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柘製作所の「M-34」です。ラタキア物です。今回新たに発売された柘製作所ブランドの5銘柄の内、ラタキア物は半分以上の3銘柄を占めます。ラタキアの供給が不安定になったと言われて久しいですが、その中でこれだけの割合でラタキア・ブレンドを出すというのも、随分と大胆だなと思います。他ブランドがラタキア物の廃止とか値上げとかをしている中なので、狙い目だと考えたのかも知れません。 それでは開けてみましょう。 開封時の香りは、・・・う~ん、典型的なラタキア物の匂いです。ネバネバしてるようでもあり、硬質のようでもあり、重くもなく軽くもなく、本当に平均的で中庸なラタキア臭に感じます。カットはリボンカットとラフカットの混合で、湿気は普通です。 これを火皿内径22mmのパイプに詰めて着火しますと、意外とラタキア感の薄い喫味が来ました。開封時に想像していたよりも匂いや味にラタキアっぽさが薄く、ラタキア物としては軽く感じます。ただ、旨味やコクは結構あって、トータルとしては少し重めの味わいです。柘製作所の解説では「ラタキア、ブラックキャベンティッシュ、バージニアがベースだがオリエントを多めにブレンドしたことにより、ミディアム・ストロングブレンドが実現。」とあり、成程、非ラタキアのオリエント葉の割合が高く、トータルとしては中庸~重めの喫味なっているという事なのでしょう。大体そんなような喫味です。 火付きと火持ちは、湿気が普通だった割りには、そんなに良くはないです。ラタキア物は強い火力で着火したり吸ったりすると臭みが強く出がちなので、今回は少々遠慮気味に着火&喫煙していて、それで火付きと火持ちが悪化しているのかも知れません。ただ少なくとも、こうして記事を書きながら吸っていると、立ち消えする頻度が平均的な煙草よりも多い感じがします。 喫煙中盤から終盤にかけても喫味の変化はありません。意外とラタキア感が薄く、でもその割りには旨味とコクが深い中庸~重めの喫味です。まぁ、喫味の変化に乏しく、且つやや重めの喫味となると、ちょっと飽きやすい上に「ながら喫煙」にも向かないので、今回のように内径22mにもなる大きなパイプではなく、小さめのパイプでサッと吸ってしまうのが良いと思います。今回の私の場合、その大きなパイプで吸ってしまったので、喫煙終盤辺りで飽きてしまって、全部を吸い切る前に火を落としました。 という事で喫煙終了。後味は深めのコクと旨味、残り香は軽めのラタキア臭でした。 全体的に見て、開封時に想像していたよりもラタキア感の薄い喫味でしたが、旨味は十分以上にあるので、ラタキア好きの方なら楽しめると思います。逆に非ラタキア派の方だと、いくら想像よりもラタキア感が薄かったと言っても、ラタキアの存在感はちゃんとあるので、その辺は覚悟が必要かと思います。 う~ん、でもどうなんでしょう。まぁ、普通のラタキア銘柄という範疇かと思いますし、ちょっと没個性的な感があるように思います。尤も、ラタキア至上主義者ではない私にとっては、よっぽど個性的な銘柄でない限り、ラタキア物は大体全部ラタキア物の味にしか感じないという所があって、各ラタキア銘柄の個性を感じ分け切れていません。ですから、この煙草も含めてラタキア物の私の評価については、話半分くらいで読んでおいて下さい。[楽しめる煙草ブログは此方 Click!]
2022.06.29
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今回から柘製作所ブランドの新製品を吸って行きます。柘製作所のパイプ煙草と言えば、日本国内では殆ど馴染みがなかったかと思いますが、海外向けでは少なくとも数年以上前から販売されていて、「Raijin(雷神)」とか「Fujin(風神)」とかと言った如何にも海外受けしそうな名前が付けられていました。で、それらの製造は「Drew Estate」という所が行っているという情報があるのですが、この「Drew Estate」を検索してみると、ニカラグアのシガーブランドが出て来て、本当にそこでパイプ煙草をOEM生産しているのかどうか何だか疑わしい感じがします。また、今回の「M-〇〇」シリーズについては、海外サイトに情報がなく、製造元が何処なのかは分かりませんでした。 まぁ、そんなこんなで、柘製作所の新シリーズの最初の今回は「M-33」です。柘製作所の解説では「熟成したバージニアをベースにしたオリエンタルブレンド。序盤はバージニアの甘みが前面にでるが、後半になるとターキッシュの風味が漂い、後半はスパイシー。」とあって、且つ缶のラベルには「QUARTET PERIQUE MIXTURE」とありますから、バージニアとペリクとターキッシュのブレンドという事になろうかと思います。では早速開けてみましょう。 開封時の香りは、良くある非着香バージニア系の枯草臭です。ペリクっぽい匂いは希薄ですから、ペリクよりもターキッシュ or オリエント葉系の方が多いかも知れません。カットはリボンカットで、湿気は普通です。 これを火皿内径20mmのパイプに詰めて着火しますと、非着香バージニア系の煙草らしい薄い紅茶系の味が来ました。甘味は意外と薄く、コクや旨味はそこそこ。そして、糖度の高いバージニア葉で時折感じられるアルカリの刺激らしきものが少し舌を刺します。香りは焚火系です。・・・う~ん、何と言うか、良くも悪くも普通の非着香バージニアブレンドの常喫系の味ですが、この舌を刺す刺激をどう評価するかによって好みが分かれそうです。 火付きと火持ちは良いです。ともすると燃え過ぎるような感触もありますから、そこら辺は注意が必要かも知れません。 喫煙中盤も同じ喫味が続きます。例の刺激も続きます。甘味が余りないので、「糖度の高いバージニア葉で時折感じられるアルカリの刺激」という訳でもなさそうですし、甘味が少なく刺激があると言えばバーレー葉を思い出すのですが、バーレー葉がブレンドされている煙草にある硬質なコクの感じもなく、且つバーレー入りという情報もありませんから、実際どういうブレンドになっているのか良く分かりません。ただ、まぁ刺激の部分を除けば、馴染みやすい美味しい非着香バージニアブレンドとして楽しめる喫味です。 喫煙終盤も喫味の変化はありません。刺激もそのままです。やっぱり、この刺激をどう評価するかですよね。オーソドックスな喫味に変化がない煙草ですから、退屈な喫煙になるのを防ぐのに丁度良いという考え方も出来ますし、まったり「ながら喫煙」するには邪魔になるという考え方も出来るかと思います。考え方次第で良い評価も悪い評価も有り得ます。この辺は、皆さんが実際に吸ってみてからという事になろうかと思います。 という事で喫煙終了。後味は枯草系の味と舌を刺す刺激、残り香は焚火系でした。 全体的に見て、非着香バージニアブレンドとして標準的な味と香りですが、意外に主張してくる舌への刺激がアクセントになっているという感じの煙草でした。 刺激の部分を除けば凡庸な味と香りの煙草なのですが、刺激の部分があるだけに、これはこれで個性のある銘柄だと言えそうです。こういう個性のあり方を楽しめれば、美味しく吸える煙草なのではないでしょうか。[刺激のある煙草ブログは此方 Click!]
2022.06.26
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今回はシャコムの新製品レポートの最後となります「No.6」を吸います。これは普通の着香煙草のようなのですが、某米国情報サイトでは、これだけ製造元の記載がなく、何処のメーカーが作っているのか分かりません。でも、流れから考えたらコールハス社製だろうなと思うのですが・・・。ま、とにかく開けてみましょう。 開封時の香りは、何かの花のような香りとバニラ、それと果物系の香りが混ざったような感じです。輸入元の解説では「ラムの香りを着けたフレーバーたばこ」との事なのですが・・・、う~ん、これってラムの香りなんでしょうか。ちょっと違うような気がします。カットはリボンとラフ、それにブロークンフレイクが少し混ざっています。湿気は強めです。 これを火皿内径22mmのパイプに詰めますが、湿気が強いので、少し緩めに詰めました。そうして着火しますと、開封時より少し薄まったフローラル&バニラ&フルーツな香りが来ました。・・・これってラムなのかなぁ・・・。味の方は、果物系に近く、濃厚ではありませんが甘味より酸味が前にあります。ここまでの感じだと、欧州系着香煙草のように感じますから、コールハス若しくは別の欧州系煙草メーカー製であるように思います。 火付きと火持ちは余り良くありません。緩めに詰めたので普通に吸える範疇に納まっていますが、普通又は固めに詰めていたら、火種の維持に苦労していたかも知れません。 喫煙中盤辺りから微かに舌を刺す刺激が出て来ました。ブラックキャベンディッシュのベースとなっているであろうバーレー葉によるものと思われます。ただ、この煙草の場合、香りは強く出ますが、味が少し薄めに感じるので、少々刺激があった方が退屈にならなくて良いと思います。 喫煙終盤は中盤からの喫味がそのまま続きます。薄い果物系の味に微かな刺激、香りも特に変わっていないように感じます。刺激が結局は強くなる事なく続いたのは良かったと思いますし、着香分であろう果物系の味と香りが最後まで持続したのも良かったと思います。 という事で喫煙終了。後味は薄い果物系と微かな刺激で、残り香は果物系でした。 全体的に見て、薄味で酸味が前にある果物系の喫味に、退屈にならない程度の刺激があるという感じの煙草だったと思います。輸入元の解説にあるラム着香だとは感じなかったのですが、割りと標準的な着香煙草として楽しめたと思います。 自分の受けた印象としては、少々バーレー葉の刺激があるものの、基本的には欧州系着香煙草だと感じたので、製造はやはりコールハスなのではないかと思います。まぁ、強烈な個性がある訳ではないですが、日常的に楽しめる普通の着香煙草として評価出来るのではないでしょうか。[評価出来る煙草ブログは此方 Click!]
2022.06.22
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今回もシャコムの続きです。順番通り、今回は「No.5」です。これもドイツ・コールハス社製のようで、強いラタキア物だという話です。果たして、どれ程の物なんでしょう。とにかく開けてみます。 開封時の香りは、基本的にラタキア臭なのですが、微かに糞尿的臭みと柑橘系のような爽やかな匂いも混ざっていて、何とも言えない匂いです。糞尿と柑橘と言えば、スカトールという香気成分があって、それは高濃度で糞臭を放つと伴に、低濃度では花の香りを呈し、実際にオレンジ、ジャスミンやある種のトロピカルフルーツの花の香気成分に含まれているらしいのですが、この煙草のラタキア臭以外の部分は、丁度それに当たるような感じがします。カットはブロークンフレイク or レディラブドで色は焦げ茶色。湿気はやや強めです。 これを火皿内径21mmのパイプに詰めて着火しますと、弱くはないですが、ちょっと取っ付きやすいラタキア臭が来ました。開封時に感じた柑橘系の香りが、ラタキアの臭みをマイルドな方向に変換しているようです。味の方では、ラタキアらしいドロッとした甘味とコクに、果物系の軽い甘味が混ざり、これも随分と取っ付きやすくなっています。この煙草は、バージニアとラタキアの他に、ブラックキャベンディッシュとペリクがブレンドされているそうで、それらが良い仕事をしているようです。 火付きと火持ちは良くはありません。割りと直ぐに消えます。かと言って強く吸ったりすると、ラタキアの臭みが強く出過ぎて喫味が乱れてしまいます。また、再着火の際もラタキア臭が強めに出るので、ここでも思い切った事が出来ません。ですから、果物系の喫味を生かす吸い方をしようとすると、少し難易度が上がります。 喫煙中盤で少しラタキア成分が強まって来たような気がします。果物系の喫味の部分が少し後退しました。ただ、弱くはないものの、ラタキアの感触はソフトでマイルドではあります。尤も、ラタキアが苦手な人だと、この辺りからキツくなりそうです。 喫煙終盤で更にラタキアが前に出て来ました。ここまで来ると軽くマイルドながらも完全なラタキア煙草です。ですから、あの果物系の喫味はブラックキャベンディッシュによる着香分で、それが喫煙中盤から終盤に向けて抜けて来たので、ラタキアがどんどん強くなっていったという流れのように感じます。ただし、某情報サイトによると、この煙草は非着香なのだそうです。まぁ、とにかく最後にしっかりラタキアが主張します。 という事で喫煙終了。後味は果物混じりのラタキア味で、残り香は軽いラタキア臭でした。 全体的に見て、比較的取っ付きやすいラタキア物ではありますが、吸い進むに連れてラタキアが主張してくるので、ラタキア好きには物足りないという事にはならない煙草だったと思います。逆に、ラタキアが苦手な人には、最初は取っ付きやすくても最後に厳しくなる煙草です。 同じラタキア物でも同ブランドの「No.1」とは随分と趣の違う煙草でした。「No.1」はアメリカのコーネル&ディール社製でしたし、今回はドイツのコールハス社製という事で、その辺の違いも効いているのでしょう。少ないラインアップで、且つ同じラタキア物なのに、ここまで違いを出せているのは見事だと思います。[見事な煙草ブログは此方 Click!]
2022.06.19
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続けてシャコムの新製品を吸います。今回は順番に「No.4」です。私の好きなバージニア&ペリクのフレイク物のようです。製造は「No.3」に続き、ドイツのコールハス社製だそうです。 早速開けてみましょう。 開封時の香りは、洋酒っぽい香りの混ざる発酵した干草系で、成程バージニア&ペリクらしい香りです。カットは長さ75mmくらいのフレイクなのですが、缶の中にグチャッと塊で入っているため、幅とか枚数とかは良く分かりません。湿気は、フレイクとしては普通でしょうか。 これを適当に取り出し、適当に丸めて、火皿内径20mmのパイプに詰めます。そうして着火しますと、漬物的な酸味を微妙に含んだ紅茶系の薄い甘味が来ました。ペリクが入っているのは認識できますが、ブレンド割合は低いようで、牧場的な臭みはなく、受け入れやすい干草系の匂いがイイ感じです。十分なコクと豊かさがありつつも、角が取れたマイルドな口当たりが美味しい煙草だと感じます。 火付きと火持ちは、この手のフレイクとしては普通だと思います。ラフカット系の煙草よりも燃えませんが、苦労するほど燃やすのが難しいという訳でもありません。燃え進みは、フレイクらしく、少し遅い方だと思います。 喫煙中盤での喫味の変化はありません。豊かでありながらマイルドで吸いやすい喫味です。やっぱり自分はバージニア&ペリクの煙草が好きなんだなと改めて認識します。舌や喉への刺激はありませんし、甘過ぎでもなく、且つ物足りなさもない、非常に上手く作られた煙草です。 喫煙終盤も同じ喫味が続きます。ずっと同じ喫味なので飽きそうなものですが、特にそんな感じもなく、「ながら喫煙」に丁度良く、スイスイ吸い進んで、いつの間にか吸い終わっていました。 という事で喫煙終了。後味は適度なコクと旨味、残り香は干草系でした。 全体的に見て、ペリクが少なめなバージニア&ペリクらしい喫味で、豊かなコクとマイルドなタッチで終始ストレスなく快適に吸っていられる煙草だったと思います。常喫向けです。 コールハス社製のフレイクって、こんな感じだったっけ? という思いがあるのですが、とにかく良く出来たバージニア&ペリクの美味しいフレイクでした。吸ったシャコムの煙草としては四つ目の銘柄になりますが、ここまででは最も印象深い煙草です。[印象深い煙草ブログは此方 Click!]
2022.06.12
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まぁ、そういう事でシャコム「No.3」です。シャコムは欧州フランスのブランドであるのに、実際の煙草の製造はアメリカのコーネル&ディール社(C&D)が行っているという事で、前の「No.1」と「No.2」は確かにアメリカンな感じのする煙草でした。それに対して今回の「No.3」は、米国某情報サイトによると、ドイツのコールハス社製という事になっています。では、でんな煙草に仕上がっているのでしょう? 早速開けてみます。 開封時の香りは、バニラと果物なのですが、香り立ちが弱く、強い着香感はありません。そして、その着香の下に浅い熟成の干草系の匂いがあります。カットはリボンカットとラフカットの混合で、湿気は普通だと思います。 これを火皿内径20mmのパイプに詰めて着火しますと、バニラが少し混ざった焚火系の匂いが来ました。微着香だけのバージニアブレンドといった感じです。味も殆どバージニアブレンド+αといった感じで、出だしが遅く、後からゆっくり薄い砂糖入りの紅茶系が来ます。味に於いても着香分は薄い感じです。 火付きと火持ちに問題はなさそうです。割りとイージーに吸えると思います。燃え進み方も、まぁ、普通かな? 喫煙中盤での喫味の変化はありません。バージニアブレンドをベースにして薄いバニラ系着香が乗っているという感じです。輸入元の解説では「二重熟成させたブラックキャベンディッシュを主軸に、ゴールデンバージニア、レッドバージニアに加え、バーレイを少量ブレンド」とあり、割りとバーレー葉(ブラックキャベンディッシュもバーレー葉ベースと思われる)が強く主張して来そうなイメージなのですが、ここまでの所バーレーキックの類は殆ど感じませんし、バーレーっぽい硬質なコクも目立ちません。バーレー葉の多用がアメリカンブレンドの特徴だと思いますし、解説では正にそういうブレンドになっているようなのですが、実際の喫味としてはアメリカンな雰囲気は感じず、この辺がアメリカ・C&D社製「No.1」「No.2」と今回のドイツ・コールハス社製「No.3」との大きな違いになっているように思います。 喫煙終盤になってようやくバーレー葉っぽい感じが出て来ました。舌を刺す刺激と硬質なコクが前に出て来たのです。逆に、着香のバニラとバージニアブレンド的な紅茶系の薄い甘味は後退しました。バーレーが結構入っているにも関わらず、この段階までならないと目立って来なかったのは、ドイツのコールハス社製だったからという事なのでしょうか。 という事で喫煙終了。後味は舌への刺激と硬質なコク、残り香は薄いバニラと焚火系でした。 全体的に見て、序盤から中盤は欧州的微着香バージニアブレンドで、終盤になってからバーレーが効いて来るという面白い煙草でした。 今回の「No.3」は「No.1」や「No.2」とは明らかに違ったパターンのバーレーの効き方をする煙草でした。やはりアメリカ製と欧州製では違いが出る事を納得させる煙草です。同じブランドなのに異なる製造元だと、ラインアップに根本的な多様性が出て面白いですよね。[納得の煙草ブログは此方 Click!]
