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5月ラストの日曜、吉川市吉川美南駅近郊の調整池を訪ねました。中央公園前の調整池には水鳥の姿が皆無だったものの、コアジサシが飛来し池の上空を旋回する姿と葦原で行々子とにぎやかに囀るオオヨシキリを観察できました。(サギ類の婚姻色)その後、東口の第一調整池近くの水田地帯に移動し、サギ類の姿を探しました。眼先が青緑色のダイサギ婚姻色、眼先が黄色のチュウサギ婚姻色を観察できました。婚姻色は2010年以前は、海老原(2009)が述べているように、5月末から6月初めでしたが、2015年以降は3月に入るとアオサギの婚姻色、4月半ばにダイサギの婚姻色を観察しています。婚姻色は、短い期間見られるものと言われてきましたが、春先から繁殖期まで見られるようになってきました。個体によって婚姻色の出る時期がずれていて一定期間見られるのか、またはもともと婚姻色は短期間ではないのかなど興味のあるところです。(引用)海老原美夫.2009.サギ類の婚姻色を楽しむ.日本野鳥の会埼玉県支部報しらこばと.第301号.p2-3(ツバメの若鳥登場)東口では電線にツバメ成鳥1羽と幼鳥6羽の姿を複数見かけました。4月に産卵した卵から孵化した第一回目の幼鳥たちと思われます。一腹卵数は3~6卵と言われていますから、カラスやネズミによる捕食もされず全員無事誕生ということになります。こうした水田地帯の原風景が楽しめるのが吉川美南の醍醐味です。(スズメ若様とハクセキレイ若様登場)東口の水路のネットの上でスズメ幼鳥が少なくとも10分前後、日光浴をしていました。嘴の基部が黄色で上面は淡色なので幼鳥とわかりましたが、まわりに成鳥の姿はなかったので独り立ちして間もないのかしらと思いました。このほか、上面が灰色で黒味はほとんどないハクセキレイ幼鳥も登場。東口の草地、水田、水路といった環境がその生活を支えているのでしょう。(写真)2026年5月31日撮影
2026.05.31
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3月17日に環境省が公表した「第5次レッドリスト(鳥類及び爬虫類・両生類)」の解説版である第5次レッドデータブックに掲載されている種類について注目される種類について紹介します。掲載されている中に嶋田(2008)や石田(2015)やはじめとする図鑑類に「最もよく見かけるサギ類」と報告されているコサギが含まれています。多くの方がそんなはずはないのではとお感じになると思います。(概要)環境省(2026)は、「かつてはシラサギ類の中で最も普通に見られる種で、個体数は1970年代以降に一時増加傾向にあったとされるが、1990〜2000年代からは減少傾向に転じている」と報告しています。減少傾向については「全国鳥類繁殖分布調査では1990年代と2010年代にほぼ同じコースを調査できた全国1947地点のうち、コサギの記録は239地点から93地点に減り、全国での減少傾向が伺われる」と記しています。注目されるのが、「例えば茨城県内では、2000年代前半まではほとんどのコロニーで営巣林に竹を含んでおり、どのコロニーでも一定割合でコサギが存在したが、アオサギの増加が顕著になってきた2005年頃から営巣林が樹木のみのコロニーが増え、コサギを構成種にほとんど含まないコロニーも散見される」との点です。コサギの営巣木の嗜好性や繁殖が最も早いアオサギがコロニーを先導するようになっていることでコサギが影響を受けていることも要因として考えられます。(ホームグランド手賀沼とその周辺地域)通年観察されていますが、2008年頃まではほぼ通年観察され、繁殖期にも姿を目撃したものの、2010年以降は秋と冬に観察される個体数が増えています。(引用)嶋田知英.2008.「サギ類の生態」.pp10.埼玉県環境科学国際センター.石田光史.2015.野鳥図鑑.p100.ナツメ社.環境省(編).2026.第5次レッドデータブック:絶滅のおそれのある日本の野生生物 鳥類.環境省.東京.911pp.(写真)2026年3月柏市内撮影
2026.05.30
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北西の風が強いにもかかわらず気温が30℃をこえ5月としては異例の暑い一日でした。ヨシゴイと出会える時期となりましたので、印旛沼沿岸の吉高機場から印西市下井を探索。スタート地点の吉高機場近くの船着き場でモモイロペリカンのかんちゃんの姿を見ると、桜の花のようなピンク色の体と喉袋あたりが赤っぽい色の生殖羽となっていました。(ヨシゴイは葦原の突端を何度も飛翔)日本のサギ類中でも最小サイズのヨシゴイが葦原と沼の水面の境目あたりを何度も飛翔。風が弱い条件では軽々と飛翔と時折滑空をまじえて飛行する姿を目撃しますが、強風の影響で滑空は見られずじまいで次回のお楽しみとなりました。記録写真は距離の遠さでななわなかったので昨シーズンのものをアップしました。(繁殖期でもミサゴの姿あり)ミサゴをほぼ通年姿わ見かけます。はるかかなたの水面の杭に止まり、捕獲した魚をついぱんでいました。(遊歩道近くではカワセミ、オオヨシキリの姿を堪能)水路ではカワセミが何度も登場し、嘴よりサイズの大きい魚を捕獲し丸のみ。お見事でした。機場から下井にかけての遊歩道脇の葦原では、あちこちにオオヨシキリの姿を見つけました。早く渡来したオスはアシ原の密度が高い場所を選択して穂先や高所でさえずります。雄の20-30%が複数の雌とつがう半面、なわばりを構えても1羽もつがえない雄も相当数いると言われます。どのような要素が影響しているのかと興味のあるところです。(写真)2026年5月29日撮影
2026.05.29
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早くも5月もおわりとなります。3月27日にシーズン初認だったサシバの様子を見に複数の谷津田を訪ねました。印西市と柏市の境の手賀川でコブハクチョウ、オオバンの姿を観察し、今日の探索をスタート。水面に姿のあるコブハクチョウは、ほとんどが若鳥で瘤が小さく嘴の色も淡い個体でした。成鳥はペアとなって川の岸辺近くや沼の葦原に分散し営巣しているので、このような状況となります。(サシバ、抱卵期間中はとまり場に姿があるのは雄)サシバは、雄が1~3回短時間の交代して抱卵をしますが、大半は抱卵・抱雛はメスが担当しています。雄は、開けた環境に接している木や電柱にとまり、アオダイショウやシマヘビやニホンカナヘビなどの爬虫類、カエルトノサマバッタやアブラゼミ、ヤママユガの幼虫などを見つけて飛びかかり足で捕らえています。複数の谷津田にそれぞれサシバの姿がありましたが、同じ環境にオオタカ、トビ、フクロウなどが生息していると獲物をめぐり争奪戦が展開されます。写真6枚目のサシバは競合関係がないので圃場の餌の動きを凝視して捕獲していましたが、写真7枚目の個体はトビが同じ圃場で餌を捕獲して追い払われた後電柱に退避していた光景です。写真8枚目は、往来の激しい道路沿いの電柱に姿があったサシバで、こちらは他の競合する猛禽類はいないので眼下の餌の動きを注視していました。道路沿いに姿があるときは、思うような撮影条件を確保できず、鮮明な画像となりません。あしからず。(複数の谷津田でホトトギスの声を聞く)サシバの姿を観察した谷津田すべてでホトトギスの鳴き声を聞きました。渡来の早い年は5月半ば、大半は6月初旬に鳴き声を聞きます。5月のうちは日中または夜にその声を聞きますが、6月以降は日中に鳴き声を聞くことが多いです。宿主のウグイスの行動にあわせてなのでしょうか。(俊敏に動き回っていたヤマガラ)写真6枚目のサシバの姿を観察した谷津田で、電柱のてっぺんから林の中に出入りを繰り返していたヤマガラを観察しました。嘴と足を使って餌となる昆虫や実を引っ張り出し、地面や枝に止まりたたき割ったりする姿を見かけます。ところが、猛禽類のすむ谷津田ではサシバなどに捕獲されるリスクがあるからなのか、動きが俊敏でした。(写真)2026年5月28日撮影(10枚目のヤマガラは2022年1月撮影)
