仙台・宮城・東北を考える おだずまジャーナル

2026.07.28
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カテゴリ: 国政・経済・法律

一昨日(7月26日)は、宮城県内で初めてのレベル4となる「レベル4土砂災害危険警報」が七ヶ宿町に出たほか、レベル3大雨警報が出て、石巻市や南三陸町で避難指示が出た。また、栗原市と登米市では、川の増水情報をもとに避難指示を出している。

ここで、今年5月から始まった「新たな防災気象情報」のしくみを中心に、情報提供の意味や避難行動との連携について、正しくかつ効率よく理解しておこう。今回の大雨に際して、スマホで知る防災関係情報の意味について、戸惑った人も多いのではないか。以下、当ジャーナルによる解説である。

1 今年から始まった「新たな 防災気象情報 」について
(1)気象庁のサイトから
・​ 新たな防災気象情報(気象庁サイト)
・​ よくある質問(同上)
(2)令和8年5月29日に運用開始
(3)趣旨は以下の通りだ。
・河川氾濫、大雨、土砂災害、高潮に関する情報等は、これまで警戒レベルとの対応がわかりにくかった。今回の改善で、避難情報の5段階の警戒レベルに対応し、 避難の判断をしやすく した。例えば、従来の「大雨警報」は「レベル3大雨警報」と、レベルの数字と一緒に情報を伝える。レベル4やレベル3の情報が発表された場合は、キキクルや河川の水位情報等の情報を確認して早めの避難を心がけてほしい
・河川毎に発表する河川氾濫に関する情報は、1級河川などの大きな河川に限って発表される
(4)しくみ・名称を「レベルの数字+現象名+警報等」の構成で統一。例:レベル4土砂災害危険警報
・レベルは5段階。
・警戒レベル1(白) → 早期注意情報 =発表者は気象庁
・警戒レベル2(黄) → (災害種別:河川氾濫)レベル2氾濫注意報、(大雨)レベル2大雨注意報、(土砂災害)レベル2土砂災害注意報、(高潮)レベル2高潮注意報 =発表者は、大雨・土砂災害は気象庁。氾濫は、気象庁と国or県の共同。高潮は、気象庁、または三者共同
・警戒レベル3(赤) → レベル3氾濫警報、レベル3大雨警報、レベル3土砂災害警報、レベル3高潮警報
・警戒レベル4(紫) → レベル4氾濫危険警報、レベル4大雨危険警報、レベル4土砂災害危険警報、レベル4高潮危険警報

・図 新たな防災気象情報の概要


(5)避難行動との関係・住民が直観的に理解できるよう、5段階の数字(警戒レベル)とした。避難指示等の発令がなくても、(キキクルや河川水位情報をもとに)自主的に避難の判断を
(6)当ジャーナル補足。タイムラインに沿った情報提供に基づく防災意識や避難行動を重視している(突然生じる津波等は対象外)
(7)洪水関係での主な変更点(​ 水防関係者向けパンフレット ​から)

・新たな防災気象情報は、国土交通省HP、​ 「川の防災情報」 ​で確認可能
(8)「洪水」(法令上)は「氾濫」と表現する。
(9)キキクルについて。
キキクル
・5つの事業者が気象庁と連携してサービス( 気象庁の解説
(10)当ジャーナル補足。現実にどう情報を取得できるか
・気象庁サイトの「​ 防災情報 ​」(気象情報、時系列情報、キキクル、雨雲など効率よく検索できる)
・宮城県「​ 宮城県防災情報ポータル ​」

2 防災気象情報と避難情報の関係(自治体の避難指示等との連携関係)

避難情報に関するガイドライン (令和8年3月、内閣府防災担当)・避難勧告等のしくみの経緯は、上記資料の「はじめに」に整理されている
・このガイドラインを参考に、各市町村が高齢者等避難、避難指示、緊急安全確保(以下「 避難情報 」 の発令基準、伝達方法、防災体制等を検討するもの。なお、より高度又は臨機応変に運用できる発令基準・伝達方法・防災体制等を有している市町村においては、本ガイドラインに縛られない
・災害対策基本法56条 =市町村長による警報の伝達および警告・同法60条 =市町村長による避難の指示等(立退きの指示、避難場所の指示、緊急安全確保措置の指示)
・市町村は、 防災気象情報を、警戒レベルと関連付けられた「警戒レベル相当情報」として、これを参考として発令基準を検討 する
・「高齢者等避難」(災対法56条2項=市町村長が、避難に時間を要する高齢者等の要配慮者が円滑かつ迅速に避難できるよう配慮) →これを根拠に市町村長は、 警戒レベル3高齢者等避難 を発令
・なお、以前の「避難準備・高齢者等避難開始」は「高齢者等避難」とされた
・「避難指示」(災対法60条1項=災害が発生し、又は発生するおそれがある場合において、市町村長は、必要と認める地域の必要と認める居住者等に対して、立退き避難を指示することができる) →これを根拠に市町村長は、 警戒レベル4避難指示 を発令
・なお、従前の「避難勧告」と「避難指示(緊急)」を、統一した
・なお、(防災気象情報の4つの災害種別とは異なり)突発的に起こる津波については、「避難指示」を発する
・「緊急安全確保」(災対法第60条第3項=災害が発生し、又は切迫する場合、市町村長は、指定緊急避難場所等への立退き等がかえって危険なおそれがある場合等において、必要と認める地域の必要と認める居住者等に対して、緊急安全確保を指示する) →これを根拠に、市町村長は 警戒レベル5緊急安全確保 を発令
・図 警戒レベルの一覧表(ガイドラインp27)から