2022.06.08
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前回に引き続きシャコムのパイプ煙草を吸います。今回は「No.2」です。これは普通に着香煙草であるようです。 開封時の香りは、甘~いバニラです。それに少しの果物が加わっていますが、輸入元の説明ではイエロープラムなのだそうです。それと私は、ちょっとクッキーのようなロースト臭も感じました。ですから、甘いクッキー菓子のような香りです。カットはリボンカットとラフカットの混合で、湿気は普通だと思います。 これを火皿内径20mmのパイプに詰めて着火しますと、甘いバニラクッキーの香りが来ました。着火してロースト臭が強まり、開封時以上にクッキーっぽくなった感じです。一方、味の方では、薄い砂糖のような甘味に微かに果物っぽい味が混ざっています。ですから、味も香りも甘々なので、かなりのデザート系煙草に感じられます。 火付きと火持ちは普通に良いと思います。また、燃え過ぎる感じもありませんから、吸いやすい煙草だと思います。 喫煙中盤に差し掛かるくらいから舌と喉を刺す刺激が少しずつ出て来ました。輸入元の説明でバーレー葉がブレンドされているそうなので、この刺激は多分バーレー葉のものだと思います。この辺の、あからさまにバーレー葉が主張してくる喫味は、ちょっとアメリカンっぽい所で、シャコムという欧州ブランドの煙草なのに、製造元がアメリカのコーネル&ディール(C&D)であるという面を良く表していると思います。 喫煙終盤になると着香分が薄れて来て、バーレー葉の渋さと刺激が前に出て来ました。多くの着香煙草で見られる傾向ですが、これもそういう感じです。特にバーレー葉の特性を好むアメリカン着香だと考えると、「まぁ、そうなるわなぁ」という所でしょうか。 という事で喫煙終了。後味にはバーレー葉の渋さが残り、残り香はバニラ系でした。 全体的に見て、バニラクッキー+少しの果物の着香が施されたアメリカン着香銘柄と言える煙草だったと思います。序盤の着香の喫味と、終盤のバーレー葉が前にいる渋い喫味とのギャップを楽しめるかどうかが、この煙草への評価を分けるのではないでしょうか。 前回の「No.1」に続き、今回の「No.2」もC&D製造によるアメリカンっぽさが垣間見える煙草でした。これ、もしかして「No.3」以降もそうだったりするんでしょうか。 次回、「No.3」をお楽しみに!(笑)[可能性が高い煙草ブログは此方 Click!]
2022.06.05
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今回のパイプ煙草レポートは、フランスのパイプメーカーであるシャコム社から販売されている「No.1」です。輸入元の表現では単に「1」とだけなっていますが、ここでは缶のラベルにある表記に従って「No.1」と呼ぶ事にします。 シャコムはパイプ本体のメーカーですから、当然この煙草はOEM品という事になり、実際に製造しているのはアメリカのコーネル&ディール社(C&D)なのだそうです。欧州ブランドの煙草を米国メーカーが作るというのは、ちょっと珍しいような気がします。欧州の煙草と米国の煙草では、ちょっと味わいの傾向に違いがあるように思うのですが、ベタな米国煙草メーカーであるC&Dが、同じくベタな欧州ブランドであるシャコムの煙草をどのように仕上げているのか、大変に興味深い所です。 で、今回の「No.1」はラタキア物という事で、早速開けてみましょう。 開封時の香りは、硬質で軽めなラタキア臭ですが、鰹出汁っぽい香りに近く、ラタキアよりも熟成オリエント葉のブレンド割合の方が高そうな感じがします。カットはリボンカットで、湿気は普通だと思います。 これを火皿内径20mmのパイプに詰めて着火しますと、割りと硬質で軽めな出汁系の味が来ました。甘味も少し感じます。明らかにラタキアブレンドの味わいですが、糸を引くようなネバネバ感は薄く、適度な厚みのあるコクの部分もやや硬質です。ですから、やっぱりラタキアよりも熟成オリエント葉の方が前にある感じがします。香りも、凡そでそんな感じで、ラタキアの臭みよりも出汁臭の方が前にあります。非ラタキア派の人でも比較的取っ付きやすい部類だと思います。 火付きと火持ちに問題はありません。余り燃え過ぎる感じもありませんから、テクニック的には吸いやすい煙草だと思います。 喫煙中盤になっても喫味の変化はありません。輸入元の説明では「バージニア、ブラック・キャベンディッシュ、オリエントにラタキアを加えた、芳醇なイングリッシュ・ミックスチャー。一日のうちでいつでも楽しめる、気楽なブレンド。」とあるのですが、正にその通りだと感じます。バージニアの甘味と、非着香ブラックキャベンディッシュとオリエントによる硬質なコク。それとラタキアは少し加える程度の量に抑えてある・・・。そのように読み取れます。また、こういう硬質で軽い感じのラタキアブレンドは、昼夜問わず何時でも気楽に楽しめるのも確かだと思います。但し、それはラタキアが苦手ではない人にとっての話で、非ラタキア派の人や、ラタキア臭に慣れない一般の人だと、やはりこの煙草にはラタキア物特有の性格があるのを感じ取ると思います。その程度にはラタキアが効いています。 喫煙終盤でも基本的に喫味は変わりませんが、少し舌を刺す刺激が出て来ました。多分、ブレンドされているブラックキャベンディッシュのベースがバーレー葉なのでしょう。バーレーと言えば、アメリカンブレンドの煙草で多用されるイメージを私は持っているのですが、今回の煙草がアメリカのC&Dによって製造されている故のバーレーの刺激だと言える程には強く主張してくる刺激ではありません。これくらいの刺激であれば、ドイツのダン・タバコ社の煙草でも普通にあります。 という事で喫煙終了。後味には出汁系のコクと少しの刺激が残り、残り香は軽い出汁系のラタキア臭でした。 全体的に見て、割りと硬質で軽い部類のラタキア物だったと思います。ただ、硬質で軽いと言っても、それはラタキア物としてはという範囲であって、飽くまでラタキアの存在感はそれなりにあります。 で、アメリカ製欧州ブランドのこの煙草が、結局はアメリカ的なのか欧州的なのかについてなのですが・・・、う~ん、何だかどっちのニュアンスも感じるんですよねぇ。良く分かりません。(笑) ただ、これまで吸って来たC&Dの煙草との比較で言えば、なる程、確かにC&D製だと言われても違和感はありません。 まぁ、そういう煙草です。[良く分かる煙草ブログは此方 Click!]
2022.06.01
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前回のダン・タバコ(DTM)「ホワイトブレンド」に続き、今回は「ブラックブレンド」を吸います。で、前回書きましたが、DTMには別の「ブラックブレンド」という銘柄があり、かなり以前から輸入されていました。ですから、それと区別するために輸入元では「MA・ブラックブレンド」と表記しています。でも、前から輸入されていた他の「MA」シリーズには「MA」という表記がないので、ここではそれに合わせつつ、且つ区別もつける意味で「ブラックブレンド(MA)」と呼びたいと思います。 という事で、早速開けてみましょう。 開封時の香りは、バニラと洋酒系です。輸入元の説明では「上質なバーボンバニラとクレーム・ド・カカオの風味を加えた」とあり、概ねそんなような香りです。ただ、「クレーム・ド・カカオ」というのを私は良く知らないので、それがどれ程香っているのかは分かりません。でも確かにバニラと洋酒以外の何か甘ったるい香りは混ざっています。カットは基本的に細いリボンカットですが、リボンにまでは解し切れていないレディラブドの欠片も混ざっています。湿気は普通です。 これを火皿内径20mmのパイプに詰めて着火しますと、最初に円やかながらもマッタリとした甘味が舌に来て、その後に微かな刺激が喉に来ました。微かな刺激は別として、この円やかながらも重いニュアンスの甘さは、「ブラック」と表現したくなるような雰囲気です。一方、香りは開封時よりも「クレーム・ド・カカオ」らしき部分がバニラより前にあり、これもやはり「ブラック」な甘ったるさがあります。 火付きと火持ちに特段の問題はありません。テクニック的には吸いやすい煙草だと思います。 喫煙中盤になると、舌への刺激が強まって来ました。同時に甘味も後退したような気がします。多分、刺激が強まった分だけ相対的に甘味を感じ取り難くなったのでしょう。或いは、甘味は着香による部分が多く、喫煙が進んで着香分が抜けて来たので甘味も後退したという事かも知れません。何れにしても刺激のあるハードな喫味に変化して、円やかでマッタリとした雰囲気ではなくなりました。ただ香りの方での変化は少なく、相変わらず甘ったるい感じです。 喫煙終盤になると、着香分が更に抜けたのか、結構硬質で刺激のある味になり、香りの方でもマッタリ感が薄くなって来ました。思っていたより着香分が長続きしなかった印象です。でも、これならこれで硬質な喫味の煙草だと思ってしまえば、別に不味い煙草ではありません。 という事で喫煙終了。後味にはバーレーっぽい硬質で刺激のあるコクが残り、残り香は少し甘ったるさもあるバニラ系でした。 全体的に見て、序盤の甘ったるい感じから終盤の硬質な感じへの変化が大きい煙草だったと思います。序盤の甘ったるさを考えると「ブラック」という名前は適当だと思いますが、終盤に向かって性格が大きく変わるので、そうなる事への心構えが必要であろうと思います。 これで最近新たに輸入されたDTM製銘柄は全部レポート出来たかと思います。次回からはシャコムの新銘柄を吸って行く予定です。お楽しみに![楽しみな煙草ブログは此方 Click!]
2022.05.29
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今回レポートするのはダン・タバコ(DTM)の「ホワイトブレンド」です。 この煙草の輸入元の表記は「MA・ホワイトブレンド」となっています。この頭の「MA」というのは「Michael Apitz' Private Blend」の略で、DTM内でのシリーズの名前です。同シリーズには「ブラックブレンド」という煙草もあり、これも輸入元の表記は「MA・ブラックブレンド」となっています。けれども、やはり同じシリーズに属する「カロミオ」には「MA」は付けられておらず、単に「カロ・ミオ」となっています。その他、「パーフェクトブレンド」とか「ブルーカナリー」も「MA」シリーズなのですが、これらも輸入元の表記に「MA」は入っていません。どうして「ホワイトブレンド」と「ブラックブレンド」にだけ「MA」を付けているのでしょう? DTMには「MA」でない「ブラックブレンド」という名前の煙草が別にあります。「BILL BAILEY's BLACK BLEND」という煙草がそれで、かなり以前から輸入されています。輸入元は、この前からの「BILL BAILEY's」の方を「ブラックブレンド」と以前から表記しており、新しい「Michael Apitz' Private Blend」の方は前の「ブラックブレンド」と区別するために「MA」を名前の頭に入れたのだと思われます。で、ブラックと対となり且つ同時に輸入開始したホワイトの方にも「MA」を入れたものの、以前から輸入していて、当局に既に名前の届け出をしている他の「MA」シリーズについては、新たに「MA」を入れて名前の変更届をする所まではしなかったという事なのでしょう。結果、「ブラックブレンド」と「ホワイトブレンド」にだけ「MA」が付いたと・・・。そのように私は推測しています。 まぁ、名前の話はこの辺にしておいて、とにかく新しい「ホワイトブレンド」を開けてみましょう。 開封時の香りは、バニラと南国系フルーツです。輸入元の解説では「マンダリン、ブラックベリー、アーモンド・バニラからなるバランスのとれたフレーバー」となっていますが、まぁ、そう言われたら、そうかも知れないという感じです。カットは細めのリボンカットに少しのラフカットが混ざり、湿気は普通です。 これを火皿内径19mmのパイプに詰めて着火しますと、開封時よりも少し落ち着いたフルーツ系の香りが来ました。成程、輸入元が説明する「アーモンド」の香りが、ここで前に来ているようです。味の方は、それほど果物っぽくはなく、且つ甘味も強くありません。かと言ってコクが深いという事もありませんし、・・・う~ん、アーモンドが一番前にあるかなぁ・・・って感じです。 火付きと火持ちは良い方だと思います。カットが細く燃えやすいようで、油断すると燃え過ぎになるかも知れませんから、そこだけ注意する必要がありそうです。 喫煙中盤では喫味の変化はありません。アーモンドが前にある薄めの果物系の味と香りで、とてもマイルド且つ円やかな喫味です。特に主張が強い訳でもないので、何かをしながらの喫煙に丁度良さそうです。 喫煙終盤になって来ると着香分が抜けて来て、バーレーっぽい渋さが出て来ました。多分、バーレー葉ベースのブラックキャベンディッシュによる渋さなのだと思います。ただ、そんなに前には出て来ないので、渋くて不味いという程ではありません。アーモンドが前にある果物系の喫味は、相変わらずメインです。 という事で喫煙終了。後味は薄い果物系で、残り香はアーモンドが前にある果物系でした。 全体的に見て、主張は強くありませんが、アーモンド&フルーツの美味しい着香煙草だと思います。舌を刺す刺激もありませんし、「ながら喫煙」しやすいマイルドな煙草だと思います。 個性や主張が強いという訳ではないので、目立って人気が出るという類の煙草ではないかと思いますが、着香嫌いでなければ手を出しやすい煙草なのではないでしょうか。また、次回は同シリーズの「ブラックブレンド」を吸う予定なのですが、それとの対比に注目したい所です。[注目したい煙草ブログは此方 Click!]
2022.05.25
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今回はダン・タバコ(DTM)の「ジョリージョーカー」を吸います。DTMらしいジョーカーのイラストが嬉しい着香煙草です。早速開けましょう。 開封時の香りは、アーモンドとバニラです。アーモンドですからナッツ系という事になるかと思いますが、ナッツ系着香の煙草は久し振りに吸うような気がします。カットはリボンカットで、湿気は普通です。 これを火皿内径20mmのパイプに詰めて着火しますと、開封時と同じアーモンド&バニラの香りと、少し砂糖を塗したような甘味のあるナッツ系の味が来ました。この辺は開封時に想像した通りの味で、期待通りの喫味です。 火付きと火持ちに問題はありません。安心して吸いやすい煙草だと思います。 喫煙中盤も基本的には同じ喫味が続きます。ブレンドにバーレー葉が使われているそうなのですが、舌や喉を刺激するバーレーキックの類は最小限に抑えられているので、その意味でも吸いやすい煙草です。 喫煙終盤でやや着香分が薄れて来ますが、特段別の部分の味が前に出て来るような気配もなく、何となくそのまま吸えてしまいます。何かの作業をしながら吸うような「ながら喫煙」でも、作業の邪魔になるような刺激とか主張とかがなく、また逆に味気なくなり過ぎる感じもなく、とにかくスイスイ吸えて、いつの間にか吸い終わってしまっているという風です。 という事で喫煙終了。後味は薄くはなっていますがアーモンド&バニラの味のままで、残り香もアーモンド&バニラでした。 全体的に見て、アーモンド&バニラの喫味が程良く最後まで続く美味しい煙草だったと思います。 この主張し過ぎないのに味気なくもない絶妙な匙加減には、DTMの着香の上手さを感じます。常喫でも行けそうな喫味ですし、そもそも着香煙草という物に抵抗のない方であれば誰でも美味しく吸える煙草なのではないでしょうか。 インパクトではなく安心感で吸う煙草です。[安心感のある煙草ブログは此方 Click!]