2026.05.28
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今シーズンもオフィスの最寄り駅周辺にイソヒヨドリペアの様子を見に出かけました。到着した際には、雄成鳥が駅前ロータリーの最も高いアンテナの上に止まり、周囲を監視していました。その後、餌捕獲のために渡去したようで姿を見せるまで時間があきましたが、嘴に餌をくわえて営巣しているビルの反対側の屋上階にとまり、巣のあるビルの換気口に入っていきました。その後は、雌雄それぞれが餌を嘴にくわえて頻繁に巣に出入りする姿に遭遇しました。伊澤・松井(2011)が「親は巣の中にヒナがいる間はオスメス両方でヒナの世話をする。その際には巣内にいるすべてのヒナを区別せずに餌を与えている。巣内の糞の処理もオスメス両方で行う」と述べていますので、換気口内にヒナが存在しているものと思われます。ただし、ヒナの個体数については不明です。巣の外に姿を見せてくれるのが楽しみです。(雌雄それぞれの専属給餌)伊澤・松井(2011)が「ヒナが巣立ってからは給餌行動が変化する。この時期、オスによる専属給餌(オスだけがヒナに餌をやる)、メスによる専属給餌(メスだけがヒナに餌をやる)、ヒナ分け(ヒナによってオスによる専属給餌を受ける個体とメスによる専属給餌を受ける個体が異なる)の3つの給餌行動がみられる」と報告している行動が観察できるか心待ちにします。(引用)伊澤雅・松井 晋.2011.ヒヨドリ Bird Research News Vol.8 No.8.p4-5.(写真)2026年5月27日撮影(3枚目は4月14日、4枚目は4月3日撮影)
2026.05.27
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18日に今シーズンはじめてコチドリのヒナを見つけ、20日の真夏並みのお日様の下でも日陰に休んだり猛スピードで畑地を移動し餌探しをしたり元気です。畑地の草もぐんぐん成長しているのでコチドリのヒナがその陰に入ると姿が見つけられなくなります。今朝立ち寄った際も成鳥雌雄の姿は見つけられるものの、ヒナは2羽のみ姿を捕捉するのが精一杯でした。(12日齢前後のヒナの観察メモ)20日の見かけたヒナ1羽は頭上の羽毛ははえはじめた状態で側胸の黒襟は大きく細い過眼線があり5日齢前後と思われました。今朝姿を見かけた個体は日数経過だけから考えると、12日齢前後となります。うっすら黄色のアイリングが見えるようになり、細い過眼線があり、体色が灰色味が帯びているように感じます。行動では親に従うことはほとんどありません。そうはいっても親鳥は畑地で餌探しをしている時は、ヒナの20m程度付近にいて近くに外敵か接近していないかを見守っています。(日本で繁殖したコチドリの渡り)鳥友から図鑑類を見ても日本で繁殖したコチドリが、秋・冬にどのように移動していくかと質問をもらいました。ユーラシア大陸に広く分布している種でありながら、2017年以前ではその移動経路や越冬地は明らかではありませんでした。笠原ほか(2020)が、2017年に長野県でGPSを装着した個体の位置情報を収集し結果を報告しています。報告では「コチドリたちは日本の繁殖地を出発後、中国や台湾を経由してフィリピンに南下し、ルソン島からミンダナオ島まで、広い範囲で越冬していました。その移動距離は3000~4000㎞(中略)春の渡りでは、フィリピンの越冬地を出発後、秋の渡りを逆になぞるように台湾や中国を経由して日本に戻ってきました。渡りの際、台湾とフィリピンでは数週間滞在」と記されています。これまでは内陸の河川を移動しながら渡っていくと考えられていたものが、最も利用されていたのが水田と判明した点で貴重な報告です。オフィスのある柏市から日本列島を移動し、中国・台湾を経由し越冬地であるルソン島、ミンドロ島、ミンダナオ島にいたるということです。(引用)笠原里恵・森本元・北村亘・今西貞夫・東信行.2020.日本の河川で繁殖する渡り鳥、渡り時期と越冬期の利用環境は水田だった.信州大学、山階鳥類研究所、東京都市大学、弘前大学 プレスリリース.2020年3月6日.笠原里恵・森本元・北村亘・今西貞夫・東信行.Rice fields along the East Asian–Australasian flyway are important habitats for an inland wader’s migration.Scientific Reports.https://www.nature.com/articles/s41598020 60141 z.(写真)2026年5月26日撮影
2026.05.26
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水戸街道の宿場町として賑わった街の橋梁で長年チョウゲンボウが営巣・子育てをしています。前回訪ねてから一ヶ月半経過してそろそろヒナが孵化する時期なので様子を見に出かけました。(チョウケゲンボウの様子)橋梁の複数個所で営巣していますが、うち3か所の穴に成鳥が出入りし中からヒナと思われる声が聞こえました。近くにハシボソガラスが接近すると親鳥がペアで追い払い、その後雄が餌を捕獲して巣に何度も運搬していました。来月に入ると、複数の親鳥が餌のハタネズミ類の活動時間に合わせて頻繁に狩りを行う光景を目撃できるものと思われ、楽しみです。え(橋梁の巣をめぐるチョウゲンボウとムクドリの争い)これまでチョウゲンボウは垂直の穴に入り営巣し、穴より少し上部の水平の位置にある穴は他の鳥たちが営巣することがありませんでした。しかし、今シーズンはムクドリがその穴を使い抱卵・ヒナ誕生となり、チョウゲンボウが餌を巣に運搬してきた際にその上にある穴にムクドリが入るタイミングが重なる光景を何度も目撃しました。(写真)2026年5月25日撮影1枚目から3枚目は雌成鳥、4枚目は雄成鳥、5枚目は橋梁上空を飛翔していた姿。(飛翔していた個体は、尾の黒帯の幅が広いので雄と思われます)6枚目はムクドリ幼鳥。
2026.05.25
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野田市生まれのヤマト(雄)と渡良瀬生まれのひなた(雌)と5月3日から6日にかけて誕生した3羽のヒナの様子を見に野田市江川地区を訪ねました。(ヤマトとひなたの近況)管理棟の観察ゾーンに用意されている椅子に腰かけると、巣台に姿がないのにクラッタリング(上下の嘴をたたくように音を出しているの)が聞こえていました。管理棟の観察ゾーンから周囲を見渡すと、近くの電柱にヤマトとひなたの姿がありました。しばらく羽づくろいをしたりして過ごしていましたが、13時頃ひなたが飛び立ち、ひなたが上空を旋回している中、今度はヤマトが巣台に移動しクラッタリングをはじめ、ひなたに一緒に餌探しに行こうと合図をしているようでした。(写真1枚目がヤマト、2枚目の写真は電柱に姿があるのがヤマト、電線に姿があるのがひなた、3枚目から6枚目がひなたの姿とヤマトより一足早く上空を飛翔しはじめたひなたです)(誕生したヒナの様子)多磨動物園生まれの雄カナタと野田市生まれのミライが抱卵してきた卵が孵化し、3羽のヒナが3日から6日にかけて誕生しました。8枚目の写真は、管理棟内に映し出されているモニター画面からの3羽のヒナです。写真真ん中が一番先に誕生したヒナと思われ大きさが最も大きく、羽の模様もはっきりしています。手前は二番目に誕生したヒナ、奥の寝落ちしているのが三番目に誕生したヒナと思われます。(コウノトリ以外の鳥たち)上空をチョウゲンボウ、サシバが飛翔し、水田には複数のコチドリの姿、管理棟の軒下ではツバメが造巣し抱卵中、近くの葦原ではウグイス、オオヨシキリ、セッカの鳴き声を観察しました。例年ですと、ホトトギスが鳴きながら移動する様子に遭遇するのですが、今シーズンは観察できずでした。(写真)2026年5月24日撮影
2026.05.24
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3月17日に環境省が公表した「第5次レッドリスト(鳥類及び爬虫類・両生類)」の解説版である第5次レッドデータブックに掲載されている種類について注目される種類について紹介します。(レッドデータブック概要)環境省(2026)は、「オナガは東北地方から中部地方にかけて分布し、林や低木林が散在する開けた環境に分布する種である。住宅地などにも生息する種だが、複数の調査で分布の縮小や個体数の減少が確認されている」と報告しています。(手賀沼とその周辺地域)手賀沼の鳥(2004)には「1972年以降、毎年観察されている」と記されています。記述だけみると、手賀沼とその沿岸で記録されていると誤解されてしまいますが、記録を見てみると、手賀沼本体でなく隣接する柏市の住宅街や林などでの記録が大半です。(柏市の市の鳥、オナガ)オフィスのある柏市では1994年(平成6年)11月に市制施行四十周年を記念事業として市民から募集し、市内の家庭の庭や市内の公園でも見られる身近な鳥として選ばれました。しかし、柏市の森林率は約8%程度、千葉県全体が30%程度と比べて低いレベルです。巣を常緑広葉樹、落葉広葉樹。針葉樹など多様な樹種の高さ1~13mの枝の又や若い枝が密生した場所につくるとされています。宅地化に伴い営巣林が消失すると個体数の減少につながる可能性が高いと言えます。(引用)環境省(編).2026.第5次レッドデータブック:絶滅のおそれのある日本の野生生物 鳥類.環境省.東京.911pp.(写真)2025年4月22日、2026年4月25日、2025年5月3日、2024年6月25日いずれも柏市内で撮影
2026.05.23
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夏鳥との出会いを楽しみにして上高地に出かけてきました。到着時の5時20分時点で雨が本降りで、雨装備をして探鳥をスタート。(雨の中でもコマドリの鳴き声を堪能)梓川左岸(河童橋から明神橋)をすすみますが、雨は本降りとなり明神館周辺は土砂降りとなり、小一時間程度公共施設のひさしの下で雨宿りをして鳥たちの鳴き声を聞くこととしました。ホトトギス、アカハラ、コマドリ、キビタキ、キセキレイ、アオジと鳴き声を堪能。(ミソサザイとキセキレイ)土砂ぶりに中でも最も姿を現してくれたのがミソサザイとキセキレイでした。・ミソサザイがチャッチャツと短く地鳴きしながら移動していきますが、時折雨音でよく聞こえません。それでも近くに来てピィッピルルルとキンキンに響く声で囀りを披露。・キセキレイは雨が小降りとなった時に明神館の屋根に止まり羽づくろい。胸から腹の黄色の艶やかさにうっとりとしてしまいました。このポイントにのほかにキセキレイの姿をじっくり観察できたのが環境省ビジターセンター裏の清水川。六百山の麓から湧き出した豊富な水が全長300m程の小河川となっていて梓川に合流しています。雨が本降りで何を食べていたのかはっきりしませんが、カゲロウやユスリカではないかと思っています。(キバシリとミソサザイ)河童橋から明神館までの途中の林で木をらせん状に上る鳥影を発見しました。そのあと、チーツリリルルルと早口で囀りはじめました。ミソサザイと比べると囀りと囀りの時間的間隔が長いように感じました。帰宅後、調べてみると、蒲谷(1996)が「ミソサザイを思わせる声で鳴き声と鳴き声の間隔がだいぶ長い」と報告し、北海道で記録した囀りを聞いてみると、上高地で聞いてきたキバシリのさえずりでした。(引用)蒲谷鶴彦.1996.日本野鳥大鑑下巻.p99.小学館.(写真)2026年5月21日撮影(コマドリは姿を一度見かけたものの撮影できず、2021年6月同地で撮影したもの)(熊出現情報)土砂ぶりだったので熊と遭遇することはありませんでしたが、途中何か所かに足跡を見かけました。環境省ビジターセンターHPの熊目撃情報を見てみると、明神橋周辺で餌を食べていた、歩いていたとの報告、徳澤方面でも同様の報告が掲載されていました。お出かけの際は、閲覧をおすすめします。https://www.kamikochi-vc.or.jp/discover/bear-sightings
2026.05.22
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21日早朝に上高地に到着し梓川左岸の河童橋から明神橋を探索しています。ただし、前線の影響で雨となり、夏鳥をどれだけ観察できるかは不透明です。雨音を楽しみながら、コマドリの話題を作成してみました。上高地の観察リポートは22日に配信予定です。(なぜ少ないか、減少傾向はなぜ)美しいさえずりから、ウグイス、オオルリとともに日本の三鳴鳥の 1 つとされています。さえずりを耳にする機会が少ないのはなぜかと聞かれることがあります。関(2016)はコマドリに関する報告や知見を整理し報告しています。ウグイスの分布に」関する違いについて次のように述べています。「山地帯上部から亜高山帯の夏緑樹林や針広混交林の林床植生が密生した場所に生息します。環境省が 1997 年から 2002年にかけて実施した自然環境保全基礎調査では、コマドリが記録されたのは全国の 5 万分の 1 メッシュ区画の約 15% の場所だけでした。本来、限られた山地の環境に各地の集団が隔離されて分布する鳥なのです」あわせて、コマドリが好むブナ林の関係で、「西日本では気候の変化に伴ってコマドリが好んで生息しているブナ林の衰退が予測されていますし、各地でコマドリの好むスズタケなどの林床植生がニホンジカの採食の影響によって衰退しつつあります。すでに林床植生が失われてコマドリ個体数の減少傾向が報告されている場所もあります。減少傾向が最初に報告されたのは九州や紀伊半島など日本の南部でしたが、近年では中部や関東でも減少しているとの報告が少なくありません」と述べています。(引用)関 伸一.2016、山地の小鳥.コマドリの保全に遺伝情報を役立てる 森林総合研究所関西支所研究情報 No.122.P2.(写真)2024年6月、2021年6月の上高地で観察したコマドリ
2026.05.21
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一昨日にもまして真夏のような日光が照りつけ、コチドリのヒナの様子が気になって現地に立ち寄りました。雄成鳥がピィオピィオと警戒の声を出すのが聞こえたのでその場で待機していましたら、4羽のヒナが畑地の何か所かある日陰に姿がありました。日陰に入って休み、親鳥より速足で動き回り、土の中をつついてし餌探し。4羽のうち1羽は自分の嘴より大きい獲物を丸のみしていました。4羽のヒナの行動範囲が広いので成鳥雌雄はその行く先に先回りして、ヒナの見守りをしていました。その途中、ハシボソガラスが畑地にあったバケツの水を飲みに飛来した時に近くにヒナ1羽の姿があり、成鳥雌雄でカラスの目の前に移動し警戒音を発出。3羽のヒナは我関せずとばかり動き回っていました。もちろん、こちらには雌成鳥が先回りしてヒナたちの見守り。親が警戒声を発している間、雛は地面に伏せてじっと動かないと研究者から聞いていますが、当地のヒナたちはそれとはずいぶん違いがあります。(写真)2026年5月20日撮影
