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17日目 帰国の日。 チューリッヒ空港を17:30に発ってミュンヘン乗り変え時間1時間ちょっとの予定。 朝起きて時間がたっぷりあるので先ずお土産買ってスーツケースをパッキングし、フロントで荷物預かり。それから、チューリッヒの教会巡りと美術館へ行くことにした。 お土産買い。日曜なのでお店は休み。駅ならやっているだろうと駅のcoop へ。スイス物価はやたら高いが、生活必需品は安い。スーパーで買うワインは安い。娘が自分用に5本買い込んだ。どこへ入れて帰るのよ。ホテルに戻ってパック。衣類をワインのクッションに提供。 駅にとって返してそこから観光コースを歩きながら、セントペーター教会、フラウミュンスター、プロテスタント教会、カトリック教会を巡る。 その間にチョコレートも味見。リンツは日本でも買えるのでここは、ルツエルンのバッハマンとともに有名なチューリッヒのシュプリングリ。レダダッハ(これは日本でも買える)。 そして次はチューリッヒ美術館へ。 モネ、マネ、ピカソ、ゴーギャン、シャガール、ロダン、などなど盛りだくさんの絵を見る。去年も見たけど。 そして早めに空港へ、ラウンジで待機。しかーし、ドイツ方面に行くスイス航空機は軒並み遅れてくる。どんどん押して来て、夕方便の我らの飛行機は1時間半遅れで出発。流石に暗くなってしまったミュンヘンに着いた途端、皆、ベルト着用サインが消えると同時に走る。でもね、行っちゃったんですよ。前回書いた通り飛行機は日本に飛び発った後。 空港ホテルに泊まって翌日、 予定にはない18日目。 ミュンヘン観光。 夕方もう一度空港に戻って保安検査場通過、やれやれとラウンジに行ったら、「ここじゃないよ」と言われた。ラウンジ受け付けの人の指示の通り移動する。 出国審査ゲート? え、あ、そうだ。昨日乗り換え移動ルートで出国審査するはずがコースアウトしているから、まだシェンゲン条約域内の出国済ませて無かったのだった。危ない危ない。 出国。改めて出国済みエリア内のラウンジへ。 日本到着は翌日。寝てても着く。 今回の旅、なんだかその場その場での変更が多く、頭がフル回転だったような。でも、娘たちのドイツ語と英語に随分と助けられた。最後の航空機変更交渉など、うさぎの聞き逃しをしっかりカバーしてくれて心強かった。私も含めて皆パニックになっていて、航空会社の交渉テーブルで、職員が手配中に「お水とスナックもいる?」と言ってるのに聞き逃していた。我が娘ちゃっかり。横から「うん3人分下さいだって」。我らだけしっかりペットボトルゲットしてホテル移動。 やっと終わった旅行記。 最初の航空機移動日追加してトータル20日間のスイス旅行記終わり。
August 23, 2017
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スイス旅行 16日目の記録 朝、1週間過ごしたマイリンゲンを発って再びルツエルンへ。 土曜日なので例によってカペル橋のかかるロイス川の両岸は朝市のテントでぎっしり。 花屋、チーズ屋、肉屋、パン屋、香辛料屋、果物屋、八百屋などどこを見てもワクワクする。市を見ながら時々歴史あるイエズス教会に入っては出て、また少し先のカトリック教会に入る。 スプリューアー橋も屋根の付いた鉤の手橋。あっち側に渡ると旧市街。5日前に歩いた道を今度はゆっくり教会のはしごをしながら歩いた。この街の朝市も旧市街も川岸も好きだ。でも団体客で賑わう免税店の並ぶ湖畔の一角だけはどうにも好きになれない。 その一角に有名なチョコレート店「バッハマン」が有る。チョコレートは買ったけどね。スイスに来たからにはどの街でも日本では手に入らないその街のチョコを味見しなきゃ。 教会大好き次女の希望でもう1つ教会。 湖畔を歩いてザンクト・デオルガル教会。 カペル橋に戻って市のテントが撤去されるのを待って、やっぱり湖畔のテラスでイタリアン。 そしてルツエルンを後にする。 チューリヒに着いたのは3時ごろだったか。前もって到着時間を知らせたからインゴが駅のホームで待っていた。190cmを超える長身なのでホームのあっちの方で「おーい」と手を上げるのが見えた。1年ぶりの再会。 荷物をピックアップしてホテルにチェックイン。インゴは泊まっても良いよと言ってくれたけど、奥さんのカーチャがスペイン旅行中だし、翌日の日曜日も大学の仕事が忙しそうだったのでスイス旅行初日に着いた時と同じホテルに泊まった。我らより1週間前に帰った長女はちゃっかりインゴの家に泊まって行ったけど。なんどもホームステェイしている彼女にとっては我が家も同じなんだろう。 それから、チューリヒ湖を散歩し、湖畔でビールを飲んで、インゴの家に行った。 夕ご飯は夕方ごそごそ起きだして来た娘のハンナと4人でカーチャのアジサイの咲くビルに囲まれた裏庭でBBQ。 背が高いからBBQコンロに向かう姿が猫背。 料理の得意なインゴの前日からソースに漬けて置いた色々な種類の肉をこだわって焼いてくれた。スイスに来て彼の料理が1番美味しかったのはなぜだろう。我らが旅行中高いレストランで食べてないのか。それにしてもインゴの料理最高! もちろん皇帝フランツヨーゼフと皇妃シシーの2匹の猫も一緒。今年はしっかり撫でさせる。猫でも覚えているのか。 夜遅くまでインゴの家で過ごしてホテルに帰ったのだった。
August 23, 2017
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旅程15日目 昨日スーツケースと登山道具はチューリッヒ駅に送ってしまったので身軽になった。 高所ハイキングは出来ないのでプリエンツまで電車で行ってプリエンツ旧市街やバスで20分ほどの民俗村に行くことにした。 「今日は小雨だけど晴れると日焼けするから長袖がいいね」とウサギ。 「あれ、しまった。ゴソゴソやってたらスーツケースに入れて長袖送っちゃった」とご隠居。 やっぱりスーツケース詰、最後までやってあげなきゃいけなかったか。 プリエンツの街は湖畔に沿って広がる小さな街。小雨模様だったので早朝の湖にはほとんど人がいない。今日もロートホルンには煙を吐いて登山電車が登って行く。 プリエンツ湖 posted by (C)灰色ウサギ 街のインフォメーションで街の地図をもらい、どこに行くべきか聞く。民俗村へのバスの時間と乗り場も聞いた。この小さな街は木彫りで有名なので、スイス独特の木造建築の並ぶ古い街の中には木工所、木彫り学校、バイオリン製作所がいくつかあった。 プリエンツ旧市街 posted by (C)灰色ウサギ プリエンツ posted by (C)灰色ウサギ 湖の辺りに建つ改革派教会に入ると誰もいない。静寂の中に一冊開かれたカラフルな印刷のバイブル。 改革派教会 posted by (C)灰色ウサギ 聖書 posted by (C)灰色ウサギ 街の中いくつか有る木彫り細工のお店を見ていて、娘が木彫りでストーリーをくり抜いた額を見て欲しそうにしている。木彫りは小さいものでもすごく高い。木彫りのくり抜き額は更に高くて買えないらしく諦めていた。 その後バスでバレンベルク野外博物館に向かった。山の麓の広大な森の中にある。 スイスの各地方の古民家や農家、酪農家の家が移築され、実演や動物の放し飼いも有る。千葉のマザー牧場と明治村を合わせたような所だった。 しかしすごく広い。丘を登ったり降りたり、野外博物館西口から東口のバス停までに点在する古民家を回るだけでも疲れた。所々で係員が英語で説明してくれる。 この帽子屋さん、作っている帽子の高級度こそ違うが、ハウルの動く城に出てくる主人公の帽子屋さんの雰囲気に似ているとウサギは思った。。 バンベルク野外博物館 帽子屋さん posted by (C)灰色ウサギ バスで再びプリエンツに戻ると娘、「やっぱり木彫りの額が買いたい」と再び木彫りショップへ。 ハイジのストーリーのくり抜き」「民話のストーリー」「ルツエルンの名所が掘り抜かれたもの」「伝統の歌のストーリー」など、店員の女性が1つずつ説明してくれた。 娘は牛や馬や羊が掘り抜かれた民話の木彫り額を買った。
August 17, 2017
