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大田黒一家を仕切る大名主が殺される。この人はわりとまともなやくざだったようだが、ショバを継いだ連中は堅気の人々から財産を取り上げ、酷い有様。音さんは赤ん坊を抱いたみすぼらしい女を、連中が追いかけるのを偶然目撃する。彼女は仕方なく赤ん坊を里子に出そうとしたのだが、受け取った男は金だけ貰って赤ん坊の息を止めようとした。音さんは赤ん坊を連れ帰るが、子守経験のない玉竜姐さんはあまりあてにならない。おまけに「音さんの隠し子?」と疑われる。「大田黒一家が追っていたのは母親のほうじゃないんだよ!」しかし赤ん坊は口がきけないので、母親を探すしかない。おりんちゃんは赤ん坊を殺そうとした男を見つけ出すが、こいつは幸か不幸か、大田黒一家となんのかかわりもなかった。赤ん坊を隠した母親は無理やり大名主の妾にされたが、他に好きな男がいた。そして逃げ出し、赤ん坊もおろそうとしたが、結局できず、生まれてみれば情がわく。子供のために好きな男との縁も切ろうとしたが、大名主は彼女の子供を跡継ぎとして奉行所に届け出ており、親子は利権狙いの連中に追われる身となる。「私には巴屋の身代なんてどうでもいいんです。ただ良太の命だけ守りたいんです」赤ん坊を桔梗屋に預け、長屋に戻った女の元に、恋人・佐吉が尋ねてくる。ずっと江戸を出ていたので、彼女になにが起こったかなんて知る由もない。2人で人生を歩む気でいる。男より子供、と一度は割り切ったもののちょっと本当のことはいえない……。でも他人の赤ん坊を見ると自分の子に会いたくて仕方ない。何も知らない佐吉、最悪に近い形で真相を知ってしまう。「おめえには子供がいるんだってな」それは怒るわ。でも彼女の気持ちも考えてやれ。別に自分から身を売ったわけじゃないぞ。でもこの2人の痴話喧嘩、どうも焦点がずれているような気がする。「貴方が許してくれるなら、子供のことは忘れて貴方と2人で暮らしたい」結局そっちか!音さんは母親が勝手を言うな、と叱り飛ばすがなんかふらふらした女だな。現実の女なんてそんなもんだが。タイミングよく?赤ん坊が熱を出し、それが母の自覚を呼び覚ます。そして頭が冷えた男も……お前らいい加減にしろ!良太は色々面倒見てくれた姐さんよりやっぱり母親がいいらしいが、正直ちょっと不安だ。
2009年07月17日
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将軍家に献上する白魚を取っていたところ、同心の死体が引っかかる。とんでもないけちがついたな……。船宿極楽寺の抜け荷を探っていた男がご禁制の翡翠玉を握って死んでいたため、奉行所は極楽寺を捜索するが、何も出てこない。「土足で上がったところを掃除してくださいまし」と言われてすごすご引き下がるしかなかった。そして隠密に仕事が回ってくる。このぎょろ目の同心さん、正義役とは珍しい。旦那、旗本の屋敷を襲ったとして極楽寺に逃げ込む。しかし向こうも時期が時期、大分警戒しているだろう。大丈夫か?先走った同心は任務を外された上、黒尽くめの連中に襲われる。だが助けに入った「自称・死んだ佐上の旦那に世話になった男」はあれは極楽寺の人間じゃない、と言い出す。いや、あんたが外されたのは御前の差し金なんだけどね……。手駒がなくなった同心に資料を見せてもらった音さん、事件の関係者に旦那の知人がいるのにびっくり。一味の磯貝・志乃兄妹の2人は旦那を仇と狙っていた。いや、狙っているのは志乃さんだけで、磯貝は旦那が本当は悪くないことを知っている。おまけに2人の藩は既に潰れていた。磯貝は自分たちのために出て行ってくれ、と旦那に苦情をつけるが、「仇持ち」の肩書きのおかげでかえって一味に信用されやすくなったような気がしなくも無い。とにかく旦那は「金のため」と船宿に居座り、一味の一員となる。抜け荷の品を移動させた帰り、簀巻きにされた男を見つけた連中、それを拾って帰る。どうせいかさま博打でもやったんだろう、とふんでのことだが意外といいとこあんだな。男は好きな女を親の借金の方に取られた男、頭領は女を買う金・50両の工面を始める。いや……いい奴すぎて混乱してきたんだが……。柄は悪いが気のいい極楽寺の連中の影には、もっと汚い連中がいた。多数の黒装束に襲撃され、旦那や磯貝は激しく切り結ぶが、結局生き残ったのは旦那と志乃と客人の3人だけ。そして磯貝の口から、父の死の真相が語られる。しかし旦那が佐原藩の元勘定方見習いって、これまでの過去話と明らかに矛盾してるけど……。磯貝は旦那が身を持ち崩したと信じているわけで、流石に良心が痛んだんだろう。それにしても酷い話だ。
2009年07月16日
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金の延べ棒を扱う店ばかりを襲う盗賊が横行。音さんは自称某藩の家老の駕籠が怪しいと気づく。実際駕籠からは延べ棒がごろごろ出てきたが、賊を追っかけた音さんは玉竜姐さんの知り合いのへべれけ芸者に足止めされてしまう。音さんは襲撃3日前に辞めた番頭に目をつけるが、そいつは小松姐さんと関わりある身。彼女は案の定、変装を得意とする盗賊・陽炎組の間者だった。そして「正攻法では無理」と考えた賊は通りすがりの幼女を人質に旦那を捕らえる。小松姐さんは昔両国で座敷に出ていたが、DV亭主を殺して5年の島送りになり、その際子供を手放していた。さすが旦那、自力で逃げた。敵の後ろ盾が中々割れない以上、助けを待っていられないからな。事件の黒幕は秋田屋。彼は姐さんの子供を勝手に養子に出し、それを人質に彼女にいうことを聞かせていた。姐さんは江戸ところ払いとなり、我が子の幸せを願いつつ縁を切るしかなかった。
2009年07月15日
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何処かのお姉さんの入浴を覗き見の金太、続いていい女が散歩いるのを見つける。それは顔見知りの常磐津の師匠・お駒さんだったが、彼女は眉間を撃ちぬかれ死亡した。だが、音さんをつれて現場に戻ってみれば誰もいない。呑気な男なので「見間違いだろ」と言われれば納得しそうだが、本当に見間違いだったのか?時を同じくして、阿片の売人が2人眉間を打ちぬかれて死亡。どちらも、お駒師匠の弟子だった。此処まできてやっと金太の話を思い出したというか信じた音さん、死んだ女の周囲を調べ始める。伊勢屋が旦那ってことまではわかったが、どうも阿片をどうこうって程の度胸はなさそうだ。伊勢屋、死んだ筈のお駒に殺されかける。金太、瓦版でいなくなった女房を探して欲しいと大工の友吉に頼まれる。2日くらい……と独り身は思うのだが、拝み倒されて刷った女房の顔は、お駒そっくりだった。「ひょっとしてお駒さんには瓜二つの兄弟が……」そこでおっ始まる白昼の銃撃戦。何時も客のいない店でよかった……。いなくなったおとしさんは、お駒さんの二つ違いの妹だった。死んだのはどっちだ?姉が行方不明で妹も、となればそりゃ亭主は生きた心地がしないだろう。墓を掘り返すのは朝になってから。流石に夜中に掘り返す度胸はなかったらしい。「やっぱり、姉さんを殺したのはあんたたちだったんだね」仇討ちの事情がどうとかより、何故こんなに強いんだこの妹さんは。武家の出か?姉さんが阿片に嵌っていることを知り、足を洗うよう説得したらそのせいで殺されました。それ以前にも散々尽くしてもらいました。それにしたって危ない橋を渡ったものだ。これからはお姉さんの分までいい人生を歩んでください。
2009年07月14日
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音さんが盗賊の一味として、現場から連行される。仲間にもどういうことかわからない。とにかく火盗改に堂々乗り込み、身柄を盗み出して帰る。音さんは阿片の売人を追う中で染香という芸者に縋りつかれ、一服盛られ気がついたら黒装束を着せられ賊の一味にされていたらしい。口封じにしては手が込んでいる。それにしても、音さんは年中指名手配されているな。音さんは件の女を見つけ出すが、彼女は長屋暮らしの平凡な女・おかよだった。目的は、恋人とともに足を洗って平穏な暮らしをすること。だが一味は、トカゲの尻尾として彼女を切り捨てることを決める。まあ同情は一切しないが。「銀次との幸せを夢見てるんだろうが、阿片を売りさばくようなものに、幸せなんて無縁なものだ」その銀次がおかよを(脅されて)殺しに来る、という情報を得た音さんは彼女を脅しにかかる。しかし彼絡みでしかいい思い出がないおかよは、男を信じると言い張った。「お願いです、ほんの少し私たちのことをそっとして置いてください」2人は郷里に戻るが、相変わらず村八分。金はないし、銀次はおかよを殺さなければ自分が殺される、しかしどうすればいいのか。銀次は死亡、おかよは江戸追放。音さんはいい人だ、見てるこっちはいい気味としか思わなかった。
2009年07月13日
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サブタイトルそのまんまの内容。奉行所は蘭学者・平野数馬を容疑者として追うが、音さんは彼が声をかけた弟弟子のほうが気にかかる。数馬は師匠殺しの濡れ衣を着せられ、アリバイを証言した恋人は奉行所から叩き出された。そして今回の爆破騒ぎ。彼には無実を叫ぶしかすべが無かったが、何故か解き放ちとなる。だが、それは爆弾を作らせるためだった。言うことを聞いたところで、全ての罪を被せられ殺されるのが落ち。しかし女の命を盾に取られてしまう。数馬の無実が証明され、2人は長崎に旅立つ。それに比べ、すっかり請け出すのを忘れられていた金太は気の毒だ。
2009年07月12日
