沿岸で撮影六枚目:2017年9月3日千葉県印旛沼沿岸で撮影
2024.07.14
コメント(0)
柏の葉キャンパス駅近郊の調整池に暮らす鳥たちの暮らしを観察してきました。調整池の草むらに営巣したカイツブリは、成鳥2羽、ヒナ5羽の姿を観察。無事にヒナたちが育ったのよ万歳とばかりに親鳥が翼を広げて水面を移動。ヒナは、嘴が薄ピンクで首がとても細い個体、頭から頚のまだら模様も成長がすすむにつれて目立たなくなり、上面の羽毛が成鳥並みの色とふさふさになっている実にいろいろ。また、その近くにパンの幼鳥も顔を出しました。嘴のピンク色、腹部に縦斑(撮影した個体では腹部の記録はかなわず)を観察。このほか、アオサギの夏羽、全体に暗色に見える冬羽個体、商業施設の軒下の巣で誕生したヒナを育雛中のツバメ、眉斑が不明瞭で嘴が華奢なオオヨシキリ雌の姿を目撃したり、楽しい時間を過ごしました。なお、複数のねぐらを作っているヒメアマツバメの姿は観察できなかったものの、使っている痕跡があり、次回のお楽しみとなりました。(写真)2024年7月13日撮影
2024.07.13
コメント(3)
バードリサーチの植田さんが「野鳥の不思議解明最前線」に「一般に鳥は昼行性のイメージがありますが、シギチドリ類は日中だけでなく夜も活発に活動しています」とリポートをしています。オグロシギに関してスペインの研究者antiago-Quesadaさんたちの論文を紹介しています。興味深いのが、「春のオグロシギは主に水田で採食しており、夜間は採食せずに日中のみ落ち籾を採食していることがわかりました。そして日中で得られるエネルギー量だけで1日にとる必要のあるエネルギー量をみたしていました。それに対して秋の渡りの時期にはオグロシギは塩田でユスリカの幼虫を採食していました。そして春とは異なり夜間にも採食していました」「日中の採食で1分あたりに得られるエネルギー量は 0.27 ± 0.01 kJで,春の1.15 ± 0.03 kJと比べてかなり少ないことがわかり、そしてこの量は1日の必要エネルギー量より少ないのです」と述べている点です。一般の図鑑類では、オグロシギは河口、湖沼、水田など主に淡水域を好み、ミミズ、ゴカイ、甲虫類などを捕食すると説明しているものが多く、春と秋の餌の違いや夜間の採食については触れていないものがほとんどですからご存じない方も多いものと思います。(引用)植田睦之.2014.野鳥の不思議解明最前線#106.夜ごはんよりも昼ごはん?~採食量が不十分な時に夜の採食をするオグロシギ~.(写真)2016年8月29日三番瀬、2021年8月28日茨城県で撮影
2024.07.12
コメント(0)
そろいろ、シギ・チドリの渡りが本格的なスタートします。多くのファンが東京湾に広かる干潟に足を運び、出会いを楽しむものと思います。鳥友から東京湾の干潟のうち、東京湾北部に位置する谷津干潟と三番瀬と西部に位置する多摩川河口部干潟と多摩川下流部干潟のシギ・チドリの分布では谷津干潟、三番瀬での種類が多いのはなぜかと質問をもらいました。(1)シギ・チドリの採食に影響を与えるファクター一般的には、食物となるマクロベントス(*)と干潟の底質環境の影響を受けるとされています。(2)谷津干潟、三番瀬と多毛類の存在山本・佐野(2016)は、2014年、2015年に東京湾の干潟について、底質環境やマクロベントス量がシギ・チドリ類の種数や個体数密度に与える影響について調査した結果を報告しています。その中で、谷津干潟・三番瀬と多摩川河口部と下流部干潟について次のように述べています。「西部と北部の調査地間におけるシギ・チドリ類の分布の違いは,底質環境や分類群ごとのマクロベントス量では説明できなかった。しかし、一方で,多毛類(*)を大型個体と小型個体に分けてみると,前者は北部の調査地でのみ見られ、シギ・チドリ類の分布との関係が示唆された」と報告しています。さらに、「ダイゼンは視覚により採食するので,採食効率を高めるために多毛類の中でも大型個体を好み、一方、嘴の触覚をもちいて継続的につつきながら採食するハマシギでは,大型、小型の両方を含めた多毛類全体の個体数密度が高いほど効率よく捕食できるのではないかとし、大型多毛類は谷津干潟と三番瀬で多い傾向にあり、多摩川河口部や下流部においてはまったく採集されなかった。