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旅程14日目 マイリンゲン駅からのスーツケース送りはその日に着く特急便が使えない。だから14日目に送りチューリッヒで16日目に受け取る。よって、その日が最後のハイキング。ハイキングを終えたらホテルに帰って登山靴とストックを詰め込み駅にスーツケースを持って行かなければならない。 さあ、やっとマイリンゲンの街が背負うハスリタルのハイキングが出来る。ちょっと曇っているがまずまずの天気。 朝、ホテルから歩いてロープウェイでまずはハリスバーグへ。ゴンドラに乗り換えビドミを通ってメギスアルプ、ゴンドラを乗り換えて何回目かのプランプラッテン展望台2,224mへ。 ハスリタル posted by (C)灰色ウサギ そこからメギスアルプまでの下りハイキング2時間。 緩やかな起伏がある岩場がある草原を下る。途中で「キー」と鋭い鳴き声が聞こえて来る。マーモットがあちこちにいる。姿はなかなか見えない。ふと岩場を見ると立ち姿のマーモットが。動かない。気配を消したつもりだろうか。でもしっかり見える。「見えてるよー」じっと見つめていると「見つかった」と思ったのか鋭く鳴いて仲間に知らせた。 マーモット posted by (C)灰色ウサギ かなり高い位置に牛、花畑の中に馬と驢馬。1時間ほど花の中を歩いて、たった一軒の放牧酪農農家にたどり着いた。木をくり抜いた水飲み場にサイダーや搾乳缶が冷やして有った。見ると日本円にしてカップ一杯150円ぐらい。誰もいないので農家のドアをノックし、開けて「牛乳一杯ください」と声をかけた。 若い女性が出て来て、「ごめんなさい、私ドイツ語できなくて英語で話して」と言う。あれ?私、さっき「タッセ ミルヒ ビッテ」って言ったのかしら? 搾りたてというミルクをもらって飲む、「さっきあっちの部屋覗いたら大きなお釜が有ったけどチーズ作ってるの」と聞くと、作業場を案内してくれた。 チーズ釜 posted by (C)灰色ウサギ 「チーズの熟成室も見る?」「うんうん、見てもいいの」とチーズ熟成中の部屋も見せてもらった。 チャンスは逃さない。 自家製チーズ posted by (C)灰色ウサギ 「小さいの買うことできるかしら」とウサギが聞くと 「これ?」と棚に並べて有るのより小さいのを指さす。 「旅行中だからもっと少しで良いんだけど。」 彼女、牛小屋まで行って若い農場主を連れて来た。 彼は無言で直径20cm程のチーズを半分に切ってくれ、秤で計って、値段を彼女に告げ、そのまままた牛舎に戻った。いかにも寡黙な農場主という感じ。 チーズを包む彼女と話していると、ポーランドから来ているんだとか。フランス語と英語は出来るけれどドイツ語は出来ないんだと言っていた。こっちもドイツ語出来ないからちょうど良かった。 ハイキングの束の間の楽しいおしゃべりと例のネズミの包装紙に包んでもらったほやほやのチーズゲット。 チーズ posted by (C)灰色ウサギ 途中で出会ったハイカーも4、5人。長閑なこの地域は出来ればもっと歩きたいところで、今日で終わりなんてちょっと残念と後ろ髪引かれる気持ちでメギスアルプ迄30分ほど歩いてまた、ゴンドラに乗ってホテルに帰った。 仲良くなって、お互いに登った(我らは登山電車で彼女は徒歩で)ピラタスの話題は盛り上がっておしゃべりが楽しかったホテルのフロントの若い女性も、駅で乗り降りするたび何度も観光案内を聞いたり、切符を買ったりすっかり顔見知りになった駅のインフォメーションのお姉さんも、ポストバスの運転手さんも、マイリンゲンの人たちは素朴で親切で素晴らしかった。 山のあなたじゃなくて、こっち側も良いな。
August 15, 2017
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スイスのハイキング素敵だけど、1つ難点が有る。どんな高い山でも牛や羊やヤギの放し飼い。イギリスのパスも牧場を通らせてもらうが、羊はあっちから逃げるからぶつかることはないが、牛やヤギはどかない。どいてくれないと崖の道落ちるしかないのである。 そこどいて 山羊 posted by (C)灰色ウサギ 丘の上には小1時間もあれば登れ、憧れの世界が覗けると思ったが、上に登ったらまた小高い丘があり、湖なんてどこにも見えない。 そして大きな牛が行く手を阻む。「もうー」 こっちが言いたい。「もー、やだ」 丘の上を牛に睨まれながら行くと、野原の中にレストランが現れ家族連れが何人も食事をしていた。丘の上の台地は別ルートで電車とバスとロープーウエイで来られるからちょっとした家族連れのリゾートになっている。 10分ほど歩くとタンネン湖が見えて来た。その後ろにはマイリンゲンの裏山ハスリタルの山々が立ちはだかる。山の麓にもう1つの湖があるはず。 メルヒ湖は見えない。しかし、エングシュレンアルプのバス停まで戻らねば。最終バスは4時代だ。 「山のあなた」のずっと遠くは今回も行くことが出来なかったが、もしチャンスがあるならばその時こそ最後の池を確認しよう。 「山のあなたの空遠く、幸い住むと人の言う」 カール・ブッセ IMG_4148 posted by (C)灰色ウサギ バス停に帰り着いて、さっき貰ったポストカードを書いて持っていた切手を貼る。「山のあなた」から先に帰った長女にと黄色いポストに投函した。 IMG_4136 posted by (C)灰色ウサギ 黄色いラッパのポストバスがやって来た。やっぱり朝とおなじ運転手。バスに乗り込む我ら。運転手さんバスを降りてホテルに向かう。トイレかな。 おや、黄色いポストを覗いて1枚のポストカードを確認して取り出す。 その手にあるのはさっき私が投函した絵葉書。 そうだった、スイスのポストバスはもともと村々を回る黄色い郵便馬車が始まりだった。バスの運転手は郵便配達員を兼ねているのだった。 来る時も所々で降りて何かを確認していたのは郵便を集めていたのか。 私のハガキは彼の運転席の前に揺られてマイリンゲンの駅前の黄色い郵便局に持っていかれたのだった。 マイリンゲンの駅で出しても同じだったじゃないと言うなかれ、あくまで「山のあなた」で出したのだ、よ。
August 13, 2017
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なぜか「禁止ワードが出てエラー」と楽天一回でアップ出来なかった。 続き さてお腹も膨れて、丘の上の見えない世界を目指して出発する。 タンネン湖へ posted by (C)灰色ウサギ ほら、この道を登ると何があるか知りたいでしょ。 タンネン湖への道 posted by (C)灰色ウサギ 一気に登るので結構坂道つらい。そして岩道狭い。 IMG_4112 posted by (C)灰色ウサギ どこに禁止ワードが有るのか発見できない。
August 13, 2017
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13日目続き エングシュレン湖に向かう。ほぼ平坦な道を30分程。青い釣り人が2,3人しかいない静かな湖畔。1つ向こうのロープウェイで登る山、テトゥリスの頂上は去年ひっきりなしの中国人客で溢れ落ちそうなぐらい混雑していた。今日、そこから頂上へ行くロープウェイは見えるものの頂上は雲の中。 あの山とこの谷の違いはなんだろう。 歩かなければ来られない天国。 エングシュレン湖をぐるっと回ってからリフトでヨッホパスに登る。あっち側の谷底のトリュップ湖を見下ろしてから、これから行く未知の山のあなたを眺め、またリフトで引き返す。リフトの下を2人のマスール(修道女)がハイキングしていた。 湖に戻ったらまたバス停のあるホテルに戻る。前を歩いていた家族連れが山の斜面を指差していた。そちらを眺めると、あっちにもこっちにもマーモットがひょこひょこ動いていた。 バス停のホテルで食事。長期滞在のおばあちゃんたちがのんびりワインを飲みながらカードゲームに興じていた。 エングシュトレンアルプ posted by (C)灰色ウサギ 食事をしながら撮った写真。 男の子が得意げに側転をしてみせた。 この谷にいたのは30人にも満たないだろう。アイーガーやマッターホルンなどの有名な山は見えないけど僅かな人数で風景を分け合う贅沢。 クレジットカードではレジ支払いと言うので行くとにこにことおばさんが話しかけ、ポストカードを買おうとしたら「あげるわよ」とくれた。
August 13, 2017