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3人の棟梁が同一人物に斬り殺される。事件の中枢にいるのは木曽屋の若旦那の嫁。父が殺されたときのことは、衝撃ですっかり忘れてしまったと証言する。おまけに音さんは、金目当て扱いされてあっさり姑に追い返されるのだった。姑・おときは敵の一味だが、嫁のことは自分でなんとかするから手を出すなと釘を刺す。「お前の足の下には幾つもの屍が埋まっている」といわれる彼女の素顔は、どのようなものなのか?音さんはおときを呼び出し、こっそり息子の幸太郎も呼び出してその話を聞かせる。死んだ亭主が融通の聞かない性格で破滅、息子にいい暮らしをさせるためなら手段は選ばない、嫁のお春が危険な目にあっても構わないという母に若旦那は唖然。でもどうしていいかわからず、遊び一つ知らなかった男が三日いつづけのどんちゃん騒ぎ。基本、父親似なのかな……。最初はいい客だとはしゃいでいた芸者衆も、嫁に毒づく姿を見て凍りつく。三行半を出せば済む話なんだが。どうして下手な芝居を打つ。大体、店を出たら安全ってもんでもないんだが……。「芸者が簪も取らずに布団に入ると思うのかい?」嫁は誤魔化されたが、年の功には叶わなかった。息子の意見を容れ黒幕と手を切ろうとしたおときは死亡。木曽屋は身代限りとなるが、夫婦は第二の人生を歩み始める。
2009年07月11日
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金で犯罪者を逃がす組織。だが、実は金を取るだけとって始末するというよくある話。釣りで朝帰りの音さんが殺しの現場を見たことから、隠密が動き始める。男に「金のなる木」扱いされている芸者。「オレはお前に飽きちまってるんだよ!」金のなる木ならそれなりに大事に扱ってください。……というか、どの辺が鉄火なんだ勇み肌なんだ。へにゃへにゃ芸者じゃないか。音さんは逃がし屋に接触するため、御前を襲う。その瓦版を売る金太、「しかし誰かに似てるなー」おいおい。首尾よく頭目の前までいくものの、正体がばれておじゃん。宗吉は拾われっこで、育ての両親に愛情と恩義を感じていた。だが賊に2人が殺されたとき、怯えて助けに入れなかった。そのけりをつけるためには、通い番頭の娘を嫁に貰って平凡に生きるわけにはいかなかった。「宗吉さんは悪いひとじゃありません」何処にそんな保証があるんだよ、と思ったがそんな落ちでよかったね。悪の一味に身を窶し、殺人も見逃したが、相手も悪人だし。ボスは大物っぽく見えたが、ただの元火盗改長官なのか。父の仇を討ち、宗吉とお菊は2人で蕎麦屋を始める。なんで蕎麦が打てるんだろう、とか芸者稼業ってことは借金とかないのか、とか疑問は尽きない。
2009年07月10日
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八丈島から1人の囚人が島抜けを決行。町奉行所は厳重な取締りを行い、一度は追い詰めるもののまんまと逃げられる。男の名は巳之吉。彼は目明しだったが、阿片に手を出した同心と争って殺してしまい、その事情を汲まれて五年の島送りで済んだ。それがわざわざ戻ってきたのだから、余程の事情があるはず。奉行所も隠密たちも、巳之吉の身柄を押さえるべく兄のおさきの周囲に張り込む。巳之吉の下にいた弥七、今は別の親分の下にいる。兄を慕うおさきにはそれが許せない。隠密たちは「役人嫌い」と称して巳之吉をゲットするが、弥七がおさきを振ったのが許せないから島抜けした、という話がそのまま本当とは思えない。彼の信頼を得るには、まず娘とのセッティングに成功しなくてはならないが、うまくいくのか?彼女はこれでもか、というほど見張られているぞ。巳之吉は、妹婿と見込んだ弥七が阿片騒動に巻き込まれたのを助けようとしたが、そううまくいかなかった。しかしその辺りの事情が隠密たちの手により明るみに晒され、巳之吉は無実を勝ち取り岡っ引きに復帰。妹の祝言の当日でも、事件とあれば弥七を引っ張っていく。「もう、兄ちゃんも弥吉さんも嫌い!」が、頑張れ……。
2009年07月09日
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盗賊・疾風組が江戸に入る。岡っ引きの親分はそのうちの1人に気づき、大捕り物の末捕らえるが、そいつは舌をかんで自害。その疾風組の錠前作り・弥之吉が、ご赦免になり江戸に戻ってくる。どうやってか裏から手を回してものがいるようだが、弥之吉は一味に戻ることを拒否した。だが堅気になろうにも、新しい働き口は見つからない。お嬢さんの入り婿になることが決まっている手代の巳之吉帰りの兄に「二度と来ないで下さい!」と冷たい態度。前科がどう以前に、昔置いてけぼりを食らったことを怨んでいるらしい。だが、弥之吉が悪の一味に入ったのは弟の薬代のためだった。その後の展開はまあお決まり。追い詰められた弥之吉は、一度きりの約束で仕方なく一味に戻る。「お嬢さんとの祝言のことを考えていいんです。自分ばかりこんなに幸せになっていいものかと……」巳之吉も本心では迷っている、だがどうすればいい?兄のために生きるには怨みが深い。兄弟愛は燻り続けているが、お嬢さんや旦那様に対するこだわりのほうが強い。「今度やったら、兄さんは島送りじゃすまないんだぜ?」話を盗み聞いたお嬢さんは父に相談、二人はそんなことは気にしないから、と巳之吉の背を押す。確かに、親なし子の一奉公人を見込んで婿に取ろうという二人だから平均より話はわかるだろう。卯之吉は疾風組のまん前に飛び出し、弥之吉は仲間に斬られるが兄弟の絆は復活する。「これからは自分のために生きてみます」弟の祝言をこっそりと見守り、弥之吉は江戸を旅立つ。
2009年07月08日
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蔵前が5件丸焼け、米問屋も……。これは相場が大荒れだな。越前屋の主は自害の格好で見つかるが、どう見ても殺されている。一度は下がった米の値が5割り増し。しかし頭取は米の無料配布を始める。火消し同士の喧嘩も(金で)解決。やりすぎてなんだか怪しい。町火消しのや組は顔を潰すが、何故か半鐘が鳴らなかったらしい。何故鳴らなかったのか、木戸番の弥兵衛父っあんは「具合が悪くて寝込んでいた」と息子にまで嘘をつく。過去に縛られ人には言えぬが、火付けを放っておく気にもなれない爺さん、屋根の上で火付け集団と戦う。連中は逃げたかと思われたが、下に潜み彼を刺した。お前ら若いくせに、しかもその人数で闇討ちって……。そうか元盗賊の頭か。それで自分だけ逃げ出して堅気になって子分たちはほったらかしか。そりゃ怨まれるわ!そして、それを息子に知られたくないがために悪事を見逃しって、おいおい……。息子と次期嫁はいい子なんだがなあ。「1人だけ善人ぶりやがって!」全くだ。どうしよう全く同情できない。父の罪を背負って火消しをやめようとした息子には同情したが。
2009年07月07日
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短筒を使用した押し込みが続発。まるで西部警察のように銃声が響き渡る。漸く賊の尻尾を押さえた音さん。だが島帰りの実行犯たちは口封じに殺され、一通の銃だけが残る。銃の受け渡し現場を押さえた同心、だが彼も売人たちも纏めて斬り殺される。ちんけな売人・伊助だけはおりんちゃんに助けられ命拾い。川を流れているところを、女船頭・おまさに拾ってもらう。「大きななりしておっかあおっかあって(寝言を言って)情けないよな」とおまさの子供たちに言われる伊助。連発銃5丁を抱えていることもあり、さっさと出て行きたいが体がいう事を利かない。おまけに表を、「元」仲間がうろついている。伊助の両親はただの百姓だったが、無実の罪で捕らえられ磔になった。だから「やりたいことがある」と口では言っても、いざ聞かれるとどんちゃん騒ぎくらいしか思いつかない。「挙句の果てに野垂れ死にか。馬鹿だと思ったけど本当に馬鹿だね」言い負かされて出て行こうとするが、音さんに捕まりそうになって結局逆戻り。「お裁きだけが人を真っ当にするとは思えない」それが肝っ玉母さんの主張。彼女は伊助ほどの子供を失った過去があり、その上今の子供たちは全員拾いっ子だった。その話を聞いた伊助は改心するが、彼女に些少ながら礼をしたい、という思いが奴を危機に追い込む。母は強し、ったって少し強すぎやしないだろうか。「船が、船が欲しかったんだ。すまねえ、何の礼もできなくて」次々助っ人登場で何とか生還の伊助、更正への一歩を踏み出す。しかし、南町奉行が詰め腹を切らされるまであと一日しかない。伊助は自首、島送りに。「元気でね。お前さんの帰りを待ってるよ」いい話なんだが、似たような有名作品の影がちらつくのは自分だけではないはずだ。
2009年07月06日
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手癖が悪いが気立てのいいあばずれ女・およう。そんな彼女が、店が潰れ独りぼっちになってしまった伊勢屋の息子・正太と関わりあってしまう。「汚いところだけどさ、橋の下で寝るよりいいだろ?」宿無しだと聞いてつい連れ帰ってしまった彼女は、隣の寝たきりの爺さんの面倒も見てやっている。2人は路頭で薬売りを始める。元大店のお坊ちゃんが、なにその見事が行状。サクラもプロはだしだ。ある日家に帰ったら、店は乗っ取られ父はいなくなっていました。しかも誰も父の居場所を知らないという。瓦版を見た父は正太に会いに来るが、変な連中もわいて出る。命の危険を感じたとはいえ、目の前で父に逃げられた少年の衝撃は大きかった。子供を捨てて逃げ隠れしていた父、音さんに連れられて正太を助けに行くも、すっかりその信用を失っていた。おようは堅気となり、翔太は父の元に戻るも時には彼女の手伝い。なんかうまく纏まったな。
2009年07月05日
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夜中、迷子らしき幼女を見つけた音さんと玉竜姉さん。かどわかされ、その後開放されたと当人は主張するが、父親は迷子で済ませようとする。廻船問屋が3件、抜け荷の罪を押し付けられた上子供をさらわれ、二重の意味でにっちもさっちもいかなくなり蔵の中身を吐き出さされていた。子供をさらわれた仙台屋の女将、亭主は仕事で留守中。なきついた相手は、春吉という元飾り職で、今はガラの悪い飲み屋の主に収まっている。こんな大事な話をするくらいだから普通の仲じゃないが、春吉は「迷惑だ」とすげなく断るのだった。「オレも、とんだ女に惚れたもんだ」歪な、しかしありふれた三角関係。焦点となる女が、単なる流されタイプというのも古典だ。貧乏子沢山に生まれた女、末を誓った職人の子を身篭るが、大店の主に後添えにと望まれる。両親はこれを逃す手は無い、と主張するが二人は一度は逃げ出す。しかし連れ戻され、男は利き腕を潰され女は身篭ったまま嫁入りする。「所詮人の子は他人」子供ごと面倒を見る、が嫁入りの条件だったのに、仙台屋はその子を偽装誘拐の道具にした挙句「本当の父親」諸共殺そうとした。凄いな五歳児、「こっちが本当の父ちゃん」と聞いて素直に納得してる。そして親子三人の新生活がスタートした。