2026.05.20
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サギのコロニーは埼玉県では久喜市と越谷市の2地区のみが残っているだけです。昨年レジ袋のようなものが、従来サギが餌をとるために飛来する木々に人為的に結ばれていました。今シーズンも同様のものが昨年と違う場所にセットされていました。その効果は絶大で越谷市中島の昨年まで営巣していた場所にサギの姿は皆無でした。かわって対岸の吉川市側の一角にサギの混群が造巣中でした。今後の推移を見守っていきたいと思います。(観察できたサギ科の鳥)真夏並みのお日様が照り付けるので混群の姿のあったエリアの木陰は快適そのものでした。ゴイサギ、アオサギ、ダイサギ、チュウサギ、コサギがそれぞれ造巣している姿を観察しました。嘴が黒色で目先が緑色のダイサギ、嘴は黒色で目先の裸出部が黄色のチュウサギ、黒い嘴と嘴が細長いコサギ、頭頂から背が紺色で光彩が赤いゴイサギ成鳥、全体に褐色で白と褐色の斑が入るゴイサギ幼鳥の姿を観察しました。なお、コサギの撮影は枝に隠れてしまったのでアップできずご容赦ください。(写真)2026年5月19日撮影(8枚目、9枚目が本日の越谷市側の光景、10枚目はレジ袋のようなものがセットされていた昨シーズンの光景)
2026.05.19
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先月30日オフィス近郊でコチドリを見かけ、今年も産卵・抱卵・ジュニア誕生となるかと期待していました。しかし、成鳥雌雄が畑地を移動する姿は見られるものの、産卵しているのかわからないまま5月も終盤にさしかかっていました。(コチドリ親子を畑地で発見)今朝、畑地の近くで早口で「ピピピピ」とコチドリの鳴き声がしていたので待機していると、成鳥雌雄の姿を発見。その視線の先を注目していたらヒナが登場しました。全部で3羽です。写真をアップしたたヒナは、頭上の羽毛ははえはじめた状態で、側胸の黒襟は大きく細い過眼線があるので5日齢前後と思われました。(日齢については、昨年7月6日付ブログを参照)観察していた11時前後の気温は28℃前後、畑地は遮蔽物がありませんからコチドリの体感温度はもっと高いものと思われました。コチドリ成鳥があまり濁らないピピピッと鳴いてヒナを日陰に呼び寄せていました。警戒する早口のピピピッの声と早口でなく濁らないピピピッの鳴き声の違いを学びました。(コチドリの換羽)今朝見かけたコチドリヒナは、綿羽に覆われていました。一ヶ月程度で全換羽となり、幼羽となります。これから換羽していくと、弱い黄色味のあるアイリングや上面各羽に淡褐色の羽縁が見えてくるものと思います。楽しみです。(写真)2026年5月18日撮影
2026.05.18
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鳥友から谷津干潟に出かけるにあたり、ガイドをしてほしいと連絡をもらい、一昨日に続き現地に出かけました。大潮で船橋港の干潮が11時すぎ(潮位マイナス9cm)で、12時すぎに現地に到着し観察センターからスタートし津田沼高校前、バラ園前まで遊歩道で探索しました。(チュウシャクシギの嘴の長さ)今日はチュウシャクシギの成鳥と幼鳥の両方の姿を観察しました。成鳥の嘴は曲がりはじめの位置が嘴基部側にずれているのが特徴。幼鳥は成鳥と比べて嘴が短く、印象が大分違います。(オオソリハシシギの成鳥と幼鳥)オオソリハシシギ成鳥は上面の黒褐色の斑が目立ち、幼鳥は上面は明るい色合いで下面が白っぽい個体でした。(トウネンは潮が満ちてきた時間帯に89羽が干潟に)潮が満ちてきた15時すぎに三番瀬方向から89羽のトウネンが群れで干潟に降り立ちました。チュリィと鳴きながら降り立つ姿が印象的でした。(下面の横縞が印象的なキアシシギ)胸から脇にかけての波状の横斑が印象的なキアシシギが複数干潟に降り立ち、餌探しに余念がありませんでした。(エナガ幼鳥が群れで移動)干潟北側の遊歩道脇の低木をエナガ幼鳥15羽が移動している姿を目撃しました。瞼の赤い色が印象的でした。(写真)2026年5月17日撮影
2026.05.17
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5月半ばをすぎるといよいよ手賀沼沿岸にカッコウ、ホトトギスが飛来する時期です。鳥友からテレビでカッコウは託卵された卵を排除する映像を見たが、手賀沼の周辺地域に飛来するカッコウ科の鳥が同様なのかというものでした。(託卵された卵を排除)(1)カッコウ宿主の卵に非常によく似た擬態を発達させた卵を産む個体がいることが知られています。一方、宿主の卵に似ていない卵を産んでいる個体がいることも知られています。内田(2011)は、研究者の研究報告および野外での調査結果を整理し報告しています。カッコウに関しては、宿主の側でも托卵された卵を自分の卵と見分けて排除する能力を獲得している個体が存在している一方、卵が似ていないにもかかわらず、排除されない例も多いと述べています。(2)ホトトギスホトトギスは、ウグイスを託卵相手として利用します。しかし、それではウグイスはホトトギスの卵、雛の世話にかかりきりとなり、自分の子供を残すことができないことになります。この点について国立科学博物館(2011)が「ウグイスは托卵されてからではなく、托卵される前に対抗手段をもつ(中略)実験でホトトギスの剥製を巣の前に置くと、ウグイスはそれを激しく攻撃しました。無害なキジバトの剥製にはほとんど反応しませんでした」と記し、この結果からホトトギスから巣を守り托卵を妨げる」ことが読み取れることを述べています。くわえて、「ウグイスは托卵をされるリスクに応じて、巣の防衛行動を調節していました」、「ウグイスは暖かい地方(例えば関東地方低地)では 4月に繁殖を始めますが、夏鳥として渡来するホトトギスが托卵を始めるのは6月になってから」と託卵前から防御手段を持っていることを報告し、ウグイスが「人の目に触れない形で托卵回避を行っていました。しかも、ホトトギスを元々認識できるが、托卵されるリスクが高い時期になると厳戒態勢をとる」と記しています。託卵に抵抗できないかのように見えるがそうではないということがわかります。(引用)内田 博.2011.本州におけるウグイスCettia diphone に専門的に托卵するホトトギスCuculus poliocephalus の繁殖生態.日本鳥学会誌.第60巻第1号.p78–87.国立科学博物館.2011.ホトトギスの托卵に対するウグイスの対抗手段 ‐リスクの変化に対応した防衛行動の調節-.プレースリリース2011年8月31日.(写真)1枚目:カッコウ、2023年10月17日千葉県、2枚目:ホトトギス、2023年10月13日千葉県
2026.05.16