小型多毛類は2014 年夏には多摩川河口部と多摩川下流部、2015 年春には谷津干潟と三番瀬,2015 年夏には三番瀬で多い結果だった」と記してます。くわえて、「シギ・チドリ類全体の種数や総個体数密度が北部の調査地で多かったのは,視覚・立ち止まり型と触覚・連続型の存在のため」と報告しています。整理すると、餌となる大型多毛類が谷津干潟・三番瀬にのみ存在していたこと、視覚・立ち止まり型や触覚・連続型の種が谷津干潟・三番瀬に多かったことが種類と個体数の違いとなっているとまとめることができます。(*)多毛類:ゴカイやミミズ、ヒルなどが含まれる環形動物の仲間(*)マクロベントス:アサリ、ホタテ貝、タイラギやサルボウ等の二枚貝やダルマゴカイ等の多毛類やヨコエビ類など(3)シギ・チドリの採食には3つのスタイルa.視覚・連続つつき型(visual-continuous)視覚を使って継続的につついて採食する種類で、主な種類はつぎの通りです。ダイゼン、コチドリ、シロチドリ、メダイチドリ、オオメダイチドリb.視覚・立ち止まりつつき型(pause-travel)視覚を使って継続的につついて採食する種類で、主な種類は次の通りです。セイタカシギ、チュウシャクシギ、アオアシシギ、キアシシギ、ソリハシシギ、イソシギ、キョウジョシギ、c.触覚・連続つつき型(tactile-continuous)触覚をもちいて継続的につついて採食する種類で、主な種類はつきの通りです。ミヤコドリ、オオソリハシシギ、オバシギ、ミユビシギ、トウネン、ハマシギ、キリアイ、(引用)山本正岳・佐野光彦.2016.東京湾の干潟における底質環境とマクロベントス量がシギ・チドリ類の分布と採食へ与える影響.Bird Research Vol. 12. pp.A1-A17.(写真)ダイゼン:2021年8月11日三番瀬、ハマシギ:2016年9月3日三番瀬で撮影
2024.07.11
コメント(0)
野田市三ツ堀にあるこうのとりの里でたける(個体番号J0760)、だん(個体番号J0761)が誕生し、7月1日に1日にたける、3日にだんが巣立ちました。その後、野外で観察しているとコウノトリの行動のいろいろを見かけます。野外での動き、行動は発見の連続です。(ヒナのために日陰をつくる親鳥)一枚目と二枚目は体で影を作っている光景、三枚目は翼を広げて影を作っていた光景です。直射日光が我が子に当たらないように身を挺しての行動でした。(ヒナの体に水をかけていた光景)四枚目は、親鳥が巣の直下の水田に降りて、稲わらをくわえ水を含ませて巣に帰還したと思ったら含んだ水をかけていた光景です。(ヒナへの餌の与え方)観察していると、親が餌場で捕まえた餌を飲み込んで巣に帰還してから未消化の餌を吐き戻してヒナに与えるパターンと水田でとってきた草を嘴にくわえて巣に帰還し、その上に吐き戻しをしてヒナがそれを食べていたというパターンが観察できました。また、餌が大きすぎてヒナが食べられなかった場合は、親鳥がもう一回食べてしまう光景を目撃しました。その場合は、親鳥が出かけた後に帰還すると、ヒナが親の嘴をつつくと餌を吐き戻して与えていました。(羽づくろい)七枚目は親が若鳥の羽づくろい、八枚目は若鳥同士が羽づくろいしている光景です。(クラッタリング)成鳥雌雄が巣に帰還した際の披露してくれたクラッタリングです。(写真)一枚目:2024年5月5日、二枚目:2024年5月18日、三枚目:2024年6月3日、四枚目:2024年5月18日、五枚目:2024年6月3日、六枚目:2024年7月5日、七枚目:2024年6月17日、八枚目:2024年6月26日、九枚目:2024年6月26日、十枚目:2024年7月5日撮影
2024.07.10
コメント(0)