2022.05.22
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今回吸うのはダン・タバコ(DTM)の「ゴードンピム」です。缶に描かれた人物の事とか、名前の由来とかは全く調べていないのでアレなんですが、まぁ、とにかくラタキア銘柄なのだそうです。早速開けてみましょう。 開封時の香りは、かなり軽いラタキア臭で、少し果物系の香りも混ざっているように感じます。余り多くはない着香ラタキア物なのかも知れません。カットは、解したキューブカットとラフカットの混合のように見え、湿気は普通だと思います。 これを火皿内径20mmのパイプに詰めて着火しますと、ラタキア臭混じりの果物系の香りが来ました。ラタキアの匂いは確かに感じますが、その支配率は高くなく、果物系の香りの方が前にあります。味の方は、非常にマイルドで円やかなコクと甘味が混ざった出汁&果物系という感じで、ここでもラタキアの支配率は高くありません。ですから、ブルーチーズのような臭いけどコクのある物を果物の上に少し乗せて食べているような感じとでも言いましょうか、そういう雰囲気の味と香りです。 火付きと火持ちは良いです。燃え過ぎもしない感じなので吸いやすいと思います。 喫煙中盤に差し掛かる頃からラタキアの主張が強くなって来ました。果物系の喫味は未だ強くありますが、ラタキアが随分と前に出て来た感じがします。ここまで来ると完全なラタキア煙草です。米国の某情報サイトによると、この煙草は非着香なのだそうで、あの果物系の喫味の部分は純粋に何種類かの煙草葉のブレンドによって生まれたものという事なのですが、それにしては喫味の変化が早いような気がします。着香物であれば喫煙途中で着香が抜けて喫味が変わるというのは普通にありますが、非着香物だと基本的には一定の喫味で推移する場合が殆どです。そういう意味では不思議な煙草です。 喫煙中盤以降は、硬質で軽めではありますが完全にラタキアに支配された喫味になりました。微妙に舌を刺す刺激もあります。この煙草にはメリーランド葉が使われているとの事で、メリーランド葉はバーレー葉の一種ですから、刺激はこれに由来するのでしょう。ラタキアとバーレー系の葉による硬質なコクで吸う煙草になっています。 喫煙終盤は特に変化はなく、そのまま喫煙終了。後味はやや甘さのある硬質なコクと微かな刺激、残り香は軽めのラタキアに微かな果物でした。 全体的に見て、序盤は果物系が先行するものの、やはりメインは軽めのラタキアとなる煙草でした。中盤以降はラタキアに支配されるものの、ラタキア銘柄の中では比較的ラタキアの効きが少ない方の煙草なので、着香系からのラタキア入門に適した煙草だと思います。 ラタキア派の方からして見れば物足りない煙草だとは思いますが、着香派の人がラタキアを吸ってみる際には取っ付きやすい銘柄なのではないでしょうか。悪く言えば中途半端、良く言えば着香とラタキアの間を行く中庸な煙草と言えそうです。但し、果物系の喫味はあるものの、実際は非着香煙草なのだそうです。ちょっと不思議です。[中庸な煙草ブログは此方 Click!]
2022.05.15
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今回はダン・タバコ(DTM)の「ザレイバン」を吸います。ラタキア物です。 この煙草は輸入元の表記で「ザ レイバン」となっているのですが、本来日本語表記には存在しない半角スペースを入れていたりしますし、そもそも「RAVEN」を「レイバン」と表記するのが適当なのかどうか疑問だったりします。何故なら「レイバン」と言えば、サングラスとかで有名なブランド「レイバン(Ray-Ban)」を思い浮かべる人が多いと思いますし、日本で一番有名な「RAVEN」と言えば本場アメリカン・フットボールのチーム「ボルチモア・レイブンズ(Baltimore Ravens)」なのではないかと思うからです。ですから、私としてはこの煙草は頭の定冠詞も取ってしまって「レイブン」もしくは「レイヴン」と表記するのが適切なのではないかと思っています。 でも、まぁ、輸入元の表記に従っていた方が検索とかでもヒットしやすくなりますし、ここでの表題は「ザレイバン」としておきます。 「レイブン」は鳥の名前で、和名は「ワタリガラス」と言うそうです。欧米圏とかでは、一般的なカラス(crow)と区別されていて、割りと善的・文化的な象徴として「レイヴン」が扱われる事が多いようです。この煙草の缶のイラストでも、その辺りの雰囲気が感じられます。 という事で、開けてみましょう。 開封時の香りは、勿論ラタキア系なのですが、ラタキア臭さは非常に薄く、それよりも何かちょっと甘酸っぱいような、ミントに近い爽やかな果物系の香りの方が前にあります。カットはリボンカットとラフカットの混合で、湿気は少ない方だと思います。 これを火皿内径20mmのパイプに詰めて着火しますと、果物系と干草系を混ぜたような味と香りが来ました。ラタキアの味や臭みは、探せば見つかりますが、意識しないと殆ど行方不明です。このような殆ど表に出て来ないようなラタキアの使い方というのは、私の好みです。これ以上ラタキアのブレンド比率を上げると、味も香りも完全にラタキアに支配されてしまい、単なるラタキア煙草になってしまいそうです。 火付きと火持ちは良い方だと思います。又、逆に燃え過ぎるという感じもないので、吸いやすい煙草だと思います。但し、再着火等でライターの火を近付けている時はラタキア臭が強く出るので、ラタキア臭が気になる人は、そこだけ知っておく必要があるかも知れません。 喫煙中盤も喫味の変化はありません。果物と干草を混ぜたような味と香りです。ラタキアはやっぱり殆ど行方不明です。とは言え、流石に私もラタキアに随分と慣れて来て、ラタキア臭にさほど抵抗を感じなくなって来ていますから、それでこの煙草にラタキアを殆ど感じないのかも知れません。全くラタキアを知らない人なら、敏感にラタキア臭さを感じ取る可能性がありますから、この煙草もやっぱり外出前には吸うべきではないように思います。 喫煙終盤になると、ちょっとだけラタキアが前に出て来たように感じます。この煙草は果物系の喫味が強くあるのですが、それは多分着香でしょうから、喫煙終盤になるとそれが抜けて来るものと思われます。着香分が抜けると、それだけベースの煙草の喫味が前に出て来ますから、それでこの煙草のラタキアが目立ってきたのではないでしょうか。 という事で喫煙終了。後味も残り香も果物系に微かなラタキアでした。 全体的に見て、果物系+干草系をメインとして、僅かなラタキアが隠し味に入っているという感じの煙草でした。こういうラタキアの使い方が私は好きです。また、ラタキア入門とかにも向いているでしょうし、非ラタキア派の人でも何とか吸える範疇のブレンドなのではないかと思われます。逆にラタキア派の人にとっては物足りないだろうなと思います。 着香煙草が上手なDTMが、その得意な味付けの範疇でラタキアを使うとこうなるという感じの煙草と言えるかも知れません。そういう意味ではDTMらしい煙草です。少し個性的な着香煙草、或いは少し変わったラタキア物を吸ってみたい方にお勧めの一缶だと思います。[上手な煙草ブログは此方 Click!]
2022.05.08
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引き続きダン・タバコ(DTM)の新製品を吸っています。今回吸うのは「セントバーナード」です。バージニア&ペリクのフレイクなのだそうで、それは私の好きなカテゴリーですから楽しみです。 早速開けてみましょう。 開封時の香りは、軽い牧場臭です。あれは干草が発酵した匂いと牛の匂いが混ざったものだと思うのですが、この煙草の匂いはそれに近いです。ペリクのブレンド割合がちょっと高そうです。カットは、4cm×8cmぐらいのフレイクで、厚さは1.5mmくらいでしょうか。缶にはこのフレイクが13枚くらい入っていたと思います。「思います」と言うのは、割りと固まって入っていたので、だいたいの枚数しか分からなかったからです。湿気は、フレイクとしては普通だと思います。 このフレイクを1枚取り出して折り畳み、火皿内径20mmのパイプに詰めます。そうして着火しますと、ペリクのコクが前にある太めの味が来ました。この味の後ろの方にはペリクの酸味とバージニアの甘味が控えめに存在していて、ペリクのコクをバランス良く支えているように感じます。香りは、例の牧場臭と焚火臭が混ざったような感じです。 ふむふむ、これはなかなか美味しいフレイクです。 火付きと火持ちは、フレイクにしては良い方だと思います。ラフカットの煙草には及びませんが、特に気遣いを必要とせず、普通に吸えると思います。燃え進みは、フレイクなりです。 喫煙中盤も喫味の変化はありません。太めの味ですが、そこまで重量級の味ではなく、丸みがあってマイルドなタッチです。ペリクのブレンド割合は高めで、バージニアよりも目立ちます。ですから、香りに於いても焚火臭より牧場臭の方が目立ちます。・・・これくらいペリクが前にある煙草は、ちょっと久し振りかも知れません。 喫煙終盤も喫味は同じです。燃え進みも、フレイクなりとは言え、普通の煙草と比べると遅いので、ちょっと飽きるかも知れません。けれども、味がそこまで重くもなく強くもないので、ながら喫煙をしていれば何時の間にか吸い終わっているという風にはなります。 という事で喫煙終了。後味はペリクのコクで、残り香は牧場臭でした。 全体的に見て、ペリクが多めのバージニア&ペリク系フレイクらしい煙草だったと思います。個人的にはバージニアの甘味がもう少し出ている方が好きですが、ペリク多めのブレンドも悪くないです。 まぁ、牧場臭は「臭い」と表現すべき匂いではありますが、ラタキア臭よりは馴染みがあって、周囲の苦情もそこまで多くはないかも知れません。でもやっぱり「臭い」ことは「臭い」です。その辺が評価の分かれ目でしょう。・・・う~ん、美味しいとは思いますが、匂いを考慮すると外出前の喫煙は避けた方が無難な煙草だと思います。[らしい煙草ブログは此方 Click!]
2022.05.04
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ダン・タバコ(DTM)の新製品のレポートを続けます。今回は「フロリダストレイツ」です。 同じくDTMのこの度の新製品に「カリビアンブレンド」という銘柄があって、それについてはちょっと前にレポートしましたが、今回の「フロリダストレイツ」はその「カリビアンブレンド」と殆ど同じ缶デザインになっています。多分、同じようなコンセプトのシリーズ物のような扱いなのでしょう。 では、早速開けてみます。 開封時の香りは、如何にも南国な雰囲気が漂うフルーツ系です。輸入元の説明では、フルーツにラム酒のフレーバーが加わっているとの事で、確かにそんなようにも感じますが、フルーツ系の香りが圧倒的に強いです。カットはラフカットとリボンカットの混合で、湿気は普通だと思います。 これを火皿内径20mmのパイプに詰めて着火しますと、開封時より少し軽くマイルドになったフルーツ系の香りが来ました。余りしつこくない感じの香りなので、丁度良い香り立ちです。一方、味の方はフルーツ系ではあるのですが、甘味も酸味も強くなく、随分と薄味です。バーレー葉っぽい渋みや刺激も殆ど感じず、吸い難いという事はないのですが、コクや旨味という面でも分厚くはないので、重量感のある喫味ではありません。とても軽快な味だと思います。 火付きと火持ちは良好です。また、燃え過ぎる感じもありませんから吸いやすいと思います。 喫煙中盤になると舌を刺す刺激が少し出て来ました。バーレー葉によるものと思われます。着香煙草では珍しくないものですし、それほど強い刺激でもないので、構わずそのまま吸います。刺激以外の部分の喫味は特に変化はなく、マイルドなフルーツ系の香りと、薄いフルーツ系の味です。 喫煙終盤では中盤からの喫味がそのまま続きます。舌を刺す刺激も、強まる事なくそのままです。それでも元々軽い喫味なので、変化に乏しくても飽きずに最後まで吸い切れました。 という事で喫煙終了。後味は軽い刺激と薄いフルーツ、残り香は軽いフルーツ系でした。 全体的に見て、少しの刺激はありますが、軽く薄いフルーツ系の喫味が最後まで続く、軽快な煙草だったと思います。 こういうマイルドなフルーツ系着香なら、全く身構えることなく気軽に吸えると思います。また、舌を刺す刺激が少々あってマッタリとした雰囲気にはならないので、例えば休日の昼間とかに吸うと良いかも知れません。刺激を受け入れるなら、昼間用の常喫でも行けそうです。[行ける煙草ブログは此方 Click!]
2022.05.01
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前回はコールハスの「リミテッドエディション2022」を吸ったのですが、それは「ハリウッドエディション」という謎の別名がありました。何故この時期に「ハリウッド」に因んだ限定銘柄を出す必要があったのでしょう。未だに分かりません。 で、その余韻も冷めやらない今回は、同社の「イースターエディション」を吸います。「イースター」・・・つまり「復活祭」です。今年の「復活祭」は4月17日だったそうですから、時期的にはピッタリですし、こういう祝日に合わせて限定銘柄を出すのは極めて適切だと思います。今回の限定煙草は分かりやすくて良いです。(笑) という事で、開けてみましょう。 開封時の香りは、甘~い果物系です。この煙草の缶の中にはカードが入っていて、そこに着香内容の説明が書かれているのですが、それは「Peach Pear Honey」(桃、洋梨、蜂蜜)となっています。まぁ、正にそういう香りです。カットはラフカットで、明るい色の葉と黒い葉が半々くらいです。湿気は、やや強めでしょうか。 これを火皿内径20mmのパイプに詰めて着火しますと、開封時と同じ甘い果物系の香りが来ました。甘い香りなのですが、果物系の香りなので、甘さに重みがなく、軽快な感じがします。一方、味の方には甘さがなく、バーレー葉由来と思われる硬質なコクがメインとなっています。香りは甘いのに味は甘くないというパターンは、前回吸った「リミテッドエディション2022」と同じです。 火付きと火持ちは、まぁ許容範囲だと思います。やや湿気た手触りだったので、気持ち緩めに詰めたのが良かったのだと思います。これをいつもの感じで詰めていたら、燃え難い感触になっていたと思います。 喫煙中盤になると、舌と喉を刺す刺激が微かに出て来ました。やっぱりブレンドされていた黒い葉はブラックキャベンディッシュで、それのベースはバーレー葉なのでしょう。この刺激はバーレー葉由来のように思われます。バーレー葉ベースのブラックキャベンディッシュを多くブレンドした着香煙草で、香りは強いが甘味は少ない・・・、本当に典型的な着香煙草だと思います。 喫煙終盤になると着香による香りが抜けて来て、元から甘味のない味と相まって、何だか硬質なコクだけの喫味になって来ました。こうなって来ると、ちょっとシンドイかなぁ。不味いとまでは言いませんが、かなり物足りない感じがします。せめて、もう少しバージニアの甘さが出ていれば・・・。 という事で喫煙終了。後味は微かな刺激と硬質なコク、残り香は甘い果物系でした。 全体的に見て、甘い果物系の香りを楽しむ煙草だったと思います。香りが良い分だけ味の方には比重がかかっていない典型的な着香煙草です。 コールハスの最新限定100g缶を二つ続けて吸った訳ですが、どちらも基本的には香りを楽しむ煙草で、味の方には力が入っていない物でした。まぁ、典型的な着香煙草という事で、そういう風になるのも頷けるのではありますが、そこはちょっとお高い限定100g缶なのですから、もうちょっとどうにかならなかったものかと思います。 ま、でも香りはとても良いので、許せはするかな。[とても良い煙草ブログは此方 Click!]
2022.04.27
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コールハスの限定煙草「リミテッドエディション2022」をレポートします。 ん? この時期に限定物? って感じなのですが、遅れて入荷した年末年始向けイヤー煙草という訳でもなさそうです。何故なら、缶のデザインはフィルム時代のムービーカメラのようですし、缶に入っていた説明書きのカードには「HOLLYWOOD EDITION」とあります。また、そのカードには着香内容を示していると思われる絵があり、そこに「Hollywood Mule: Raspberry Gin Lime」と書かれています。ですから、この煙草はハリウッド絡みの限定煙草で、着香はラズベリーとジンとライムで作ったカクテル「ハリウッドミュール」の味になっているという事なのでしょう。・・・ハリウッド絡みというのは理解できましたが、何故このタイミングでハリウッド絡みの限定煙草を出す必要があったのかは分かりません。・・・う~む。 ま、取り合えず開けてみましょう。 開封時の香りは、果物のベリー系です。それと洋酒っぽい感じもありますから、「ハリウッドミュール」というカクテルの味に着香されているというのは確かなようです。カットは、リボンカットがメインで、そこにラフカットとブロークンフレイクが混ざります。湿気はやや強めです。 これを火皿内径20mmのパイプに詰めて着火しますと、開封時よりマイルドになったベリー系の香りが来ました。開封時より随分とぼやけた香りなので、ちょっと肩透かしを食らいます。味の方では、甘味がなく、バーレー葉っぽい硬質なコクがメインとなっています。微かに舌への刺激も感じます。・・・この煙草は味ではなく、ほぼ香りを楽しむためのブレンドになっているようです。 火付きと火持ちはやや良くありません。吸いにくいというレベルではありませんが、こうして記事を書きながら吸っていると、割りと良く消えてしまいます。湿気の割りに詰め過ぎになっていたのかも知れません。気持ちやや緩めに詰めた方が良さそうです。 喫煙中盤になると、明らかに舌への刺激が強まって来ました。味に甘味がなく、香りはベリー系という部分は変わりありませんが、刺激が出て来た分、トータルの喫味としてはシャキッとして来ます。でも、こういう刺激は好みの分かれる所なので、良いか悪いかは判断しかねます。 喫煙終盤になると着香分が薄れて来て、ベリー系の香りが弱まって来ました。舌への刺激は変わらずあって、甘味のない味も同じですから、これで香りが後退すると、私としては余り楽しめない喫味です。ただ、刺激のある硬質なコクの煙草と割り切ってしまえば、渋好みの喫味として受け入れられない事はないかな。 という事で喫煙終了。後味は舌への刺激と硬質なコク、残り香はベリー系でした。 全体的に見て、序盤から中盤にかけてのベリー系の香りを楽しむ煙草でした。一方、味は渋好みで、悪く言えば無機質です。更に、香りが後退する喫煙終盤では完全に渋好み一辺倒の煙草になります。 個人的には、味にもっと甘味があって、そこでも楽しめたら良かったのにと思います。ただ、香りは甘くても味は甘くないというのは、アメリカンな着香煙草では良くある話ですし、「HOLLYWOOD EDITION」と言うだけにアメリカンなブレンドを目指したのでしょうから、それならそれで、そういう煙草だと思えば吸えない事はないです。 何だか歯切れの悪いレポートになってしまいましたが、個人的にはそういう煙草に思えました。[確かな煙草ブログは此方 Click!]