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今回の旅、実は行って見たいところが有った。だから密かにその計画を実行すべく宿をマイリンゲンに取り、どうやってそこにたどり着くか入念に計画を練ったのである。 去年ルツエルンに泊まって電車とロープウェイを乗り継いでエンゲルベルクから歩いたハイキングコース花の道、4つの湖を繋ぐロングコースである。時間的に全部歩けなくてその先の大地の上にかすかに見える2つの湖にどうしても行って見たくなったのである。 いつか必ず。 エングシュトレン湖 ヨッホパスから posted by (C)灰色ウサギ これは今年のヨッホパスから見た風景。リフトの先の2番目の湖までは去年歩いた。 遠くの大地の上にわずかに第3のタンネン湖は見える。第4のメンヒ湖はまだ見えない。 山の彼方には何があるんだろう。 見たい。 考えた結果、全長13時間かかるそのコースを反対側から攻めて埋めるというものだった。 因みにこれは去年行った第1の湖トリュープ湖をヨッホパスから振り返る。今年の写真。 IMG_4041 posted by (C)灰色ウサギ 実はマイリンゲンの街が背負っているハスリタルの山々2,000越えをして、その裏に降りれば「山の彼方」が覗ける。 しかし、その日も天候が怪しい。途中で雷が来たら逃げ場がない尾根。 考えて、ならば中間から攻めようと、ちょうどコースの中間にあるエングシュレン湖までバスで行くことにした。 また駅前のポストバスに乗る。エングシュレン湖の近くエングシュレンアルプまで。 下の地図の1番下はフォーパスズツアーの時の氷河の見える峠道、その上が雪を頂く鋸刃の山々、その上の谷がエングシュレンアルプまでの谷道、その上の台地が私の山の彼方。 IMG_4024 posted by (C)灰色ウサギ ポストバスの乗客は我らだけ。途中からザイルを持った数人、そして彼らは途中で降りる。 バスの車幅いっぱいいっぱいの山道をどんどん登って行く。カーブではトレードマークのラッパを「ピポパポピポパポ」。それでも途中の崖で対向車と鉢合わせたら、「下がって」と。ここはポストバスが優先。「もっと下がって」言われた車はそろそろとバック。私だったら車乗り捨てて逃げるね。 谷間の道とはいえ両側が2,000m越えの山なのでバスはどんどん登る。 そして着いたところが花の谷。私の山の彼方の入り口。 バス停にはホテルが1軒、レストランが2軒一面の黄色い花の野原の中に建っていた。 IMG_4060 posted by (C)灰色ウサギ バスを降りると、運転手が「ここを歩いて行けばエングシュレン湖に行くよと教えてくれた。 さあ、夢見た国に出発。 山のあなたその2に続く。
August 12, 2017
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12日目 ようやく天気が良さそうな予感がした朝、ハリスタルハイキングにはもってこいだがこの日でベルナーオーバーラント地域に使えるフリーパスが最後の日。 1番有効に使えるロートホルンに登ることにする。標高2,351m。 マイリンゲンから電車でプリエンツへ、駅に着くと道路を隔てた登山電車の駅では、ロートホルンに登る機関車が煙を吐きながらお客をいっぱい乗せて我らを待っていてくれた。 ここの登山電車昨日のピラトゥスの登山電車よりもっと急勾配を登る。 途中1,500mぐらいの地点にプランアルプの駅があり、少し止まる。 プリエンツ湖 posted by (C)灰色ウサギ さて頂上駅に着くとやっぱり寒い。今日はしっかり防寒着を持っているのでヤッケを着る。頂上まではそこからまだ50m程登った。 ロートホルン posted by (C)灰色ウサギ 絶景かな。プリエンツ湖もその向こうのグリンデルワルドも碧い世界。 ロートホルン posted by (C)灰色ウサギ 何日か前フォーパスズツアーで巡った雪の山々も氷河も見えた。 ロートホルン posted by (C)灰色ウサギ 同じ登山電車に日本人の団体さんが乗っていた。ここは日本人にも人気なところ。 ただし、見えるはずの昨日のピラタス方面は霧の中。 「さて、歩いて途中駅まで下ろうか」夫と娘は犬を連れた人が歩いて降りた細い頂上直下の道を指して言った。 「え、」ストックや手袋は持っているが、本当に歩くの?すごい急坂だよ。途中駅で最終電車に乗れないという悲劇は二度とごめんだ。時刻はまだ11時前ではあるが。 IMG_4010 posted by (C)灰色ウサギ 眺めは最高。細い岩場道を歩き始めた。前日の雨で少しぬかるんでいる道。高山に住むというアイベックスもいる山だが、こんなにも標高の高いところにも牛がやってくるみえて牛の糞がいっぱい落ちている。牛だって出来れば道を歩きたいのだろう。糞を避けて歩くのが大変だ。降り始めて30分もしないうちに。後ろを歩いていた娘が糞を避けるのを必死になって滑って転んだ。 「手をくじいた。痛い」 持っていた消毒液、テーピングやサポーターで応急処理。 すぐ真下に見える湖も電車の駅も全然近づかない。それもそのはず1,000m以上降りるのだから。 あまりの急降下で道がつづら折りになっているので見た目の距離よりずっとある。歩けど歩けど進んだ感が無い。 途中で1時間に1本ほどの電車が下っていくのが見えた。 やっとプランアルプの駅に着いた。若い女性が自家製チーズを5分停車する電車のお客に売るためにどこかから出てきた。 もうすぐ電車がやってくるのだろう。ホッとする。 電車がプリエンツ駅に着くと遊覧船も待っていた。すぐに乗る。今日はこれもタダで乗れる。碧い湖のあっちの岸、こっちの岸と寄りながら2時間ほどでインターラーケンへ。 プリエンツ湖 posted by (C)灰色ウサギ 湖からロートホルンは雲の中高すぎて見えない。 インターラーケンから電車でマイリンゲンに帰り着いた。 今日もよく歩いた。
August 10, 2017
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11日目 なかなか天候が回復しない。どんよりしている。 マイリンゲンの裏山ハスリタルをハイキングしたいのだが機会に恵まれない。 その日もハイキングを諦めて、それではルツエルンの町歩きに行こうと電車に乗った。 電車に揺られ景色を見ていると、雲の間からだんだん山々が見えて来たのを見て考えが変わった。よく変わると多分思われるだろうが。臨機応変と言ってもらうと嬉しい。 ルツエルンに行く途中の駅でローカル電車に乗り換え、ピラトゥス登山駅アルプナハシュタットで降りた。 ピラトゥス登山電車の切符を買う。 「スイスパス半額券使ってリターンチケット下さい」 「またこの電車で帰ってくるの?」チケット売り場の人が言う。 「はい」 もらったチケットは去年と同じ絵でルツエルン側に降りるロープウェイと湖の遊覧船が使えるというのが絵が描いてある周遊チケット。 私たちは2回目。次女は初めて。 ピラタス posted by (C)灰色ウサギ 霧の中を山頂へ。ところが、山頂に着くと霧で何にも見えない。寒い。スイスはどこでも山の上の駅でヤッケやフリースが売っている意味がやっと分かった。買う人いるんだ。需要があるんだ。我らも今日は買いたい。山の下からでは想像できない山の上の気温なのである。 韓国の女性がロングオーバー着ていたが、それは山ではちょっとオーバーじゃない?と思ったが。何にもなくて震えるよりいいか。 それでも時々霧が流れて風景が見えてくる。ハイキングコースを少しだけ歩く。 ピラタス posted by (C)灰色ウサギ 霧の中を少し歩いてホテルのあるところに戻った我らそのままホテルのレストランでお昼を食べた。 あまりお腹が空いてなかったので私はスターターメニューのグーラッシュだけ頼んだ。ホテルのサーバー、「お腹空くわよ」だって。 日本じゃ絶対言わないよね。でもね、何頼んでもほとんどパンがおまけで付いているから、パンはお代わりできるから大丈夫と経験から学んだ。 せっかく登ったけどあまり天候が良く無いので、また登山電車で下る。そして遊覧船に乗った。 チケットには船のルートも書いてあったが念のためそのチケットで乗れるか聞く。 「あ、これは登山電車だけだね」 仕方ないのでまた半額券出して乗船券を買った。 その券どう見ても登山鉄道だけと書いて無い。どうしてわかるんだろう。どこかに書いてあるんだろうが何度ひっくり返しても見つけられなかった。 船で入った一年ぶりのルツエルンの街は相変わらず美しかった。 ルツエルン posted by (C)灰色ウサギ 今年のカペル橋のハンギングはすごくシック。 カペル橋 posted by (C)灰色ウサギ 何度も川岸のテラス席で食べたレストランのホテルアルプスも同じ花で飾ってある。 ホテルアルプ posted by (C)灰色ウサギ 実はここで巨大アイスクリーム(パフェ)を食べる楽しみのためにお昼をセーブしたのだった。
August 8, 2017