ヒナ4羽が誕生し5週目に入りました。林に立寄ってみると、巣の中には一番後に誕生した幼鳥1羽のみ。ブラインドの中で待機していると営巣木の近くで鳴き声が聞こえ、巣を離れるいわゆる巣立ちの朝となりました。しかし、成鳥雌はいつものように見張り台の枝にとまり、巣の方向を凝視。複数のカラス、オナガが巣に接近するやいなや鋭い鳴き声を出しながら猛スピードで追い払っていました。巣にいるジュニアと巣立ったとはいえ自己防衛は十分できない幼鳥たちを守る母さんの強さを垣間見ました。その後、成鳥雌が餌の小鳥を捕獲し巣に帰還すると、営巣木の近くにいたジュニアたちは集合し餌をねだっていました。(写真)2024年7月9日撮影ブラインドからの観察・撮影なので枝や葉がかぶってしまったりしています。(第一綿羽、第二綿羽、幼羽について)第一綿羽の個体は一週間ほどで第ニ綿羽に生え変わり、頭頂、背、翼など上面がややバフ色を帯びるとされています。幼鳥は、孵化後2週間程度で幼羽が生え始め約4週齢で生え揃います。その後、第2暦年の3月ごろに換羽が始まる間、完全な幼鳥の羽衣となります。6月5日が孵化日と推定されていますので、7月1週には幼羽が揃うと予想していましたが、その通りとなりました。
2024.07.09
コメント(0)
4月11日に手賀沼沿岸で姿を目撃して以来観察を続けているサシバを探索しに出かけました。複数の谷津田のうち、ある一箇所では餌を嘴にくわえた成鳥が鳴きながら登場し巣が近くなると急降下して入っていく姿、もう一箇所では巣立ったばかりの幼鳥と巣立ってから少し日数り経過した幼鳥の姿を見つけました。画像は、一枚目から五枚目は巣立ち間もない幼鳥、六枚目と七枚目は巣立ち後日数が経過している個体です。巣立ち後間もない個体の虹彩は暗褐色で、巣立ち後間もない個体は下雨覆がバフ色が目立ち、胸には暗褐色の太い縦斑がありました。少し日数の経過した幼鳥は、頭頂が暗褐色、虹彩が暗褐色で、胸のバフ色はかなり薄くなっていました。なお、いずれの個体も成鳥と同じようなキィミーと鳴き声を何回も出していました。帰り道に立寄った谷津田の一角にある水田ではダイサギ、縄張り内で餌探しに余念のないキジ雌と出会えました。(写真)2024年7月8日撮影
2024.07.08
コメント(0)
猛禽類のツミの羽色は、誕生後1週間ほどで第一綿羽が第二綿羽に生え変わります。頭頂、背、翼など上面がややバフ色を帯びます。変化をこれまでの画像で復習してみました。(頭頂、背、翼などの上面がバフ色へ)巣の位置や深さの関係でヒナの姿を確認できる年とそうでない年があります。一枚目、二枚目の写真は、2020年7月18日に観察できた第二綿羽に変化したものを記録したものです。頭頂から胸にかけてと翼の一部がバフ色になっています。(頭頂や胸のバフ色が見えなくなり、幼羽に)三枚目の写真は、バフ色がだんだん見えなくなり、ふわふわとした綿羽がとなり、翼に一部に褐色幼羽がではじめた個体です。四枚目の写真は、翼の一部に幼羽が認められると共に胸にハート型の斑が出始めた個体です。五枚目の写真は、胸から腹にかけての斑がさらにはっきりとした個体です。左側と右側の個体を比べると、胸から腹が褐色と赤茶と違いがあり、体の大きさと頭部の大きさが左側が大きく、雌ではないかと考えています。六枚目の写真は、胸から腹が赤茶に見えた個体を別角度から見たものてす。(幼羽個体)七枚目、八枚目の写真は、完全な幼羽個体と思われたものです。虹彩の色が緑灰褐色に変化しています。(写真)一枚目、二枚目:2020年7月18日柏市内で撮影三枚目:2020年7月19日柏市内で撮影四枚目:2017年6月11日柏市内で撮影五枚目:2020年7月25日柏市内で撮影六枚目:2020年7月25日柏市内で撮影七枚目:2020年8月2日柏市内で撮影八枚目:2020年8月10日柏市内で撮影
2024.07.07
コメント(0)
環境省(2023)が報告している2023年度秋期調査では、ミヤコドリが前年の約3.5倍の個体数となったことやオバシギが前年比約1/3に減少、チュウシャクシギが半減、ハマシギ、ダイゼンも減少する結果となり、主に⼲潟で観察される種の減少が目立ったと記されています。来月からスタートするシギ・チドリの秋の渡りはどのような結果となるか、フィールドで丁寧に観察したいと思っています。(過去のシギ・チドリの動向)環境省(2020)は、2004-2017 年度に実施したシギ・チドリ類調査結果を整理し報告しています。