2009年07月04日
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江戸の噂の竹之丞、しかし焼餅焼きなのか、場をさらった玉十郎を殴りつける。成り上がりと馬鹿にしているが、人気上昇中で内心気になって仕方ないらしい。その竹之丞が殺され、現場からとてつもなく高価な髪飾りが出てくる。竹之丞は大奥でも大人気で、上覧芝居をかける予定もあったという。玉十郎の恋人は役者相手の髪結いのおとき、いきなり一緒に上方にいってくれと言われて呆気。まさか竹之丞殺しの下手人とは思いたくないが、奉行所は容赦なく彼を引っ張っていく。2人は幼馴染、旅芸人の一座から大阪の一座に引き抜かれ、そこからさらに江戸の名門一座に呼ばれたが、こんなことになるとは……。密会のお相手はなんとお年寄り様。こりゃまた大物と出来ていたものだ。とりあえずの敵は与力の神崎だが、それを締め上げたってどうにもならない。玉竜姐さんは御前の遠縁の娘と称して大奥に上がるが……少々、とうがたっているような。旗本の養女ということで、比較的高い身分からスタート。最初から腕を試されたが、武家の娘なのでなんとかOK。玉垣という名を頂く。見限られた竹之丞、ばらしてやると口走って殺された。それだけなら自業自得だが、周囲も次々不幸に見舞われている。もっと若い男がいいわ、とか吹いていた御老女様、玉竜姐さんに「玉十郎という役者がかっこいいの!」と吹き込まれ、彼を解き放つよう手配してしまう。……多分この人、自分の男好きが元でどんな騒ぎになってるか考えもしないんだろうな。玉十郎は地獄で仏、これからスポンサーがついていい仕事が出来る、と喜んでいるが問題あるぜおい。役者は春を売ることを副業としているが、これがばれれば島流しは軽い。年増ながら美しい御老女様、無論身分ある恋人もいる。遂に助六役が転がり込んでくる。此処まで浮き沈みが激しいゲストもそうはいないな。……というか、当人だけ見ていたら「実は真犯人」みたいだ。だが、おときは「売り出し中の大事な時期だから(という名目で)別れろ」とスポンサーに脅される。だからっていきなり身投げをしなくとも……。無論玉十郎は、驚いて駆けつけてきた。十分いい夢見たんだし、まだ若いんだし、2人でどさ周りからやり直したっていいじゃないか、もう。あ、本当にそうなった。2人はたまたま江戸に来ていた小さな一座に拾われ、旅を再開する。
2009年07月03日
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土佐衛門は酔っ払いの不注意で済まされようとするが、老同心柏原は傷跡に事件性を感じ取る。だが若い同心は、「余計なおせっかいは止めてくれ」。また親子ネタ?それとも他人なのか?柏原同心が殺され、隠密たちは彼の息子・彦四郎探しを御前に依頼される。柏原は御前の個人的な友人だったというが、何故5年前に息子がいなくなったのかはわからない。跡継ぎを早急に立てなければ家が潰れるのに、老妻は「我が家の恥です」とそっけない。恋人に長屋の衆を助けて!と言われた彦四郎、やくざを殴るのでなく皆の盾となって殴られることを選ぶ。それはそれで天晴れだが、血の気の多いお春ちゃんはなんだか面白くない様子。そこに、音さんを通して「父死亡」の報がやってくる。父を尊敬しているが帰らない、という彼にはどんな事情があるのか?剣の道で頭角を現した彦四郎だが、それがゆえにかえって困ったことになってしまうというよくある話。父は「八百長は断っていい」と言ってくれたが、結局は暴走振りを見かね絶縁を申し付ける。息子は何故だ、と思っていたが、月日がたつにつれ自分のやりすぎを認められるようになった。母と息子、墓前で再会。「貴方に此処に来る資格は無いはず。それとも、その資格が出来たというのですか?」資格がある、と自分で認められればいいのか。中々寛容なことで。しかし以前ぶちのめしてやった相手が筆頭与力になり、父を苛めたおした上に庶民を苦しめていることを知った彦四郎は、父の位牌に剣を取らしてくださいと頼む。筆頭与力親子を初めとした悪はまとめて成敗され、彦四郎は家に戻る。お春ちゃんは「釣り合いが取れないわ」と諦めようとしたが、彼は母を連れて迎えに来た。思わぬことに当人は一瞬凍りつくが、大丈夫だ、お姑さん見た目ほど怖い人じゃないから。父も感無量で、きつい物語はめでたく幕を閉じる。
2009年07月02日
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真面目に働いてるのに次々知人に絡まれる音さん、ふと上を見あがれば不審な男たちが屋根から屋根へ飛び移っていた。そして死体が一つに辻占いの娘が1人。だがその娘は、音さん相手に見事に渡り合った。殺された大工・二助は、さいころのぞろ目の刺青をいれた「ぞろ目」の一味。かつて江戸中を荒らしまわっていた4人組の凶賊だが、1人が捕らえられ、口封じに殺されてから全く音沙汰なしだった。隠密たちは3人目を見つけるが、一足遅く例の女に殺されてしまう。謎の女は尼寺に。玉竜姐さんは一芝居売って入り込む。例の女・おしのの父親は指折りの材木問屋だったが、商売に躓き首を釣った。……ということになっているが、直接手を下したのはぞろ目の一味。それで愛を捨て復讐をとったというが、どうもおとなしく嫁に行ったほうがよさそうだぞ。お前さんの背後の越後屋、あからさまに怪しい。そして彼女は、唆され嫁入りするはずだった木曽屋の主を襲ってしまう。幸い、愛する佐吉が飛んできて無事に済んだが……。どうも、木曽屋も全くの無関係ではなさそうだな。木曽屋は公儀ご用達の看板を得るも越後屋に大金を脅し取られ、空の中は空っぽ。そしておしのは酷い空咳を吐く。佐吉はやきもきするも、誰も事情を教えてくれない。木曽屋は遂に音を上げて看板を返す気になるが、無論ただですむわけはない。「佐吉、おそのさんに伝えてくれ。連判状は越後屋が持っていると……」息も絶え絶えの遺言?はたまたま様子を見に来た当のおそのの耳にも入った。大恩ある育ての父の敵討なんだが……。助かるか助からないが、微妙な線だな、3人も殺したとなると。つか七変化してなくね?というか七変化って、もっと華やかで賑々しい展開を期待したんだけど。おしの・佐吉は3年間の江戸所払いにかこつけて湯治に。しかし父が亡くなった(らしい)なのに、店も何も捨てて江戸を出ていいんだろうか。3年もたってから木曽屋を立て直すのか……。
2009年07月01日
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伝馬町の牢に火矢が打ち込まれ、囚人たちは一夜の自由を得る。だがそのうち1人・幸吉は斬り殺され、川に投げ込まれるのだった。一体なんに関わりあっていたのか……。女房・おまちはお灸の後が無い、偽物だと主張するが、奉行所では埒が明かず御前の元に話が回ってくる。「あれは最初から間違い」と主張するおまちさんに接触するおりんちゃん。亭主は人殺しの罪で捕らえられたのだが、彼女はそこからおかしいという。腰元を半裸にして馬鹿騒ぎ、挙句辰巳の芸者を大勢呼びつけた殿様は例の死体と瓜二つ。これは、と確信した玉竜姐さんは殿様と2人きりになろうとするが、藩士たちに阻止される。幸吉は、単なる「病気の殿様の影武者のバイト」だと思って……いるわけじゃないが、女房と病気の父親が人質に取られているので逃げるに逃げられない。息子は人殺しの罪で捕らえられた上死亡、嫁は身売り直前、病の父は首を括ろうとして音さんに止められる。いや、大丈夫だよ!大江戸捜査網では、全くのとばっちりキャラが殺されることは少ない。やることが大げさなくせに稚拙。しかもこちらの動きが読まれている節がある。で、出てきたのは縁談を断られた私怨だった。そりゃ殺された殿様も大人気ないと思うが、だからといって藩取り潰しを画策すんなよ……。「権謀必策……」「喧しいわ!」だって私怨だし。無関係の人間を巻き添えにした、以前に職権乱用だ。
2009年06月30日
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江戸市中を騒がす辻斬り、凄い腕だが狙うのは通りすがりの町人、金は一度も取っていない。そして白装束……これは身分があるパターンだな。悲鳴を聞いた音さんは現場に飛んでいき、辻斬りに遭遇する。しかし手がかりは、刀を拭くのに使った懐紙のみ。この懐紙は絵師が使うもの、とわかり高名だが子供好きで気さくな夢幻絵師の名前が挙がる。気に入った女の美人画しか描かないという夢幻、そのモデルには皆同じ位置にほくろがあった。そして玉竜姐さんは、つけぼくろをして墓参りの奴に近づく。夢幻の恋人・越前屋のおまきは、出入りの藩の若君に見初められた。折り悪く父が病に倒れ、店を守るため2人は泣く泣く別れる羽目に。それが3年前、泣きほくろがあるのが、そのお嬢さんだった。夢幻が犯人……という単純な話ではなさそうだ。では何がどうなっている?夢幻は辻斬りとして捕らえられたが、奥方様は彼を信じている。実は夢幻は若殿の武芸指南役だったが、厳しいからと嫌われ、結局命を狙われて脱藩する羽目になった。殿は病弱、若殿はそんなの、江戸家老は若殿のいいなり……酷い有様だ。しかしあの馬鹿殿の師匠筋なら、代わりに辻斬りと名乗って出るのもわからないでもない。ある意味自分の責任だ。音さんは「泣きほくろのため」と考えていたが、武士がそれでどうする。夢幻は引き回しの最中を隠密たちに奪還され、辻斬りの真相を知った奥方様は恋人の下に。そして辻斬り一味は闇に葬られ、藩はまだ赤子の若君が継ぐのだった。「私は菊千代を、誰にも負けない藩主に育てます」切れた縁はもう戻らない。……そもそも、世間一般的には夢幻が下手人のままだろうし。2人は潔く別れ、夢幻は上方に発つ。
2009年06月29日