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2,000m越えの高地をバスが走れば寒くなり、雲行きが怪しく、1,000m以下の街にバスが降りれば暑くなる。フォーパスズ(4つの峠)ではあるが、それ以上にいくつか登ったり降りたりする。1日の気温の変化に身体がうまくついていかない。 アイロロでなんとかイタリア語の注文をクリアーして、また駅前に戻ると、バスの行き先ナンバーは変わる。今まで南に向かっていたバスがアイロロに向かって東に方向を変え、ここから今度は北に向かうのである。ちょうどマイリンゲンを起点に四角形の対角線上の角にいることになる。 バスのナンバーは変われど、バスも食事を終えた運転手さんも変わらず。 8人ほどの乗客を乗せて発車したバスはまたヘヤピンカーブをさっきの道をなぞるようにして直登し、途中から違う道に別れて進む。 2,091mのゴッタルド峠へ到着。 ゴッタルド峠 posted by (C)灰色ウサギ 峠の湖の周りに観光馬車もいて20分ほど休憩。スイスの峠って大概湖があるのね。 ここからバスはまた一気に荒涼とした岩場を周りくねりながら降りる。かつてここは交通の難所で、馬車の時代も、バスの時代も、鉄道の時代も大変な山越えだったそうだ。ミラノからルツエルン、チューリッヒを抜けてドイツに至る通行路だ。今鉄道はかつて世界一の長さを誇った青函連絡鉄道を抜いて世界一のトンネルが通っている。しかし、バスは相変わらずくねくね道。それでも新道なので時々石造りや岩をくりぬいた古い道と交差する。 途中、ターナーの絵に描かれている崖にへばり付く「悪魔の橋」が一瞬見える。ご隠居と娘が見つけてシャッターを切った。 アンデルマット。 また全員バスを降ろされた。そしてバスは行ってしまう。次のバス停と時間は運転手には指示されていたが、やっぱり不安な最初から乗っている夫婦。停留所あたりをうろうろして言い争いをしている。 このバスツアー、三角形の連なりをのぼったりおりたりのコース。今はその底。暑い。アンデルマットは一大リゾート基地で、鉄道も交差していて新しい建物もどんどん建てていた。日本人発見。 結局バスがやって来たが番号が変わっただけで、同じ運転手。番号はマイリンゲンを出発した時と同じ162番。ルートが違うのに。でも行き先がマイリンゲンなのでもう、違うバスに乗り換えるという不安もない。 結局、このバスも運転手も最初から最後まで同じなのだ。番号と行き先だけ途中途中で変えるだけの話。観光バスのようなもの。そうと分かっていれば、あの夫婦も喧嘩しないし、私たちも途中で不安にならなかった。ここでやっぱり言葉の壁を考える。 ゲッシネンの鉄道駅に到着 ホームというものがないので線路ギリギリをバスが通過。谷底の駅でゆとりがないのか?ここは長いトンネルに入る直前駅。水晶などの産地なのだろう駅前に一軒だけある店は鉱物が展示してあった。 そしてまた山を登る。 どきどき。どんなカーブが待っているやら。 ゲッシネンの街 posted by (C)灰色ウサギ 登るねえ。 フォーパスズツアー posted by (C)灰色ウサギ まだ登るか?と登って行きテトリスの山裏鋸刃のように切り立った山々が右手、目も眩む左手の谷底を隔て左手の先に真っ白い氷河をいただく山々が見えて来た。見ているだけで寒い。氷河が山から落ちて行く様が見てとれる。この道は比較的新しく技術が進んでから作られたそうで、岩山をくりぬいたトンネルがいくつもある。 フォーパス posted by (C)灰色ウサギ この滝の中の岩場トンネルをバスが通っている。 スステン峠を過ぎると道は降り始める。最後の休憩場所にバスが着いた時、私は急ぎ足でさっき車窓から見えたシュタイングレッチャー(氷河)を見に向かった。その先端が谷に落ちてくるところを見に。 バスが発車するとき乗って来たパーティーはザイルやハーケンを持っていた。氷河巡りか岩場伝いか?この辺りも自然の冒険ランドらしい。高所吊り橋などもあるらしい。 ステンテン峠氷河 posted by (C)灰色ウサギ バスは最後の走行コースになり、樹林帯に降り、村に降り、マイリンゲンに着いた。 そして1日を共にした運転手さんに「ダンケシェンと言ってバスを降りた。 遅くなったのでその日はホテルのレストランで食事。やって来たサーバー、ちょっとだけ英語で後は全部ドイツ語になってしまった。 今日は英語の通じない日。
August 5, 2017
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まず、前回のホームズが死んだと描写されるラウンバッハの滝は記事に書いたアーレシュルフト峡谷には有りません。同一ではありません。書き方悪かったですね。アーレシュルフト峡谷からホテルまで帰るハイキング途上から見えます。もちろん街のほとんどから見えます。ものすごく高い位置から音を立ててすごい水量で流れ落ちているので、ど迫力でそばまで行かなくても見えるのです。 旅程10日目 その日は朝から雨だった。予報もずっと雨。ハイキングは出来ないし、どこに行こうか考える。こういう時は個人旅行は変更できて都合が良い。 プリエンツ湖の遊覧船巡りでもしようかと電車の駅に向かった。ハイキングしないので半袖でヤッケも無し。身軽な服装で。 そして、駅前に着いて黄色いポストバス見た瞬間考えが変わったのである。 そうだ一日中バスに乗って過ごそう。 162番のポストバスに乗る。 フォーパスズツアーといって、4つの高い峠を越えてぐるっと山岳地帯を回るバス路線だ。高山を行く普通の路線バスであるが、繋いで乗って行くと最後にまたマイリンゲンに戻って来る。 朝9:25分にバスが出て、途中何箇所かで休憩、トイレおやつタイム。お昼休憩は1時間ちょっと。普通の路線バスであるから途中で観光客以外も乗り降りする。 ポストバス posted by (C)灰色ウサギ マイリンゲンから乗ったのは4組ほど、そして一日中一緒に過ごしたのはそのうちの1組、何処かの国の夫婦だけ。バスが止まる度、乗り継ぎバスの発着所やナンバーで言い争いをしていた。不安らしい。バスの運転手休憩時間を知らせる英語以外ドイツ語しか話せないから。こっちだって英語と身振りで押し通す。 最終マイリンゲン帰着時間は夕方の6時半。 朝、バスの運転手から半額券とベルナーオーバーラント券を出して切符を買う。行程の半分はベルナーオーバーラント券でただ。あと半分パスの効かない区間をスイスパス半額券で買う。3人で日本円13,000円ほど。正規の値段を全行程買うと3人で5万円ほどかかるのか? カードを出す。「あ、カード使えないよ」 成田を出る時25万円ほど替えて行った現金だが、18日間カードで何を払うか、現金をどのくらいずつ減らして行くかが難しい。このバスのように現金しか使えないところもあるし、かといって最後の空港でたっぷり現金が余っても再両替しなければならず、困る。ユーロなら次に家族の誰かが使えるが、スイスフランはまた行くかどうかは分からないから。 話が長くなった。要はそこで今後の現金が少なくなって来て慌てたのである。まあ、何処かで替えればいいんだけど。 ともかく、座席に座って出発。 10分程走ってインナーキュルヘンで10人ほど乗って来た。急に不安になる。皆んなしっかり防寒着着て山姿。我等半袖の軽装。 案の定、小雨の中バスは段々高地に登る。寒くなる。凄いカーブを曲がりながらどんどん高い所に。 雪山や氷河が見えて来る頃、荒涼とした山々の連なりの中に大きなダムとダム湖が見えてきた。重装備の何人かがバスを降りた。 レートリッヒスボーデン湖 IMG_3779 posted by (C)灰色ウサギ 窓から覗くとダム湖の真ん中に島がありホテルがある。スイスこんな所にもリゾート作っちゃうのか。 もっと目を凝らすと、ダム湖の対岸の岩場を伝いながら歩く人影が見えた。スイスの山はハイキングだけでは無く、ロッククライミング、アルペン登山、岩場伝い、マウンテンバイク、雪渓ウォーク、ハンググライダー、夏スキーなど多々。 IMG_3782 posted by (C)灰色ウサギ バスにはヘルメット、ハーケン、ザイルなど持った色々なスタイルの人が乗ってきてはそれぞれの場所で降りていた。 そしてさらに登って、最初の峠、グリムゼル峠2,161m。 最初の休憩。大きなグリムゼル湖があった。 マイリンゲンのバス表示は行き先グリムゼルになっていたから、次のバスは何処から出るか聞くと同じバスだという。 IMG_3790 posted by (C)灰色ウサギ 移動チーズバスからリンツアートルテとヤギのチーズを買って食べた。ホテルで朝ご飯食べてきたけれど。 曇り空、そして寒い。 バスはせっかく登った峠を日光いろは坂のようなヘアピンカーブを急降下してフルカ峠に向かった。 眼下の谷に煙が動くのが見えていた。フルカ峠を走る蒸気機関車。 IMG_3798 posted by (C)灰色ウサギ そしてバスは再び険しい切り立った山が連なるオーバーワルトに向かって急登する。だんだん雲行きが怪しくなってきて、霧の中霞む山々。途中で乗って来た登山者が何人か雷が鳴る中、それでも歩くためにバスを降りた。 バスの中にいても寒い。 ヌフェネン峠でバスは休む。雷が怖いので私たちはそのままバスに留まった。雪を頂いたとんがった山々が流れて行く雲の合間から時々見えた。ここはほぼイタリア国境。高い山をイタリアと分け合う。そして登り切るとバスは今度は雲の中を一気に降りた。高所恐怖症の人には辛い道だ。バスの運転手さんの技術は凄い。 眼下に小さくアイイロの町が見えて来た。電車の駅に到着。1時間半の休憩。 雨が降っていたので6人ほどいた乗客すぐ前のイタリアンレストランに飛び込んだ。 アイロロ posted by (C)灰色ウサギ さあ注文しよう。 やって来たウェイトレス、何語で話してる?メニューは、おや、イタリア語。私たちが英語メニューをと言うと英語の話せる人に交代した。 最初は英語。でもなんだかイタリア語混ぜて来てない?知らない言葉でしれっと話している。 そうか、ここはスイスの中のイタリア語圏なのだ。 10日目2に続く
August 2, 2017
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旅行記はちょっと休憩 旅行から帰ってちょっと忙しい日が続いている。5日ほど山の家に行ってのんびりした。そうはいっても相変わらず鹿がやって来て、私が植えた白樺や紅葉の新芽を全て食い尽くし、ギボウシの芽をみんな食べてしまった。昔は敷地いっぱいに生えていたマツムシソウ、ミヤマオダマキ、トラノオ、ニッコウキスゲなどもう出てこない。自然保護か動物保護か?草刈り依頼していた業者の人はそれでも残ったアザミやアヤメなど上手に残して熊笹や芝草を刈ってくれていた。 この分だと日本から高地に咲く貴重な植物は動物に食べ尽くされ絶えるだろう。 話が逸れたが、やっぱり破られた結界の網など直したのでご隠居のように日がな一日ベランダの寝椅子でゆったりなんて、そうゆっくりも出来ない。囲いは別荘地の人に言わせるとそんなのはちょろいんだそうで鹿は簡単にまた入ってすべて食べ尽くすんだそうだけど。 山の家に行く前と帰って来てから御茶ノ水のおりがみ会館でグアテマラのオットーさんに再開した。今回はおりがみ会館の招待ということで自由な時間はないだろうと、彼の折り紙教室に参加したのだ。 やっぱりテレビ局もやって来て撮影していたから、「写りたくない人いますか」というのに手をあげておいた。だからきっとウサギは写っていない。「日本に行きたい人応援団」8月中旬の放送らしい。オットウさん、相変わらず涙もろかった。 今、モンゴルの学生さんが2人ホームステイしている。彼らは全寮制の大学なので週末か夏休み中のホームステェイだ。今、日本語研修中なのでこれから5年間大学卒業まで日本の家族になる。 長い付き合いになるからのんびり付き合って行こうと思う。 日本で行きたいところはある?という質問に「ディズニーランド、富士」富士山?「いいえ、富士山は学校で登りますから、富士急ハイランド」 まだまだ子供だ。
July 31, 2017
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マイリンゲンはひっきりなしに団体客が登山電車で押し寄せるグリュンデルワルトやクライネシャイディックと違って、峠1つ隔てただけなのに静かで殆どアジア人の団体客は見ない。日本人の個人旅行者にも1週間いて会わなかった。 小さな村である。 シャーロックホームズが死んだと本に書かれている滝のある小さな村である。 街並みも5分も歩けば出てしまう。駅のインフォメーションのお姉さんも、「見るべきものなんて何も無いわよ、ただ家々の庭が綺麗」と言うぐらい。 マイリンゲンに着いて、ホテルにスーツケースを預けて、また駅に戻り、小さなローカル電車に乗ってアーレシュルフト峡谷に向かった。 前にも書いたが旅行の手配は全てウサギがやる。アパートとの連絡、切符の手配、時間調べも。 ご隠居は旅行前にガイドブックを眺めて、「マイリンゲンにはアーレシュルフト峡谷というのが有るらしい」などと行きたいところを遠慮がちに言う。ああ、いきたいんだなあと、「忖度」しちゃうんだよね。 結局、そこへの行き方、歩き方、電車やバスの時刻を調べちゃうんだよね。ウサギはガイドブックは見ない。全てインターネットで調べて手配する。 川沿いを走る電車は5分もしないで岩山のトンネルへ。着いたのはトンネルの中の駅。 外に出るとこんな感じ。 アーレシュルフトウエスト駅 posted by (C)灰色ウサギ すぐに橋を渡って崖の階段を上ったところが峡谷コースの入り口。 吊り橋 posted by (C)灰色ウサギ アーレシュルフト入り口 posted by (C)灰色ウサギ せっかくハアハア行って上ったのに、切符を買ったらまた川迄降りる。川沿いに張り出すように作られた木道を1.5km程歩く。 アーレシュルフト渓谷 posted by (C)灰色ウサギ 通路はだんだん細くなり、岩の洞門や岩と岩の間をすり抜ける。 アーレシュルフト峡谷 posted by (C)灰色ウサギ 峡谷を抜けるとアーレシュルフトオスト(東)駅近く。もう街まで近いので音を立てて流れ落ちるラインバッハの滝(シャーロックホームズが死んだと言う)を横目で見ながらホテルまで歩いて帰った。 まだまだ日は高い。ホテルから歩いてすぐのロープウェイ3回乗り継いでハスリタルの山に登り、明日からのハイキングの偵察をした。 プランプランテン posted by (C)灰色ウサギ 2,220mのプランプタッテンレストランでスイス伝統料理のレシュティを昼食に食べた。ただのジャガイモ。 峠を越えたこちら側では有るが、ここもベルナーオーバーラント地方なので10日間のフリーパスがまだ使える。
July 27, 2017
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グリュンデルワルトを去って、峠を越えた向こうマイリンゲンへベースを移した。 電車でぐるっと回ると1時間半。 村内バスで村はずれの峠グロッセシャイディックを越えて、そこからポストバスに乗り換えてくねくね道を行ってもだいたい同じ時間。 朝早い移動なので前日にバスの切符は買って置いた。 そして、いざ、スーツケースをいつものようにゲパックシステムのエクスプレスラゲッジで送ろうと駅で申し込む。 駅員さんPCに打ち込んでから、「あれ、ごめんなさい。マイリンゲンは特急便扱ってないわ。荷物到着明後日になっちゃうわね」 しまった、特急便効かない駅もあるとどこかで読んだ。グリュンデルワルト駅には日本からメールして開門と閉門時間を聞いたのに、マイリンゲンは油断してしまった。 多分スーツケース、バスには大きすぎて乗らない。うーんどうしよう。登山靴やストックはスーツケースの中だし。 そこで、せっかく買ったバス券が無になってしまうが、電車で荷物を持って移動することに急遽変更する。 えっちらおっちら大きなスーツケース3つ持って、我ら3人電車を乗り換え移動する。 乗り換えたインターラーケンからの電車は混んでいた。中国人用の予約車両もあるので座れる車両が少ない。韓国人とおぼしき若者、4人ボックスの席に2人座って譲ってくれない。やっとの思いで座席下にスーツケース詰め込んで、ヨーロッパ人と思われる年配のご婦人の横に座らせてもらった。 リュックを網棚に乗せていると、ご婦人がゆったりスペース作ってくれるため、「私のスーツケースも上に上げてくれるかしら」という。ありがたい。 ひとり旅のようなので、しばらくして私が話しかけると、彼女が答えて来た。 オーストラリアからヨーロッパ旅行をしていること、仕事が有るのでご主人はフランスから先に帰ったこと、ジュネーブから入って昨日はプリエンツ湖を1人で船で巡ったこと、日本に来たことがあることなど、すっかり話が合ってマイリンゲンに着くまでおしゃべりした。 「あなた英語上手ね。どこで習ったの」なんてお世辞も言ってくれた。ちょっと嬉しい。 私なんかよりずっと上手な英語を話す娘は座席が離れたけれど、きっと聞こえてくる私の英語をニヤニヤして聞いていたことだろう。 今度の旅で、私が聞き逃したことをちゃんと聞いてていて補ってくれる。けれど、「お母さんの英語間違っているよ」とは言わないのだ。「それでいいと思うと」励ましてくれる。そんなことも心で「ありがとう」と思うのである。 マイリンゲン到着 その日から1週間、ハリスバーグという地域でホテル暮らしをした。 昨日までいたグリュンデルワルトの村は山のあっち側。毎日眺めていた同じ山が違って見える。 マイリンゲンからグロッセシャイディック方面を見る posted by (C)灰色ウサギ 9日目後半に続く。
July 27, 2017
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朝、仕事の都合で先に帰国する長女がグリンデルワルドを離れた。チューリッヒのドイツ人の友人の家で一泊して帰国する。彼女のウイーンでのホストファミリーであり、我が家はそれ以前にその家の家長のホストファミリー。 村の駅まで送り、私たち3人は登山電車で一駅のグルントヘ。 筋肉痛から復活、リハビリハイキング。 因縁のメインリヒェンへ眼下にマーモットを見つけながら再びゴンドラで登る。長女の帰る日、彼女の大好きなアイガーは一点の曇りもない快晴の空の下。 あらら。 クライネシャイディックへ真っ正面にアイガー北壁を見ながら1時間半の花の道を平行移動。 メインリヒェンから posted by (C)灰色ウサギ クライネシャイディックから、もう1コース。左手にユングフラウと氷河を見ながらヴェンゲンアルプまで下る。かなりの急勾配。ズドンと落ちていくアイガーグレッチャーがかって作った行く手の深い谷の向こう側に昨日行ったシルトホルンとミューレンの村が見えた。 ミューレン村 posted by (C)灰色ウサギ 村や峠や山々を毎日あっちからこっちから角度を変えて眺める。すっかり覚えた山々の名前。ベルナーオーバーラント地方、広いようで狭くて、狭いようで広い。 1時間ちょっと歩いてホームの無いヴェンゲンアルプ駅からちょうど止まっていた登山電車に乗った。 グリュンデルワルト最後の日
July 25, 2017
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だいぶ筋肉痛は良くなったが、まだまだハイキングは辛い。 朝、起きて一生懸命無い知恵を捻る。できるだけ歩かないで済ます方法は無いかと。 そこで、電車で行って〜違う電車で〜バスで〜ロープウェイで〜もう一回ロープーウエイ〜ロープーウエイ 楽ちん楽ちん、全て座って到着 着いた先が絶景展望台シルトホルン2,970m ここからはここ何日かハイキングしたシーゲニプラッテ、クライネシャイディック峠、メインリヒェン、グリュンデルワルトを越えてグロッセシャイディック峠、その先のハリスベルグ迄見える。 もちろん目の前にアイガー、メンヒ、ユングフラウの3山、それよりももっともっと高い雪山が沢山。 シルトホルンから posted by (C)灰色ウサギ 頂上レストランは回転レストラン。朝食。 ヨーロッパはテーブル会計なのでテーブルで清算すると、「それでいいの?チップは」とチップを要求される。 スイスは基本チップは要らない。けれど時々チップを払うと遠慮なく受け取る。 しかし、忘れていてあっちから請求されたの初めてだ。 「要求するのかい」長女が日本語で呟く。 チップ分だけコインで払う。 「ありがとう」だって。 丸の中のアイガー posted by (C)灰色ウサギ アイガー覗いて。 ロープーウエイで降りて、ちょっと美しい谷の上の街ミューレンを歩いて、丘の上だけ走っている電車の駅へ。 ミューレンの街は巨大氷河が深く削った崖の中腹にある。だからバスも車も上がってこれない。ケーブルカーか反対側のロープーウエイで崖の上に登り、その両方を結ぶ横移動の電車しかない。 駅で電車に乗ろうとすると、又しても長女が今日は歩いてないから一駅ハイキングするという。去年我々が歩いたコースだ。確かにね、歩いてない。見透かされてる。アイガー、メンヒ、ユングフラウを見ながら線路沿いに歩くコース。 「行ってらっしゃい。一駅先の素敵なテラスレストランで待ってるね。 30分待って発車した電車が次の駅に着いて、レストランで待つ。程なく長女がテクテク歩いて来た。 昼食。 そしてまた、電車〜ケーブルカーで谷を降り電車で帰る。 筈が・・ 又しても「天気がいいから今日こそ写真が綺麗に撮れる」というじゃ無いか。 登山電車に切り替え〜ベンゲン〜ロープーウエイ〜悪夢のメインリヒェン再び〜ロープウェイ下山〜登山電車でクライネシャイディック〜違う色の登山電車〜グリンデルワルド はあ〜 スイスは何もかも高い。交通機関もしかり。この日の移動距離をまともに払うと1人15,000円は軽く超える。 我らこの地域どこでも乗れるベルナーオーバーラント10日券を買っておいたので乗り降り自由で良かった。
July 24, 2017
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朝、昨日ブランチしたフィルスト迄ゴンドラ乗り継いで登る。今日はそこからバッハアルプゼー迄1時間ちょっとのはず。アップダウンは少ないコース(それでも中級マーク)。 まだまだ筋肉痛の足を引きずり絶景の湖目指す。 足が進まない我ら1時間半もかかって到着。 ここでも湖の端っこに僅に映るアイガーを写真に撮るアイガー狂。あっちの方角からこっちの方角から。 「おーい、帰るよ」 ウサギ、去年も見た風景。去年と全く同じ、そうだよね。人間みたいに成長する訳じゃなし。 バッハアルプゼー posted by (C)灰色ウサギ 帰りは行きに登った分の砂利道を下る。滑らないように足に力が入って進まない。そろりそろりそろり。時々ズズズー。帰りも1時間半。 やっとフィルストのレストランに戻る。 フィルストレストラン posted by (C)灰色ウサギ 「私、もうちょっと歩いて来る」1人元気な長女がそう言ってサンドイッチを買って、1時間半のハイキング中級コース、グリュンデルワルト村の外れのグロッセシャイディック峠目指して歩いて行った。 グロッセシャイディックヘ posted by (C)灰色ウサギ 見送る我ら。長女の水色のリュックを目で追う。 遥か遠くに見える峠から、彼女はくねくね道を村内バスで帰って来るだろう。くれぐれも終バスには遅れないように伝えて、レストランで昼食をとった我らはアパートに帰った。 1時間もしないうちに長女が帰って来た。 村内バスはくねくね山道で座席から落ちそうだったけど、ハイキングコースは楽勝だったとさ。
July 23, 2017
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10時過ぎに起きだした我ら、朝食を作るのも面倒なので、山のレストランに登ってそこでブランチをすることにした。もちろんロープウェイで。村の中心部にあるアパートからほど近いロープウェイの駅までだって昨日の事件で足の筋肉が痛い。指の爪が痛い。 あ、それ前に薬屋で筋肉痛のジェルを買った。「筋肉痛のためのジェルか何か有りますか?」思考まで停止して「スプレー」という英語まで出てこない。 運良くジェルが有って長女以外3人ががアパートで塗ってから出発。 ロープウェイを乗り継いで、2,167mのフィルストのレストランで昨日雲の中だったアイガー、ベッターホルン、シュレックホルンなど見ながら朝食を。 いつも思う。スイスのレストランは高い。まあなんでも高いけど。でもこの絶景をその費用と思えばそんなに高く無いのかな。 ここは去年も来たが素敵な地獄覗きがある。しかし、私はべったりテラス席に座ったまま、娘たちが挑戦。 フィルスト posted by (C)灰色ウサギ 本当はその日、そこから先1時間半歩いてバッハアルプゼーという湖にハイキングの予定だったが、もうもう石ころ道など歩けない。次回に回して さあ、アパートに帰ろう。ロープウェイを降りる。 すると長女が「せっかく今日アイガーが綺麗だからもう一度北壁観に行こうよ。」と言うじゃないか。 冗談じゃないと思ったが、クライネシャイディック迄なら登山電車だし良いかと渋々出かけた。 昨日乗り遅れた登山電車だ。 電車から見える放牧中の牛まで恨めしい。 クライネシャイデックの駅から10m程登ってアイガー北壁真近で写真を撮るという娘達を昨日お茶したレストランで待つ。ここもアイガービューの素晴らしいレストラン。ここから撮っても良いのにと思いながら見ていた。じーっと2時間アイガー展望テラスでパフェを食べながら粘る。一歩も動かない。動けない。 Eiger posted by (C)灰色ウサギ 写真を撮った娘達やっと帰って来てビールなんぞ頼んでアイガー見ながら感慨に耽る。 レストランのおばさんが「又、今日も来たの?」と覚えていてドイツ語で娘に話しかける。昨日ドイツ留学経験ありの娘のドイツ語を褒めってくれた人だ。この娘がドイツ語を話すというのが今回の気の緩みの一因かもとも思う。料理の注文などメニューがドイツ語なので娘に任せていたのだ。 あああ、滞在地アイガーの無いツェルマット地区にすればよかった。
July 22, 2017