2023年度秋期調査で減少したと記されている種類に着目すると、オバシギは2000 年から2017 年における秋で37%減、チュウシャクシギは春で32%減、秋も冬はデータ不足で評価できず、ハマシギは春で61%減、秋で17%減、冬で46%減、ダイゼンし春で31%減、秋で32%減となっていると述べています。あわせて、シロチドリ、タシギ、ハマシギが渡り期、越冬期を通して減少し、いずれかの季節で半減以上の減少率を示した種としてシロチドリ、タシギ、オオソリハシシギ、ダイシャクシギ、タカブシギ、キアシシギ、ソリハシシギ、キョウジョシギ、オジロトウネン、ハマシギを列記しています。その要因としては、ロシア側の高緯度地域の繁殖初期の気温差が小さくなっていることが秋期のシギ・チドリ類減少の要因の一つと推測されるが、気温差が拡大しているアラスカ側の高緯度地域で繁殖し、日本で主に越冬していると考えられるハマシギ亜種も減少傾向にあり、繁殖地の要因のほかに中継地や越冬地の問題も複合的に関係していると考えられると指摘しています。(引用)環境省.2020.モニタリングサイト1000シギ・チドリ類調査とりまとめ報告書.pp201.環境省自然環境局 生物多様性センター.環境省.2023.モニタリングサイト1000 シギ・チドリ類調査ニュースレター2023年度 秋期概要.pp2.(写真:撮影はいずれも三番瀬)オバシギ2023年9月13日撮影ハマシギ2016年9月3日撮影チュウシャクシギ2021年4月28日撮影ダイゼン2021年8月11日撮影
2024.07.06
コメント(0)
野田市生まれのヤマト(雄)と渡良瀬生まれのひなた(雌)が野田市に造巣、営巣、抱卵しジュニアが誕生しました。1日にたける(個体番号J0760)、3日にだん(個体番号J0761)が巣から飛び立ちました。4日には親子4羽で水田を移動し餌を探す姿が目撃されたとのニュースを聞き、様子を見に出かけました。到着した12時30分頃は、水田の中を餌を物色して移動していた「たける」の姿がありました。その後は、巣に帰還し単独で「だん」と父さん、母さんの帰還をひたすら待機。40分ほど経過したとき、東方向から「だん」が巣に帰還する姿を発見しました。それから15分ほど経って母さんひなた、その直後に父さんヤマトが相次いて帰還。ひなたは、その後、巣に直下に水田に降り立ち、嘴に稲わらのようなものをくわえて再び巣に戻り与えていました。わらについている小動物を与えた可能性もありますが、はじめて目撃した光景。このほか、同じエリアに、サシバ2羽の姿、アオサギの成鳥、若鳥、鳴きながら移動しているホトトギス、電線に群れで羽をやすめていたツバメの姿を観察しました。(写真)2024年7月5日撮影(足環データ)ヤマトJ0155(オス)足環 右:黄色・黄色、左:黄色・黒色ひなたJ0424(メス)足環 右:青、黄、左:緑、緑若鳥だん足環:黒(個体番号:J0761)たける足環:黒、後頭に青いマーキングあり(個体番号:J0760)
2024.07.05
コメント(0)
明日でヒナが誕生して一か月を迎えます。先週から今週にかけては、ヒナが成長期を迎えて体の大きさはもちろん、羽毛も大きく変化しています。4羽のうち、2羽は上面に褐色の幼羽がかなりの割合を占めるようになり、胸に縦斑、腹にハート型の斑が現れていました。また、1羽の虹彩は幼鳥の特徴である緑がかった色に変化していました。食欲も旺盛で、現地に到着した時も成鳥雌が巣に餌を運搬してきましたが、あっという間にたいらげるようになりました。(写真)2024年7月4日撮影ブラインドからの観察・撮影なので枝や葉がかぶってしまったりしています。ご容赦ください。(第一綿羽、第二綿羽、幼羽について)第一綿羽の個体は一週間ほどで第ニ綿羽に生え変わり、頭頂、背、翼など上面がややバフ色を帯びるとされています。幼鳥は、孵化後2週間程度で幼羽が生え始め約4週齢で生え揃います。その後、第2暦年の3月ごろに換羽が始まる間、完全な幼鳥の羽衣となります。また、幼鳥の虹彩は緑灰褐色になるとされています。
2024.07.04
コメント(0)