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江戸市民はこの5年の間、「鬼火」と呼ばれる凶賊に怯えきっていた……そんな大物がどうして5年も野放しにされていたんだ。待っとくいかないが、「せいべえ」という男が一味にいるらしいとわかり、探索が厳しくなる。音さん、廻船問屋銭屋の主・「せいべえ」に「私を殺して欲しい」と頼まれる。正体がばれてなくてもこれか!なんという巻き込まれ体質。江戸中の「せいべえ」が洗いざらい調べられているが、その「せいべえ」を含め怪しい奴はいない。家付き娘の女房ともうまくいってるし、小さい娘もいるし……。ただ、最近命講(生命保険)に入ったらしい。よくあるのは双子の兄弟の身代わりネタだが、さあどうなるやら。一見立派な銭屋だが、実は船が沈んで一万両の借金があった。しかし一万両の生命保険って凄いな。払ったほうが潰れるんじゃないか?これで「殺してくれ」の理由がわかった、と音さんは「せいべえ」さんに承諾を伝える。だが、100%「おにび」の「せいべえ」とかかわりがないと信じたわけではない。玉竜姐さんは口が滑ったふりをして女将さんに船が沈んだ話を伝えるが、女将さんは「うちの蔵には二万両ありますから」と動じなかった。本当に金があるのか、それとも帳簿を見たことがないのか?銭屋さんが「鬼火」の「せいべえ」だと、妻子がかなり気の毒なことになるな……。蔵の中のお金は、先代が「手をつけるな」と言い残した大事なお金。女将さんは「それを使っていいのよ」、と夫に切り出すが、……先代が亡くなられてからずっと蔵が閉じっぱなしって、滅茶苦茶不安なんですが……。案の定、おりんちゃんが忍び込んだ蔵の中には、石くれ入りの千両箱しかなかった。む、虫も殺さぬ顔をして……!「せいべえ」こと誠之助を含めた「鬼火」一味は久米藩の侍。貧乏藩だったが、五万両の江戸城の改築工事を見事にこなし、藩主は要職に就こうとしている。まさかそれが、盗み及び使い込みの金だとは、誰も気づいていなかった。気づけよ!五万両なんてそうそう用意できるか!そして、音さんが「殺してくれ」と見込まれた事情がわかり事件は真実に転がり込んでいく。「最初に言ったはずだぜ。約束どおり、お前さんの命を貰いに来た」久々に面白かった、が酷い話だ……。音さんがああいう性格で助かった。下手にぐじぐじ同情されたら余計やりきれない。
2009年06月26日
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爆発音を聞いて駆けつけようとした音さん、顔見知りのきく乃姐さんと出会う。音さんの顔が分からないほど酔っていたとはいえ、彼女だけが大音に興味を示さなかった。事件は幕閣を狙うクーデター、隠密たちに出動命令が下る。敵の手口はまだわからないが、実行犯は恐らく忍者狩にあった風魔忍者の残党。きく乃姐さんもその一員だった。父の遺産?のため一族から重宝されている姐さん、「よく知っている」大工の弥助を巻き込むのだけは辛い。私が老中を倒しますから、とお頭に主張するも弥助の息子を人質に取られる。二人は元夫婦。弥吉は昔はこんな女じゃなかったのに……と思っているが、彼女はひたすら悪女を演じる。きく乃=お菊は死ぬ気で抜け忍となったが、もういいだろうと(あまーく)考えて江戸に帰ってきて一族に連れ戻されてしまう。亭主と子供は捨てるしかなかった。そして親子三人名乗りを挙げるときが来るが、それは……。
2009年06月25日
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大店のお嬢さんが入浴中、毒針で殺される事件が続発する。湯の中には何故か椿の花、そして流れる三味の音色。……何この裸祭り。浮かび上がってきたのは、盲目の鳥追いの娘・おたか。だが、近所が「三味線を聴いた」といっているのに、当の親たちはそれを何故か否定する。なにか曰くがあるんだろうが、親じゃなくて娘を狙うとは酷い話だ。次はうちだと思った坂田屋、自分の娘を座敷牢に閉じ込める。それだけならいいのだが、坂田屋は浪人を集め、江戸中の若い鳥追いを片端から殺すよう指示。しかし真犯人は鳥追いではなく、連中が頼りにしている岡田与力の手のものだった。事件の根は、18年前「椿村」で起こった事件に起因する。「私を救える人なんて……私は、一度死んでるんです」家族の敵討のため、自白を誘い込むためとして事件に関わったおたかだが、実際はていのいいスケープゴートに過ぎなかった。事件は解決、加害者は全て鬼籍に入りおたかは故郷に帰る。彼女の目も、家族も財産も、何一つ元通りにはならない。それでも満足だろう、音さんとも出会えたし。しかし江見さんって年中出てくるな。たまには善玉も見てみたい。
2009年06月24日
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大店の旦那風の男と出会い茶屋に入ったという女が殺される。音さんは、茶屋からやくざ風の男たちが逃げていくのを目撃しているのだが……。殺された女は半月ほど前から姿を消していた。同じ頃、若い女が何人も同じように消えている。金欠の金太も加え、とりあえず容疑者のあぶり出しが始まった。「余吉兄ィ」を尋ねていった音さん、彼の許婚だという田舎娘・おしのと出会う。天真爛漫なおしのは「一本気で真面目でいい人」な余吉を心から信じている。……が、音さんを殺しに行って彼女に声をかけられた余吉は、思わず逃げてしまうのだった。おしのは余吉を探すべく、飲み屋で働いて自活。「子供の頃かくれんぼをしていて、でも余吉さんに早く見つけて欲しくて自分から出て行ったの今度は余吉さんが出てきてくれるかも」音さんはそう楽観できない。だが、余吉は結局おしのにみつかってしまう。組織内で、次第に立場が弱くなっていく余吉。この際思い出なんてぶち壊してさらに落ちようとするが、幸か不幸かできないのだった。そこらの女をさらってきてセリにかけて、何十両にもなるもんかね。普通のルートでも入手できるのに。まあ、比較的安いことは認めるが。
2009年06月23日
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小唄の稽古の玉竜姐さん。だが、師匠は義賊・夜桜小僧だった。ご機嫌の姐さんは駕籠屋に置き去りにされた酔いどれ音さんを見つけるが、二人で飲みなおそうか、とか平和な晩にはならなかった。夜桜大明神に金を貰った貧乏人たちは喝采を叫ぶが、夜桜小僧は人を殺めていた。夜桜小僧は、何故か廻船問屋ばかり狙っている。残る的は二件、というわけで隠密たちはその正体にたどり着くことが出来た。辻占の行商をしている幼い姉弟、子供たちに金を奪われて往生したところでお師匠さんに声をかけられる。「おばちゃん」がお金をくれたおかげで二人は親方のところに帰れる、でもおばちゃんの表情は晴れない。そして一両出して二人の休暇を買う彼女の過去とはどんなものなのか。何両か出したら二人を買い取れる気がするんだが。何時捕まってもおかしくないから身分だから駄目?小判を下さい、と夜桜大明神に祈っていた金太、謎の声に「廻船問屋・渡海屋のリーク記事を書け」と指示される。素人を巻き込むのは感心しないな……でも隠密もしょっちゅうそんなことやってるんだよね。おばちゃんおばちゃん言っていて親方に追い出された姉弟、タイミングよく立ち寄った師匠に引き取られる。二人は、一年前抜け荷の疑いで取り潰しになった廻船問屋・遠州屋の子供たちだった。父は島送り、母は五年前に死亡。そして遠州屋の当時の手代が、今は渡海屋の番頭になっている。盗賊の娘が芸者になり、玉の輿に乗った。遠州屋は過去を聞いても嫁に貰ってくれたが、ある日盗人仲間に見つかってしまう。そして遂に「死んだ」ことにしなくてはならなくなるのだが、彼女が江戸を離れている間に、夫と子供にはとんでもない災難が降りかかっていた。半月後、無罪放免となった遠州屋は江戸に戻ってくる。それを迎える子供たち。だが母は、罪を背負い江戸を離れる。そうか、盗みばかりでなく人殺しの罪もあったか。忘れてた。気の毒だが、それはどうにもならないな……。
2009年06月22日
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19歳の、おみつという名前の女が立て続けに殺される。まだ殺されるかもしれない、というわけで隠密たちがみつけたのは、頼りにならない駕籠かきの恋人を持ち、孤児の世話をしているおみつだった。おみつも母と死に別れた孤児だったが、彼女の素性を知る和尚は殺されてしまう。博打から帰った駕籠かき、「くそ坊主」が死んだと聞いて号泣。いきなり和尚が駕籠から転げ落ちた、変な侍たちが追ってきた、相棒が変な玉を持っていた、以下諸々おかしなことがあったのにけろりとしていたのを後悔する。だがおみつちゃんの持ち主だった「玉」を偶然入手したやくざは皆殺しにされ、しかし肝心の玉は何処に行ったかわからない。おまけに檀家たちは、寺から孤児たちを追い出せという。おみつちゃんは、某藩の藩主の隠し子だった。双子の兄弟が落馬して死亡、彼女に出番が回ってくる。証の「宝玉」を持って出ることが出来れば……だが、藩に捨てられた母が苦労するのを見てきた彼女には、そんな気にはなれない。「もし私が、本当にお姫様だったら」お金の苦労なんてしなくてすむのかしらね、だろうか。どちらにしろ玉がなければ身元が証明できない、というわけで男は江戸中を駆け回って玉を取り返し、彼女は金と引き換えに藩に戻ることを了承する。瞼の父に愛情を感じられないなら、それは身売りと変わらないな。そして、彼女を次期藩主に迎えたくない連中が寺に雪崩れ込んでくる。おみつちゃんは子供たちのため、涙を飲んでお姫様に。大人も子供も皆頑張れよ……彼女にはそれしかなかったんだ。でも子供たちは姫を追っていき、結局みつ姫は金を返し元の暮らしに。藩は松平公の手配、というかごりおしで養子縁組コースに進んだらしい。痛みわけか……娘に会えずじまいの病の殿は少し気の毒だが、不人情の結果なので仕方ない。
2009年06月20日
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お座敷でどんちゃん騒ぎの音さん、飲みすぎで気分が悪くなったと称して中座。目的は、「薬」の入手。売人をおびき寄せるまではうまくいったのだが、南町の橋本同心が斬り殺し川に叩き込む。そして旦那には、もう一つ気にかかることがあった。殺された文三の墓を参る女、旦那は「綾乃殿」と呼びかけるが、女は柳橋の「小染」と名乗る。旦那は文三の正体に心当たりがあったが、その当人なら同心風情に斬られるわけがない。橋本が斬った、と証言した屋台の親父は、明らかに賄賂を貰っていた。文三=香月は師匠の死により、道場主の地位と師匠の娘を賭けた勝負をすることに。師匠の娘・綾乃の本心を知る旦那はわざと香月に勝利を譲った。しかし、うまく一緒になれたはずの二人が、どうして売人だの芸者だのになっているのか?文三は多分生きている、だがその場合、旦那が自分で殺さなくてはならなくなるかもしれない。小染は文三を愛していたが、男の本心が自分そっくりの亡き妻・綾乃にあると知って大ショック。それでも文三の愛を信じ、子供を産むと宣言する。つまらない矜持から妻を死に追いやった香月、侍を捨て、自分の夢を叶えるため他人を犠牲にする生き方を選ぶ。旦那はなんとか説得しようとするが失敗、遂に刀を抜く。確かにここまで腐りきった奴はあまりいないわ。何故この男に、わりと普通な小染姐さんが嵌ったのか……亡き妻に対する愛を自分に対するものだと思い違いをしてしまったのか?なんかなあ……悪い奴だけどいいところもある、とか悪党が見た夢、とか定番なんだけど、「現実に挫折した男が夢の船に乗るため阿片を売る」ってどうも納得いかない。
2009年06月19日
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五年ぶりの大仕事。一仕事で皆五年食えるのか……どれだけ大物なんだよ。だが、中には五年前にもう足を洗ったつもりの奴もいた。どうせその佐七は錠前破りの命、指をなくしていてもう使い物にならない。佐七は口封じに殺され、少し呆然とした家族が残される。佐七の義妹、お初は大店の若旦那といい仲だが、どうも向こうの親がいい顔をしていない。若旦那はなんとか祝言をあげようと頑張っているが……。中々捜査がはかどらず、隠密たちは「むささび一味」に化けてあちこちで荒稼ぎ。御前の知人に頼んで回っていると思われる。お初の祝言のため、父は御前に親代わりを頼み込む。特に断る理由もないし、ぶっちゃけ時々やってるので御前は快く承諾。だが、いきなり親子の縁を切るといわれて若い二人は仰天。昔気質の親父は、娘に絶縁を宣言する。……そうか、破滅覚悟なのか……。下の娘はいい縁談が決まったが、上の娘は亭主を失い赤ん坊を抱えて泣きの涙、婿の不幸は自分の責任だと思った父は命がけで婿の敵討をしようとしていた。
2009年06月18日
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身投げしようとした女を助けた音さん。彼女について、別れ話を切り出した佐吉の長屋に行ってみれば、肝心の男は既に殺されていた。そして二人の逃避行が始まる。彼女は廻船問屋出雲屋の一人娘・おしの。無論こんなことになったら、もう戻れない。父は奉行所より先に彼女を見つけようとするが、さて事件にかかわりがあるのかないのか。音さんの手配書を見て「兄貴だ!」と気がついた金太、逃亡を手助けしたとして捕らえられる。御前が手を回してくれたけど、いきなり石抱きは酷いな。おしのと佐吉は乳兄弟だった。やくざな暮らしをしていた佐吉は経師屋として真面目に働くから、一緒になろうと提案するが、出雲屋は反対した挙句娘を船出奉行の側室にしようとする。確かに話が入り組んでいる。つかこれ、佐吉が悪者って可能性もあるよな……。「実は兄弟でした」設定かと思った。外れた。しかしこの設定あまりに悲惨すぎるだろう……。でも最後は、親子が抱き合ってハッピーエンド。「よかれと思ってしたことなのに……」だったらこれから頑張れ。まだまだ時間はあるさ。
2009年06月15日
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大店の主が不審な死を遂げる事件が続発。奉行所の調べでは、どれも事故を装った殺し。しかし全員業種も、殺された手口も違う。共通点としては、このところ理由のわからない外出が増えたこと。三人はともに、辰巳の芸者・静香に岡惚れ。既に独り立ちしている彼女は男嫌いで、浮いた噂は全くない。しかし彼女に無関係とはとても思えないので、一芝居売って音さんが売り込んでみる。「男を殺す女ってご存知ですか」子供の頃からそうなんですよ、とは穏やかじゃない。静香姐さんは音さんを憎からず思い始めるが、だからこそ遠ざけようとする。しかし彼女の周りをうろつく、おかしな男がいた。なんだろう、ストーカー?根来忍者は表向き全滅。主だったものは切腹させられたが、生き残ったものが何名かいるという。おかしなストーカーはその頭だったが、根来忍者再興と静香はどう関わってくる?そういや「気がついたら置屋にいた」と言っていたか。静香は根来の頭の孫娘で、その肩の刺青には軍資金の符丁が掘ってあった。しかし音さんは、彼女を囮に使うことに忸怩たるものを感じる。人としては正しいが、しかし仏心を出してどうなるもんでもない……。「行きません」己の出生を知った静香は根来の姫として生きることを拒む。だが、裏には根来忍者よりもっとタチが悪い連中が潜んでいた。十万両なんてありか?詐欺じゃないのか?と思ったが、椿屋敷にはちゃんと砂金が埋めてあった。幾ら分だかは知らないが。十万両がふってわいたら経済が混乱する。静香は危ないところを助かるが、こんな砂のために自分の人生があったのかと思うとやりきれないな。
2009年06月14日
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酒場で大暴れの丑松、音さんに叩き出される。二年前酒の上の喧嘩で人をあやめ、島送りになった……にしては随分早く戻ってきたもんだ。BGMのコミカルさからして、根っからの悪ではなさそうだが。半年前、行方知れずになった職人・留蔵が殺される。同じ頃、職人が何人も消えたらしい。現場から逃げ出した丑松、後から自首して出るが、音さんはその直前に逃げた佐吉に疑いをかける。佐吉の妹のお春は岡場所にいた。兄弟と丑松は幼馴染で仲良しだった。懐かしげに思い出を語るお春は、丑松が捕まったことも、その真犯人が兄であることも知らない。友情とか捨てた、と語る佐吉をどうやって落とす?佐吉は2年前、なりふり構わず丑松の助命嘆願をしてくれた。妹を身請けするため駆け回っていた。あの二人のためなら命なんていらない、という丑松に「お春ちゃんはお前を案じていたよ」なんていうのは逆効果じゃないだろうか。音さんは奉行に働きかけ、丑松を解放しにしてしまう。……できるのか?そんなこと。一度は魂を売った佐吉、奴を毒殺してこいと言われて流石に動揺する。そして丑松の誠意に遂に改心するのだが、結局口封じに殺される。丑松は佐吉の墓に「必ず金を貯めてお春ちゃんを身請けするからな」と誓うが、彼女は「贋金作りを潰した恩賞」として彼に渡される。勢いでプロポーズ、これで万一断られてたら兄貴が墓の中でひっくり返ってた。
2009年06月13日
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桔梗屋で歓談中の音さんたちの足元に逃げ込んだ、雨合羽の男。なれている一行は庇ってやったが、男は追っ手がいなくなるとすぐ消え、閉門中の医者の門前で斬り殺される。その蘭学医・北原は、5年前主が死んで店が潰れた越前屋の長男だった。旦那は仙台藩士と称して弟子入りしようとするが、閉門中だぞ?そりゃ誰だって断る。廻船問屋・北海屋のお嬢さんは気さくな性格、品物を卸せと押しかけてきたおりんちゃんに便宜を図ってくれる。彼女は潰れた越前屋の次男安吉といい仲だが、無論父は許さない。兄は父の死?の真相解明に拘っていたが、細々と小さな店を出す弟は、過ぎたことは忘れて第二の人生を歩もうとしている。でも、「父は生きているかもしれない」んだぞ?それでもいいのか?父は娘を妾奉公に出そうとするが、若くて恋人もいる娘は当然断る。いや、これといった相手がいなくても、仕事の犠牲になってくれといわれればそりゃ反発するだろう。安吉の父はそれでもなんとか戻ってくるが、入れ替わりに父を亡くした恋人は巡礼に旅立つ。あんな父でも愛していたんだな……そりゃそうか。
2009年06月12日
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いきなり音さんたちが晴れ着で挨拶してくれるから、「メタか?珍しいな」と思ったら御前に挨拶していたのだった。事件もなく晴れやかな正月、皆晴れ着で和やかに過ごしている。音さんとだんなは獅子舞行列に駆り出されるのだが、行った先の信濃屋には首吊り死体があった。暮れに千両の借金を返したのに、何故か借用書がもう一度相手の手に渡っていた、それが原因らしい。音さんは、三年前にも同じトリックの事件があったことを思い出す。「そんな大仕事するのは源蔵兄ぃだよ!」すりを脅して千両をすりとった容疑者を割り出したおりんちゃん、今度は娘姿でコナをかける。うまく盛りかける予定だったのに、敵の方が手が早かった。「かなりな組織が動いているな」三年前に潰れた但馬屋は、一人娘のおきょうだけが生き残ったが、今は番頭に引き取られ一緒に暮らしている。武器は若くて綺麗なこと。仇を探すため、すりの世界に入るが、幾らなんでもリスクが大きすぎじゃないか……?おきょうお嬢さんがワルの仲間に入るため、道化役を押し付けられた若い目明し、「ワルぶってるやつに悪い奴はいない」ちょっぴりファザコンの彼にシンパシーを感じるおきょうだが、そっちにルート変更は出来るのか?とにかく彼女には敵討ちは出来ない、そんな腕も綿密さもない。但馬屋主従は一年の所払いとなるが、「定吉親分、なんだかしらないけど、話がまとまったみたいだな」。そうだな、当人たち以外にとっては結構唐突だったな。でもおめでとさん。
2009年06月11日
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ごろつきを必要以上にぶちのめす鬼のような岡っ引き・まむしの辰三。辻斬り?の現場を押さえるのだが、反撃を受け危ないところを音さんに助けられる。彼は辻斬りに斬られた男のほうをつけていたのだが、結局男は何者だったのか?現場に残っていた印籠からあっという間に下手人があがるが、それは親分の知人の新之助だった。親分の娘のおせんは瓦版売り、あれは冤罪だといいたて金太と張り合う。どうも、元々親子仲があまりうまくいってなかったらしい。証拠の印籠は、別の印籠にすりかえられていた。辰三はそれに気づくが……。辰三の女房は阿片中毒となり出奔し、最後には自死。父は売人を捕まえるが、阿片窟にたどり着くことは出来なかった。そして娘は、最後まで粘らない父が許せなかった。確かに人がかわった父と折り合うのは辛かろうが、どうも娘のほうに情がないように思えるな。辰三は落ちて落ちて、等々真相に辿りつく。……名乗ってなくね?辰三の長台詞で尺がなくなったんだろうか。と思ったら、最後に名乗った。新之助は無事釈放され、女房の仇をとった辰三は十手返上を決める。だが、娘は誤解を解き家に戻ってきた。