2022.04.24
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今回はダン・タバコ(DTM)の「シャノン」を吸います。これはDTMの「トレジャーオブアイルランド」シリーズの一つで、同シリーズには他に数種類の銘柄があります。で、この「シャノン」については、輸入元では「アイルランドシャノン」と表記していますが、缶のラベルを見ると「トレジャーオブアイルランド」の「シャノン」としか読み取れないので、ここでは「シャノン」を呼ぶ事にします。 では開けてみましょう。 開封時の香りは強い柑橘系です。少しパイナップルっぽい感じもありますが、やっぱり柑橘系と言う方が適切でしょう。少し甘めで強い香りです。カットはリボンカットで、湿気は普通だと思います。 これを火皿内径20mmのパイプに詰めて着火しますと、意外と酸味が少なく、甘めの柑橘の味が来ました。香りも甘めな柑橘です。また、この煙草にはブラックキャベンディッシュ(多分バーレー葉ベース)の他に、非ブラックキャベンディッシュのバーレー葉もブレンドされているそうで、成程確かにバーレー葉由来と思われる刺激が喫煙序盤から来ます。甘めとは言え柑橘系の味と、バーレー葉の刺激で、かなりシャキッとする喫味に感じられます。 火付きと火持ちは良いと思います。また、燃え過ぎる程でもないので、吸いやすい類の煙草だと思います。 喫煙中盤になると、舌への刺激が強まって来て、柑橘系の喫味はあるにはあるのですが、完全に刺激に負けて、感じ取り難くなって来ました。私は柑橘系の着香煙草は好きなのですが、これ程刺激が前にあると、少し残念な気がします。輸入元の解説では「バランスのとれたフルーティ(シトラス系)な味わいに仕上げた」とあって、確かに柑橘系の着香部分はそうだと思うのですが、この舌を刺す刺激の強さは如何なものかと感じます。出来ればもっとストレートに柑橘を楽しみたい・・・。 喫煙終盤になって来ると、柑橘系の着香分が薄れて来て、バーレー葉の刺激と硬質なコクが完全に中心となります。喫煙序盤とは随分とイメージが異なります。まぁ、これならこれで、こういう煙草だと思ってしまえば良いのですが、この刺激の強さは好みが分かれる所だと思います。 という事で喫煙終了。後味は舌を刺す刺激と微かな柑橘で、残り香は甘めの柑橘系でした。 全体的に見て、バーレーの刺激の強さの中に柑橘の味わいが混ざるという感じの煙草だったと思います。甘めの柑橘系着香は私としても好きな部類なのですが、それよりも前に出て来る強い刺激が気になる喫煙になりました。 強い刺激と柑橘系の着香で、気分がシャキッとなる昼間用の煙草だと思います。刺激の強さは好みが分かれそうですが、これも一つの個性でしょう。マッタリしたくない時の喫煙用にどうぞ。[シャキッとした煙草ブログは此方 Click!]
2022.04.17
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ダン・タバコ社(DTM)の新輸入銘柄「ジョージアブラウン」をレポートします。輸入元の解説では「甘味の強いバージニア、柔らかなバーレー、豊かなブラックキャベンディッシュからなる、伝統的なアメリカン・ミクスチャー。」となっていますから、バーレー葉が主張してくる感じの強い着香煙草ではないかと想像するのですが、果たしてどうなのでしょう。早速開けてみます。 開封時の香りは、・・・う~ん、これは何だろう。何かの薬草と何かの花を混ぜたような・・・、何かの香草のような・・・。何処かで嗅いだ事があるような気がするのですが、それが何だったのか良く思い出せません。あ、バニラの香りも混ざってるかな? と、別に嫌な香りではありませんし、こういうのも個性的で良いと思います。カットはラフカットで、湿気は普通だと思います。 これを火皿内径18mmのパイプに詰めて着火しますと、ちょっと粉っぽいタッチの煙が来て、ナチュラルな植物系の甘味と、開封時と同じ香草っぽい香りが感じられました。・・・悪くない良い香りなのですが、それが何の香りに近いのか、やはり良く分かりません。でも、何処かで嗅いだ事のある香りです。もしかしたら別のパイプ煙草で経験した香りかも知れません。 火付きと火持ちは良いです。比較的燃えやすい感じなのですが、余り燃え過ぎるという所までは行きません。吸いやすいと思います。 喫煙中盤でも香草っぽい喫味に変化はありません。輸入元の説明では「伝統的なアメリカン・ミクスチャー」となっていて、確かにこの粉っぽい煙のタッチはアメリカン着香でしか余り出会えない類のものだと思います。ただ、ここまではアメリカンらしいバーレー葉の強い主張は感じられません。アメリカンっぽく作っても、ドイツのDTMですから、完全なアメリカンには仕上げ切れないという事かも知れません。 喫煙終盤になって来ると、味や香りが少し弱まるとともにバーレー葉由来と思われる刺激が微かに出て来ました。そうそう、アメリカンと言えばこれだよねぇって感じです。でも、もうすぐ喫煙自体が終わってしまうような段階なので、ゴリゴリのアメリカンを満喫するという所までは行きません。 という事で喫煙終了。後味は少しの刺激と植物系の甘味、残り香は香草でした。 全体的に見て、個性的な香草っぽい喫味のアメリカン「的」な着香煙草だったと思います。「的」というのは、「そこまでゴリゴリのアメリカンって感じではない」という事です。輸入元でも解説していますが、アメリカンらしいバーレー葉の存在感は飽くまで「柔らか」で、それ程は主張して来ません。まぁ、そもそもアメリカン着香かどうかを判定する事は、パイプ煙草を楽しむ上では大したテーマではありませんから、深く考える必要はないと思います。それよりも、この個性的な香草っぽい香りが何の香りに近いのか、そっちの方が気になります。 それと、この粉っぽい煙のタッチです。こういう煙は以前にも経験した事があるのですが、どの煙草だったのか良く思い出せません。でも、久し振りなのは確かです。偶にこういう煙を味わってみるのも悪くありません。[ゴリゴリの煙草ブログは此方 Click!]
2022.04.13
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前回に引き続き今回のレポートもダン・タバコ(DTM)の鳥名シリーズからになります。今回は「リトルレン」です。 「レン(Wren)」というのは、日本にも生息するミソサザイの事だそうです。で、やはりWikiで「ミソサザイ」の項目を見てみると、欧州でのミソサザイはヨーロッパコマドリ(ロビン)と対になって伝承の中に登場する事が多いとの事。ですから、前回吸った「コックロビン」と今回の「リトルレン」は、やはり同じシリーズとしてリリースされている可能性が高い気がします。でも、「コックロビン」はラタキア物だったのですが、今回の「リトルレン」は着香煙草のようなのです。それなので、この二つ煙草がどうして同じシリーズにされているのか、今一つ分かりません。 という事で、とにかく開けてみましょう。 開封時の香りは花の香りっぽい果物系です。柑橘系とベリーかチェリー系を混ぜたような良い香りです。カットは良く解されたレディラブドで、解し切れていないブロークンフレイクも少しあります。このカット形態と葉っぱの色は、前回の「コックロビン」と同じです。でも、まさかこの一点だけで同じリーズにされているって事はないでしょうね。あと、湿気も「コックロビン」と同じく、やや強い感じです。 これを火皿内径20mmのパイプに詰めて着火しますと、花と果物を混ぜたような香りと、酸味を抑えた果物系の味が来ました。ただ、着香感は濃厚ではなく、程良く熟成されたバージニアブレンドっぽい味わいが多くを占めているように感じます。丁度、前回の軽いラタキア物「コックロビン」からオリエントとラタキアを抜いて、代わりにフローラル&フルーツ着香のブラックキャベンディッシュを加えたという感じです。そう考えると、二つの銘柄が対として同じシリーズになっているというのも納得です。 火付きと火持ちについても、前回の「コックロビン」と同じくらいで、余り良くはない感触です。う~ん、今回の方が微妙に燃えやすいかなぁ・・・。カットと湿気が同じくらいですから、使っているパイプの違いが影響している可能性もあります。 喫煙中盤になって来ると、着香分が薄れて来ると同時に、ブレンドされているブラックキャベンディッシュのベースであろうバーレー葉の硬質なコクと舌を刺す刺激が出て来ました。ただ、程良い熟成感のあるバージニアの味わいがメインとなっているのは変わらないので、バーレーの刺激も許容範囲だと思います。また、薄れて来ているとは言え、着香分のフローラル&フルーツな味わいは未だ感知出来る程度には残っているので、着香としてスカスカになってしまっている訳ではありません。 喫煙終盤になると、かなり着香分が薄れてしまって、ほぼバージニアとバーレーの味になります。着香分は、自分の鼻のすみっこに少し残っているぐらいです。元々着香がそれほど濃い訳ではありませんでしたし、燃え進みもやや遅いので、葉っぱが燃え尽きるよりも先に着香分が気化し切ってしまような感じでしょうか。ただ、別に不味い訳ではないので、これならこれで悪くはありません。 という事で喫煙終了。後味はバーレーのコクと刺激、それに少しのフローラル&フルーツ。残り香はフローラル&フルーツでした。 全体的に見て、弱めのフローラル&フルーツの着香が施されたバージニア&バーレーのレディラブド煙草でした。ちょっと簡潔過ぎる表現ですが。(笑) 煙草の形態や湿気、それとバージニア以外の部分の占有率の低さは、前の「コックロビン」と同じで、あっちはラタキア物、こっちは着香物という作り分けになっています。 実際に吸ってみて、前の「コックロビン」と今回の「リトルレン」が対としてシリーズになっているのが納得出来ました。こういう作り方も面白いですよね。[納得出来る煙草ブログは此方 Click!]
2022.04.10
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今回はダン・タバコ(DTM)の「コックロビン」を吸います。 この「コックロビン」ですが、輸入元の表記がこうなっていて、且つ綴りの「Cock Robin」は発音的には確かに「コックロビン」と表記するのが本来なのだそうですが、日本ではやはり「クックロビン」とした方が通りは良いのではないでしょうか。私としても「クックロビン」の方が親しみがあります。そう、あの昔の人気漫画「パタリロ!」で有名になったイギリスの童謡「マザーグース」の一節「誰が殺した? クックロビン・・・」の「クックロビン」です。この辺の、本来「コックロビン」であるべきものが「クックロビン」となった経緯については、Wikiの「クックロビン」の項目に詳しいので、読んでみる事をお勧めします。まさか、あの漫画家・萩尾望都の見間違いが原因であったとは・・・。とても興味深い話です。 さて、この煙草「コックロビン」ですが、今回新たに入って来たDTMの煙草の中には鳥の名前になっている銘柄が幾つかあって、これはその一つです。ただ、それらが「鳥名」シリーズとして成立しているのかどうかは分かりません。とにかく、まずは吸ってみましょう。今回の「コックロビン」はラタキア物です。 開封時の香りは鰹出汁系ですが、ちょっと柑橘系のような爽やかな香りも混ざっています。糸を引くようなネバネバ感は香りの中にないので、ラタキアのブレンド比率は低そうです。カットは良く解されたレディラブドで、少し解し切れていないブロークンフレイクも混ざっています。湿気はやや強めに感じますが、まぁ普通の範疇でしょうか。 これを火皿内径20mmのパイプに詰めて着火しますと、コクのある甘味と旨味が来ました。味醂と醤油で味付けしたお吸い物っぽい味です。メインは熟成されたバージニアとオリエントの味のようで、ラタキアっぽさは殆どなく、また不思議と果物的な軽さを感じる部分があります。例えばラットレー社のラタキアブレンドの中には、ラタキアを殆ど感じ取れず、良く出来たバージニアブレンドのような喫味の銘柄が幾つかありますが、この「コックロビン」もそんなような味です。こういうラタキアブレンドは私の好みです。また、香りの方は、やはりラタキアっぽさは殆どなく、ほぼ焚火系+出汁系といった感じです。 火付きと火持ちは、余り良くはないですが、まぁまぁ普通に吸える範疇です。これくらいの燃え方が、この煙草には丁度良いように思います。ラタキア物ですから、あまり火力を強くするとラタキア特有の臭みが強まります。実際この煙草でも、着火 or 再着火のためにライターの火で葉っぱを燃やしている最中にはラタキアっぽい臭みが出ます。 喫煙中盤になると、ややコクが深まったように感じます。序盤にあった果物的な軽さが一歩後退しています。ただそれでもフルボディと言える程には重くはならず、ラタキア物にしては比較的軽く吸えていると思います。 喫煙中盤からの喫味は終盤になっても変化しません。香りに於いても、ラタキアっぽさは変わらず殆どなく、これなら家族の不評は少なくて済みそうです。 という事で喫煙終了。後味はお吸い物で、残り香は出汁系でした。 全体的に見て、ラタキア感が希薄で、比較的軽く吸える出汁系の煙草だったと思います。こういう煙草であればラタキア入門に適していると思いますし、ラタキアを常喫している人にとっても、周囲への気兼ねを最小限に抑えて楽しみやすいのではないかと思います。ただ、ガッツリ・ラタキア派の人には物足りないかも知れません。 ロビン=ヨーロッパコマドリという鳥は、イギリスでは人々に馴染み深い鳥なのだそうで、正式に制定されている訳ではないそうですが、一般にイギリスの国鳥とされているそうです。ですから、「典型的なイングリッシュブレンド」的な意味合いで「コックロビン」という名前がこの煙草に付けられているのかも知れません。ゴリゴリのラタキアブレンドである「バルカン」ブレンドに対して、比較的ライトなラタキアブレンドを「イングリッシュ」ブレンドと呼ぶのであれば、この煙草を「コックロビン」と名付けるのは、極めて適切なのではないでしょうか。[適切な煙草ブログは此方 Click!]
2022.04.06
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ダン・タバコ社(DTM)の新入荷品はまだまだ続きます。今回は、前回と前々回に続き「クリスウィル」シリーズの「アイリッシュミクスチャー」です。前回と前々回の「クリスウィル」はどちらもフレイク物でしたが、今回の「アイリッシュミクスチャー」は違うようです。 それでは開けてみましょう。 開封時の香りはフルーツ系です。柑橘と桃っぽい何かを混ぜたような美味しそうな香りです。カットはフレイクを良く解したレディラブドですから、前回と前々回の「クリスウィル」フレイク2銘柄と同じ系統と言えそうです。湿気は普通だと思います。 これを火皿内径20mmのパイプに詰めて着火しますと、砂糖一匙と甘めのフルーツを加えた紅茶系の味が来ました。もっと着香がガンガン来るかと思っていましたが、案外そうではなく、むしろ非着香バージニア系フレイクの味わいに近いです。微着香のレディラブドと言えるでしょうか。それと、味の中に硬質なコクの部分があって、それはブレンドされているブラックキャベンディッシュのベースであろうバーレー葉に由来しているのではないかと思います。一方、香りの方は薄い果物系です。 火付きと火持ちは普通で、標準的な湿気のレディラブドなりの燃え方です。ラフカット等の煙草よりも燃えませんが、テクニック的には普通に吸える範疇だと思います。 喫煙序盤から中盤に向かうぐらいで、舌を刺す刺激が出て来ました。それ程チクチク痛いという訳ではありませんが、確実に意識できる程度には刺激して来ます。これも多分バーレー葉由来だと思うのですが、ちょっとどうかなぁ・・・。まぁ、マッタリし過ぎず、昼間の活動時間帯に吸うには良いかも知れません。それ以外の味の部分は序盤と変わらず、果物入りの紅茶系です。 喫煙終盤も味としては特に変化はありませんが、チクチクした刺激は少し弱まったように感じます。こういう刺激は葉っぱその物に由来するはずなので、喫煙終盤で弱まるという事はないだろうと思うのですが、今回の喫煙では終盤で弱まりました。もしかしたら舌が慣れて来たか、或いは無意識の内に火力を弱めていたかも知れません。 という事で喫煙終了。後味は果物入り紅茶で、残り香は薄い果物系でした。 全体的に見て、果物系微着香のバーレー入りバージニア系ブレンドといった感じの煙草だったと思います。燃え過ぎないレディラブドで落ち着いて吸えますが、味や刺激を考えると、昼間の活動時間に良く合う煙草です。 ここまでDTMの「クリスウィル」シリーズ3銘柄を吸って来ましたが、どれもバージニアフレイク(フレイク由来のレディラブドを含む)系で、味では舌への刺激があり、且つ三つとも地味な缶ラベルになっています。なる程、確かに同じシリーズとして纏めてしかるべき煙草です。このように小グループでシリーズ化してデリバリーされている銘柄が、この度のDTM新入荷銘柄群には多いようです。今回の新入荷によって、日本で販売されるDTM製品が一気に増えましたから、こういうシリーズ化は分かりやすくて良いですね。[分かりやすい煙草ブログは此方 Click!]
