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2012.09.13
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カテゴリ: 論文紹介:SBDD

PiyotaのWEB上文献セミナー 第1回
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  1. マウスストマチンのSPFHドメインの結晶構造解析
  2. バナナ型の二量体の結晶構造で、二量体化はacid-sensing ion channel 3の活性制御に必須であった。
  3. バナナ型凹面に疎水的なポケットが開いており、そこに別の分子の末端が"internal ligand"として結合。
  4. このポケットはASIC3の活性の阻害に重要。
  5. 結晶内では隣のユニットとの接触でシリンダー状のオリゴマー形成も見られた。
  6. 今回の構造は、ストマチンのオリゴマー化機構に一つのモデルを提供する。

PMID:22850675

詳細
イントロダクション

  • 著者らはSPFHドメインではなくstomatinドメインという用語を使っている(SPFHドメインのメンバーであるといういい方をしている)。
  • ストマチンは膜に結合しており高次のオリゴマーを形成している(Snyers, 1998)。
  • 感覚神経ではストマチンはSTOML-3とヘテロオリゴマーを形成する(Lapatsina, 2012b)。
  • ストマチンは遺伝性貧血において赤血球膜から欠損しており、その赤血球膜はカチオンが漏れやすいという性質をもっていたため、ストマチンがカチオンチャネルを制御しているのではないかと予測されていた。しかし、赤血球膜のカチオン透過性はストマチンと直接関係ないことが後に明らかにされた。
  • 線虫ではMEC-2が、ASIC関連のNa+チャネル、MEC-4の活性を制御しており、触覚に関連していた。
  • マウスでSTOML-3を欠損させると、機械刺激感受性が40%低下した。
  • ストマチンの過剰発現は、ASIC3の活性を阻害し、ASIC2aが阻害されているときのASIC3の透過速度を増した(Price 2004)。
  • これまで哺乳類ストマチンの高分解能構造はなかったが、横山(静岡県立大)がP. horikoshiiのPH1511構造を解析し、それは三量体だった。三量体というのは、ASICもそうなので、関連があるかもしれない。


結果・考察

  • マウスストマチン(86-213)を結晶化。結晶構造は、2.4Å分解能、Ph1511構造からの分子置換で精密化・立体構造は3BK6/1WIN/2ZUO(Vault)と類似のa/b-fold。RMSDはPh1511に対して1.5Å。3BK6の三量体の分子間相互作用に使われていたβ0はこの構造には存在しない【Figure 1】。
  • 二量体インタフェースはβ3(196-199)で、分子間の対称な水素結合を形成している【Figure 2】。
  • マウスストマチン(86-213)は分析超遠心で37uMでmonomer-dimer平衡になっており、ゲル濾過でも確認。
  • V197P変異の導入でmonomerになったらしい【Figure 2D】。
  • CHO細胞でASIC3を発現させて、そこにwtとV197Pを発現させる(全長?ドメインのみ?要確認)。ストマチン共発現はASIC3の電流を減少させるが、V197Pにはその効果はなかった【Figure 3】。
  • α2とβ1のすきまに、疎水性のポケットが出現。となりの分子のN末端のふらふらした部分のLeu91-Ile92が"internal ligand"として結合してはまりこんでいる【Figure 4】。ポケットの受け側の残基はT182。
  • LI-91-92に変異をいれると少しだけゲル濾過での分子量が小さい方にシフトする。ポケットをつぶした変異体T182Wにより、ASIC3の電流を阻害するWTのストマチン活性が落ちるので、このポケットは重要であると著者らは主張。
  • ASIC3の配列にVL/LL/LIなどのモチーフを探す。LL488/489がストマチンのリガンドではないか、と推測してそこの変異体を作成。CHO細胞に共強発現させてやり、活性を見る。変異により差が出ている(ストマチンで阻害されなくなっている)ようにも見えるが明確ではない・・・【Figure 5】。
  • 結晶中で筒状・らせん上のオリゴマー構造が見えた【Figure 6】。
  • らせん・筒状構造は、直径が8nm / 内径が4nm 相互作用界面は、αへリックス同士や、R97ループ同士。それらの変異体にも、ゲル濾過とASIC3電流阻害活性に、阻害が現れている。


ポイント

  • タンパク質はGST融合でRosettaで発現精製ゲル濾過(SuperDex75 26/60)。緩衝液はHEPES pH 7.5/ NaCl 150 mM。
  • 結晶化も基本pH 7.5で、沈殿剤がsodium acetate系で。
  • ASICの電流を測定する実験の際に使用した細胞用のstomatinの発現ベクターが、何を使ったのか書かれていない。直前の項目にMyc-His-tagged-stomatinをCo-IPに使用したと書いてあるが、これか?
  • 結晶中で見えた相互作用→とりあえずすべて変異を入れる→分析ゲル濾過で二量体の状態を解析→ASIC3の活性測定。
  • (変異体に対してはKdを出していないし分析ゲル濾過の条件も明示していないので、ゲル濾過でピークが左右にずれたからといって二量体会合状態が変化したとは限らない(インジェクト濃度で変わる))
  • (生理活性の実験は、基本的にはCHO細胞に対するtransientな過剰発現共発現実験。ストマチンの阻害効果らしきものが見えているデータはWTのみで、試したすべての変異体で活性が落ちている。これは何を意味するのか?←イマココ)


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最終更新日  2012.10.04 17:28:04
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