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大潮で船橋港の干潮が9時45分(潮位20cm)なので、谷津干潟では昼前後に干潟が露出するのでシギ・チドリを探すのに最適でしたので現地を訪ねました。ただし、京成バラ園のバラが見ごろとなっているので周辺のパーキングは満車のため、京葉線で南船橋駅で下車し、干潟の遊歩道を経由し自然観察センター、津田沼高校前を経由してバラ園東隣りの干潟エリアにむかいました。(まだススガモの姿あり)競馬場となりの水面でススガモ雄成鳥、雌成鳥の姿を観察。雌個体は肩羽、脇に波状斑があり冬羽個体でした。(シギ・チドリの本格的登場は12時前)到着直後は、キアシシギ、チュウシャクシギが干潟北側エリアで採餌している姿のみでした。ハイドで直射日光をさけて待機すること小一時間経過後にハマシギのビュルという鳴き声がしたと思うと群れが干潟を低空で移動、さらに複数のピューイというキアシシギの声、プリィと鳴きながら干潟に降り立つトウネンが登場。この光景だけを切り取れば、1980年代半ばまでの谷津の原風景を思い出しました。(オオソリハシシギの羽衣のいろいろ)潮が満ちてきたので南船橋駅までの復路につきました。でも、この復路がなかなかのもの、オオソリハシシギがわずかに残った浅瀬に集結している姿を発見。雌成鳥の雨覆が笹の葉状で垂れさがりその先端が尖っている羽衣、雄成鳥の全体に赤みのある羽衣、翼の羽縁が成鳥に比べて白っぽさがある幼鳥個体を目に焼き付けました。(トウネンは見ていても飽きない奥の深さ)頭部と体上面が赤褐色で背中にV字型の帯が見える成鳥夏羽、頭部がごま塩状で上面の赤色が出てきている冬羽から夏羽に移行中の個体と観察していると、個体により羽衣がいろいろで観察していて飽きることがありません。(観察できた鳥類)ススガモ、キジバト、オオバン、コチドリ、メダイチドリ、チュウシャクシギ、オオソリハシシギ、トウネン、ハマシギ、キアシシギ、アオサギ、ダイサギ、コサギ、シジュウカラ、ヒヨドリ、オオヨシキリ、スズメ
2026.05.15
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下総台地の街で子育てをしているフクロウの様子を見に出かけました。ふわふわの幼綿羽に覆われている幼鳥と成鳥の姿を観察できました。幼鳥は、孵化後30日前後を巣内で過ごし誕生後約1ヶ月で羽が生え揃い、約2ヶ月で親鳥とほぼ同じ大きさとなりと言われています。止まり木に止まるのは3週目頃と聞いていますので、写真の個体は3週前後ではと思われます。成鳥の姿は幼鳥の頭上の枝にあり、最初はうとうとしていましたが、私の方に視線を向けた後に別の幼鳥の動きがあったのかその方向を凝視していました。人が見ることができる光の10分の10~100分の一の弱い光まで見ることができるフクロウのなせる技でした。このほか、成鳥のハート型の顔盤を縁どる毛には、人間が聞き耳を立てる時に耳の後ろに手をそえるような機能があると聞いています。(写真)2026年5月14日撮影
2026.05.14
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今シーズンもオフィスの最寄り駅周辺でイソヒヨドリペアが産卵し、ジュニアが誕生した模様です。その様子を見に出かけました。(嘴の様子)前回観察した際には、嘴の長さがいつも見ている個体より長く、上嘴が下嘴よりも長く先端が下方向に垂れているのを観察しました。今朝登場した雄個体の嘴は長めの印象ですが、上嘴が下方向に垂れている状態ではありませんでした。嘴は、人間でいえば爪のようなものですから、先端が摩耗した可能性もあります。写真1枚目、2枚目が本日観察した個体、3枚目は前回4月14日に観察した個体です。あわせて、昨シーズン同地で子育てをした雄成鳥の写真(4枚目)をアップします。(駅周囲1km圏内を雌雄が餌探しと捕獲)昨日からペアともにあちこちのビルの屋上階やアンテナに止まり、獲得した鱗翅目幼虫や直翅目、ミミズ類などをたたきつけるか、つついた後に営巣場所に運び入れていました。5枚目の写真は本日観察した雌成鳥個体で雨覆いに白斑がありません。6枚目、7枚目は本日観察した駅から距離があるビルの一角に止まっていた雄成鳥で、翼の黒色がわかると思います。(元海の住民だったイソヒヨドリと元は森の住民だったヒヨドリが競合)イソヒヨドリは2006年春から駅前ビルで営巣・子育て、ヒヨドリは2024年秋以降姿を現すようになっています。ヒヨドリについては山口(2005)が「980年代には東京の都心部全域で繁殖するようになった」と記していますが、柏市市内では2002年以前では繁殖期の記録がなかったものの、2003年繁殖期に目撃し、2005年6月に成鳥と巣立ったばかりの幼鳥の観察記録があり、2008年以降は繁殖期に複数羽の姿が観察されるようになっています。ヒヨドリの食性は多岐に渡り、果実、花蜜、花弁、葉、新芽いった植物食、爬虫類、昆虫、クモ、カタツムリといった動物食と多岐にわたることが知られています。イソヒヨドリの餌である虫、クモといった餌を探して駅前に登場した可能性が考えられます。今後の動向を注目したいと思います。(イソヒヨドリとヒヨドリ)名前が似ていますが、イソヒヨドリはヒタキ科、ヒヨドリはヒヨドリ科の鳥類で、異なる系統群に属します。また、DNA配列に違いがあります。詳しい内容はボリュームかげ膨大なので説明を省きますが、鳥類は、アデニン(A)、グアニン(G)、シトシン(C)、チミン(T)の4種類の塩基から構成され、遺伝子の使い方を決定する「制御配列」であることが判明しています。(写真)1枚目、2枚目:2026年5月13日撮影、3枚目:2026年4月14日撮影、4枚目:2025年5月2日撮影、5枚目:2026年5月13日撮影、6枚目から8枚目:2026年5月13日撮影(引用)山口恭弘.2005.ヒヨドリ Bird Research News Vol.2 No.11.p4-5.
2026.05.13
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今シーズンの初認は3月25日で、48日目の朝となりました。6日以降、強風が吹き抜ける日が続き、造巣がストップしています。5日以前は雌が直立している木の枝に止まり長い枝を折り木の又に運搬していましたが、ほとんど行わなくなり、今朝はカラスの古巣と思われる中に雌が入る姿を目撃しました。雄も林の姿を現しましたが、雌と共に林の外に渡去。強風が体勢を安定できない要因となり、枝の運搬そのものを諦めたものと思われます。今朝、林に雌雄両方が姿を見せましたが、もう一度造巣をやり直すのか、風の影響を受けにくい林を探して造巣を最初からやり直すのか注目していきます。今朝は、待機しているポイントの近くの幹に人為的に持ち込まれた外来種アカボシゴマダラ春型(原産は中国)が登場し、樹液を吸汁する姿を観察。1998年に神奈川県で記録されて以来、南関東に定着したと言われています。在来種アカボシゴマダラは開発で生息地が減少しており、準絶滅危惧種に区分されています。かなり外来種と交雑しているのではと指摘されています。(写真)2026年5月12日撮影
2026.05.12
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今シーズンも都内浮間公園にササゴイが飛来し、巣作りをはじめています。その様子を見に現地に出かけました。訪ねた際に観察したのは4個体で、すべて成鳥でした。(ササゴイの婚姻色、蓑毛が目立つ個体)目先が赤っぽくなっている成鳥夏羽婚姻色1羽、額から後頭と頬線が青色で長い冠羽がある成鳥夏羽を目にしました。また、背中から腰にかけての白っぽい細長い蓑毛の目立つ個体とそうでない個体とじつにいろいろ。(写真1枚目が婚姻色、2枚目は婚姻色ではない成鳥個体)(巣材とする枝を運搬する姿を目撃)小島の中に造巣中で、小島をメインとして枝集めに余念がありませんでした。水際に浮かんでいる枝、島の地面に落ちている枝を嘴にくわえて地面を速足で移動し、巣のある枝にぴょんと飛び上がっていました。蓑毛が目立つ背中が見えて巣の場所がおおよそわかりました。写真3枚目から5枚目がその光景です。(短い枝を水面に浮かべルアーフィッシング)巣材には使えない短い枝を嘴にくわえては、水面に落とす仕草を何度も披露してくれました。枝を餌と勘違いして寄ってくる魚を捕食します。捕食する光景を目撃はできませんでしたが、知能行動として注目されています。写真7枚目、8枚目を参照してください。(その他)水面を複数のカイツブリが移動していたので、その尾羽に注目。尾羽が退化し他の体羽との違いが一見わからないと言われていますが、何度か潜水する際に尾羽を目撃。写真11枚目、12枚目の写真が不十分ですが、その時の光景です。写真9枚目、10枚目はゴイサギ第一回夏羽と思われる個体です。(写真)2026年5月11日撮影
2026.05.11
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稲敷市甘田干拓地と浮島にコジュリン、オオセッカ、シギ・チドリを探索しに出かけました。(かつての甘田干拓地の豊かな環境が激変)甘田干拓地では、農業の生産性向上や基盤強化を目的とした「経営体育成基盤整備事業 西の洲・甘田入地区」が計画・実施されており、一昨年頃よりオオセッカ、コジュリンが繁殖していた草地が次々と水田に転換されており、あちこちでオオセッカがジュクジュクと鳴き声を出して垂直に舞い上がる姿やコジュリンの姿が激減しています。観察できたオオセッカ、コジュリンの個体数は10羽未満で、姿が見れなくなるのではと心配になるレベルです。(浮島湿原ではオオセッカとコジュリンの姿を観察)今日は風もなく穏やかな一日との天気予報でしたが、浮島周辺では風が吹き抜けて葦原が揺れて小鳥たちが降り立つのが難儀な状況でした。オオセッカは成鳥夏羽の背にある褐色地に黒斑がある個体ではなく、黒斑は認められない幼鳥ではないかと思われる個体を記録することができました。コジュリンは、風が強かった影響で葦原のうまく静止した姿を記録できなかったので、昨シーズンの画像を参考までにアップしました。(蓮田にはセイタカシギとツルシギの姿)蓮田ではセイタカシギ、ツルシギの姿を観察できました。ツルシギは、眼の周囲の白斑が目立ち、嘴は細長く下嘴の基部半分ほどに赤味があり、下面はべた黒かと思っていたら少し紫色味がかっている印象でした。(帰りがけに立ち寄った手賀沼沿岸を塒としているムナグロ)オフィスに戻る前に立ち寄った手賀沼沿岸でムナグロ40羽弱が塒としている圃場に集合している姿を観察しました。上面が全体に黄色味のある成鳥夏羽、冬羽から夏羽に移行中の個体、全体的の黄色味のある若鳥とじつにいろいろな羽衣でした。茨城県稲敷市、河内町、龍ヶ崎市、千葉県成田市、栄町の水田にムナグロの姿は見つけられずでしたが、手賀沼沿岸でようやく出会えてほっとしました。(写真)2026年5月10日撮影(7枚目のオオセッカは2025年7月の撮影、コジュリンは2025年7月同地で撮影)
2026.05.10
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朝から風速10mを超える強風が吹き荒れ、フィールドに出かけたものの、途中で断念しオフィスに戻りました。これから夏鳥たちとの出会いに備えて鳴き声や生態について予習。そのうち、全長が約10cmでキクイタダキと並んで,国内の最も小型な種であるミソサザイは、興味深い行動に関する行動が研究者により報告されており、一部を紹介します。(ミソサザイの興味深い行動・生態)(1)コケの上を跳ねていきながら餌探し齋藤(2016)が研究者の報告や知見を整理し述べています。その中に「暗い樹林の林床で採食し、樹木の根元や岩に生えたコケの上を跳ねていきながら、餌を探す。昆虫類を主食とし、甲虫類(ゴミムシ,コメツキムシ等),チョウ目(シャクトリガ等)、ハエ目(ハエの卵等)を食べる.また、クモの仲間も好んで採餌する」と記しています。枝を次々渡る姿は観察したことがありますが、跳ねる光景には遭遇したことがなく一度出会ってみたい光景です。(2)ミソサザイの沢の個体と山の個体斎藤(2016)は囀りについて「沢の個体は、山の個体と比べて大きな声でさえずり、(中略)山の個体のさえずりは、沢音が邪魔しないので、それほど大きな声でさえずる必要がなく音要素の周波数変調が多い(つまり複雑な歌)さえずりを持つことができる」と報告しています。(シジュウカラのさえずり)国立科学博物館(2009)は、東京の都市緑地22 箇所でシジュウカラのさえずりを調査し、騒音とさえずりの関係に関する報告をしています。報告では「騒音の大きな場所ほど最低周波数が高く、またさえずりが長くなっている」と記しています。(ミソサザイの一夫多妻)羽田・小堺(1971)は、長野県での調査結果で一夫一婦から一夫多妻、最多で一夫四妻を観察したと記しています。その後、惣田(2023)が京都府での調査結果を整理し、報告しています。「5羽の雄のうち2羽のメスを獲得できたのは1 羽だけで、他の3羽は一夫一妻であった」と述べています。くわえて、「生息地の標高に大きく影響を受ける(中略)木の根の間のくぼみや崖の表面など、地上からそれほど高くない場所に巣を作るため、営巣可能な場所は積雪に影響される可能性が高い」ことも記しています。つまり、ミソサザイの配偶システムは、生息環境の質が大きく関与しているとも読み取れるものと思います。(引用)齋藤 武馬・2026・ ミソサザイ Bird Reserch News Vol13 no7.p1-2.惣田彩可.2023.年間を通したミソサザイの生態に関する調査.2022 年度(第37 回)タカラ・ハーモニストファンド研究助成報告.pp15.(写真)一枚目:2010年5月15日栃木県、二枚目:2021年6月29日長野県上高地、三枚目:2022年5月26日長野県戸隠
2026.05.09
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久しぶりに松戸市千駄堀池とその沿岸を探索しました。冬に比べると種類も個体数も少ないのですが、池と沿岸を見ていくと鳥たちの生活ぶりを垣間見る時間となり楽しい時間となります。(ダイサギの飾り羽と婚姻色)池の中ほどらある小島の草地でダイサギが羽つぐろいをしている姿を発見。眼先がコバルトブルーとなっている婚姻色となり、飾り羽が風になびいて素敵でした。婚姻色は、夏羽の中でも繁殖直前や繁殖中の一時期に現れると聞いています。一昨日吉川美南で観察したダイサギの目先は、十円玉に発生した錆のような色。冬羽の目先が黄色ですからそれから変化していく過程での色の変化なのかしらと思いました。まだまだ観察の積み重ねが足りませんね。写真6枚目が本日観察した個体、写真7枚は埼玉県で観察した個体(目先の色が薄いブルー)、写真8枚目は吉川美南で観察した個体です。ダイサギ冬羽の目先は黄色ですから、コバルトブルーとなるには一般的に混色では実現できず少量でも赤が加わらないと婚姻色の色とならないはずです。どんなふうに実現しているのかと興味を持ちました。(カルガモの幼羽が第一回繁殖羽に換羽中と思われる個体)池の杭に止まっていたカルガモは淡色の羽縁が目立ち、脇の羽が丸いので幼羽から第一回生殖羽に換羽中の個体ではと思われました。しかし、脇最上列に先の尖った幼羽は角度の具合で確認できずでした。(その他)このほか、池ではカワウ成鳥と若鳥の姿、芝生広場で巣材探しに余念のないハクセキレイ成鳥雄の姿を見つけました。ハクセキレイがくわえようとしていたのは草の綿毛のようなものに見えました。平野(2009)が「巣材は枯れ草を外装材に使い、内装材には獣毛や羽毛などを使う」と報告していますから、巣の内装材に使うのだろうなと想像を巡らしました。(写真)2026年5月8日撮影(7枚目は吉川市で2016年5月に撮影、8枚目は2026年5月6日吉川美南で観察したダイサギ)
2026.05.08
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手賀沼沿岸の複数個所の谷津田と隣接する水田地帯を探索しました。例年よりも田植えが遅く、田植えが終わった圃場を見ても稲の丈が小さい様子です。シギ・チドリが降り立つ時期と田植え作業のピークが重なったので、例年よりも水田で見かけるシギ・チドリ類が少ないのが今シーズンの特徴です。(チュウシャクシギ幼鳥の姿)田植えが終わった圃場の畦付近を移動するチュウシャクシギの姿を見つけました。肩羽(背中)、雨覆が黒っぽいので幼鳥と思われました。だし、幼鳥の特徴である下嘴のピンク色が目立たないので、採餌をしていた際の泥の汚れで目立たなかったかもしれません。図鑑通りの個体とぴたり一致している個体とはなかなか遭遇しません。(谷津田でキビタキの鳴き声と餌探し中のフクロウと遭遇)谷津田の林の中から複数のキビタキの囀りが聞こえたのでその方向に進むと、枝にじっと止まっているフクロウを発見しました。地面を凝視していたのでこちらも息を殺してじっと注視。ふわっと飛び立ったと思ったら小動物を捕獲して渡去していきました。褐色、茶色、白、黒が混ざり合ったモザイク模様の隠蔽色(保護色)を観察できました。(セグロセキレイが巣材運びで大忙し)セグロセキレイが何度も畑地に降り立ち、巣材をくわえて巣のある場所に帰還する姿を目撃しました。近くにある建物の隙間に営巣しているものと思われました。(写真)2026年5月7日撮影(八枚目の写真は2022年5月栃木県で観察・撮影)
2026.05.07
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一昨日、シマアジを見かけたとニュースをもらい、吉川美南駅近郊の調整池を訪ねました。(オオヨシキリの囀りと地鳴きの時の嘴の開け方)到着直後は、カルガモとコガモ数羽の姿があっただけで、シマアジの姿はなくしばらくオオヨシキリの囀り、地鳴きを出している姿をじっくり観察。ギョッギョシとソングポストで囀っている時の嘴の開け方と地鳴きの時の嘴の開け方に違いがあることや短い眉斑、上面の褐色、下面のバフ色がかった白色、長い尾などを観察させてもらいました。(シマアジはコガモと一緒に水面に降り立つ)到着後、小一時間経過した時、北方向からコガモ主体の群れ11羽が水面に降り立ちました。コガモとは雰囲気の近いがある1羽が水面を違う方向へ移動していくのを見つけ、確認すると白くて太い眉斑、肩羽の白・黒・灰色のカールした羽のシマアジ雄成鳥でした。(岸辺に近い水路にクイナ登場)調整池で水深の浅い湿地帯をずんぐりした体型のクイナが移動するのを目撃しました。頭頂から後頭、体上面の赤味のある褐色と黒い縦斑を観察できました。(沿岸を鳴きながら移動していたカワラヒワ)複数のカワラヒワが鳴きながら飛翔する姿を見つけました。三列風切外弁の白色部の幅は狭く、頭部が黒味のある褐色で、亜種カワラヒワででした。冬の間沿岸で姿のあった亜種オオカワラヒワといつ間にか入れ替わっていました。(写真)2026年5月6日撮影
2026.05.06
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ツミが飛来し造巣、産卵を行っている多くの林ではオナガの姿があります。オナガ、そしてツミの宿敵カラスの行動に注目してみると、見えてくるものがあります。オナガにスポットを当てた話題を提供します。(オナガのカラス類に対する追い払い行動)ツミの産卵前の時期のオナガの行動を見ていると、林にハシボソガラス、ハシブトガラスを接近させないように警戒的な声を出し、集団でカラスを追い払う行動をとっています。ツミが林に帰還すると時もオナガは鳴きながらツミに追尾するように飛翔しますが、追い払う行動は見られずツミが枝または造巣した場所に帰還すると何事もなかったのように静まります。細野(1975)が「最も多く通年みられたものは、警戒的音声の発声によるものである。これに対して、繁殖期はこれに攻撃,追撃行動が加わり、防衛行動が積極的な形であらわれる。オナガの反応行動は、巣近くでのハシボソガラスの休息や飛翔に最も強くあらわれ、この時は,攻撃,追撃になる。繁殖期の採食圏内でも、巣から離れた所で休息するハシボソガラスには反応行動を示さない」と報告している内容とほぼ同一です。(オナガのヘルパーは自ら繁殖しないのはなぜか)原田(2009)が、オナガではつがい以外に繁殖を手伝うヘルパーが存在していることを紹介し、「ヘルパーは巣材運び、造巣、メスへの給餌、巣内雛や巣立雛への給餌、ヒナの糞の運び出し、捕食への攻撃を行う」と報告しています。しかし、ヘルパーとなったオナガが自ら繁殖しないのはなぜかと疑問を持ちます。この謎について、いくつかの文献に目を通してみました。長谷川(2010)が、自然人類学、進化生物学の研究から共同繁殖について知見を整理したものを報告しています。その中で「さまざまな種における長年の研究成果を眺めると、多くの場合、繁殖のためのなわばりに空きがない。繁殖相手がいないなど、ヘルパーが自ら繁殖開始することを阻害する生態学的要因がある。そして、家族を離れて単独でいることは、捕食に会いやすいなどの理由で生存率が低くなる。さらに、弟妹は血縁者であり、両親の子育てを助ければ、ヘルパー自身の包括適応度の上昇が期待できる。このように、鳥類と哺乳類の共同繁殖は、自らの繁殖可能性の限られた個体が、次善の策としてヘルパー戦略をとる結果で生じると考えられる」と記しています。(ツミが巣を放棄した場合にはオナガも放棄)植田(1994)がツミによる巣の防衛がある場合とない場合について、オナガの繁殖成功率に関して調査結果を報告しています。その中で、「ツミの周囲で営巣しているオナガが柴に覆われていない捕食者から目立ちやすい場所に営巣していることが多いため、ツミによる巣の防衛がなくなると捕食をうけやすい可能性がある。(中略)ツミが巣を放棄すると、オナガの繁殖はすべて失敗した」と記しています。(引用)細野哲夫.1975.オナガの生活史に関する研究(10)オナガと他種の関係.山階鳥研報.第7巻第5号.p533-549.植田睦之.1994.ツミの巣の防衛行動がなくなった場合のオナガの繁殖成功率.Strix.第13号p205-208.日本野鳥の会長谷川眞理子.2010.「ヒトは共同繁殖:子どもの発達と社会的つながり」.第57回日本小児保健学会招待講演.小児保健研究.p126-129.(写真)2026年5月5日撮影(4枚目は5月3日撮影)
2026.05.05
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牛久沼沿岸に農道脇に点在している水田があります。連休前後の時期にシギ・チドリ類が渡りの途中に降り立ち、羽をやすめたり採餌する姿を見かけます。南よりの強風が吹き抜ける条件でしたが、現地を訪ねました。水田は耕起してあるところと雨ふりで水が溜まっているところがありましたが、耕起してある水田にコチドリ、ムナグロ、キョウジョシギの姿を見つけました。(ムナグロは夏羽、冬羽から夏羽に換羽中の個体、幼羽が勢ぞろい)ほとんどの個体が強風で水田に座り込んでいるものが大半でしたが、何羽かは虫またはミミズのようなものを捕食していました。(1)夏羽(写真2枚目):顔・胸・腹が黒く、上面の斑は黄色(2)冬羽から夏羽に換羽中(写真3枚目から5枚目)写真3枚目の個体は、夏羽への換羽がかなり進んでいる個体です。写真5枚目の個体は、上面に黄色味が弱く、下面も白っぽい部分が多い個体でした。写真6枚目の個体は、全体に黄色が強く、下面に黒い羽(夏羽)が点在している幼羽です。1羽ずつ見ていくと、それぞれ羽衣に少しずつ違いがあり、その特徴を観察しているとあっという間に時間が過ぎていきます。(キョウジョシギの羽衣)写真7枚目、8枚目はキョウジョシギ夏羽です。頭から胸にかけて白と黒、背と翼上面が赤褐色と黒色の模様があります。時折、ゲッケッと鳴き声を披露してくれました。キョウジョシギは、2010年以降減少となり年率6%程度のペースで減少していると聞きます。自然環境局生物多様性センターが行っているモニタリングサイト1000の調査結果でもキョウジョシギの個体数が2016年春は前年に比べて37.3%減少とショッキングな動きとなっています。(写真)2026年5月4日撮影