2022.04.03
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前回に引き続きダン・タバコ(DTM)の「クリスウィル」シリーズを吸います。今回は「クリスウィル・クラシカルネイビーカット」です。どうやら私の好きなバージニア&ペリクのフレイクらしく、ちょっと期待してしまいます。早速開けてみましょう。 開封時の香りは、発酵が効いて酸味が出て来た感じの干草系です。匂いとしては、ちょっとウェットな感じがあります。カットは長さ7cmくらいのフレイクなのですが、缶の中にグチャッと詰められていて、幅とか枚数とかは良く分かりません。湿気は、フレイクとしては普通の範疇だと思いますが、普通のラフカットとかの煙草と比べると随分と湿っているように感じます。 これをテキトーに取り出し、テキトーに丸めて、火皿内径20mmのパイプに詰めます。そうして着火しますと、砂糖を一杯だけ入れた紅茶系(ミルク入り)の味が来ました。深めの熟成によるものと思われる太いコクがあってフルボディですが、味に角がなく、非常に円やかです。ちょっと舌を刺すアルカリの刺激はありますが、かなりの本格派です。一方、香りの方は、一般的なバージニア・フレイクに良くある焚火系です。 火付きと火持ちは余り良くありません。フレイクとしては珍しくありませんが、かなり湿気た手触りで、サミュエル・ガーウィズのフレイク物ほどではないにしろ、火種の維持に気を遣います。当然、燃え進みも遅いです。 喫煙中盤になって来ると、基本的な味や香りに変化はないものの、舌への刺激が強まってきたように思います。意外に強い刺激です。コクの太い煙草でこれだけ強い刺激が出るのも少し珍しい気がしますが、コクの太さでマッタリしそうな所を、この刺激でシャキッとさせられるという面白い喫味ではあります。 喫煙終盤も中盤からの喫味が続きます。また、ここまで通して火持ちはやはり良くなく、パイプを咥えっぱなしでも気を抜くと消えてしまいます。また、刺激が強い事と喫味の変化のなさ、燃え進みの遅さで、少々飽きが来てしまいました。 という事で喫煙終了。後味には太いコクと強めの刺激が残り、残り香は焚火系でした。 全体的に見て、太いコクが美味しいフルボディの煙草ですが、強めに刺激が出るので手放しには褒められないような煙草だったと思います。 確かにバージニア&ペリクのブレンドのような味ですし、深めの熟成が美味しい煙草なのですが、この刺激の強さはちょっと余計かも知れません。煙草というのは深めに熟成させると刺激は弱くなるものだと勝手に思っていたのですが、この煙草では深めの熟成感と強い刺激が同居しています。そういう意味ではちょっと不思議な喫味の煙草です。[手放しで褒められる煙草ブログは此方 Click!]
2022.03.30
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今回もダン・タバコの新規輸入銘柄を吸います。「クリスウィル・ゴールデンネイビーカット」です。この「クリスウィル」もシリーズになっているようで、今回の「ゴールデンネイビーカット」以外にも幾つかの銘柄が発売になっています。 では開けてみましょう。 開封時の香りは、比較的熟成が浅そうな感じの干草系で、ちょっと甘い香りも混ざっています。カットは、長さ65mmぐらいで、厚さが1mm程のフレイクなのですが、缶にグチャッと塊で入っているような状態で、幅とか枚数とかは良く分かりません。湿気は、フレイクにしては乾いているように思います。 これを適当な量だけ取り出し、テキトーに丸めて火皿内径20mmのパイプに詰めて着火しますと、浅めに熟成された感じのバージニア葉に良くある紅茶系の軽い甘味が来ました。着火直後からいきなり甘味を感じるフレイクというのは多くはないですが、この煙草はそういう煙草のようです。ブレンドはバージニア・ストレートのようですから、糖度の高い、かなり上質なバージニア葉を使っていると思われます。一方、香りはバージニア・ストレートのフレイクとしては普通の焚火系です。 火付きと火持ちは良いと思います。フレイクとしては乾いた感触でしたし、フレイクの厚みもちょっと薄い方なので、フレイク・カットの燃え難い性質をその辺でカバーしているのでしょう。 喫煙中盤に向けて吸い込んで行くと、マイルドで軽い甘味の中に、微妙に喉と舌を刺す刺激がある事が分かります。多分、糖度の高いバージニア葉特有のアルカリの刺激だと思うのですが、これがあるお陰で、マッタリし過ぎない絶妙な軽快感が生まれています。こういう軽快感は、昼間の活動中の喫煙に向いているように思います。 非着香バージニア・ストレートのフレイクなので、喫煙序盤から中盤、そして終盤にかけて喫味の変化はありません。ちょっとしたアルカリの刺激を伴った紅茶系の軽い甘味が続きます。フレイクの割りには燃え進みが早めなのは、少ない湿気と薄い厚みのせいでしょう。ただ、燃え進みが早めで軽い喫味だと言っても、こう変化のない喫味だと少し飽きが来ます。ですから、ちょっと小さめの容量のパイプでさっさと吸い終わってしまうのが良いかも知れません。 という事で喫煙終了。後味は紅茶系の軽い甘味で、残り香は焚火系でした。 全体的に見て、少々アルカリの刺激はありますが、マイルドで軽い紅茶系の甘味が美味しいフレイクだったと思います。前述した通り、夜にマッタリと吸うより、昼間の活動中に一服入れるくらいの感覚で吸うのに適した煙草だと思います。 この手の軽い喫味のフレイクは、他にも幾つかあって、コモイの「カスク No.4」とかもそうだった記憶があるのですが、あれは残念ながら廃盤になってしまいました。あとは・・・、ちょっと思い出せません。orz まぁ、とにかく、こういうササッと軽い感覚で吸えるフレイクというのは良いものです。いつでもパッと吸えるように常備していても良いかも知れません。[良い煙草ブログは此方 Click!]
2022.03.27
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今回のパイプ煙草レポートでは、ダン・タバコ(DTM)の「カリビアンブレンド」を吸います。勿論、最近輸入されるようになった一連の新製品の一つで、同じ缶デザインの別銘柄もあるようですから、これもちょっとしたシリーズ物かも知れません。 では、開けてみましょう。 開封時の香りは、バニラとフルーツで、如何にも南国カリブ海の果物のような匂いです。カットはリボンカットとラフカットの混合で、湿気は普通です。割りとスタンダードな着香煙草の姿だと思います。 これを火皿内径20mmのパイプに詰めて着火しますと、・・・うむ、オーソドックスな着香煙草ですなぁ・・・、バニラ&フルーツな香りとやはりフルーツ系の味が来ました。フルーツは柑橘系のニュアンスもありますが、桃が一番近いでしょうか。輸入元の解説では「エキゾチックなハチミツとバーボンバニラでケーシング」とあります。それと、喫煙序盤から舌を刺す刺激が少しあって、多分ブレンドされているブラックキャベンディッシュのベースであろうバーレー葉に由来するものと思われます。 火付きと火持ちは普通です。燃え難くもなく、燃え過ぎもしない感じなので、喫煙テクニックとしては容易な部類だと思います。 喫煙中盤も同じような喫味が続きます。バニラと桃に近い果物系の喫味です。微妙な舌への刺激もあります。着香の出方とか味の内容とかは割りとオーソドックスですから、着香がお好きな方なら美味しく楽しめると思います。けれども、オーソドックスなだけに、これでなければダメなんだという側面は乏しく、よっぽど味が好みでなければ常喫にはなり難いようにも感じます。まぁ、大抵の着香煙草がそういう風ではありますから、色々吸って行く内の一つとして楽しめば良いのだと思います。 喫煙終盤では、少し着香分の味が薄まって来たでしょうか。この辺もオーソドックスな着香煙草の流れです。で、着香分が薄まって来た分、ベースの煙草の味わいが前に出て来る訳ですが、この煙草の場合、その味わいはバージニアの甘味とバーレー系と思われるコクが感覚的に半々で、なかなかちゃんと作られた本格派煙草のような体裁になっています。ですからパイプ煙草として最後まで楽しめ、DTMの着香煙草造りの上手さが感じられます。 という事で喫煙終了。後味はバーレーっぽいコクが残り、残り香はバニラ&フルーツでした。 全体的に見て、バニラ&フルーツ系のオーソドックスな着香煙草ではありますが、DTMのブレンドの上手さを感じられる良品だったと思います。 上手にブレンドされた着香煙草という、正にDTMを象徴するような煙草だと思います。パウチ入りではなく、缶入りで販売されるに足る内容はありますが、まぁ、個性という意味では物足りなさもあります。その辺の評価は、吸う人によって変わって来ると思いますので、取り合えず試してみるのも良いと思います。 言ってみれば「普通に美味しい缶入り着香煙草」です。でも「普通」って大事ですよね。[個性のある煙草ブログは此方 Click!]
2022.03.23
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一連の新製品のレポートが続きます。今回はダン・タバコ(DTM)の「オラフポールソン No.88」です。輸入元の解説では「熟したブラックキャベンディッシュをベースに、少量のバージニアをミックスしたフレーク」とあるので、何だか黒そうな感じがします。(笑) では、開けてみましょう。 開封時の香りは、酸味の強い果物系です。スモモが一番近いと思いますが、・・・ん? スモモ味って、最近吸った別のDTM製にもありましたよね。やっぱりDTMのブレンダーにはスモモ好きがいるに違いありません。(笑) カットは、良く解されたレディラブドです。マックバレンの「バージニア No.1」よりも細かく解されています。ここまで解されていたら、これをフレイクと呼ぶには無理があるように思います。色は焦げ茶色で真っ黒ではなく、湿気は普通です。・・・う~む、何だかラベル表記や予想と随分違っているような・・・。 これを火皿内径20mmのパイプに詰めて着火しますと、予想ほど強くない酸味を伴った果物系の味と香りが来ました。やっぱりスモモを思い起こさせる喫味です。最近吸った別のスモモ味のDTM製煙草と直接吸い比べしてみないと何とも言えませんが、あれらと非常に良く似た喫味のように思われます。それと、喉の奥の方に煙を入れると軽い刺激がありますので、ブレンドされているブラックキャベンディッシュはバーレー葉ベースなのでしょう。 火付きと火持ちは悪くありません。フレイク系とは言え、あれだけ細かく解されていると、殆ど普通のリボンカットと同じような感覚で吸えます。一方、燃え進みは遅い方で、燃え過ぎるような感じはありませんから、その辺はフレイク系らしい所です。 喫煙中盤になると、これまで喉の奥だけで感じていた刺激が上に上がって来て、舌にも刺激が来るようになりました。また、香りに変化はないようですが、味の方は少し濃くなったでしょうか、スモモ感がより強まったように感じます。 喫煙終盤では、少し酸味と刺激が後退し、果物系の甘味が前に出て来たように感じます。こういう変化の仕方は珍しいような気がしますが、或いは酸味や刺激に慣れて来たのかも知れません。また、着香分が薄れて、バージニアの甘味が目立つようになったという可能性もあります。とにかく喫味としては、ちょっとマイルドになったようです。 という事で喫煙終了。後味は微妙に刺激があるものの、基本的にはスモモっぽい感じで、残り香もスモモ系でした。 全体的に見て、チクチクした刺激が少々ありはしますが、スモモっぽい果物系の喫味が美味しい着香煙草だったと思います。 今回一連のDTM製の新製品の中で、この煙草のようなスモモっぽい喫味の煙草は三つ目になるでしょうか。着香煙草では、似たような喫味の煙草というのは意外にあって、個性のある銘柄を見つけるのが難しかったりしますが、その中でもスモモっぽい喫味の煙草というのは珍しいので、そういう煙草を出してきたのは良い事だとは思います。でも、その着香の煙草を三つ一気に出すというのはどうなんでしょう。確かに全く同じ煙草の名前違いという訳でもないので、それぞれに個性はあるのでしょうが・・・。 美味しい煙草ではありますが、こう同じような喫味で被ると、流石に少し飽きますね。(笑)[個性のある煙草ブログは此方 Click!]
2022.03.20
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今回のパイプ煙草レポートはダン・タバコ社(DTM)の「コペンハーゲンキャベンディッシュ」です。前回は「コペンハーゲン No.35」をレポートしましたから、「コペンハーゲン」続きという事で。・・・ただ、コペンハーゲン・シリーズと考えるには、余りにラベルデザインが違ってますし、「コペンハーゲン」の綴りも違います。この辺、どうなんでしょうね。 ま、取り合えず開けてみます。 開封時の香りは、酸味の強い果物系の香りがうっすらと混ざった干草系です。カットはリボンカットなのですが、最初からリボン状にカットされたような葉と、フレイクを良く解してリボンにしたような葉≒レディラブドとが混ざっていて、そう単純なブレンドではなさそうです。湿気は、普通でしょうか。 これを火皿内径20mmのパイプに詰めて着火しますと、甘味の薄い紅茶系の味と焚火系の香りが来ました。非着香バージニア系の喫味です。ただ、味にも香りにも、何処となく酸味の強い果物っぽいニュアンスがあって、それが喫味を軽快なものにしています。紅茶系の中でも、レモンティーに近いような感じとでも言いましょうか・・・。 火付きと火持ちは問題ありません。燃え過ぎる感じもありませんから、普通に吸えます。 喫煙中盤になって来ると、味も香りもそのままなのですが、舌を刺す刺激が結構出始めました。糖度の高いバージニア物で良くあるアルカリの刺激だと思うのですが、糖度の方は余り感じません。一杯の紅茶で言うなら、砂糖は小さじ半分も入ってないぐらいです。 この煙草のブレンド内容は、輸入元の解説ではバージニア100%となっていて、米国の情報サイトではキャベンディッシュとバージニアのブレンドという事になっています。で、どちらの情報でも非着香とされています。・・・(ブラウン)キャベンディッシュ加工されたバージニアがメインとなっているブレンドであれば、二つの情報源によるブレンド内容の違いは理解できます。また、果物っぽい喫味が微妙に混ざる事に関しても、そういう喫味が出るような熟成をかけてあるだけであって、後付けの着香までは施していないのだと解釈すれば、一応納得は出来ます。・・・う~ん、でもなぁ・・・。何となく引っ掛かるんですよねぇ・・・。ま、刺激が強い事を除けば、不味い煙草ではないので、どうでもいいかな。 喫煙終盤も基本的には同じ喫味が続きます。刺激も続きますし、酸味強めの果物っぽい部分もあります。最初から薄いニュアンス程度の果物系の部分が、この段階でも残っているという事は、これはやっぱり着香ではなくて、そういう味が出るように熟成されたバージニアブレンドなんでしょう。非着香でこういう喫味を出している煙草は、多分余りないと思いますので、これは個性的な煙草だと言えると思います。 という事で喫煙終了。後味は薄いレモンティーと舌への刺激の名残、残り香は果物系酸味のある焚火でした。 全体的に見て、着香好きでも楽しめる非着香バージニア系ブレンドだったと思います。ただ、刺激が割りと出るので、その辺は少々好みが分かれそうな気がします。 煙草の葉には非常に多種類の香気成分が含まれていて、加工・熟成の仕方によって様々な味と香りが引き出せると言われていますが、正にそれを実感できる煙草というのは、実際は多くはありません。メーカーの統廃合によって実際の製造者の数が限られて来ている事もあって、ブランドが違っていても同じカテゴリーの煙草は凡そ同じような味になってしまいがちです。例えば、他にはないケチャップ味に熟成されたマクレーランドのバージニア物のような煙草は、どんどんなくなって来ています。そうした現状の中で、個性的な味を着香なしで作り出しているDTMの技術と姿勢は、大いに称賛したい所です。[称賛したい煙草ブログは此方 Click!]
2022.03.13
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新製品レポートの続きです。今回はダン・タバコ(DTM)の「コペンハーゲン No.35」を吸います。一連のDTM製パイプ煙草の新製品には、同じシリーズ名らしきものを与えられた銘柄があって、今回の「コペンハーゲン No.35」は次回吸う予定の「コペンハーゲンキャベンディッシュ」とシリーズになっているようです。更に、この煙草の缶に描かれた建物の絵は、同社の「ロンドンブレンド」と同じです。ですから、それともシリーズになっているのかも知れません。ただ、「ロンドン」と「コペンハーゲン」を同じシリーズにするというのは、少々無理があるようにも思えますが・・・。 ま、とにかく開けてみましょう。 開封時の香りは、バニラとシロップとドライフルーツが入ったクッキーのような甘い香りです。ほぼお菓子系ですね。カットはリボンカットで、湿気は普通です。 これを火皿内径20mmのパイプに詰めて着火しますと、ちょっと果物が混ざった優しいバニラ香と、シロップ系の甘味が来ました。そして、全体に何か焼き菓子のようなロースト臭が微かにあって、やっぱり美味しいクッキーのような喫味になっています。 火付きと火持ちには特段の問題はありません。燃え過ぎる感じもありませんから、イージーに吸えると思います。 喫煙中盤になると、喫味に太さが出て来たように思います。バニラクッキーっぽさは変わらないのですが、意外に味わいが太くてコクがあります。単純なお菓子味とはちょっと違うのです。輸入元の解説では「カナダのメープルシロップ、バニラ、ハチミツを加えたフレーバー」とあるのですが、このコクの太さは何に由来するのでしょう。葉っぱが濃い赤茶色でしたから、深めの熟成をかけているのかも知れません。 喫煙終盤でも太いコクのバニラクッキー味が続きます。単純なお菓子味だと、軽々しくスイスイ吸ってしまう事になりますが、この煙草には太いコクがあるので、思っていた以上にじっくり味わいながら吸えます。バニラクッキーの皮の下にコクのある本格派が鎮座しているとでも言いましょうか・・・。このコクのお陰で、最後まで深い味わいを楽しめます。 という事で喫煙終了。後味は薄いバニラクッキーに太いコク、残り香はバニラクッキーでした。 全体的に見て、お菓子系の薄皮の下にコクで吸わせる本格派が隠れていたという感じの煙草でした。 こういう喫味のDTM製パイプ煙草って、他にありましたっけ? DTMと言えば「美味しいフルーツ系の着香煙草」というイメージがあるので、こういうコクで吸わせる煙草は余りないような気がします。そういう意味では、DTMの別の一面を見させてもらったという感じがします。 今回の一連の新製品輸入開始によって、日本で入手できるDTM製パイプ煙草の銘柄数が一気に増えました。そして、今回の「コペンハーゲン No.35」のような煙草をDTMも作る事が出来るのを知りました。良い収穫だったと思います。[別の煙草ブログは此方 Click!]
