ピカルディの三度。~T.H.の音楽日誌/映画日誌(米国発)

Mar 15, 2009
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「四の五の言わず」

 今日は弦楽五重奏を楽しんだ。定期的に四重奏を嗜んでおられる団体の練習に、ちゃっかり「特別ゲスト」として参加。
 前半に取り組んだ曲は、この編成では定番、モーツァルトのト短調。(Vn1 ピーター、Vn2 アン、Va1 ジュディー、Va2 僕、Vc ジャン)

 さすがに名曲、五人それぞれに思い入れがあるらしく、意外にも練習は難航してしまった。

*****

1楽章アレグロ : 伴奏びとの八分音符の飛ばしかたがバラバラ。軽やかに飛ばす人と柔らかく飛ばす人。これ、確かに意見の分かれるところ。

2楽章メヌエット/アレグレット : テンポをめぐって大論争が勃発。あっさり大きく一つで数えてどんどん前に行きたがる人と、いち、に、さん、と地に足をつけて弾きたい人と。
 ちなみに、 「シラミの唄」 の転調には注意が必要。

3楽章アダージョ ma non troppo

k516 score.jpg

4楽章アダージョ : わずか30数小節のアダージョ、実はかなり濃い。チェロの動きが渋い。
 で、この後そのまま アレグロ に突入するのだけれど、またもや口論に。調もテンポもガラリと変わるこの箇所を、別の楽章(5楽章)が始まったものとして扱う説と、いや、最初のアダージョはあくまで4楽章の一部(序奏)であるという説と。

k516 vn1.jpg

 確かに、「アタッカ」という表示は普通は楽章の終わりに出てくるものだから、ここで楽章が終わったことが暗示されてる?
 でも、そもそも全部で五楽章ってのはモッちゃんらしくない。

*****

 ま、曲自体はやっぱり素晴らしい。だからこそ、みんな理想が高く、「是非ともこう弾きたい」という強い願望が芽生え、あーだこーだと言い合いになるんだろうなと感じた。
 それに、こうやって言いたいことを言い合える関係って、なんか羨ましくも思えたりして。





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最終更新日  Mar 17, 2009 08:50:46 AM
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