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世界が変わる New! かめおか ゆみこさん

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森の声

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2024.04.04
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カテゴリ: カテゴリ未分類
最近、「発達障害」と呼ばれるような状態の子が増えて来ています。
「社会的にそういう問題に敏感になったから増えたように感じるだけだ」と言う人もいますが、30年近く子どもと関わる仕事をしてきた印象でも、確実に増えて来ています。
同じような仕事をしている仲間もみな同じようなことを言います。

「発達障害」に分類される子だけでなく、みんなと一緒に学び、行動できる子でもそれは同じです。とにかく、全体的にみんな幼くなりました。自分の感覚で感じ、自分の頭で考え、自分の意志で行動しようとする子が減りました。
そしてすぐに、「誰か」や「何か」に依存しようとする子が増えました。

教室を始めた頃は、手伝おうとすると「これは僕の作品だから手伝わないで」と言う子もいましたが、今では「なんで手伝ってくれないの」と言う子ばかりです。中には、「代わりにやって」と言う子までいます。

私が子どもの頃(昭和30年代)は、1クラス50人学級でした。しかも、先生は一人で授業していました。それでも、授業はちゃんと成り立っていました。
一人二人、ふらつく子もいましたが授業が成り立たなくなるようなトラブルを起こす子はいませんでした。また、そのふらつく子に振り回される子もいませんでした。学校が終わったら、そのふらつく子も一緒に遊んでいました。

ゲームがなくても、オモチャがなくても、遊具がなくても、ボールがなくても、公園がなくても、自分たちで「遊ぶところ」や「遊び」を発見し工夫して遊んでいました。


そういう状態の子ども達が変わり始めたのは、高度経済成長が始まって、子ども達の「遊び場」も、「遊ぶ仲間」も、「遊ぶ時間」も消えてきた頃です。

コロナ対応で有名になった台湾のオードリー・タン氏が、『自由への手紙』(オードリー・タン著)という本の中で以下のように書いているそうです。( yahooにゅーすから

 理由を調べてみると、それは「ピグマリオン効果」と呼ばれるものでした。大人が子どもに対して、大人のように振る舞うことを期待していると、子どもは期待に沿うべく育ちます。
 反対に、大人が子どもを赤ちゃん扱いすると、相手もその期待を満たす行動をとるようになります。
 そう知って、考え方を根底から変えられました。


私はこの「ピグマリオン効果」も、日本の子どもの精神的成長を妨げているような気がするのです。

最近のお母さんは子どもにお手伝いをさせません。かえって手間と時間がかかってしまうからなのでしょう。
そして、いつまでも「子ども扱い」します。中には子どもをペット化しているお母さんまでいます。

先日も、桜を見に行ったら、かわいく着飾らせた我が子に色々なポーズを取らせて写真撮影をしているお母さんがいました。「次はこういうポーズを取って」などと色々と要求していました。そして子どもは素直に従っていました。
当然、そんなかわいい洋服を着ていたら走り回ったり、木登りをしたり、ドロンコ遊びは出来ないし、許されないでしょうね。
お菓子をあげようとすると、手を出すのではなく口を開けて待っているだけの子も多いです。

実際、ペットの世話をするような感覚で子育てをしているお母さんもいます。ちゃんと衣食住やオモチャは与え世話はしているのですが、我が子との間に人間関係を育てようとはしていないのです。
そして、「片付けなさい」、「勉強しなさい」、「ゲームを止めなさい」、「学校に行きなさい」、「早く起きなさい」、「残さないで食べなさい」などと指示や命令を出し、子どもを追い立てています。



家の中ではでベビーベッドなどに子どもを寝かせます。ダッコした状態では家事は出来ないからです。でもすると子どもは泣きます。だから、オモチャを与え、テレビやスマホやタブレットを与えます。

それでも、家事が終わったら子どもの側に行っていっぱい話しかけ、ダッコし、いっぱいスキンシップを取っていればいいのですが、家事が終わったら「自分の時間だ」と、スマホやゲームに夢中になる人も多いのではないでしょうか。

そのような子育てを受けていたら、子どもが精神的に成長することが困難になってしまうのは当然なような気がします。発達障害と呼ばれるような状態の子が増えて来たのも、子どもに対する社会の価値観や大人の意識の変化が大きく影響しているような気がします。

子どもを子ども扱いしていると子どもはいつまでも子どものままになってしまうのです。





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Last updated  2024.04.04 09:15:15
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