2026.05.04
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今シーズンの初認は3月25日で、39日目の朝となりました。雌が二か所のカラスの古巣に入る姿と新たに枝を運搬している姿を見かけます。今朝は、新しい木の又に何度も枝を運搬していました。やはり、子育て期間内でずっと使うので新築が最善なのでしょう。(造巣期は枝を運搬している以外は、巣が見える別の枝から監視する雌)造巣期は、雌はほとんどが林内に留まっています。巣が整うといよいよ産卵となりますが、産卵前は雌雄ともに林の中に留まる姿が見られます。これは、植田・平野(2003)が「産卵前の妓後の交尾が賎も受精に影響するので、この期間は最も受精に影響する期間にあたる。この時期に雄が雌と一緒にいる時間が長いことは、多くの種でみられており、つがい相手をつがい外交尾(*)から守るために行なっている行動と考えられる」と記している行動と考えられます。(*)採食地と鴬巣地が離れており、雄が採食のためなどに雌を営巣場所に残して遠くに離れる必要があり、雌を常時ほかの雄から防術することができない。そこで、つがい外交尾がおきる瀕度がほかの烏に比べて高くなると考えらると解説が付されています。(産卵前のディスプレー)平野(2005)は、ツミが産卵前にディスプレイに関して「産卵前の雌雄間のディスプレイには尾上げディスプレイと翼震わせディスプレイがある」と報告しています。一度観察してみたいとひそかに期待しています。(引用)植田睦之・平野敏明.2003.ツミの交尾行動一多数回交尾の適応的意義の検討一.Strix第21巻.p131-139.日本野鳥の会平野敏明.2005.ツミ Bird Research News Vol.2 No.2.p2-3.(写真)2026年5月3日撮影
2026.05.03
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国道356号線沿いに広がる水田地帯をシギ・チドリの姿を求めて探索しました。1998年から今シーズンで28シーズン目となりました。かつては、キョウジョシギ150羽前後、ムナグロ250羽前後、タシギ、キアシシギ、チュウシャクシギ20羽前後などが水田で採餌していたり、畔で休む姿を見かけましたが、2011年以降はチュウシャクシギ10羽未満の姿を見かけるのみとなっています。北西の風が強かったのですが、ホィ、ピピピピヒと鳴き声でその存在に気がつきました。(チュウシャクシギの渡り経路)5月連休前後からその姿を観察できるチュウシャクシギ、図鑑によっては春の田んぼで大群になるとか、ユーラシア北部、北アメリカ北部で繁殖し、アフリカ、中東、インド、東南アジア、オーストラリア。北アメリカ南部、南アフリカで越冬し、日本には旅鳥として飛来と解説されています。ところが、細谷ほか(2024)が指摘しているように、繁殖地、越冬地、中継地の生息場所詳細が解明されておらず、日本での移動情報は限られたのみで、標識調査での確認も6件のみです。にもかかわらず、多くの図鑑類に解明されているような記述がするのは摩訶不思議です。(本日見かけたチュウシャクシギ)国道356号線沿いの水田地帯で観察したチュウシャクシギの写真をアップしました。写真一枚目のような整った羽衣の成鳥、雨覆・三列風切が摩耗している第一回夏羽と思われる個体と実にいろいろでした。これらの個体がどこから来てどこへ向かうのか興味のあるところです。(その他)水が張られた田んぼの一角でツグミの姿を複数見かけました。(写真)2026年5月1日観察・撮影(引用)細谷淳・田谷昌仁・井上遠・仲村昇.2024.春を告げる渡り鳥、チュウシャクシギの命をつなぐ渡りルートを探る.バードリサーチ調査研究支援プロジェクト 2024年度.pp2.
2026.05.02
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橙色の喉とヒコリと一声出した後に長い節で囀るキビタキは、夏鳥の代表で、5月上旬にかけて飛来します。その囀りを聞くと初夏の訪れを実感します。雄成鳥と雄第一回夏羽の羽衣の違いし、齢と攻撃性、雄と雌の採餌行動に関するの報告の一部を紹介します。(雄成鳥と雄第一回夏羽)キビタキ成鳥は喉は橙色、眉斑、胸から腹、腰は黄色であるのに対して、キビタキ雄第一回夏羽(*)は喉の橙色は淡く全体的に淡く後頭と翼に褐色部がある点で異なります。また、光彩の色の変化について、岡久ほか(2011)がキビタキの羽衣の経年変化を調査し報告しています。報告では「虹彩の色は雄の齢によって有意に異なっていた(中略)第1回夏羽では全ての個体が灰色みを帯びた灰褐色の虹彩であった。また、第1回夏羽では全ての個体が褐色の虹彩をしていた。さらに第3回夏羽以降では強い赤みを帯びた赤褐色の個体が認められ一部は赤みの弱い褐色の個体があった」と述べています。(*)キビタキの雄では体羽が換羽し、初夏に見かけるあの鮮やかな色彩になります。初夏に見かける前年に生まれた鳥は第一回夏羽と表現されます。(齢による攻撃性)岡久(2015)が「越冬地で多くの羽を換羽した黒色の個体は体重が軽く、一方あまり換羽していない褐色の個体は体重が重い傾向にあることが分かってきた。若い個体にとって黒い羽を身にまとう事は換羽のためのエネルギー消費とった不利益がある(中略)褐色の割合が高い個体ほど攻撃性が低く、激しいオス間闘争を回避する傾向にある」と述べています。(キビタキの採餌行動での性差)岡久ほか(2012)は、山梨県で行ったキビタキについての調査結果を整理し報告しています。報告には「繁殖期におけるキビタキの採餌高は雌雄で異なり、かつ、植生に応じて性差の傾向が変化する」「キビタキの雄は植生に関わらず樹冠下部で囀り、なわばりの防衛のためにソングポストに留まっていた」、雌では「常緑針葉樹林では落葉広葉樹林より高い場所で採餌を行った」と記されています。つまり、雌は雄に比べて柔軟に環境に対応しているということになります。(引用)岡久雄二・小西広視・高木憲太郎・森本 元.2011.キビタキの雄の齢査定法の検討.鳥類標識誌第23巻.p12-18.岡久雄二1・森本 元・高木憲太郎.2012.キビタキFicedula narcissina の採餌行動の性差.日本鳥学会誌第61巻.p91-99.岡久雄二.2015.キビタキ Bird Research News Vol.12 No.6.p4-5.(写真)雄成鳥、1枚目:2024年4月18日都内、2枚目:2019年6月1日栃木県奥日光、雄第一回夏羽、3枚目:2015年5月23日栃木県奥日光、4枚目:2024年4月18日都内で観察・撮影
2026.05.01
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