おしゃれ手紙

2023.10.17
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テーマ: 読書備忘録(1346)
カテゴリ: トリビア
 「 ●●させていただきます。 」という言い方が気になって仕方がない。
そう思っていつか書こうと思っていたら、なんと司馬遼太郎の「街道をゆく24」にそのことが書いてあった。

********************
日本語には、させていただきます、という不思議な語法がある。
この語法は上方から出た。
ちかごろは東京弁にも入り込んで、標準語を混乱(?)させている。
「それでは帰らせて頂きます」。
「あすとりに来させて頂きます」。
「そういうわけで、御社に受験させて頂きました」。
「はい、おかげ様で、元気に暮らさせて頂いております」。
この語法は、浄土真宗(真宗・門徒・本願寺)の教義上から出てもので、他宗には、思想としても、言い回しとしても無い。
真宗においては、すべて阿弥陀如来・・・他力・・・によって生かしていただいている。
三度の食事も、阿弥陀如来のお陰でおいしくいただき、・・・(略)・・・夜は九時に寝かせていただく。
(略)「お陰」という観念があればこそ、「地下鉄で虎ノ門までゆかせて頂きました」などと言う。
相手の銭で乗ったのではない。
自分の足と銭で地下鉄に乗ったのに、「頂きました」などというのは、他力への信仰が存在するためである。
もっともいまは語法だけになっている。
(略)この語法は、とくに昭和になってから東京に浸透したように思える。
明治文学における東京での舞台の会話には、こういう語法は一例もなさそうである。「街道をゆく24」司馬遼太郎
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 私は、「~させていただきます」という言葉を「丁寧すぎる言葉」としていつも気になっていた。
私の推理はこうだ。
大阪の船場の商人が使っていた
「ほんなら、(値下げして)勉強させていただきます」という風に・・・。
吉本の芸人がテレビで使って、いつの間にか東京でも認知される言葉になる。
*アテ(酒の肴)やドヤ顔のように。


世界史ってまず単語がかっこいいんだよね【好きになっちゃう放課後 前編】で「ゆうたら」を聞いた!
あの東大クイズ王・井沢が「ゆうたら」と言った。4:28
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Last updated  2023.10.17 00:06:50
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