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前回の解答 さて回らない頭で私の取った行動は策4 バームクーヘンさんいい線いっています。35km歩いたと書きましたから。歩いたんですよ。その後も。 2万円ほど出せばクライネシャイデックの山小屋ホテルの簡易宿泊施設に泊まれ、帰国後気付いたのだが、なんとメインリッヒェンにも4万円ほど出せば泊まれる小綺麗な山岳ホテルが有ったのだ。 何を血迷ったのかその時は斜め移動でもう1つ下の駅に行けば終電に途中で乗れると思ってしまった。そして、アルピグレン迄はまさかそんなに距離はないだろうと。 写真に見える道は急降下の道。こう見えて斜度がきつい。疲れた足で1,200m直降下はきつい。 メインリヒェン posted by (C)灰色ウサギ 確かに緩やかに下る道では有ったが、40分ほど歩いてもなかなか駅が近付かない。なんと見上げると200mほど上に策1のクライネシャイデックの山ホテルが見えるではないか。その場の標識はアルピグレン迄は40分ほど。クライネシャイデック迄は45分直登。クライネシャイデックまでの電車は間に合わないし登りだ。 ここでまた決断を迫られる。まだアルピグレン迄ならなんとか電車に間に合うかもしれない。登ったらホテルが満員だった場合困るし。 下山続行。 よく言われる。山ではリーダーの判断間違いが遭難の一因になることもと。 しかし、斜めに下る見通しだったのが殆ど横移動していたとは。だからそこからはアルピグレンに向かって車の通れる道では有るが、かなりの急勾配で下る。一度谷に下りて又アイーガー北壁直下の駅に向かって登る。なんだか無駄な動き。 なんとかぎりぎり間に合いそうだ。 と、道はいつしか牛のたくさんいる牧場内を通過している。やな予感。 当たり。 その日の予感は遅め遅めに当たる。 夕暮れ時で牛がどこかに向かって移動中だった。勝手に移動中。我らが進む道の真ん中でたくさんの牛が「モウ、モウ」とこっちを見て鳴く。睨まれている気分。威嚇されている気分。 そういえばちょっと前、オーストリアでハイキング中の女性が牛に襲われて死亡というニュース読んだばかり。 怖いよう。 我ら4人、道を避けて脇の低木、岩石ゴロゴロの斜面に登る。牛だってそんな斜面は平気のへっちゃらだけど。 「こっちこないで、こっち見ないで」 夫が「あーあ、これで電車はアウトだな」 10m牛を避けているうちに10分過ぎ15分過ぎ。 反対側からをマウンテンバイクの青年が登って来て、道の真ん中で牛の頭を撫でた。 「え?」 我ら全員、斜面に凍りついているのを見て彼は言った。 「大丈夫だよ。ほらスペインの闘牛の牛とは違うから」 そして彼、牛から守るように少し先導して道を戻ってくれた。 牛たちの行列の前に出た。 「ありがとう」 でも、今度は牛の行列が後から追いかけてくる。「モウモウ」鳴きながら。牛って本当はすごく早く走れる。 やっと駅まで10分ほどの所、電車の踏切と道が交差するところに来た時、山を下る登山電車の音が聞こえて来た。 踏切で立ち止まる。 呆然と電車を見上げると、運転手さんがにこやかに窓から身を乗り出して手を振っていた。 釣られて手を振ってしまう。我らの今の心境などわかるまい。のんびりハイキングを楽しんでいると思っているだろう。 万事休す。 後に残された選択肢は1つのみ。ただひたすら眼下に見えるグリンデルワルドの村を目指して下山するのみ。真っ暗になる前に。標識はそこから約2時間と出ている。今の我らの足では2時間では着くまい。 がっくり。 急勾配の緑の牧草地の所々にシャーレや農家。砂利道を滑らないように慎重に下る。足が棒のようだ。登山靴の中の足の指が下りで靴に当たり痛い。 日暮れは遅いのでまだ明るいが午後8時を過ぎればだんだんに暗くなる。真っ暗になるまでに着くだろうか? 少しでも早い小道を選べば斜度がきつくズルズル滑る。転倒の危険を回避すればくねくねと遠回り道。 だんだんと暗くなり始めた農家の陰にマーモットが動く。今は可愛いとも感じる余裕もなくただ惰性で足を動かす。 このまま遭難するのか?野宿は嫌だ。凍え死ぬかも。 暗くなる、さっきいたメインリッヒェンがシルエットになってその向こうに陽が沈む。後少しで夜が来る。闇が来る。午後9時過ぎ。 「あ、アイガーが赤く染まっている」アイガー大好き長女が言った。 そんなこともうどうでもいいけど、という気持ちでアイガーを見上げる。北壁はもうはるか遠くだ。それでも繋がりの山が真っ赤に燃えていた。綺麗。 アイガーの一部 posted by (C)灰色ウサギ 電気が着いた村の灯はそんなに遠くはない。賑やかに夕飯を食べているだろう声のするシャーレの数も増えて来ている。 娘たちがスマホの電灯で照らしてくれる。谷を降りきり、川を渡り又駅に向かって50mほど登ればグリンデルワルドのメインストリートだ。 しかしもう歩けそうもない。 娘たちが励ましてくれる。ずっとアルピグレンあたりから気遣ってくれていた。 老体に鞭打って最後の丘を登りアパートにたどり着いたのは午後11時ごろになっていた。 全員ご飯も食べずに即寝たのだった。 誰かが息絶えているといけないので、互いに早朝一回部屋を巡って点呼、安否確認して又10時ごろまで寝たのだった。 遭難しなくてよかった。 ホテル代ケチらなくて、着替えなどなくても山岳ホテルに泊まれば良かった。後悔と安堵。 (どうせそういう状況は後でやって来たのだから。飛行機が遅れた記事へ。)
July 20, 2017
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無事帰って来ました。 日記続けます。19日間の旅行記長いですが忘れない為に綴ります。適当にお付き合いください。 4日目 今日の日記は長い。何しろ1日の歩行距離35km 好きだとは思っていたが、まさかこんなに長女がアイガー狂だとは思わなかった。 グリンデルワルドから登山電車で一駅、5分歩いてゴンドラで30分、1296m標高差を登るとメインリッヘンヘ。標高2,239m。 本来ならスイスでも有数の絶景が見られるはずが・・ 眼下に遠くグリンデルワルドの村も、白い雪を頂くヴェッターホルンや4,000m越えのシュレックホルンも、そしてアイガー北壁も、反対側の谷底にヴェンゲン村、遠くベルンの方向も、雪山のユングフラウ、メンヒなども、霧で何も見えない。それでも、昨年来た比較的歩きやすい標高差があまり無い横移動の道をクライネシャイデックに向かって1時間半歩く。 メインリッヒェン posted by (C)灰色ウサギ 歩きながら、「アイガー見えないかな。」長女が呟く。 どの位置にアイガーが見えるのか知っている私はその雲の中にあるべき方向を指差す。 あ、霧が少しずつ晴れて来た。 アイガー posted by (C)灰色ウサギ クライネシャイデックが見えるレストランで食事。皆まだまだ余裕があるようなのでもう1コース、電車でアイガーグレシャー駅まで行ってクライネシャイデックまで下るコースに挑戦。ところが電車で氷河脇のがれ場コースを見てしまった皆、誘惑に負けそのコースを取ってしまった。尾根道は片方は10m程の草原に落ち、もう片方の崖は200もあろうかという退行して行くアイガー氷河に落ちている。 怖い。滑る。200mほど降ったところで歩行を続ける勇気がなく草原側にリタイヤ。アップダウンのあるコースを取った。1時間半ちょっとでクライネシャイディック。 アイガーが徐々に雲から姿を見せる。ユングフラウも誘惑するように雲に隠れたり姿を見せたり。 「さっきのメインリッヘンからだとアイガー北壁綺麗に見えるんだけどね。」 うっかり呟いてしまった。! 「でもまた1時間半歩いて戻るのもね」とみんな。 「クライネシャイデックから登山電車を反対の谷に下り、途中のベンゲンからケーブルカーでメインリッヒェンへ登るというコースもあるけどね。」 言ってしまってから「しまった」と思ったが遅かった。長女が飛びついて来た。 「行こう」 大体4時半ごろだったかと思う。 朝いたメインリッヒェンに再び登った時刻は5時頃だったか。 朝と違ってかなりはっきり麓の村やアイガー北壁が見えた。しかし、この時我らは知らなかったのだ、夕方になると雲が谷から湧いて来てまた再び曇り始めることを。 ロープウェイ乗り場から50mほどの急坂を見晴し台までヒイコラ言って登る。 80パーセントの絶景。 IMG_3487 posted by (C)灰色ウサギ アイガー北壁に雲が湧き出ていた。 長女はじっとその方向を眺めて雲が飛んで行くの待っている。まだ明るい。 IMG_3489 posted by (C)灰色ウサギ 反対側の谷からは霧が湧き上って来ている。 ふと気がつくと周りが潮が引くように観光客がいなくなっていた。時計を見ると5時40分ぐらい。 なーんかやな予感。 しまった、明るさに油断した。ヨーロッパの日暮れは遅いのだった。 慌ててゴンドラ駅に向かう私の目にストップしたままのゴンドラが見えた。 振り返る反対に降りるケーブルカーも終点時刻が終わっていると時刻表を見た娘が言う。 「え、え!」我ら2,239mの地点で1,034mのアパートが有るグリンデルワルドへ帰るすべを失ったの? 顔から血の気が引き。頭がフル回転。 策1、クライネシャイデックまで朝のコースを1時間半歩いても多分登山電車の終電に間に合わない。疲れた足で高地を走れるか。 策2、アパートに帰るのを諦めてクライネシャイデックまでゆっくり歩いて、そこのホテルに一夜の宿を乞うか。 策3、グリンデルワルドに直登ならず直下山するか? 策4、グリンデルワルド方向に斜めに500mぐらい下山し、登山電車の途中駅アルピグレンで終電に乗るか? さて我らが取った策はどれでしょう。 クライネシャイデックから posted by (C)灰色ウサギ 眼下の村がグリンデルワルド
