仙台・宮城・東北を考える おだずまジャーナル

2010.10.11
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カテゴリ: 宮城


車でスムーズに入れる駐車場から、遊歩道を少し歩くと標高56メートルの多聞山(八ヶ森)。さらにほんの少し先に、毘沙門堂がある。お堂の脇からは絶景の松島湾が眺められる。

町の観光パンフには、江戸末期の儒学者船山万年が選定したのが四大観で、多聞山は「美観」と紹介されている。「偉観」が通用しているように思う。パンフにも、四か所に付したコメントの方には、幽、麗、壮、と並べて「偉・雄大さ」と書いてある。

ともかく、美観であり、偉観だ。庭園の石のように見える島々が、すばらしい。

代ヶ崎浜には初めて訪れた(と思う)。七つの浜を周回する県道塩釜七ヶ浜多賀城線だが、吉田浜や代ヶ崎浜まで足を伸ばした記憶も、周回した記憶もない。

代ヶ崎は、達磨崎、白崎、瀬崎(州崎)、扇崎の4つの岬があったことから、四ヶ崎と呼ばれたのが、後に嶼ヶ崎と書き改められ更に現在の「代ヶ崎」の表記になった。他にも説はあるが、地形の美しさ、浦々に散る島嶼の美しさから名付けられた地名に間違いない。
(町の観光パンフから)

実は、県道から更に海岸沿いに密集している集落部に立ち入ってみた。所々に車が通るのがやっとの狭い通りがある。漁業を主とした集落は、岩肌の陸地の間にわずかに広がる浜地に住宅が建ち並ぶから、通路も人が歩けるほどの幅は確保していても、自動車が通行するには窮屈である。近年広域を結ぶ道路は浜から上がった丘地を走ることとなり、浜に降りずに広い道路を走り去る人には、眼下の集落が気づかない。そんな漁村の風景が、私は三陸海岸や牡鹿半島に点在する集落で見てきたが、仙台にこんなに近い七ヶ浜にもあるのだ。

東宮浜にも車を乗り入れてみた。こちらは坂道も多く、リアスの漁村に近い雰囲気だ。集落向けの各種小売店、オロナインのブリキ看板など、農民層出身の私でも何か懐かしくなるような空気があった。東宮明神に登る道は、狭くくねった坂道で、戻れるのか不安になりながら車を入れた。後で観光パンフに、港に車を停めて歩いて行くよう記しているのに気が付いた。



■関連する過去の記事(松島四大観など)
双観山から見た松島 (2010年9月27日)
扇谷山から幽観の松島を望む (2010年9月19日)
伊保石公園を散策する (2010年6月6日)
番ケ森山に登る (2010年3月7日)
松島湾の朝日 (2007年11月13日)





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最終更新日  2010.10.11 22:38:20 コメントを書く


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