おしゃれ手紙

2022.04.26
XML
カテゴリ: 父の麦わら帽子

当時、村には、薬局などなくて薬は、置き薬とよばれる富山の薬売りが持ってくるものが家にあった。

いつも知っている村の人の顔を見て暮らしていたので知らない人が来るのは新鮮だった。
薬売りは、土間に入って、靴は脱がないで、土間の上り框(かまち)に腰掛け、吊り下げていた、紙袋を点検していた。

熱さまし、腹痛など、使った薬があれば、補充していたのだ。
私は、それをじぃーっと見ていた。
 すると、薬売りのおじさんは、笑いながら、
「お嬢ちゃん・・・」と私に呼びかけた。
そして、紙風船を出してきて、私にくれた。



今から、2~3年前、富山市に行った。
夫が、具合が悪くなった時、ガイドさんの女性が、
「うちに来て、薬があるから・・・」と言ってくれた。

遠慮していると、
「ここをどこだと思っているの?
ここは、薬の町、富山ですよ。」と冗談めかして言って、薬をくれた。
 私は、小さな子どもだったので、年に一回の薬売りは、いつ頃来るのか覚えていない。
ただ、夏は暑いし、冬は寒いので徒歩で家々を廻る薬売りにとって、今の季節が一番いいのではないかと思う。
いや、来月の麦秋が済んでからの方がお金が払えるから、麦秋後だったのだろうか?

何軒くらい廻ったのか?
どこで泊まったのか?

今なら気になることがいっぱいある。
こんな時、父に聞いておけばよかったと思う。

バナー ボタン

ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2022.04.27 17:46:46
コメントを書く
[父の麦わら帽子] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

Favorite Blog

素敵なレカンフラワ… New! アトリエもこさん

ネジバナいっぱい、… New! 隠居人はせじぃさん

内田先生かく語りき(… New! Mドングリさん

迷いと予見 小説家… New! hoshiochiさん

映画の話 霧の淵(映… New! KINNKOさん

Comments

七詩 @ Re:5/17-3:茨城県・水戸市:保和苑/水戸黄門の格さんの墓(06/17) 天狗党騒動やそれに続く抗争や粛清、桜田…
天地 はるな @ Re[1]:「光る君へ」定子&清少納言「香炉峰の雪」(04/22) 七詩さんへ 定子の清少納言への問いかけ…
七詩 @ Re:「光る君へ」定子&清少納言「香炉峰の雪」(04/22) 定子の母は漢詩の名手で伊周も学才に優れ…

Keyword Search

▼キーワード検索

Calendar


© Rakuten Group, Inc.
Design a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: