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2005.03.22
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カテゴリ: この歌が好きだ!



これは、17日の日記で少し触れたいとうたかおの新作「Folk of Ages」のジャケット。イラストは沢田としき。
いいでしょ、これ。白樺の林を往く2匹のこれは狼?いや、ギンギツネだろうかなあ?

折り目が入っているのでも解るけど、CDのジャケットになっているのは左下6分の1ぐらいの部分で、これは折り畳んだのを広げたところだ。A4のスキャナに全部入らなかったんだよね。

今回のアルバムは、コントラバス奏者の松長孝義さん(元ミュートビートらしい)と言う人と、下北沢のラカーニャでやったライブを納めた2枚組アルバムだ。旧作が中心だが新作も数曲お披露目されている。
1枚目は彼のソロ(これが収録時間30分と短いのがちと不満)、そして2枚目が松長さんとのデュオになる。
うねるようなベースの音に押されるように、普段は大人しい彼の唄とギターが思いがけず激しく、そしてしなやかに跳ねる。二人が触発しあって、唄に新たな息吹を吹き込んでいるようだ。


いとおうたかおの事を初めて知ったのは、ご多分にももれず「あしたはきっと」と言う、高田渡、加川良など多くのフォークシンガーに歌い継がれた歌を介してであった。
中学生の頃、下校時に駅裏の公園を抜けて歩いていると、当時でも徳島では珍しかったヒッピースタイルのお兄さん達が、地面に座って今で言うストリートパフォーマンスをやっていた。当時ギターに憧れ、フォークにのめり込んでいた僕は、スターを見るような気持ちで彼らの唄を聞いていた。ギター、バンジョー、マンドリンのトリオでいくつかの曲を演奏した彼らが最後に唄ったのがこの唄だった。「なんて言う歌?」と尋ねた僕に「いとうたかおって人の、あしたはきっとって歌だよ」と教えてくれて彼らは立ち去っていった。
その歌のタイトルと、それを唄ういとうたかおと言う人の名前はしっかりと中学生の脳みそにインプットされたのだった。


その後大阪へ出て関西フォークの面々と交流。春一番コンサートにも何度も出演、その歌は最近再発された春一番ライブで耳にすることが出来る。
その後は吉祥寺を活動の拠点として、74年にファーストアルバム、そして76年にセカンドアルバムの「ブッキング・オフィス」を制作する。

その後は地元の名古屋に活動を移すが、80年代の彼の活動はゆっくりと、ゆっくりと・・パンクムーブメントに影響を受け、82年にインディーズから1枚のサードアルバム「Slow and Through」を出したにとどまる。このアルバムは、どうも無理をして声を張り上げて唄っているようなところがあって、彼の繊細なボーカルを損なっているような気がする。多くのフォーク型のミュージシャンがそうであったように、彼も80年代はあまり活躍していない。

僕と彼との2回目の出会いは、99年に発売された彼の17年ぶりのサードアルバム、「Around the Silence」まで時間を費やすことになる。17年ぶりってところがこの人らしいと思うが、彼自身の歩みにも大きな振幅はなかったのだろうし、僕自身も80年代後半はジャズを、90年代からは洋楽とワールドミュージックばかり聞いていたので、彼とクロスすることもなかったのだと思う。

いや、思い出せば、その前年98年に出たKOROちゃんの追悼アルバムで蔵さんの「夏の楽園」を唄う彼の歌声に再会している。

17年の間、ゆっくりとワインが豊穣に熟成していくように彼自身も彼の歌も熟成していったようだ。
このアルバムに納められた歌は、シンプルでありながらどれも暖かく、ゆったりと、そして力強く大きな光に満ちている。
彼のベストではないかと思っている、大好きな1枚だ。




そして、BSで放映された蔵さんとKUROちゃんの追悼ライブ(このライブのDVDを誰か出してくれ~)で唄う彼の姿を見た。
涙を堪えながら淡々と「夏の楽園」を唄い、ステージ後のインタビューにも声を詰まらせながら訥々と答える彼の姿から感じたのは、陳腐だがこの人はホンマに「誠実」なんだなあと言う言葉だった。この人のステージを見たいなあと思った。

そして続いて2000年に「小さな唄に手を引かれ」をリリース。


そう言えば、彼は歌い方もギターのスタイルも金森幸介に少し似ている気がする。この新作でも幸介の「静かな音楽になった」を取り上げているしね。
違うのは、幸介は決して立たずにいつも座って唄っているけど、彼は最初座っていてもそのうちに立って歌い出すのだろうなあ、そんな気がする。ちょっとだけ熱いのかも知れない。

このライブ盤は、彼の新旧のアルバムより選曲されて居るが、オリジナルのアルバムに収録されたバージョンよりも、ややテンポも速く勢いがあり、良い意味でラフである。音が生きて跳ねているなあと言う気がする。これもライブのなせる技、そして触発し合う相手が居るゆえんであろう。
「ライブ盤なので、敢えて歌詞カードは無しにしました」と言う、その心意気や良しである。

    地下鉄の階段を かけ足で登り


    まだ一度も安らぎを 知らないこの星で
    孤独だけはいつでも 手の届くとこにある

    気を付けろよ Boy 光の中を歩けよ
    ここからは少しばかり 遠いかもしれないが


    太陽を雲がさえぎると 街も静かになる
    こんな時空からあれが 降りてくるといふ

    街路樹のてっぺんで 愛が揺れている
    ガードレールの上で 踊る精霊

    気を付けろよ Boy 光の中を歩けよ
    ここからは少しばかり 遠いかもしれないが


    はるかな海もこのごろは 疲れているといふ
    山では鹿の鳴く声が こだまするといふ

    ひそかな祈りなら きっと届くだろう
    ボクらはもう夢を 追い越してたんだ

    気を付けろよ Boy 光の中を歩けよ
    ここからは少しばかり 遠いかもしれないが

        (Boy 詞・曲・唄 いとうたかお)







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Last updated  2005.03.23 01:28:49
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