印旛沼にアジサシ類やヨシゴイを観察しに印旛沼に出かけました。外気温が32℃で日陰のない中でしたが、クロハラアジサシ8羽、コアジサシ21羽が飛翔している姿を観察できました。一方、ヨシゴイは子育て真っ最中で餌を捕獲するとすくに巣に帰還してしまうので飛翔する姿のみ見かけたのみでした。それでもいくつかの巣の位置を把握できたのでジュニアが成長した頃を今後の楽しみとなりました。また、モモイロペリカンカンタちゃんは健在で漁師さんと一緒に漁で出かけていきました。このほか、アップした画像は、真夏の暑さのため、体半分を水に沈めていたチユウサギ、親元からはじめて沼の水面デビューしたカルガモジュニア、巣の近くでなわばり監視に余念のないホオジロ、沼近くの電柱にとまり餌を狙っていたチョウゲンボウです。(写真)2024年7月3日撮影(カンタくんについて)1994年10月から飼育された個体が「かご抜け」で、吉高(よしたか)揚排水機場前の船着き場に生息しています。
2024.07.03
コメント(0)
ササゴイの羽衣のいろいろを観察するために都内の公園を訪ねました。スタートすると、成鳥2羽、若鳥1羽、幼鳥4羽を観察しました。幼鳥の姿は池の中央部近くの小島にあり、成鳥が餌を運搬してくると親鳥にまとわりついて餌をねだっていました。餌を食べ終わった後は、島の縁で水浴びしたり、水辺に顔を接近させ小魚の移動する方向を凝視していたり、いろいろな動きを披露してくれました。(成鳥)写真一枚目から五枚目までが成鳥個体です。頭から後頭と頬線は青色味がかった黒色、後頭には長い冠羽、胸の中央に白線、目先が黄色で、雨覆と風切は紺色、各羽に白い羽縁があります。(幼鳥)写真六枚目から九枚目までが幼鳥です。上面は焦げ茶色で体下面に白と褐色の縦斑があり、各羽に小さな斑があります。(若鳥)写真十枚目から十二枚目が若鳥です。成鳥とよく似ていますが、背と雨覆が褐色がかり、下嘴に黄色味があります。また、足は黄色で成鳥のオレンジ色とは違いがあります。(写真)2024年7月2日撮影
2024.07.02
コメント(3)
先週25日に葛西臨海公園でカラシラサギと出会うことができました。葛西では2008年9月14日に観察して以来、16年ぶりの再会でした。雨降りでフィールドに出かけられないので、特徴を復習していました。(アップした画像のうち、コメントがないものは葛西で撮影)(1)観察した個体について観察した個体は夏羽で、コサギと違ってふさふさした冠羽、嘴のベースが黄色で基部から真ん中あたりまで赤っぽく、眼先は青緑色の婚姻色個体でした。なお、足は黒色、趾は黒っぽく見えていますが本来は黄色です(泥で汚れていた可能性あり)(2)夏羽と冬羽について前回の個体は嘴が黒味がかって基部近くが黄色で冬羽にかわりつつあり、後頭の冠羽は短いものが残っているだけでした。完全な冬羽の冠羽はなくなります。一枚目の画像:夏羽、2024年6月25日撮影、二枚目の画像:冬羽に換羽中、2008年9月14日撮影(3)嘴の長さ嘴先端から後頭までを100とすると、カラシラサギでは嘴が35%、コサギが54%を占めています。第一印象ではカラシラサギの嘴が長く感じましたが、嘴の割合を調べてみると逆でした。三枚目の画像:2024年6月25日撮影(左カラシラサギ、右コサギ)(4)後頭の冠羽画像では14本まで数えることができました。コサギより冠羽の本数が多いのがわかります。なお、コサギの冠羽は2本と記している図鑑類がほとんどですが、その長さは個体差があります。四枚目の画像:後方からの姿、2024年6月25日撮影五枚目の画像:コサギ、2022年3月5日谷津干潟で撮影(5)餌の取り方の違いカラシラサギは、魚の動きを見て、バスケットボールでいうピボットターンのような動作をしているのを観察しました。足を軸にして90度近く回るような動きをしていました。それに対して、コサギは魚を狙う時、浅瀬を直線的に羽を広げて移動し小躍りするようにステップを踏んで水中の魚を驚かせているように見える動きをしていました。同じサギなのにずいぶん違いがあるものだと思いました。六枚目、七枚目の画像、2024年6月25日(最初左側を向いていたものがくるりと回転)八枚目の画像:コサギ、2020年9月20日撮影
2024.07.01
コメント(0)
全31件 (31件中 1-31件目)
1