2009年06月10日
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恋人の芸者・小菊に、「今すぐお店を止めて」と言われた板前・宗吉。丸庄の旦那が殺され、それを看取った音さんは「除夜の鐘を合図に……」という遺言?を聞く。丸庄が身請けするはずだった小菊は、恋人の宗吉とともに出奔。奉行所は二人を容疑者として指名手配。大晦日までに後四日、それまでに事件を明らかにしなくてはならない。勝浦の宗吉の実家を訪ねた旦那、だが二人は来ておらず、母はこっそり見張られていた。父を亡くし、惨めな子供時代を送った男は江戸で板前の修業をし、幼馴染の女は芸者となった。しかし女に身請け話が持ち上がり、逃げようとした二人は襲われ、とにかく逃げたが、その時投げつけた包丁が恋敵殺しに使用された。男はこれを機に地元に戻り、予定通り店を出そうとするが、女は濡れ衣の件を隠したまま「もっと遠くに逃げましょう」と提案。幸い、「玉竜姐さんの知り合い」が二人をとっ捕まえる。だが小菊は、「除夜の鐘がなったら」何が起きるか知っている様子なのに話そうとしない。「こうなりゃわざと宗吉をさらわせて、小菊を切羽詰らせよう」何時もながら音さんの提案は素晴らしいな。黒幕が奉行か、そりゃ名乗り出る気にゃなれないわ。しかし二人の疑いは晴れ、故郷に錦を飾るべく帰っていく。ばりばりの江戸前の味に、垢抜けて綺麗な女房だもんな、さぞ流行る事だろう。
2009年06月09日
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廻船問屋近江屋に、盗品(拝領刀)を隠し持っているとの疑いがかけられる。主は身に覚えがない、と奉行その他を蔵に案内するが、拝領刀は堂々わかりやすいところに入っており、店は閉門、主は「罠だ!」と叫びつつ磔に。残された内儀は、御前の元に駆け込んだ。疑われるのは頭取の座を争う老舗越前屋と、大阪からやってきた新興の天満屋。さあどちらだ?三人兄弟のお笑い芸人、三つ子が余程珍しいのか天満屋の座敷に呼ばれる。一方の越前屋は近江屋を陥れたといわれしょんぼり、でも姐さんと差し向かいとはそれなりにいいご身分だ。天満屋は夜遊びの帰りに「父の仇!」と叫ぶ若侍に襲われるが、太鼓持ちの夢八が組み付いて阻止する。襲われた時ノーマークだったってことは、隠密たちは越前屋のほうに重点を置いていたのかもしれないが、これを機に天満屋にそれが移る。そうか、今日のメインは芸人じゃなくて太鼓持ちなのか。先日の若侍、西脇 新之助は詰め腹を斬らされた同心の息子。今は子供に読み書きややっとうを教えて暮らしている。おりんちゃんは彼を見張っていたが、目の前で拉致されてしまう。「おい夢八、天満屋が負けたぜ」皆調子のいいこと言っといてそんなものか。ちょっと悪い噂があっても江戸者のほうがいいか。新之助をとっちめても何も出てこない(そりゃ味方なんていないと思ってるし)、天満屋は今度は夢八のほうを捕まえようとするが、そっちの方が一枚上手。自分に懐いている天満屋の娘、お幸を連れ出して新之助と引き換えにしようとする。夢八は貧しい子供時代、金を盗んでやくざに袋叩きにされそうになったところを先代西脇に助けられ、人生の階を作って貰ったという義理があった。「あの人の恩を一生忘れたらいかん。おっかさんは死ぬまで言ってました」だからと言って子供を巻き添えにしていいはずがない。音さんは手助けをするかわりに子供を返せと提案する。敵は同じ手で越前屋を嵌めようとするが、読まれて失敗。だが、なにもかもうまくいったわけではなかった。ただの町人の夢八が敵討の刃を振るうことが許されたのは、新之助の代理だからだろうか。そして彼は、父(と身代)を亡くしたお幸を養女として引き取り、上方に帰っていく。
2009年06月08日
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三味線を取りに三味線屋にいった音さん、やくざの脅しを目撃するが、主はそれを突っぱねる。音さんはいざとなったら叩き出すつもりで残っていたが、結局暴力沙汰にはならなかった。やくざは浪人の「先生」を連れていたが、彼は「強請りの手伝いをする約束はしていない」と金を突っ返してしまう。でもお金ない……というのを見ていた音さん、彼に一杯奢ってやる。災難から店を畳んだ西国屋と大和屋。店と倉庫を預かる札差の出雲屋にあたりをつけた隠密たちは、二つの倉庫に挟まれた上田屋が次に狙われると考え、それは的中する。先生こと「旦那様」は、夜鳴き蕎麦の屋台をやっている元仲間・源平と、妻子を探していたが二人は上田屋の後妻と養子になっていた。「お二人とも幸せになっています」と聞いた先生は他人のふりをして息子に接触、本当に幸せらしいので手を引こうとする。が、上田屋は二千両を奪われ窮地に陥る。女房のお琴は金策に走り回るが、「女郎なんて女房にするから運がさがるんだ」と言われてしまう。本気なら差別だし、単に貸したくないだけなら人のせいにするな。落ち込んだ彼女は、息子を唆して心中しようとする。元亭主の先生は、出雲屋の用心棒に。お家騒動に巻き込まれた彼は妻を寝取られた、という理由をでっち上げて家老を斬った。それで妻子は実家にもいられなくなったのか……。そういうのはせめて当人に因果を含んでからやってほしい。償いのため、上田屋が潰れるのを阻止したいが、こんな単純な正義感に何が出来ると……?事件は無事解決、上田屋一家に日常が戻る。先生は息子を通して元妻に家宝の笛を返そうとするが、諦めた。うん、そのほうがいいよ……。「お父様とお母様を、大切にするんだぞ」自分侍じゃないから彼を「真の侍」と持ち上げる気にはなれないが、「とにかく一切影すらみせない、それがいい」と判断したことは評価する。
2009年06月07日
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「天誅」騒動。江戸でも指折りの両替商が、外出中に襲われ「天誅」と書かれた紙が残される。用心棒を連れて出かけても、そいつらも纏めて殺される始末。子供の野菜売り、よしぼうとぶつかったおりんちゃん、大人の男ならとっちめてやるところだが子供なので賠償してやり、飯を奢ってやる。そのおかげで「朝100文借りて、夕方101文にして返す」更金の情報を入手するのだが、よしぼうの父は「天誅」騒動の容疑者。「父上は卑怯だ。何故少しでも、借金を返そうとなさらないんだ」こっそりバイトして日銭を稼ぐ息子からすれば、全く働かず女房を借金取りの盾にする父は理解の範疇外だった。でも、よしぼうが頼りにする更科屋と、母が苦しめられている高利の座等の根っこは一緒だった……。ああ、そうか、一日1%ってことは十日で一割、いわゆるトイチか。よしぼうの父は、自分を蹴落とした敵を倒すためなら命もいらないと思っていた。音さんは「あんた一人の身の上じゃないだろう」と窘めるが、「手を借りるつもりはない」とばっさり。こりゃもう仕方ない、隠密たちは派手に動き罠を仕掛ける。……一歩間違えば旦那は死んでたけどな。10年前の事件の真相が(御前をを通して)殿様に伝わり、よしぼうの父は藩に帰参できることに。息子は喜んでくれてるか?なんか複雑そうな顔してるが。隠密が動いたおかげで元鞘だが、父だけなら間違いなく一家心中だったぞおい。
2009年06月06日
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元いかさま師のおかしら霞の市兵衛、今は堅気の淀屋。元部下を呼び出しそのやりくちを諫めるが、滅多刺しにされる。大工の熊五郎と八五郎、金をなくして川に身投げしようとした男を救う。だが、それは「身投げの三次」と呼ばれるいかさましだった。このおひとよしの熊が、死者も出すいかさま事件に絡んでしまうのか。と思ったら、淀屋の甥っこだった。五千両の遺産が転がり込んできた、ときいて周囲は喜ぶが当人は目を回す。「五千両なんて驚きね……」どれだけ大物だったんだおかしら。おようという若い女、淀屋の指示と称して転がり込んでくる。「どうせ金目当て」「叩きだせ」と言われた熊、お前らだって同じだろと友達も纏めて叩き出す。早くも人間不信になりつつあったが、雨の中、表に立っていたおようを見かねて中に入れる。隠密たちにも「人は顔じゃわからない」と呼ばれる彼女だが、一体何者なのか?とりあえずマッサージはえらく上手いぞ?……いきなり寝技に持ち込まないあたり賢い。翌朝になったら、今度は自称姉が沸いて出ました。五歳の時に別れたきり、って五歳なら覚えてるよ十分!ああ、簡単に信じてる……。おようはあっさりと嘘を見破るが、「あんただね、霞の市兵衛が拾ったって娘は」と切り返される。「ほっといたら熊五郎は殺されるかもしれないぜ」音さんに脅されたおようは、義父が殺される現場を目撃していた。訴えでなかったのは、そうすると淀屋の正体もばれてしまうから。相続権を捨てた熊、おようとの縁もぶった斬るが、敵は彼女をさらって五千両を要求してくる。濡れ手に粟は叶わなかったが(お上に没収)、もう一方の叔父さんの遺産はちゃんと手元に残った。いや、普通に羨ましい話である。
2009年06月05日
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巧妙な贋金が横行、疑われた人が逆ギレする騒ぎはあちらこちら。疑ったほうは「念のため」だったろうけど、そりゃ面白くないわな。事件を追っていた音さんは、目明しらしき男が追われているのを目撃、だがその男・辰三は一人で逃げた挙句死んでしまう。そして彼の娘の苦難が始まった。食い詰めて江戸に出てきた百姓留吉、行き倒れかけてお供えの饅頭を食べていて、死に掛けた辰三に「娘のおみねと奉行所に直訴してくれ」と言われる。「この着物を着ればお奉行様にわかっていただける」って他人にはなんのことやらわかりませんから。そして二人は事情もわからないまま、贋金事件に巻き込まれる。世間に糾弾される娘を救うため、命がけの囮に志願した留吉にも、父が無実の罪で処刑された過去があった。留吉の働きにより贋金一味は一網打尽。彼は就職口を世話する、という話を蹴って故郷に戻ることを決めるが、「江戸にいたって仕方ない」というおみねちゃんに縋りつかれる。いやあ男冥利に尽きるね!幸せになれよ!