2022.03.09
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今回吸うのはダン・タバコ(DTM)の「エルウッド No.2」です。この呼び方は輸入元のサイトから引っ張って来たものですが、実物の缶ラベルを見ると「『エルウッド』ブランドの『フレイク・ナンバー2』(DTM製)」という表現の方が適切であるように感じます。 ま、とにかく開けてみましょう。 開封時の香りは果物系です。イチジクがケーシングで使われているそうなので、その香りなのでしょう。カットはフレイクですが、缶にグチャッと詰め込まれて固まっているので、元のサイズや枚数は分かりませんでした。湿気は、フレイクとしては普通だと思います。 これをテキトーな量だけ取り出し、テキトーに折り畳んで、火皿内径20mmのパイプに詰めて着火しますと、軽い酸味を伴った果物系の甘味と香りが来ました。この果物系というのはイチジクなんだろうと思うのですが、私は個人的にイチジクは食べ慣れていないので、この味と香りがどれほどイチジクっぽいのか良く分かりません。(笑) で、その果物系の味の後ろにバージニアの甘味と焚火系の匂いがあります。こういう感じは着香フレイクの典型だと思います。 火付きは良くありません。フレイクを折り畳んだだけで詰めているので、そこは仕方ありません。火持ちも、それ程良くありません。フレイクとしては普通ですが、一般的なパイプ煙草と比べると、やや湿気が強い感じなので、この辺も仕方ないでしょう。しっかり解してから詰めれば改善されると思いますが、同時に喫味も変化すると思われるので、この辺は好みによりけりです。或いは折り畳んで詰めるにしても、気持ち緩めに詰めるのが良いと思います。 喫煙中盤も喫味は変わりません。う~ん、やっぱりフレイクらしく燃え進みは遅い感じがします。・・・フレイクらしさと言えば、携帯に便利で、パイプに折り畳んで詰めるのであれば、詰めるのも楽というイメージを私は持っているのですが、この煙草の場合、丸缶にグチャッと塊で詰められているので、それほど携帯に向いているようには思いません。また、パイプに折り畳んで詰めるのは楽なのですが、火付きや火持ちを改善するために良く解すのであれば、ラフカットの煙草に比べ、むしろ手間が増えるので、メリットはなくなります。尤も、こういう機能面で云々するのも一つですが、多様な煙草形態を楽しむパイプ喫煙の醍醐味という面から考えると、この煙草の性格も歓迎出来ます。色んな形・味・香りの煙草が豊富にあるからこそのパイプ喫煙趣味です。 喫煙終盤になると、流石に着香分の果物系の喫味が薄まってきます。ただ、輸入元の説明にあるバージニア&オリエントのベースブレンドの味わいは、着香分が抜けても残っているので、この段階でも喫味がスカスカになるという事はありません。最後まで楽しめます。 という事で喫煙終了。後味は薄く果物系の味が残るバージニアブレンド系で、残り香は果物入りの焚火系でした。 全体的に見て、バージニアブレンドに果物系の味を乗せたという感じの美味しいフレイクだったと思います。フレイクと言えば非着香物が主流ですから、着香フレイクは少数派です。しかも、それが果物系着香となると更に少数派になります。まぁ、このイチジク味というのが好みの分かれる所かも知れないのですが、少数派の基本スペックは大事に残して行きたい存在です。 フレイクはパイプ煙草だからこその存在ですから、そこに多様性が加わるのは大変歓迎すべき事だと思います。[歓迎すべき煙草ブログは此方 Click!]
2022.03.06
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今回吸うのはダン・タバコ(DTM)の「モナリザ」です。缶デザインは上の写真の通りなのですが、このOKサインのモナリザって、何処かで見た事がありますよね。そうです、以前から存在する同社の「ダビンチ」と同じ絵です。ただ、絵の中に描かれた文は違っていて、それがそれぞれの煙草の内容を示しているようです。ただし、イタリア語らしくて意味が分かっていませんが。(笑) という事で開けてみましょう。 開封時の香りは、果物系に近いフローラル系とでも言いましょうか、何かの花のようでもあり、何かの果物のようでもあり、とにかくとても香しい香りです。カットは、殆どリボンカットに近くなるまで良く解されたレディラブドに、一部ラフカットが混ざっています。湿気は、ちょっと多めかも知れません。 これを火皿内径21mmのパイプに詰めて着火しますと、果物系の軽い酸味を伴った甘味と、何かの果物と花を混ぜたような香りが来ました。味も香りも非常に軽快で華やかなので、本来は落ち着いた雰囲気のモナリザが軽々しくOKサインを出しているという缶デザインに良く合っているようにも思います。 火付きと火持ちは良いです。特に難しい所はないので、普通に吸えます。或いは、やや強めに感じた湿気に合わせて、気持ち緩めに詰めても良いかも知れません。 喫煙中盤になると、微妙に着香分が薄くなったようにも感じますが、基本的に同じ喫味が続きます。 ところで、同社の「ダビンチ」と同じ缶デザインとなっている「モナリザ」ですが、どうして同じにしたのでしょう。「ダビンチ」はイタリア産キャンティワインを着香で使っているとの事なので、イタリア繋がりで「ダビンチ」の名が付けられたのだと思うのですが、今回の「モナリザ」に関してはイタリアやレオナルド・ダ・ビンチを連想させる要素が見当たりません。使われているバージニア葉はマイソール(インド)産だそうですから、イタリアとは関係なさそうですし、着香もフルーツ系で、そこにもイタリアを感じさせる要素はありません。・・・華やかな喫味でイタリア女性を想起させ、その代表としてモナ・リザを持ち出したのかも知れませんが、華やかな女性というのは世界中にいる訳ですから、これもちょっと無理がありますし・・・。缶の絵には「Il tabaco eccellente raccomandato dalla gioconda」とあって、翻訳サイトによると「モナリザが推奨する優れたタバコ」となるそうなのですが、これでは「モナリザ」という名前の理由になっていません。 う~む、謎です。(笑) そんなこんなで喫煙終盤になりましたが、この段階でも基本的な喫味は変わりません。ただ、やっぱり着香分は少々薄くなって来てますし、ブレンドされているブラックキャベンディッシュのベースとなっているであろうバーレー葉に由来すると思われる微妙に舌を刺す刺激が目立つようになって来ています。この辺は、着香煙草としては仕方のない所だと思います。 という事で喫煙終了。後味は果物系に少々の刺激、残り香はフローラル&フルーツ系でした。 全体的に見て、華やかなフローラル&フルーツ系の喫味が美味しい着香煙草だったと思います。着香煙草が好みでない方にはお勧めし難いですが、着香好きの方なら楽しめる煙草だと思います。ある意味、着香が上手いDTMらしい銘柄だとも言えそうです。 名前の由来は謎ですし、缶デザインが被っているのもどうかと思いますが、内容的には一つの定番銘柄として定着して行きそうな煙草です。[定番の煙草ブログは此方 Click!]
2022.03.02
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ダン・タバコ(DTM)の「フレッドザフロッグ」を吸います。「フロッグ」=カエルと言えば、今は亡きマクレーランド社の「フロッグモートン」が人気銘柄でしたが、DTMのカエルはどんなもんなんでしょう。早速開けてみます。 開封時の香りは、干した魚とかスルメとか、或いはドライな漬物とか、そういう匂いです。甘い匂いとは逆方向の匂いですが、これはこれで美味しそうです。カットは、レディラブド、リボン、ラフカット、それにキューブカットも混ざっています。何だか色々混ざっていそうです。湿気は、やや渇き気味でしょうか。 これを火皿内径21mmのパイプに詰めて着火しますと、マイルドなスルメとでも言いましょうか、随分とコクと旨味に満ちた干物系の味が来ました。甘味は感じませんが、甘味が熟成してコクや旨味に変わったような深い味わいがあります。これに塩気を足したら、ご飯のおかずでも行けそうです。(笑) 香りの方は、やはりマイルドな干物系です。かなりマイルドなので「臭み」と表現する所までは行きません。 火付きと火持ちは、まぁまぁ普通の範疇でしょうか。そんなに燃え難い訳でもなく、かと言って燃え過ぎるような感触もありません。普通に吸えると思います。 喫煙中盤でも喫味は変わりません。マイルドな干物です。 輸入元の解説では、この煙草ではリコリスがケーシングに使われているとの事なのですが、それを全く感知する事は出来ません。リコリスについては、以前に手巻き用の巻紙にリコリスで着香してある物を試した事があるので、味について分かっているつもりなのですが、この煙草では感じ取る事が出来ません。全くの非着香煙草のように感じます。むしろ、かのマクレーランド「フロッグモートン」からラタキア要素だけを取り除いたような、コクと旨味の深い熟成された美味しさを感じます。そういう意味では、カエル繋がりの美味しい煙草だと言えそうです。(笑) 喫煙終盤も基本的にはマイルドな干物系の味が続きます。ただ、残る葉っぱが減って来たせいか、少し味わいが浅くなったような感触があります。でも、このコクと旨味で吸わせる喫味の基本はそのままです。 という事で喫煙終了。後味も残り香もマイルドな干物でした。 全体的に見て、干物系の深いコクと旨味が美味しい煙草だったと思います。リコリスの着香は感じられませんから、非着香好きの方に好まれる味だと思います。 コクと旨味が豊富な煙草にカエルと名付ける気持ちは良く理解できませんが、マクレーランド「フロッグモートン」にしても、このDTM「フレッドザフロッグ」にしても、そういう煙草であるのは確かです。こういうカエルの系譜が続いてくれたら喜ばしいものです。[続いてくれる煙草ブログは此方 Click!]
2022.02.16
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ダン・タバコ社(DTM)の「キボコ」を吸います。「キボコ」というのはスワヒリ語で「カバ」の意味だそうで、缶にはパイプを咥えたカバが描かれ、「THE AFRICAN BLEND」という記載があります。う~む、パイプを咥えている関係で出来なかったのだと思うのですが、カバには是非とも水に浮かんでいて欲しかった。(笑) では開けてみましょう。 開封時の香りは、・・・う~ん、これは何だろう。酸っぱい香りなのですが、果物とか漬物とかではなく、何かの花か薬草・・・。ちょっと八角にも似た香りです。濃い茶色の葉っぱは、カットが荒いリボンとラフカットの混合で、湿気は普通だと思います。 これを火皿内径21mmのパイプに詰めて着火しますと、・・・これは何と表現すれば良いのでしょう・・・、八角を効かせた何かの野菜を炒めたような美味しそうな香りが来ました。味の方では、余り甘さは感じませんが、濃いコクと旨味があります。この濃い旨味の感じは、深めに熟成させたバージニアなのではないかと思います。これはなかなか美味しい煙草です。 火付きと火持ちは普通に良いです。燃え過ぎる感じもありませんし、吸いやすい部類に入ると思います。 喫煙中盤でも喫味の変化はありません。 輸入元の解説によると、この香りは「桜の花とライチのフレーバー」なのだそうで、そう言われたらそのようにも感じます。「花」という部分では私の予想は当たっていましたし、香りに酸味を感じたのは「ライチ」の部分なのでしょう。こういう華やかな香りなのですが、着火する事によって炒めたような香りが混ざったのでしょう。まぁ、だいたい合ってる。(笑) そして、この香りが濃いコクと旨味のある味を上手く中和して、重過ぎないのに深さを感じる喫味に仕上がっています。見事な構成だと思います。 喫煙終盤も同じ喫味です。でも、この段階で改めて感じたのですが、この煙には舌を刺すような刺激はないのですが、意外に喉に刺激が来ます。ブラックキャベンディッシュがブレンドされているそうなので、それのベースになっているであろうバーレー葉による刺激だと思うのですが、刺激が舌には来ずに喉にだけ来るというのは不思議な感じです。こういうのは初めてかも知れません。で、この喉に来る刺激と華やかな香りで、濃いコクと旨味のある味なのに、トータルとしてはマッタリとした喫味になっておらず、どちらかと言えばシャキッとした味わいになっています。この辺のバランスは流石のDTM製といった所ではないでしょうか。 という事で喫煙終了。後味は重過ぎないコクと旨味、残り香はフローラルな感じでした。 全体的に見て、深いコクと旨味がありつつも、華やかな香りで意外にスイスイ吸える絶妙なバランスの美味しい煙草でした。 華やかな香りと深いコク・・・。何だかコーヒーのCMにも出て来そうな台詞ですが、確かにそういう喫味の美味しい煙草です。この辺は流石のDTMです。まぁ、こういう煙草の何処が「THE AFRICAN BLEND」で、何処が「カバ」なのかは分かりませんが、とにかく美味しい煙草です。是非お試し下さい。[流石の煙草ブログは此方 Click!]
2022.02.09
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今回はダン・タバコ社(DTM)の「オカピ」を吸います。最近新たに輸入されるようになった一連のDTM製品の中には、動物の名前が使われている銘柄が幾つかあり、今回の「オカピ」はその内の一つです。 では早速開けてみましょう。 開封時の香りは、バラとバニラです。「フローラルな香り」とは、こういう香りの事を指すのでしょう。非常に華やかな香りです。カットは、良く解されたレディラブドで、湿気は普通だと思います。 これを火皿内径20mmのパイプに詰めて着火しますと、バラが先行して後からバニラが追って来るという感じの香りが来ました。華やかで爽やかなのですが、少しマッタリしてるようでもあり、バランスの取れた良い香りだと思います。バラの香りと言えばトイレの芳香剤が思い出され、余り口に入れたいとは思いませんが、この「オカピ」の香りはそれよりも随分と爽やかで、適度なバニラ香が口に入れる物としての抵抗感をなくしています。一方、味の方は、果物系の酸味を伴った軽い甘さで、なかなか美味しいと感じます。 火付きと火持ちについては、レディラブドとは言え、かなり良く解された煙草なので、普通のラフカットの煙草とほぼ同じくらいだと感じます。う~ん・・・、ちょっと燃え進みは遅い方かも知れません。ま、テクニック的には普通に吸えると思います。 喫煙中盤も喫味に変化はありません。バラとバニラの香りに、果物系の酸味がある甘い味が続きます。 ところで、この煙草は何で「オカピ」という名前になったのでしょう。オカピという動物は偶蹄目に分類されるそうですから、牛の仲間です。ですから、その名前が付く煙草は、例えばペリクが多くブレンドされて牧場のような匂いを放つ「スリーナンズ」のような煙草ではないかと想像してしまいます。でも実際は違って、とてもフローラルな香りで、軽い甘さが美味しい煙草に仕上がっています。牧場とか獣臭とは真逆の煙草です。こういう煙草が、どうして牛の仲間の名前になったのか、不思議でなりません。(笑) 喫煙終盤も喫味の変化はありません。ですから、着香としては深い部類の煙草になるかと思います。燃え方はやや遅めで、終盤でも燃え過ぎるような感触はなく、極めて平和に吸い終えられます。 という事で喫煙終了。後味には果物系の酸味混じりの軽い甘さが残り、残り香はバラとバニラでした。 全体的に見て、フローラルな香りと軽い甘さが美味しい煙草だったと思います。扱いも難しくなく、とても平和な喫煙が出来ました。 どうしてこの名前なのかは不思議ですが、かなり美味しい煙草だと思います。深めの着香なので、着香がお嫌いな方にはどうかとは思いますが、着香好きの方ならかなり楽しめると思います。DTMの着香の上手さが発揮された美味しい煙草です。[平和な煙草ブログは此方 Click!]
