全31件 (31件中 1-31件目)
1
今回はスーパーで見つけたお手頃ブルガリアワインです。カベルネソーヴィニヨン・カベルネフラン・メルロー2014。生産者ロゴダジはブルガリア南西部のストゥルマ峡谷に1994年設立のワイナリーです。ストゥルマ峡谷は、標高350mの土地にあり、ブルガリアで最も日当たりが良いとも言われています。また、地中海性気候に属することもあって古くからワインの産地となっているそう。ロゴダジは、イタリアでワイン造りを学んだ代表が、イタリア人エノロジストのムラッド・オウダ氏をパートナーにワイン造りを行っています。セパージュは、名前の通りカベルネソーヴィニヨン、カベルネフラン、メルローですが比率までは不明。価格は1000円前後。色は、エッジにこそロビーカラーが見えますが、赤みのある黒紫といったところで透明度も無し。香りはトーストや金時人参っぽさも見えますが、メインはベリーフルーツです。ブルーベリーやそのジャム、さらに赤ベリーのコンポートやジャムといった要素がよく出ています。また、黒ベリーも軽くですがあったでしょうか。加えて、プルーンやカシス、チェリージャムといった雰囲気もあり、甘いフルーツ香いっぱいです。そこに、茶色いスパイスや軽く皮系のニュアンスが加わります。また、時間経過で土っぽさやアンズ、イチゴのドライフルーツといったものも。味わいは香りになった果実味しっかりなもの。アタックからバッチリ存在感を見せます。その合間に、明るい酸が少々見えます。果実味とバランスをとっているのに重要な役割を果たしているのは渋みで、果実味の背骨的にピッと入り、後口にかけて印象を締めもします。ボディはミディアム程度。滑らかなものです。食事に合わせるならやはり肉ですね。合鴨のパストラミをつまみますと、肉の旨み、脂、塩気、それにコショウの風味がワインの果実味やベリー香、スパイシーさといったものによく合いましたし、豚タンを使った煮豚とは、その甘辛い味わいと旨みにワインの各要素がいいですし、鉄っぽいうまみを引き出してもくれます。また、肉の繊維質とワインのボディ感もちょうど良かったですね。その他、トマトソース系とも相性が良く、ピザはもちろん、フライドポテト+トマトケチャップ、なんてものにも思いの外よく合いました。華やかで果実味しっかりなワインですが、バランスが悪いという事は無く、食事と合わせても楽しめました。また、抜栓後2日目3日目になりますと、果実味や香りが落ち着いてきて、しなやかなスタイルも見せてくれました。価格的には手頃なレンジですが、2日目以降でも、寧ろその方が美味しい位なのは、驚きのコストパフォーマンスでした。【エントリーでポイント10倍! 10/1 0:00 - 10/31 23:59まで】ロゴダジ カベルネソーヴィニヨン カベルネフラン メルロ 750ml|4962840964231(tc)楽天内では投稿時現在で、ヴィンテージの記載がありませんが989円で手に入るようです。この生産者、他にも色々なキュヴェがあるようでそちらも是非飲んでみたいところ。にほんブログ村
2019年09月28日
コメント(0)
まだまだ続きます、7月のワイナロマで遊ぶ会のワイン、続いては最近すっかり認知度も高まってきたオレンジワインです。ムツヴァネ・クヴェヴリ2016。生産者はギウアーニです。ジョージア東部、アゼルバイジャンとの国境に近いカヘティ地方のワイナリーで、一族としてワイン造りに携わってきた歴史は長いようですが、現ワイナリーが出来たのは2010年。伝統的なワイン造りと最新の技術の融合を目指しています。本ワインは土着品種ムツヴァネを、素焼きの甕「クヴェヴリ」で醸してオレンジワインに仕上げています。価格は、2700円程度。色は勿論オレンジ。やや黄色が優勢、と言った雰囲気でしょうか。香りは、色の影響もあるでしょうがアプリコットを中心に、オレンジが加わるといったフルーティさをよく感じました。また、ハチミツやトマト、軽いパンプキンパイ(種付き)、ジャスミンティーと言ったようなものも。その他、リンゴジュースのような雰囲気もあるように思いましたが、ワイナロマと照らし合わせますと、アプリコットが勿論一番しっくりきますが、リンゴも中々で、成程そういったニュアンスはあるのかなと。味わいは割りとバランス型。