July 20, 2017
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着替え無しでホテルに泊まって、夜中に服と下着を洗って干す。ヨーロッパはすぐ乾く。しかし、夜ベットの中でどう寝たかは想像にお任せ。(あ、想像したくない?) 日本便に遅れた日本人は4人のパーティと夫婦の2人と私達夫婦と次女。4人組は一泊してフランクフルト乗り継ぎで大急ぎで成田へ。夫婦は午後の便で帰国だそうだ。フレックス休暇の次女と我ら隠居組夜出発にして、1日分のミュンヘン観光を企てる。しぶとい。転んでもタダでは起きないとはこのこと。 朝、空港へシャトルバスで向かい。Sバーンでミュンヘン中央駅へ。勝手知ったる中央駅の観光案内に飛び込んで地図をゲット。 まずはマリエン広場、ラートハウスのカラクリ時計、レジデンス(宮殿)見学、ミュンヘンは初めての次女の希望の教会巡り、まあまあなんと狭い空間にたくさんの教会のあること。 アザム教会 セントペーター協会の前のテラスレストランで食事をした。スイスだけのつもりでユーロなんて長女に貰った20ユーロしかないから1日分をと2万円両替した。なのにとんまな私。お昼はスイスの癖でカードで払ったのである。 ユーロ丸残り。 ヨーロッパはやっぱり少しはユーロを持っての旅が良いみたい。去年は雷逃れて出たイタリアでジェラート食べられたし。 昨日のことが有るので慎重になりすぎて3時間前からいるラウンジを今から出て、今度こそ日本へ向けてのフライト。 帰ったら旅の4日目から書き始めよう。
July 18, 2017
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教訓 飛行機に乗るときは着替えの一式ぐらいは手荷物にすること 今回の旅は借りていたwifiが不調で後半インターネットが出来にくかったので旅行中はなかなか旅行記が書けず。おまけに後半は滞在したホテルが観光客があまり行かない田舎にあったのでロビーでしかインターネット使えず、日記を書くのは断念した。 まさか日記を最終から書くことになるとは。 おまけに何故か旅の締めくくりは予定にないスイスでなくドイツのホテルに泊まっている。 チューリッヒ空港に3時間も早く着いてスイス航空のラウンジでゆっくり待機したのに、なかなか飛行機が飛ばず、1時間も遅れて飛び立つ。心配してスーパーフライヤーズデスクに電話したら、ミュンヘンのANA職員に伝えておくから着いたら走れと言われた。 走りましたよ。暗くなってしまったミュンヘン空港のシャトルバスの中でさえ。もうずっと昔、ウイーンからフランクフルト乗り換え便で待機していたANA職員と一緒に走ったのを思い出した。今回もそれを想定するも、空港で待っていたANA職員、無情にも「I'm sorry.それは行っちゃった」だって。乗り継ぎ便に遅れた各国の乗客がスイス航空カウンターで代替え便の交渉。いろんなルートがある中で私たちが選んだのは翌日の同時刻の同航空会社のANA。要は暇人急ぐ必要無しということ。 航空会社が用意してくれたタクシーで向かったホテルは真っ暗で位置もわからない。アメリカの砂漠の真ん中のホテルを彷彿させるルフトハンザ提携ホテル。レセプションに並んだ人は皆乗り継ぎアウトのお客ばかり。それぞれ、スペインへや他の国へ。用意された夕食を食べた。 それでも、まあまあ、ゆったり部屋で熟睡。スーツケースも乗り換え便に移動しているので無し。 これを書いているのは最終旅程(追加旅程)のホテルのベットの中。今、今日1日の暇つぶしを考えている。 前日いたチューリッヒ美術館のシャガール。
July 17, 2017
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7月2日(旅程3日目) ベルンからグリュンデルワルトに入る。駅でチューリッヒからエクスプレスで朝送ったスーツケースをピックアップし、ついでに10日分のベルナーオーバーラントパスを買う。これで電車も登山電車もケーブルカーも、ゴンドラも乗り降り自由。 山のアパートは土曜に入って土曜に出るのが有効利用の鉄則。なぜならホテルと違ってシャーレやアパートは1週間単位で値段が設定されているから。 だからグリンデルワルドのアパートには土曜日に入った。ダブルベットの部屋、ツインベットの部屋、シングルベットの部屋にそれぞれ洗面がついて、トイレ、シャワールーム、広いソファーとダイニングテーブルのリビングダイニング、ラクレット器まで全て備えたキッチン付き。これに泊まったらもうホテルは狭くて泊まれない。4人それぞれの部屋に陣取る。掃除にも来ないからスーツケースは広げっぱなしだ。 さて、ところが、ハイキング初日は雨模様。 標高1967mのシーニゲプラッテ台地のハイキング。 おもちゃのようなトロッコのような電車でゆっくりゆっくり崖っぷちを登って行く。山の頂上はそんなにアップダウンの無いハイキングコース。晴れていればアイガー、ユングフラウ、メンヒ三山やベルナーオーバーラントの山々、はるか崖の下にトゥーン湖、プリエンツ湖が見えるはずが、どうにかして霧がさあっと晴れる時だけ見える。 リュックの上からポンチョを被っているので濡れないが、前日の雨でぐちゃぐちゃになったトレイルとそこかしこに放牧されている牛の落とし物が有って閉口した。 それでも2時間半程の足慣らしハイキングは楽しかった。昼食は去年味をしめた山のレストランで眺望とともに(その日は何にも見えなかったけれど)。 シーニゲプラッテ posted by (C)灰色ウサギ IMG_3383 posted by (C)灰色ウサギ どの山に登ってもどのレストランでも山のレストランではこのベルナーオーバーラント地方の乗り物地図が出るのである。これを見ると今年も帰って来たなという気持ちになる。 一緒の電車で上がって来た民族衣装のパーティがあの長いスイスホルンのデモンストレーションをやっていた。体験もある。大学の吹奏楽部でホルンを吹いていた次女が軽々と吹いてしまって、おやおや。 アパートの楽しみは町のスーパーで買って来て自分で調理できること。ドイツ暮らしのある長女がドイツ語表示のスープやチーズを買って調理してくれた。 去年の滞在ですっかり見慣れた夕暮れの(夕暮れは夜の9時過ぎ)登山者があちこちの山から降りてくる独特の雰囲気の中を歩く街はどこか懐かしい。 明日はどこに行こうかな。
July 9, 2017
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成田空港のANAラウンジでブリュッセル経由でジュネーブに入る長女と別れた。 10分後、我ら3人もデュセル経由チューリッヒ行きに乗った。 次女はリフレッシュ休暇が取れたので全行程我らと一緒、長女は仕事の関係で最後まで参加迷ったので別便で途中合流。途中離脱。 スイスに着いてチューリッヒに一泊し、翌朝ベルンに向かった。 ベルン駅にスイス人のアンドレアス、ドイツ人のルーシー、インドネシア人のフェリとララが待っていた。私の友人のフェリとララがアンドレアスとルーシーの今月末の結婚式に参加する為来ているのである。 ルーシーとアンドレアスには去年の旅で会っている。フェリとララはインドネシアで彼らの家に泊めてもらった関係。思えば奇妙な再会。 その日は1日世界遺産のベルンの街をルーシーの案内で観光した。土曜日だったので、私の希望で3箇所の朝市からスタート。トリュフ入りチーズを買ったり、大きなエメンタールチーズを切り売りしてもらったり。日本にはないぺちゃんこ桃を買ったり。(これ好きなんだ) 熊公園、世界遺産の街並み、ミュンスターなど見学したり、テラスで食事したり。会話は英語、フェリとは時々インドネシア語。 午後、駅に向かって歩いていると、突然次女が誰かに腕を掴まれて驚いた。なんと、ジュネーブから来てベルン駅で合流するはずの長女に偶然出会ったのだ。 長女は初対面のルーシー達に挨拶をして、「私今着いたばかりだから、駅で後で会いましょう」と観光すべくまた世界遺産の街中に消えて行った。 これが、スイス旅行2日目(7月1日)のことで有る。
July 7, 2017
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