2022.02.06
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新たに輸入されたダン・タバコ社(DTM)の煙草を続けて吸っています。今回は「タンブリンダイス」です。随分と久し振りのキューブカットの煙草になるのですが、果たしてどんな味なのでしょうか。まずは開けてみましょう。 開封時の香りは、酸っぱい漬物系に、発酵したチーズのような臭い匂いが混ざります。ブレンドはバージニア&ペリクだそうですから、ペリクが多めの臭さなのでしょう。カットは、一辺5mmくらいのキューブカットで、湿気はやや強めに感じます。 これを火皿内径21mmのパイプに詰めて着火しますと、バージニア葉のベーシックでマイルドな甘みと、角の取れた円やかなペリクの酸味とコクが来ました。ちょっとスパイシーな部分もあります。開封時の香りから、ペリクが強めに出て来るかなと予想していたのですが、吸い始めてみると、そこまで強力には主張してきません。決して弱い訳ではないのですが、前に出過ぎる事もなく、上手くバージニアとバランスしているように感じます。一方、香りの方は然程臭みもなく、軽い焚火系です。 火付きは、余り良くはありません。詰め方にもよるとは思いますが、私のようにキューブを解さずそのまま火皿に山盛りに入れて、テキトーに押し固めるという詰め方だと、火付きと序盤の火持ちは悪くなります。ただ、せっかくのキューブカットですし、キューブカットらしい喫煙にしたいので、火付きと火持ちを犠牲にしてでも、ああいう詰め方をしてしまいます。キューブが分からなくなる程に解してしまった方が火付きは良くなるはずなのですが、キューブを残した詰め方の方が味わいは良くなると個人的には感じています。 喫煙中盤も基本的に味わいは変わりません。この段階に来ると、流石に火持ちが安定し、割りと快適に喫煙できます。う~む、やっぱりバージニア&ペリクのブレンドは好きだなぁ・・・。このカテゴリーの煙草としては比較的軽い味わいだと思うのですが、バージニアとペリクのバランスがイイ線で纏まっているように感じます。なかなかの良品です。 キューブカットと言えば、以前はピーターセン&ソーレンセン(P&S)の「キュービック」シリーズ2銘柄が日本に輸入されていましたが、プランタ製という事で、今は廃止になって手に入りません。ラフカットにキューブカットが混ざっているという銘柄もありますが、純粋にキューブカットだけのブレンドというのは、今回の「タンブリンダイス」が「キュービック」以来久々の登場という事になると思います。更に「キュービック」シリーズは着香煙草でしたから、非着香キューブカットという今回の「タンブリンダイス」は、もしかしたら日本初登場という事になるかも知れません。勿論、私もそういう煙草は初めてです。こういう煙草が日本で買えるようになったのは、単純に喜ばしい事です。 さて、喫煙終盤になりましたが、喫味はこの段階でも変わりません。軽めのバージニア&ペリクな味わいが続きます。キューブを残した詰め方だと、火皿内全体に均一に煙草が詰められてはおらず、所によって詰まっていたり隙間があったりするので、タンパーワークが比較的忙しくなるのですが、それはそれでキューブカットの醍醐味だとも言えるので、タンパーワークを楽しみたいものです。・・・と、そんなこんなを考えながら最後まで吸い切りました。 という事で喫煙終了。後味はちょっと舌を刺すスパイシーな刺激と漬物系酸味、残り香は焚火系でした。 全体的に見て、久し振りのキューブカットを楽しみつつ、バランスの良いバージニア&ペリクな味わいを堪能できた喫煙になったと思います。 非着香キューブカットというレアな煙草であるだけでなく、バージニア&ペリクの煙草として見ても、なかなか上手く(旨く)出来た煙草だと思います。こういう煙草を楽しめるからこそのパイプ喫煙だと思いますから、長く作られ続けて欲しい銘柄です。[長く続いて欲しい煙草ブログは此方 Click!]
2022.02.02
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ダン・タバコの新規輸入品シリーズの2回目となります今回は「マイクスレディーラブド」を吸います。輸入元の情報では、バージニアとブラックキャベンディッシュをプレスして長期間熟成した煙草なのだそうで、フローラルでフルーティーな香りがするようです。 では早速開けてみましょう。 開封時の香りは、酸っぱい果物系で、前回吸った「ビーボ」のように、何だかスモモっぽい雰囲気です。カットは、良く解されたレディーラブドで、「バージニアNo.1」より解されている感じです。湿気はやや強めに感じます。 これを火皿内径20mmのパイプに詰めて着火しますと、酸味のある果物系の香りと味が来ました。ちょっと「ビーボ」に近いですが、酸味は少し弱く、香りに華やかさがあります。この華やかな部分が、輸入元の解説で「フローラル」と表現されている部分なのだろうと思います。喫味のキャラクターとして「ビーボ」と被る要素が多いですが、華やかさで言えば、こちらの方があるでしょうか。 火付きと火持ちは、解し切れていないレディーラブドである事と、湿気がやや強めに感じられる事を考慮すれば、悪くない範囲だと思います。ですから、一般的に見れば決して良いとは言えないと思うのですが、むしろスロースモーキングしやすいという意味では適切かも知れません。 喫煙中盤で少し酸味が強まったでしょうか。とは言え、ちょっと線の細い酸味なので、そこまで酸っぱいという感じではありません。もしかしたら甘味の方が後退したので、酸味が前に出て来ているように感じているだけかも知れません。フローラルな華やかさはそのままです。 喫煙終盤は中盤からの喫味がそのまま続きます。着香分がここまで継続するので、かなり深い着香が施されているようです。 という事で喫煙終了。後味は酸味のある果物系で、残り香もそんな感じでした。 全体的に見て、前回吸った「ビーボ」と良く似たスモモっぽい味の煙草でしたが、こっちの方がやや華やかな香りになっています。また、燃え進みもこちらの方が遅く、よりパイプらしい喫煙体験が出来たように思います。でも、やっぱりキャラクター的に「ビーボ」とかなり被っている感じは否めません。 もしかしたら、この煙草を更に良く解した結果が「ビーボ」なのかも知れないと思ってしまうほど良く似た二つなのですが、美味しい煙草なので文句は言いません。(笑) 私としては、パイプ煙草らしさという意味で今回の「マイクスレディーラブド」の方が好みですが、まぁ、どっちを吸っても同じような味を楽しめます。でも、今回の私のように、二つを立て続けに吸うのは推奨しません。幾ら美味しいとは言え、流石に同じような味を続けて吸うと、ちょっと飽きが来てしまいます。(笑) 余談ですが、この缶に描かれている男性は、前の「ビーボ」の缶の向かって右側に描かれている人と同一人物だと思われます。もしかして、このスモモ味は、この人の好み?[飽きない煙草ブログは此方 Click!]
2022.01.30
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昨年末に輸入が始まった「ビーボ」を吸います。ダン・タバコ社(DTM)製です。ただ、新たに入って来たと言っても、手巻き用のパウチ入りシャグ(ファインカット版)の「ビーボ」は以前から輸入されていて、パイプ用としては新入荷という事になります。尤も、手巻き用「ビーボ」の輸入元の解説では「パイプたばこの名品からシャグが生まれた。」とありますから、オリジナルの方のパイプ用が後から日本に入って来たという形になります。という事で、手巻きで吸った事のある方も多いのではないでしょうか。私は最近すっかり手巻きを吸わなくなったので、「ビーボ」は初めて吸います。 因みに、手巻き用のファインカット版の日本での現在の売価は40g入りパウチで1,500円となっていますから、50g換算で1,875円となります。対して、パイプ用の荒いリボンカット版である今回の「ビーボ」の現在の売価は50g缶で2,300円です。ファインカットにする方が手間がかかって高価になりそうな気がするのですが、どうなんでしょう。単にパウチと缶という入れ物の違いによる価格差にしては大きいようにも思いますし・・・。 ま、でも取り合えず早速開けてみましょう。 開封時の香りは、かなり酸っぱい感じで、スモモを想起させます。ですから漬物系ではなく、果物系の酸っぱさです。カットは、濃い茶色のリボンカットで、やや渇き気味の感触です。 これを火皿内径20mmのパイプに詰めて着火しますと、予想よりマイルドではありますが、酸味が前にある果物系の味と香りが来ました。やっぱりスモモっぽい感じです。酸味が前にあると言っても、後ろにはちゃんと甘味があって、それでトータルとして果物らしい喫味に落ち着いています。 火付きと火持ちは良好です。少し乾いた手触りだったので、ちょっと燃え過ぎるかも知れないと思っていましたが、そんな事はなく普通に吸えます。ただ、燃え進みはちょっと早いかな。 喫煙中盤でも喫味に変化はありません。酸っぱめのスモモの味わいです。で、酸っぱくても美味しいのは、酸味の後ろにある甘味のお陰だと思います。適度な甘みが酸味を楽しめる範疇に抑えてくれているという感じでしょうか。 喫煙終盤もスモモの味が続きます。ここまで来て未だに着香の味が続くのは、かなり深い着香になっているせいだと思います。そう考えると、やはりDTMの着香は上手いという事なのでしょう。 という事で喫煙終了。後味も残り香もスモモでした。う~ん、残り香の方が酸味を強く感じるかな。 全体的に見て、スモモっぽい酸味が前にある果物系の喫味が美味しい煙草でした。こういう酸味が楽しめる煙草というのは多くないと思うので、貴重な存在かも知れません。 私はファインカット版を吸った事がないので、カットの違いによる喫味の違いや重量単価の差が妥当なのかどうかを云々する事は出来ませんが、パイプ煙草として「ビーボ」を見る限りに於いては、価格なりに美味しい煙草だと思います。 果物系着香がお好きなら、試してみる価値はあります。[価値のある煙草ブログは此方 Click!]
2022.01.23
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昨年中に買っていて、未だ吸えていなかったマックリントック「クレームドカシス」を吸っています。先月から購入している新製品群を吸う前に消費してしまいたかったからです。これを最初に吸ってレポートしたのは2013年11月の事でした。 マックリントックはプランタ社製でしたので、プランタ社の撤退に伴い、当然この銘柄も廃止になっています。でも、それほど売れてはいないようで、未だに流通在庫が日本国内に残っています。着香内容は名前の通りで、個人的にはなかなか美味しい銘柄だと思っています。 ・・・こういうカクテル系の着香は他にも幾つかあったのですが、今は殆ど残っていないような気がします。ちょっと目先を変えて楽しむには良い着香ですが、常喫する類とは違うような気もしますから、長く生き残って行くのは難しい着香分野かも知れません。まぁ、そもそもお酒としてのカクテル系も、一種類を何杯も立て続けに呑むという事は余りないのではないでしょうか。そう考えると、そういう着香の煙草が短命なのも「さもありなん」といった所でしょうか。 ただ、こういう着香も偶には吸いたくなるものですから、全くなくなってしまうというのも困りものです。着香煙草というのは、比較的容易に異なる味わいを作り出しやすい分野ですから、味の多様性を確保するには絶好の煙草カテゴリーです。メーカーさんにはそのメリットをこれからも活用し続けてもらいたいものだと思っています。[活用出来る煙草ブログは此方 Click!]
2022.01.16
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先回に引き続き、この冬の限定物を吸います。今回はラットレーの「ウィンターエディション2021」です。昨年の「2020」版も、やはり昨年の1月にレポートしています。 ラットレーと言えば、割りとマニアックな良質の非着香銘柄が多いイメージがありますが、こういう限定物に関しては良くある着香物である事が多いです。さて、今年の「ウィンターエディション」はどんな出来になっているでしょうか。 開封時の香りは、バニラ&クリームに爽やかな果物系の香りが少し混ざります。美味しそうな香りです。カットは、黒と明るい茶色のラフカットにブロークンフレイクが混ざります。ブロークンフレイクの混ざった着香物は、煙草本来の甘味がしっかり出て来る場合が多いので、これも期待出来そうです。湿気は普通だと思います。 これを火皿内径20mmのパイプに詰めて着火しますと、バニラと果物が混ざった香りと、果物系の酸味が少し混ざった軽めの甘味が来ました。開封時にあったクリーム系の香りは着火後には弱まっていますが、良く探すと居ない訳ではないです。トータルとして、こういう果物系の喫味が先行する煙草は、私の好きな分野です。 火付きについては問題ないと思いますが、火持ちはそれほど良くはありません。やはりブロークンフレイクの部分での燃え進みが遅くなるのでしょう。吸うのが難しいというレベルではありませんが、こうしてブログ記事を書きながらの喫煙ですと、再着火の回数が多くなります。 喫煙中盤になって来ると果物系の酸味が強まって来て、少し舌を刺す刺激も出て来ました。でも、これ位の刺激なら、むしろ気分がシャキッとして悪くないと思います。ま、少なくともマッタリ系の喫味ではないという事です。年末の夜のマッタリ気分には合わないとは思いますが、新年スタートに当たっての前向きな気分の時には良く合う煙草です。 喫煙終盤でも着香された喫味は継続しますが、舌を刺す刺激は慣れもあってか少し弱まります。それでも酸味混じりのシャキッとした味わいは続きますので、明るい前向きな気分はそのままです。 という事で喫煙終了。後味は微妙な舌への刺激を伴った酸味のある果物系で、残り香はバニラ&果物系でした。 全体的に見て、気分の上がるシャキッとした果物系の着香煙草だったと思います。缶のデザインがトナカイなのでマッタリ系の喫味を想像するかも知れませんが、中身は逆です。クリスマスより新年向けの煙草だと思います。 昨年のラットレー「ウィンターエディション」2020年版はアーモンド&ミルクという正にマッタリ年末気分の煙草だったのですが、今年は果物系新年シャッキリ気分の煙草となりました。「今年はどんな味なんだろう?」と、毎年変わる味わいを楽しむというのは、限定イヤー煙草の醍醐味です。こういう企画はこれからも変わらず続いて行って欲しいものです。[シャッキリ気分の煙草ブログは此方 Click!]
2022.01.09
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今年最初のパイプ煙草レポートは、毎年恒例のラールセンのイヤー煙草「2022エディション」です。今年もこれで始められる幸せ感はかなりのものです。(笑) 今年の缶のデザインは、少し大人しくなりました。紺色のベースに金色の文字ですが、「2022」に少しデザインが入っている程度で、ベースは単純に一色です。しかも、表の下半分は警告表示シールのためと思われるスペースが空いています。勿論、購入時にはここに日本語の警告シールが貼られていましたが、私はさっさと剥がしてしまいました。 さて、開封時の香りは、バニラにちょっと近い感じの甘い果物系です。桃が一番近いでしょうか。カットは、やや細めのリボンカットとラフカットの混合で、湿気は普通だと思います。 これを火皿内径20mmのパイプに詰めて着火しますと、少し酸味のある果物系の味と香りが来ました。ただ、開封時とは少し違っていて、ちょっと柑橘系のように感じます。この果物系の味、特に柑橘系の着香は私が一番好きな着香です。ですから、今年も美味しい煙草でスタート出来て、私としては大変喜ばしい限りです。やっぱりラールセンは着香が上手い。 火付きと火持ちは良いです。特に何の工夫も必要なく、イージーに吸えると思います。 だんだん吸い進んで行くと、果物系の酸味が強くなって来て、益々柑橘系っぽくなって来ました。気分がシャキッとする感じです。最近はこういう明らかな柑橘系着香の煙草を吸っていなかったように思うので、ちょっと嬉しい気持ちになります。また、日本では炬燵にミカンというのが一つの冬の定番なので、こういう味の煙草を炬燵で吸うのもありかも知れません。 喫煙終盤になると、舌が慣れて来たのか少し着香の味が薄くなって来て、ややスモーキーな喫味になります。ただ、変な辛みとか渋みとかは出て来ないのでそのまま普通に吸えますし、終盤で味が薄くなるのは着香煙草ではありがちなので納得は出来ます。尤も、最後までカッツリ着香が効いているような着香煙草もあるので、そういう名品に比べると多少見劣りはするかも知れません。 という事で喫煙終了。後味は薄い柑橘系で、残り香も柑橘系でした。 全体的に見て、久し振りの柑橘系着香が美味しい煙草でしたが、終盤のちょっと尻すぼみな所に物足りなさがありました。ややお高い煙草なので、その辺は何とかならなかったのかという気持ちもありますが、まぁ、序盤だけでも大いに楽しめたので、良しとしましょう。 今年最初の煙草としては及第点だと思います。[今年も煙草ブログは此方 Click!]
2022.01.05
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今回はスカンジナビアン・タバコ・グループ(STG)による「クラン」ブランドの「アロマティック」を吸っています。これを最初にレポートしたのは2013年の3月の事でした。 最初に吸った当時、この煙草はラタキア物だと思っていて、確かにラタキアの味と香りも感じ取っていたのですが、今回吸ってみるとラタキアの影も形もありません。リキュール系の着香が施された普通の着香煙草のように感じます。で、米国某情報サイトでブレンド内容を見てみると、オリエントとかペリクとかは使われているのですが、ラタキアの文字がありません。どういう事?(笑) それと、国内の某通販ショップさんのラインアップを見ると、「クラン」のシリーズは無くなっているので、これも既に日本では廃止になって、流通在庫のみの販売になっている可能性があります。 ・・・まぁ、大手製造元のSTG製とは言え、日本では地味な存在でしたし、ブレンド内容に謎が多い銘柄でしたから、廃止になっていたとしても不思議ではありません。不味い訳ではなく、結構美味しく吸える煙草なんですけどねぇ・・・。因みに、米国某情報サイトでは、現行品という事にはなっていますが、評価平均が4点満点中の2.0点と、想像以上に低くなっています。・・・アメリカ人と自分とは感じ方が随分と違っているようです。(笑) 何でもそうだと思うのですが、他人の評価と自分の評価が全く同じになるという事は余りありません。ですから、他人のレポートを読んで、吸う吸わないを決めるのは愚かな事です。実際に自分で吸ってみてから決めるべきなんでしょう。・・・って、そんな事言ってたら、このブログの存在意義って何なの?って事になるんですが。(笑)[存在意義のある煙草ブログは此方 Click!]
2021.12.26
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「エリーゼ」を吸っています。撤退したプランタ社製の流通在庫で残っているパイプ煙草で、洋酒系の着香煙草としては少数派のシャンパン着香です。この煙草を最初にレポートしたのは、2011年5月でした。 シャンパン着香と言えば、この「エリーゼ」とボルクムリーフの「シャンパン」の二つが日本で売られていた訳ですが、どちらも廃止となってしまいました。また、シャンパンではありませんが、同じく葡萄酒系の着香だったファウエン「レッドワイン」も既にありませんし、「エリーゼ」と同じくプランタ社製だった「ホルガーダンスケ・レッドキースベリーワイン」や「セリーニ・フォルテ」も当然廃止になっています。ミドルトンの「ワインベリー」もなくなりましたし、トップに白ワインが使われていると言われたピーターソン「スイートキラニー」も、ピーターソンがダンヒルを引き継ぐラインアップ改変の中で消えて行きました。・・・って、もしかしてワイン・シャンパン系のパイプ煙草って日本では全滅ですか? 個人的には、ウィスキーやバーボン系の煙草より、シャンパン系の煙草の方が好きでした。けれども世間の好みは違っていたようで、ウィスキー系の煙草は残り、シャンパン系は消えました。まぁ、市場経済の中で辛い思いをするのは、大抵は少数派の方ですから、仕方ないと言えば仕方ない・・・。 もし世界の何処かにワイン・シャンパン系のパイプ煙草が生き残っているなら、何れかの輸入元が日本に入れてくれないでしょうかねぇ。お願いします。m(__)m[好みの煙草ブログは此方 Click!]