果実味は柔らかで太めの印象を受けるもので、アタックからしっかり感じられますが、その果実味と調和した酸がありますし、オレンジワインらしい渋味もしっかりあり、3者が上手く均衡している印象でした。ボディはミディアムライト。滑らかで丸い質感です。会では、やはりトマトっぽさがカプレーゼに良く馴染みました。カプレーゼのトマトの香りや甘味とは勿論バッチリですし、トマトの青いニュアンス、バジルソースの青いニュアンスに、ワインのフルーティさの奥にある要素が噛み合い深さとなって感じられるといったような印象でした。また、サラダの青い葉っぱ系の野菜ともいいですね。逆に、ラザニアにはやはり赤程の相性ではなかったかも。南瓜や金時人参など、色で合わせてみても面白そうです。オレンジワインにも醸し方や品種の違いで色々なスタイル、個性がありますが、このワインは割と素直にアプリコットっぽさがよく出ているものだったかなと。その分、ワイナロマの出番もそこまで多くはなりませんでしたが、それでもリンゴっぽさを確認できたのは嬉しいところでした。ギウアーニ ムツヴァネ クヴェヴリ楽天内には投稿時現在、1か所のみ扱いがありました。ジョージア系品種の飲み比べ、なんて面白そうですね^^にほんブログ村
2019年07月28日
コメント(0)
6月のリースリングと和食の会のワイン、続いては広島のスーパー「フレスタ」が独自で扱うハンガリーのものです。ライナイ・リースリング2017。生産者イコンはハンガリーの南西部、バラトン湖の南方に位置するバラトンボグラールと言う黄土の広がる土地のワイナリーです。歴史自体はベネディクト修道院を源流としますが、現在の形での設立は2007年と比較的最近。日照量が豊富かつ、バラトン湖からの照り返しもありブドウの房全体に光がよく当たるのが特徴との事で、リースリングの他シャルドネ、カベルネ・ソーヴィニヨン、ピノ・ノワール、シラーなど様々な品種を手がけます。ライナイとはライン川の事。イタリア系リースリングと区別するため、ドイツ系を表すこの言葉が付いているそう。価格は1400円程度。色は薄い黄色。以前飲んだ2015ヴィンテージの時と同じく麦わら系です。香りはやはり柑橘強め。グレープフルーツやミカン、それにライムやスイーティ等の緑柑橘も出ています。そこに、やはりリンゴ、白桃と言ったものが加わりますが、リンゴは蜜入りのそれといったところ。また、若干のハチミツ的な雰囲気もあり、それが余韻として残るのは面白い部分でした。その他、白い花や軽いオリエンタルスパイス、それにローリエ的なハーブっぽさ等。味わいは柔らかな果実味と、明るくもその果実味と拮抗した酸のあるバランスの良いもの。2015ヴィンテージほどのドライさは無かったように思います。ボディはライトで、それなりのハリはありますが、コノスルのジューシーさの後と言う事もあってか結構淡く感じられました。会では、やはり夏野菜の揚げびたしやアジの漬けの辺りで飲みました。揚げびたしに対しては、悪くありませんがやはり軽さのせいかカボチャなど味のしっかりしたものには、油もあってちょっと負け気味だったかも。一方、アジとの相性は驚きの良さ。ワインの味わいの強さが魚の旨みと丁度いいところだったようで、酸やミネラルと相まって魚の旨みがさらに一段二段華やかなに引き立つ感じでした。また、添えられていた水ナスに対しても、生だったという事もあってサッパリしており、ワインの果実味と上手く馴染んでくれました。また、その後のイサキとも少し合わせてみましたが、こちらとも悪く無く、魚によく合うワインだったようです。2015ヴィンテージと比べますとちょっと淡くなっていたようなところがありましたのと、ハチミツっぽい雰囲気が出ていたのが大きな違いでした。ヴィンテージや状態の差と言う所だったでしょうか。今後も定点観測してみたいワインです。にほんブログ村
2019年06月24日
コメント(0)