2009年06月04日
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未熟な相棒の誘いに乗り、古巣を襲おうとした18は大苦戦……つーかボロ負け。しかも中には子供が4人。17が助けに入るも、三郎が「一時撤退しよう!」という始末。まあ皆無事でよかった。矢崎も反省しているし。でも、「さあおやつにしよう」余裕だな、17.でも、ピンじゃ勝てなかった敵ロボットは、今度はレッドマフラー隊の基地を襲う。グラビトンが使えない17は、出撃を拒否する。そして基地は破壊された。幸い人員は無事な模様。グラビドンを使うのは難しい、18は暫く戦闘不可能。だが、18はダメージをおして出撃する。17だと、勝てないとわかっている戦いには出そうないけどな。やっぱり性格が違うのか。18は兄を裏切り、17を攻撃。人間たちは固唾を呑んで成り行きを見つめるが、18には18の考えがあった。ダイナマイトで子供たちを生き埋めにしようとしたピンクジャガーとブルータイガー、岩鉄に「イラネ」と投げつけられ直撃。鈍いって、愛かも。嫌なご縁ですな。「18!僕の18!」矢崎の声が、ただ虚しく響き、18の短い物語は幕を閉じる。
2009年06月03日
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さらわれた娘の身代金を持っていく父親、だが2千両なんて無理。1.5千両とともに親子は闇に葬られる。ひでえ……見る限り娘思いのいい父親じゃないか……。しかしどしゃぶりにより、二人の遺体は表に出てくるのだった。一転、子沢山の貧乏長屋。亭主は酒びたりのろくでなし、当たり構わぬ大喧嘩は失笑されこそすれ誰も相手にしない。だが、息子の一人、三太が戻ってこなくなる。彼はかくれんぼで泉屋の息子と着物を換え、間違えてさらわれたのだが、金を惜しんだ泉屋は口を噤むのだった。当人と妻は気が咎めている。坊ちゃんから真相を聞いた夫婦は泉屋に金を出してくれ、と頼み込むがきっぱり断られる。親たちはやけになるが、兄弟たちは「三太を取り返すため、蜆取りで稼いでくる」そうか、夫婦再生じゃなくて家族再生の物語なのか。2千両なんて貸す貸さない以前に持ってる人間自体そんなにいないよ!瓦版で金を出さざるを得なくなる、ももうやったし、坊ちゃんが頑張るもやった。さあ今回はどうやって金を捻り出す?父は死ぬ覚悟だぞ?事件解決後、飲んだくれは酒を断っておでんの屋台の手伝いを始める……が味づけ失敗。今後がちょっと不安だ。
2009年06月03日
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江戸一番の韋駄天飛脚は、相馬屋のお初ちゃん。両替商大黒屋が暖簾わけをした分家が頼母子講をやった挙句倒産。主は逐電、本家は知らん顔、ほっとけば金を預けていた人々は一家離散か無理心中か……。でも奉行所はなにもしてくれない。そして「子天狗」と名乗る義賊が暴れ始める。賊は三人、それを影から?助ける男が一人。なんか始終捕り方に囲まれてて腕の悪い奴らだと思ったが、若い衆の暴走を元盗賊が諫めようとしていたのだった。みなし子三人組、暮らしに困って相馬屋に忍び込んだが、主に見つかった上転んだお初ちゃんは頭を打って七転八倒。可哀想に思った相馬屋は医者を呼んで看病してくれ、これが縁で彼女は養女に、仲間たちは奉公人になった。無論相馬屋は、三人が盗人に逆戻りしているとはしらない。「娘さえ幸せになってくれれば……」暮らしに困って盗人になった男、やっと江戸に戻ってきてみれば女房は死に、見つけた娘は立派な家の養女になっていた。それなら仕方ない、と思っていたのに、娘はろくな腕もないくせに盗人をやってる。そりゃ手出しもしたくなるわ。
2009年06月02日
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金太の友達の担ぎの魚屋仙吉、旗本5人と大喧嘩。いい線いってたのだが、相手がだんびら抜きやがったので、結局音さんが助けに入る。10両貯めて恋人のおみよと所帯を持つ予定だったが、ある日いきなり出入りの笠間藩の江戸家老からお迎えが来る。何事かと思ったら何故か若殿の替え玉役。家老の大月様に白髪頭を下げられ、仕方なく引き受けるも彼は本当に殿の隠し子。江戸家老は10日と期限を決めて替え玉を頼み、後から本当のことをいうつもりで、御前のところにも話を持っていく。側室が産んだ若君は国家老の不義の子で、彼としては絶対そっちをお世継ぎにはしたくなかった。恋人のおみよを呼んでくれる約束だったのに、本当は門前払い。料理(毒入り)は立派だが冷えてたり焦げてたりまるで駄目。しかも礼儀作法を教えるという男(旦那)が沸いて出る。「もしも仙吉さんが殿様だったらどうする?」彼が帰ってくるまで替わって仕事をするわ、というおみよちゃんに音さんがしてやれることはあるのか?国家老は、仙吉さえ始末すれば江戸家老も藩存続のため諦めるだろう、と次々刺客を送り込んでくるし……。5年前にはやり病で亡くなった両親は育ての親、本物の母はすぐに亡くなって、目をかけてくれていると思った国家老が養子に出した、と聞いた仙吉はふて腐れる。確かにその育ちで藩に尽くすいわれはない。音さんは国家老に仙吉から手を引いてくれるよう談判。殿様は亡くなったから、養子を立てる暇はない……用は国家老と側室さえ消えればいいのか?と思ったら、御前が適当な身分の養子を手配、松平公が今更の養子縁組を受理するという強引な手に。無事藩と手が切れた仙吉は裏長屋に戻り祝言をあげるが、ちょっと様子を見に来た旦那に逆上して暴れまわるのだった。護衛役だったんだけど、……まあ敵視したくもなるか。
2009年06月01日
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追い詰められた密偵、谷に落ちつつも遂に御前の元に戻るがそこで力尽きる。彼の仕事は松平公の暗殺の阻止。その仕事は隠密たちに引き継がれた。金太を誘って品川宿に繰り出す音さん、でも下品な女ばかりだな。音さんがいい男だから客に取りたいのか?音さんの目的は借金で居残って、渦中の女郎屋の奉公人になること。そして、かつて居残りから番頭になってしまった男から、雪野という女郎の話を聞く。小雪と名乗る遊女は潰れた焼津藩の家老の娘・雪野。家老に恩義を感じている大津屋は、玉竜姐さんから彼女の話を聞き身請けにいくが、冷たく突っぱねられる。小雪=雪野は「藩と父の仇」松平公暗殺に加担、それが済んだら死ぬ覚悟だった。焼津藩はいいがかりで潰された、と嘆く大津屋は邪魔者として米田に殺される。米田はな、なんというか女の口説きかたをしらない男だな。どうせ死ぬんだから→客ならいいだろって、そりゃ雪野殿にふられるわ。押し倒す前に「昔から好きでした」と言えよせめて。「わたくしの身請けのお金です。お世話になりました」番頭、白装束の連中に部屋に引きずり込まれて仰天するが雪野殿は単に義理を果たしただけだった。とことん踏み台にされて終わるはずだった焼津藩の生き残りたちは、なんとか踏みとどまり第二の人生を歩み始める。
2009年05月30日
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商売道具をカタに入れた金太。金貸し婆さんのところに兄貴を連れて行ったのは、いい男なら……と思ったからか?婆さんは一度は断るも、生き別れの息子を探してくれたら借金棒引き、礼金一両と言い出す。札差・遠州屋に金を返しに行く途中だったものが二人、自害と見せかけて殺される。だが、利息はたった3%。旦那の勘では、多分白。では、利を得ているのは誰だ?遠州屋の手代駒駒吉、悪に手を貸しているがもううんざり。500両くださいっておい。もう足を抜きたい、はよくあるが500両って……。。確かにいい働きしてるのかもしれないが、500両?好きな女が岡場所にいるって、500両あれば吉原の女だって請け出せる。そして焦れた駒吉は、「金貸しが生き別れた息子を探している」ときき、「私が庄吉です」と名乗り出てしまうのだった。うわあ罪深い。騙して金を巻き上げるつもりで近づいたものの、実際に金を出して貰うと良心ずきずき。親友の形見で人を騙して簡単に金を得ようとしたんだもんな……。結局駒吉は自訴、事件は解決に向かう。そして二人の話を聞いていた「母」は、「この子は私の子です」と白洲で強弁。駒吉は「うぜえぞ愉快犯!江戸奉行は激務なんじゃあぁ!」で片付けられ、江戸ところ払いで済まされるのだった。確かにそんなに悪い奴じゃないが、やったことを考えたらちょっと甘い扱いのような気がする。
2009年05月26日