2021.12.19
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今吸っているのは柘製作所がプロデュースした「イムコ・パイプタバコ・バニラ」です。数年前、ライターの老舗ブランド「イムコ」を柘製作所が取得した際、そのブランドを利用してプランタ社に作らせたパイプ煙草です。プランタ社はパイプ煙草から撤退しましたから、この煙草も廃止&流通在庫のみの販売になっています。この煙草を私が最初にレポートしたのは、2016年6月の事でした。 この煙草が販売されて以降、「イムコ」ブランドでの新たなパイプ煙草銘柄の展開はありませんでしたから、結局一つだけの企画物として終わったという感じでしょうか。柘製作所プロデュース、プランタ社製造、「イムコ」ブランド・・・と、供給元の名前が三つも重なるというややこしい銘柄というのは、得てしてこういう運命を辿る傾向が強いように思います。先日記事にしたサミュエル・ガーウィズ(SG)の季節のフレイクシリーズも、SGとチェコの煙草ブランド・スタニスラウ、それとダン・タバコ社(DTM)まで絡んだコラボ銘柄で、やはり短命に終わっています。但しSGの方は、四つの銘柄がシリーズとなっていて、且つ世界各地で販売されましたから、同じ企画物だとしても、より本気度が高かったように見えます。ま、この辺は、プロデュース元の世界的実力の差という事なのでしょう。 「イムコ・パイプタバコ・バニラ」自体としては、価格なりの可もなく不可もない、お手軽バニラ・スタンダード銘柄という感じの煙草なので、買う理由も買わない理由もありません。ですから、特にコンセプトの決まっていない買い物の時に、目を瞑って選んだら、偶々これだったという買い方が一番似合うかも知れません。まぁ、当たりとは言い難いけれども、外れとも言えない感じでしょうか。但し、流通在庫のみとなっているので、興味があるなら今の内です。 話のネタ、或いはブログネタとしては十分な煙草です。(笑)[十分な煙草ブログは此方 Click!]
2021.12.15
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「セリーニ」ブランドの「クラシコリゼルバ」を吸い始めました。これも撤退したプランタ社製で、既に廃止されて流通在庫のみの販売になっています。これを最初にレポートしたのは、2015年9月でした。 この煙草のパッケージにも製造会社である「プランタ」の文字は見当たりません。う~む・・・。 考えてみると、プランタ撤退以降の日本のパイプ煙草市場に於いては、パウチ物のパイプ煙草を多く製造する庶民の味方メーカーは、ほぼスカンジナビアン・タバコ・グループ(STG)とマックバレンだけになってしまいました。しかも、残った両社に於いても、パウチ物のラインアップは次々と消えて行っています。・・・ミドルトン社とかポッシェル社、ベロウアーズ社とかもパウチ物が日本で売られていましたが、元々輸入銘柄数が少なかったこういうメーカーの製品は、何だか最近は姿を全く見てないような気がします。 一方、最近新たに日本への輸入が始まった銘柄は、殆どが大手ブランドの缶物であるようです。 市場が縮小して行く時期の経営判断として、製品ラインアップを低価格帯から高価格帯にシフトして行くというのは良くある話です。量が確保できないなら、単価を上げて利益を確保する必要がある訳です。ただ、そういう方向に行くと、限られたユーザーのみしか利用しにくくなり、一般庶民は置いて行かれるという現象が起きます。・・・いや、一般庶民が利用しなくなったからこそ、限られたユーザー向けに特化して行くという事かも知れませんが・・・。ま、卵が先か、鶏が先かという話ではあります。 何れにしろ、パウチ物の銘柄が減ってしまうというのは、我々一般庶民のパイプスモーカーにとっては寂しい事です。世界には日本未導入のパウチ物がまだまだあるでしょうから、そういうのの新規導入というのは考えていただけないでしょうか、輸入元さん。お願いします。m(__)m [限られた煙草ブログは此方 Click!]
2021.12.12
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マックリントックの「イルカミーノ」を吸っています。これを最初にレポートしたのは2013年10月の事でした。 「マックリントック」ブランドの煙草はプランタ社製でしたので、プランタのパイプ煙草製造からの撤退に伴い、「マックリントック」ブランドのパイプ煙草は廃止となり、現在は流通在庫を残すのみとなっています。ですから、この「イルカミーノ」も在庫限りです。 で、改めて「イルカミーノ」のパッケージを眺めますと、何処にも「マックリントック」なり「プランタ」なりのロゴが見当たりません。何処の誰が作った煙草なのか、全く表記されていないのです。あ、いや、「MADE IN EU」という記載は有りましたから、何処で作られたのかは書かれています。(笑) でも、こういう所だと思うんですよね、プランタが撤退する羽目に陥った原因の一つは。プランタの撤退は売り上げの低迷が大きな原因だと思うのですが、それは製造する品種の多さの割りに会社の知名度が低かったのが遠因になってるような気がします。パッケージの何処にも製造社名の記載がなければ、そりゃ、会社の知名度は上がらないですよね。この点、例えばスカンジナビアン・タバコ・グループ(STG)の場合、パッケージの何処かに必ずSTG製である事が分かるような記載があります。製造社が分からなければ、会社のファンは増えないでしょうし、その会社が好きだから同社の別の銘柄も試してみるというような、次に繋がる展開も見込めません。 勿論、「俺が俺が」的な強い自己主張というのも鬱陶しいですが、逆に小さく表記する事さえ全くしないというのも考え物です。それに、製造者責任の観点から見ても、最低限の製造者表記は必要だったのではないでしょうか。 まぁ、既に終った話なので、今更云々してもしょうがない事ではありますが・・・。[次に繋がる煙草ブログは此方 Click!]
2021.12.08
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前回に引き続きサミュエル・ガーウィズ(SG)のディスコンになった季節のフレイクシリーズを吸っています。今回は今の季節に合ってる「ウィンタータイムフレイク」です。これを最初にレポートしたのは、2016年6月でした・・・って、今回の方が季節に合ってます。(笑) これはラタキアのフレイク物なのですが、開封時の匂いからは、それほどラタキアが主張してきません。むしろ非ラタキアのオリエント葉を深く熟成したと言った方が良さそうな匂いです。けれども、実際に火を付けて吸った後に残るルームノートはかなりのラタキア臭で、ちゃんと換気をしないと家人に嫌われそうなくらいです。久し振りに吸うラタキアなので、余計にそう感じる面もあろうかと思いますが、少なくとも他人と接する前には吸うのを避けるべきでしょう。そういう匂いの煙草が、暖房を効かせた閉め切った部屋であまり換気をしない場合が多い冬の煙草とされているのは、ちょっとどうかなと思います。匂いのコッテリ感が冬っぽいという事なのでしょうが、この匂いが部屋に籠ると相当ヤバイ気がします。 で、この「ラタキアはどの季節に合うのか」という問題は、意外と意見が分かれる所で、この煙草のように冬が合うという意見と、逆に夏に吸いたいという意見があります。私は冷房や暖房を使わずに窓を開けっぱなしにして換気出来る春と秋が適していると思うのですが、多くのスモーカーは夏か冬かに偏る場合が多いように見受けられます。 夏派の意見としては「夏には甘味の少ないラタキア物が似合い、冬はコッテリ甘い着香物が合う」という話を聞きます。逆に冬派は「冬こそコクで吸わせるラタキア物が良く、夏場はスッキリ着香で行きたい」というような感じです。・・・煙草の喫味に対する捉え方って、千差万別ですよね。(笑) ただ、まぁ、実際はそこまで頑固に季節によって吸う銘柄をキッチリ分けてる人は多くなく、何となく銘柄を選んでいる人の方が多いと思います。私もその一人です。年末年始向け限定銘柄以外は、季節によって吸う銘柄を変えるという事は殆どしません。そんなもんだと思います。 皆さんは、吸う銘柄の選択要素に、季節要因をどれくらい考慮しますか?[似合う煙草ブログは此方 Click!]
2021.12.05
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もう既に冬になっちゃっていますが、サミュエル・ガーウィズ(SG)の秋向け銘柄「スコッティッシュオータムフレイク」を吸い始めました。これを最初にレポートしたのは、2016年8月でした。 この煙草も含めてSGの各季節向けフレイク4銘柄は、既に全て廃盤になっており、後は流通在庫を残すのみになっています。ですから、先日いつもの煙草屋さんに行った時には、この秋向けの物と冬向けの物しか残っておらず、春用と夏用は入手出来ませんでした。 廃盤となってしまったのは残念ではありますが、この季節のフレイクのシリーズは、元々限定銘柄っぽい位置付けになっていて、米国の情報サイトとかでも「limited Four Season series」というような表記がなされていたりします。ですから、作った分が順当に売れ切れたという感じでしょうか。SGとチェコの煙草ブランド・スタニスラウ、それとダン・タバコ社(DTM)まで絡んだコラボ銘柄ですから、まぁ、完全に企画物ですね。 企画物として見れば、まぁまぁ良かった銘柄だったのではないでしょうか。4銘柄それぞれ美味しい煙草でしたし、何より企画物や限定物では珍しいフレイク物だったというのが大きいです。継続的には生産されない銘柄だと、目先を変えやすい着香物がどうしても多くなり、違いを出し難いフレイクやコインカットといった圧縮系や非着香銘柄は難しいと思われます。ですから、「一時のお楽しみを提供してくれて、ありがとう。」といった感じです。 パイプ煙草市場が縮小して行く中で、今後このような企画物が出てくる可能性はどんどん低くなって行くと思われますから、もし煙草屋さんで見つけたら、ぜひ買って楽しんでおいて下さい。[良かった煙草ブログは此方 Click!]
2021.12.01
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スカンジナビアン・タバコ・グループ(STG)製の「スイートダブリン」を吸っています。これを最初にレポートしたのは、2011年11月でした。 「スイート」という名前から、バニラ系のコテコテ着香をイメージしてしまいますが、実際はウィスキー着香のむしろちょっと渋い系の煙草です。実は私も煙草の内容を覚えていなくて、先日これを買った時には、コテコテバニラ着香を頭に描きながら買いました。(笑) 名前から味を想像してしまうと外します。orz それと、この煙草はSTG製ですが、そのメーカー名はパッケージの内側の端の方に小さく入っているだけです。ブランド・シリーズの一つという訳でもありませんし、一見独立した謎の煙草のように見えます。 名前のイメージと中身の乖離、ブランド or メーカー名の不明瞭さ・・・。こういう条件が揃ったパウチ物の煙草だと、今の時代、直ぐにでも生産終了になってしまいそうなのですが、意外にもしっかり生き残っています。ちょっと不思議です。もしかしたら常喫にしている人が意外に多く、安定して売れているのかも知れません。 「ボルクムリーフ」もそうですが、ウィスキー系着香の煙草というのは、根強いファンがいるのでしょう。今は無くなりましたが、以前の「ボルクムリーフ」の日本国内ラインアップには200g缶なんていうのもあったくらいです。ですから、この「スイートダブリン」も同じ流れで売れていそうです。 よくよく考えてみると、ウィスキー系着香というは着香感が希薄なため、喫味的にはバージニア・ストレート+αという感じで、バージニア原理主義的なスモーカーでも楽しめそうな煙草です。そして勿論、着香好きのスモーカーも楽しめますから、思ったより購買層が広そうです。 知られざる売れ筋ってやつかも知れません。[楽しめる煙草ブログは此方 Click!]
2021.11.28
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プランタがパイプ煙草製造から撤退して2年くらい経過しましたが、プランタ製パイプ煙草の日本国内流通在庫は未だに結構あります。この状況は、かつてのマクレーランド社やダンヒル社の撤退時とは大きく違う所です。あの二つの会社がそれぞれ撤退を発表した時には、店頭にあった同社製パイプ煙草は一瞬でなくなって行きました。一方でプランタ製品が未だに残っているという事は、それだけプランタ製パイプ煙草の熱烈なファンは少なかったという事なのでしょう。或いは、個別銘柄のファンはいたけれども、製造していたパイプ煙草銘柄が、安いパウチ物を中心として余りに幅が広かったために、「プランタ」製全体への注目度は高くなかったのかも知れません。実際、銘柄によっては早期に売切れた銘柄もあったように思います。 という事で、今回はいつもの煙草屋さんに未だ幾つも在庫があったプランタの「ブリッグ・ココパイナップル」を吸っています。この煙草を最初にレポートしたのは2012年3月の事でした。ココナッツとパイナップルが押し寄せてくるベタベタな着香煙草です。(笑) でも、こういうパイプ煙草も楽しいものです。 現代日本に於いて我々パイプ・スモーカーというのは非常に少数派なので、どうしても「通」ぶりたい気持ちが出てしまいます。ある種、特別な存在として自分を持ち上げて見ていたい訳です。嫌な言い方をするなら、これはちょっと危険な選民思想だとも言えます。で、そういう風な感覚があると、選択するパイプ煙草銘柄に関しても、安いパウチ物着香煙草よりも、より「本格」的な高級缶物非着香銘柄に目が行きがちになってしまいます。こうなると、安いパウチ物を中心に製造していたプランタのようなメーカーは、製品が余り売れなくなって撤退して行き、その結果としてパイプ煙草銘柄が高級品ばかりになり、多様性がなくなります。多様性のないパイプ煙草市場は全体として魅力がなくなり、ユーザーも減って行ってしまいます。つまり、パイプ・スモーカーは自分で自分の首を絞めてしまって、負のスパイラルに陥ってしまっているのです。 ちょっと極端な言い方をしましたが、こういう選民思想的な雰囲気は、自分も含めてパイプ・スモーカーの言葉の端々に時折感じられるのも事実で、自分も大いに反省すべき部分だと思います。まぁ、今は世間全体として煙草に対する抑圧が強くなっているので、煙草好きが自己防衛的に選民思想的な態度を取りがちになってしまう面はあろうかと思いますが・・・。 色々御託を並べるのではなく、「単に美味しいからパイプ煙草を趣味で嗜んでいます」くらいの軽い気持ちや態度で過ごすのが良いのだろうと感じています。・・・パイプ煙草でブログを書いている私が言う事ではないかも知れませんが。(笑)[趣味の煙草ブログは此方 Click!]
2021.11.24
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ラールセンの「シグナチュア」を吸い始めました。これを初めてレポートしたのは2011年3月で、以来何度か吸っています。 減ってきたラールセンのラインアップの中で、唯一残っている100g缶が、この「シグナチュア」です。大変美味しい着香煙草なので、日本でも結構な人気があるのでしょう。 で、海外でのラールセンの売られ方はどうなのかと思って、アメリカのネットショップさんのラインアップを見ると、日本と内容は異なりますが3銘柄しかありません。でも、ラインアップが異なり、且つどれも過去に日本で売られていた銘柄なので、日本で廃番になった銘柄も海外では生き残っている事が分かります。 更にドイツのネットショップさんを見ると、何とパッケージ違いも含めて20種以上にもなるラインアップが現行品として売られているではないですか! 中には過去に日本には入っていなかった銘柄もあります。流石パイプ大国ドイツです。羨ましい・・・。ԅ(♡﹃♡ԅ) まぁ、要は日本の輸入元の判断として日本国内で販売されるラールセンのラインアップは減らされて来たという事なのでしょう。それだけ日本のパイプ煙草市場はドイツに比べて脆弱だという訳です。製造元からの物理的距離の違いによる輸送コストの問題もありそうですが。(ラールセンはドイツの隣国デンマークのブランドで、製造元のスカンジナビアン・タバコ・グループもデンマークです。) 日本の喫煙率は先進各国の中ではトップクラスという事になってますが、ことパイプ煙草に関しては全くトップクラスではないようです。日本は煙管を使っていた昔から短時間で吸い終わるショートスモークが主流で、パイプや葉巻といったロングスモークとなる喫煙はずっとマイナーな存在でした。それは今でも変わっていないという訳です。[トップクラスの煙草ブログは此方 Click!]
2021.11.21
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今月の煙草の買出しに行って来ました。購入したのは上の写真の通りです。 先月に引き続き今月も特にテーマは無かったので、主にマイナーなパウチ物を中心に購入しています。それと、サミュエル・ガーウィズのフレイク物を二つ購入していますが、確かこれは廃止になった銘柄じゃないかと思います。 で、来月は年末年始向けの限定物を買うつもりなのですが、入荷が間に合うかどうか・・・。いや、そもそも年末年始向けの限定物が日本で発売になるのかどうかさえ分からない状況なので、何とも言えません。少なくともラールセンのイヤー煙草だけでも入ってきて欲しいのですが。 それと、話によると多くの新規銘柄が近々入って来るという話もあるのですが、今月の買出しでは入荷が間に合いませんでした。多分、来月以降の買出しで購入して行く事になりそうです。 という事で、各銘柄のレポートをお楽しみに。[期待の煙草ブログは此方 Click!]
2021.11.17
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