3 防災気象情報(警戒レベル相当情報)と避難情報の関係 - 詳細

・やや複雑
(1)水位情報がある場合。
・大きな河川について、「指定河川洪水予報」が、予報区域(指定河川洪水予報)ごとに発表される。予報区域は一般に数kmから数十kmと、広い区域を対象に発表されるものであるため、よりきめ細かな単位で洪水の危険度を把握したい場合には、国管理河川であれば「3.3.1(3) 国管理河川の洪水の危険度分布(水害リスクライン)」を参照
・具体的には、
・氾濫注意水位(レベル2水位)に到達し水位上昇見込まれる →レベル2氾濫注意報(警戒レベル2)
・避難判断水位(レベル3水位)に到達し水位上昇見込まれる →レベル3氾濫警報(警戒レベル3相当情報[洪水])
・氾濫危険水位(レベル4水位)に到達したとき、あるいはまもなく氾濫危険水位を超え上昇が見込まれる →レベル4氾濫危険警報(警戒レベル4相当情報[洪水])
・ 氾濫が発生又は切迫したとき(氾濫発生水位(レベル5水位)に到達、施設機能の喪失、など)→レベル5氾濫特別警報/レベル5氾濫発生情報(警戒レベル5相当情報[洪水])
・「水位周知河川(流域面積が小さく洪水予報を行う時間的余裕がない河川)」については、「水位到達情報(河川)」が国・都道府県から発表される。 発表区域は一般に数kmから数十kmと河川により異なる
・具体的には、
・氾濫注意水位(レベル2水位)に到達 → レベル2氾濫注意情報
・避難判断水位(レベル3水位)に到達 → レベル3氾濫警戒情報(警戒レベル3相当情報[洪水])
・氾濫危険水位(レベル4水位)に到達 → レベル4氾濫危険情報(警戒レベル4相当情報[洪水])
・氾濫が発生または切迫したとき → レベル5氾濫発生情報(警戒レベル5相当情報[洪水])
・他に、国管理河川の洪水の危険度分布(水害リスクライン)(警戒レベル2相当~5相当情報)、県が発するレベル5氾濫発生情報(警戒レベル5相当情報[洪水])
(2)水位情報がない場合
・気象庁が発表する 洪水キキクル (=水位情報がないような中小河川における1kmメッシュ毎の「実況又は3時間先まで」の洪水の危険度を表示)をもとにする
・「洪水キキクル」が「注意(黄)」(警戒レベル2相当情報)
・「洪水キキクル」が「警戒(赤)」(警戒レベル3相当情報)
・「洪水キキクル」が「危険(紫)」(警戒レベル4相当情報)
・「洪水キキクル」」が「災害切迫(黒)」(警戒レベル5相当情報)
・他に、気象警報等(大雨、警戒レベル2~5相当)、県が発するレベル5氾濫発生情報(警戒レベル5相当情報[洪水])
(3)雨水出水に関する情報【抄】
・気象庁が発表する 浸水キキクル をもとにする
・他に、気象警報等(大雨、警戒レベル2~5相当)、水位到達情報(下水道、レベル4のみ)=県or市町村が発表、県or市町村が発するレベル5氾濫発生情報(警戒レベル5相当情報)
(4)土砂災害に関する情報【抄】
・気象庁が発表する 土砂キキクル をもとにする
・他に、気象警報等(土砂災害、警戒レベル2~5相当)
(5)高潮に関する情報【抄】
・気象警報等(高潮、警戒レベル2から5相当)=気象庁が発表。なお、高潮予報海岸(国民経済上重要で国土交通省が指定)は気象庁・国・県の三者共同
・他に、レベル5高潮氾濫発生情報(警戒レベル5相当情報のみ)=国or県から発表
(6)図による説明(当ジャーナル注。原典では2段目の図が1段目の図の左に(矢印でつながるように)位置している。)




4 以下、ガイドラインでは発令基準、情報伝達、避難、平時の普及啓発などについて非常に詳しく述べている。
・当ジャーナル補足。今後、本記事を改訂するかも知れません。





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最終更新日  2026.07.28 23:56:29
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