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秋葉屋と吉野家、札差が二人が殺される。二人は寄り合いの席で悪い仲間から抜けようとしたため口封じに殺されたのだった。それ以前に殺された春日屋の娘、お絹は未だ行方知れず。関係あるかまだ分からないが、最近札差が大金を騙し取られるという事件が続発していた。結構手の込んだ芝居で、なんか爽快だ。凄腕のペテン師伊三郎、春日屋のお絹を匿っている。目の悪いお嬢さんの手術代を稼ぐため頑張っているのだが、何故面倒を見てくれるのかお嬢さんも知らない。父に恩義があるとか、実の兄とかか?葬儀ドロは流石に笑っていいものか迷うが。伊三郎には、騙りの罪で島帰りになった前科があった。そうか道理で手口が鮮やかだ。だが、幾らなんでもやってることが危ないと音さんはその身を案じる。生き別れの兄さんの顔が、見たこともない伊三郎さんの顔に重なるというお嬢さん。だが、ついに彼女の居場所が知れ、大事な連判状を渡す羽目になる。二人は無事保護したものの、連判状欲しかったなーと隠密たちは苦い顔。そして音さんが札差として安い金利で金を貸し始めるって、そんなの可能なのか?老中が後ろについていれば可能なのか?父が後妻を貰ってからぐれた春日屋の息子は、ぐれて勘当されて騙りを働いて島送りに。やっと帰ってきて、父と妹の顔を見に店に行ってみれば火事で燃え上がり、父は死に妹は火の粉で目が見えなくなっていた。そして元凶らしき連判状を持ち出し、偽物を作っておきました、って凄いなお前は。二人とも殺されそう、って状況でもまだ相手を出し抜くことを考えていたのか。島帰りの兄がいたら肩身が狭いと思って名乗らなかったんだよ、と音さんに聞かされたお嬢さんは嬉しさに号泣。事件落着を見届けた伊三郎は自首して出た。2年の島送りとなったが、妹にきっと帰ってきてね、と言って貰えてよかった。手術も成功したし、この先はいいことがあるだろう。
2009年05月24日
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腰の引けた押し込み・新吉に脅された長崎屋、説教して10両を「貸して」やる。新吉は感動、1両借りて「このご恩は一生忘れません!」長崎屋の旦那さまは本当にいい人だったのだが、後からやってきた黒装束の男たちに殺されてしまう。新吉は駆け落ちしてきた女・おみつを国許に帰し、殺しの下手人を挙げると断言。とりあえず長崎屋に行って女将さんに事情を話すが、案の定長崎屋にはとんでもない不幸が待っていた。5日以内に千両用意できなければ、大事な船が取られてしまう。女将さんもいい人だけど、やり手とはとても言いかねる。「渡海屋さんが百両用立ててくれました」「渡海屋……」何かおかしい、と感づいた新吉は次第に敵にとって目障りな存在になっていく。必ず迎えに行く、と誓った女がいながら次第に女将さんに傾いていく新吉。坊ちゃんはとっても新吉に懐いている。まあこういう成り行きになるとは思ったけど、仇が取れた以上、帰らないとな……。約束は果たさなきゃいけない。
2009年05月22日
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祭り見物の音さんとおりんちゃん、威勢よく口上(嘘八百)を並べて絹の反物を売る若い女を見かける。おりんちゃんなんて「有名なパチモン売り」とお花という名前まで知っていたが黙認。同心は彼女を捕らえようとするが、皆「絹織物がこんな値のわけじないじゃん」と大笑い、引っ括るのを諦める。この時代絹は贅沢品として売り買いも着る事も禁止されている。その絹の裏商いが今回の的。「世が世なら、京都の公家のお姫様」と自称するお花、本気なのか嘘なのか?稼業はあれだが、たくさんの人々の面倒を見ているいい奴なのだが……。「ふん、あんな奴助けるんじゃなかったよ」売り物をあげるよ、と気軽に声をかけた女の子は相模屋のお嬢さん。……着物でわからないか?お花ちゃんは「あんなのおとっつぁん嫌い」と手のひらをひっくり返すが、浪人に絡まれ斬られそうになったその父親を庇ってやる。結局浪人たちは音さんに追っ払われるが、商売敵の2人は同じお守りを持っていた。お守りを見て明らかにキョドッていた相模屋、お花に会いに来る。素性を聞かれ、今度は「堺の大店の娘」と名乗るお花だが相模屋は粘った。「お前の母親はお菊といわないか。私の別れた家内の名前なんだ」「あたいが嘘つきなのは、本当のことを言ったばっかりに、おっかさんが死んじまったからなんだよ」それは酷い経験だ。でも世の中そんな奴ばかりじゃないぜ……?相模屋はご禁制の絹の売り買いに手を染めているが、隠密に目をつけられたことで尻尾を切られる寸前。音さんは娘のことも絡めて責めにかかる。そして今の妻子にもう1人の娘のことがばれました。「おさき、縁日でね、お前に親切にしてくれた女の人がお前の姉さんなんだよ」相模屋は昔しがない旅商人で、妻と生まれたばかりの娘を置いて旅に出たが、帰ってきたら2人は追い出されていた。そして父は江戸に出て悪に手を染めて大成したが、妻は殺され、娘は一人ぼっちで非常に苦労して生きてきた。事情を聞いた今の妻はその子をうちに迎えましょう、と言ってくれたが、お花は「あたいの素性なんか全部嘘だよ」と笑い飛ばす。お花は父を許して、その家庭を壊さないよう嘘をついた。でも父にとってはこれはこれで辛いだろう。相模屋は自訴と御前の口ぞえで軽い罪で済むが、彼とお花の縁はここでぷっつりと切れるのだった。
2009年05月21日
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役人が兇悪な押し込み強盗の仲間に。音さんと揉めた北町の杉田同心は、この件に関わっているのか?寺子屋の師匠兵馬に、有名な塾に入れるよう口ぞえを頼む母って……。せめて自力でなんとかしろ、失礼な女だ。兵馬は旦那の友達で無限流の使い手だが、剣を捨てて5年にもなっていた。彼の恋人は杉田妹の綾乃。兄には交際を反対されている。兵馬は事件とは無関係だった。武蔵やに賊がはいったという通報により誘き出され、賊として捕らえられる。敵は彼に全ての罪を被せ、後はしらばっくれようとしていた。恋人が刑場に引かれて行くのを見た綾乃は自害を試みるが、兄に引っぱたかれる。あいつは無実のような気がする、でももうどうしようもないと言われ、「今さら謝られても……綾乃は兄上様を怨みます」丸々しらばっくれられるよりはマシだが、救いには……いや、これがあるとないとじゃ今後のルートが全くちがってくるけど。自分の出世のため、妹の幸せを踏み台にするなんてあまりにも……。幸い隠密のほうの捜査は順調に進んでおり、兵馬は土壇場で救出される。
2009年05月08日
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阿片が出回り始める。これは完膚なきまでに叩き潰さないとまずい、というわけで怪しい男たちをつけていた音さん、運の悪いすりがその懐を探るのを目撃。同心の追われた男は夜鳴き蕎麦やの辰三にブツを預け、すっとぼけるのかと思いきや、同心と取っ組み合った挙句刺し殺す。阿片だの割符だの取られたら死に物狂いで追いかけるものだが、男たちはすりの卯之吉を追わなかった。当の卯之吉は辰三に、「あの同心は悪の一味だ。オレはあるお方の下で働いているんだ」。それならある程度話が通じるから困る。まず嘘だけどな。そして卯之吉は、辰三に「数日でカタがつくから」身代わりに自首してくれと依頼……いや命じる。娘の嫁入りを控えた辰三、断りたいが断れない理由があった。「たとえあっしが、獄門になってでもですかい」裏長屋の娘を見初めて女房にすると決めた若旦那、おけいの父に「自分は義理立てからとんでもないことになるが、何があっても娘を頼む」と言われ、驚きながらも引き受ける。でも親を本当に説得できるのか?音さんは牢内の辰三に事情を聞くが「覚悟はとうにできている」と「辰三、出ろ。お前が無実であったことがわかった」何故か知らんがお解放し、で当人呆然。長崎奉行の用人がアリバイを証明したというが、そんな奴現場にいなかったと音さんが断言。敵は割符を持っているのが辰三の仲間だと勘違いしたのだった。そして、なんとか一緒になろうとしている若いカップルが事件に巻き込まれる。わが子可愛さにすりの仲間から足を洗おうとした辰三、制裁を受け殺されそうになり、親分を刺してしまう。親分の子供の卯之吉の目の前で。それが20年前。成る程、それは大きな罪だ。てめえの娘はまっとうに育って玉の輿に乗るが、その代わりに似たような齢の男の子が父親を失って地べたを這いずり回って育ったって……。辰三親子の物語はハッピーエンドだったが、なんか、他人事なのに欝な気分になった。過去話が出るまでは、「卯之吉許せん!」と思ってたのに……。
2009年05月07日
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