10月に行いましたオレンジワイン飲み比べ会のワイン、今回はオレンジワインと言えば忘れてならないジョージアのものです。ルカツィテリ2013。生産者シャラウリ・ワイン・セラーズは、ワインの故郷ジョージアにおいて2013年設立と言う新しいワイナリーです。ジョージア東部のカヘティと言う村にありますが、ジョージア東部では粘土で作られた素焼きの甕「クヴェヴリ」でオレンジワインを造る伝統があります。シャラウリも、自然農法で土着品種をクヴェヴリで醸し発酵させ、オレンジワインに仕上げています。セパージュはルカツィテリ100%。ルカツィテリはジョージア全土で栽培される同国のメジャーな品種の一つです。価格は3000円程度。色は透明度こそありますがまさにオレンジカラー。現地ではアンバー(琥珀)ワインと表現されるそうですが成程頷けます。香りはハチミツやアプリコット、アプリコットジャム、それに黄桃といったオレンジカラーに似合った要素がよく出ています。更に、若干の栗カボチャ的な雰囲気もあったでしょうか。そこに、土っぽさや根菜と言った気配や微かなシェリーっぽさ、それにハーブやスパイス、ジュニパーのような要素も加わります。また、これも軽くですが小豆っぽさやキャラメルと言ったニュアンスも。味わいはやはり渋みが感じられます。アタックからしっかり存在感を見せますね。続く要素は果実味で柔らかく広がりますが、酸も明るいそれが果実味と馴染みつつじわじわ出てきます。後口にかけてはやや果実味優勢でしたでしょうか。ボディはミディアムライトと言った所で、クリアーさやしなやかさを感じるもので、やはり白ワインだなと感じさせる質感ではありました。会ではメインのカボチャと挽き肉のところで飲みましたが相性はバッチリ。ワインにある微かなカボチャっぽい香りが当然のようにカボチャに合いますし、ワインの果実味と渋みが肉とチーズの塩気+旨み、そこに加わるカボチャの甘みと一体感をもって感じられました。このワインなら、肉類は勿論、根菜の煮ものなんかにも面白そうです。お正月のお節なら筑前煮や鴨のローストなど入っているでしょうから合わせて楽しんでみたいところです。香りや渋みの出方などオレンジワインらしさがありつつも、非常にバランスの取れた印象でした。白ワインでもロゼワインでもない独特な世界を、落ち着きと上品さをもって表現していたように思います。流石はオレンジワインを伝統的に作っている土地、ということなのでしょうね。にほんブログ村
2018年11月14日
コメント(0)
まだまだ続きます先日の中華料理とロゼワインの会のワイン、今回はアルゼンチンのロゼになります。アルパマンタ・ブレヴァ・ロゼ2016。生産者アルパマンタ・エステート・ワインズは、アルゼンチンのメンドーサに2005年に設立されたワイナリーです。オーストリア、スイス、フランスと欧州からやってきた3人によって作られ、ビオディナミを実践。2010には同国で初めてのデメター認証も得ました。本ワインもブドウがビオなのはもちろん、醸造時もノンフィルター、so2添加も瓶詰時にごく少量のみとなっています。セパージュはシラー100%。価格は3500円程度です。色はこれまでの3本とは大分違って赤さしっかり。深紅の薔薇的です。もっとも、住んでいる部分の話で、そこにはオリたっぷり。直ぐに濁りワインになります。香りは流石シラーと言うべきオリエンタルスパイスっぽさが出ています。また、樽は不使用との事ですが、ドライフルーツのチョコレートコーティングのような雰囲気も。フルーティさもしっかりで、各種赤ベリーやそのコンポート、チェリー、チェリーリキュール、アセロラと言った赤いニュアンスがよく出ています。また、フルーツの熟度の高さを感じるものでもありました。味わいは流石に果実味のアタックがしっかりあります。ただ、それもべったりしたものではなく優しさ、軽やかさがあります。それが、明るくフレッシュな酸を従えている、と言ったバランス。ボディはミディアムくらいの印象で、丸さや膨らみ、柔らかさを感じつつもちょっと大柄さもあったでしょうか。会では、鱧の揚げ物のところで飲みました。香りの相性はバッチリ嵌るという感じではありませんでしたが、唐辛子の風味やよく効いていたクミンの香りにも負けず、料理の香りワインの香りがそれぞれ感じられました。一方、鱧とはこれが意外とバッチリで、鱧の持つ旨みをワインがグッと引き出してくれるような感じでした。酸や奥にある旨みと噛み合いつつ、果実味の程度が鱧の味わいに対して丁度いいくらいだったのかなと。これ面白いワインでした。所謂自然派な気配もありますが、独特にスパイシーさと華やかなフルーツ感が同居し、今回のようなお料理には、実際鱧の揚げものともよかったですが、特に面白そうな感じです。より南に進んで、東南アジア系のお料理などとも試してみたいところ。アルパマンタ ブレバ ロゼ [2016]ロゼワイン 辛口 750ml アルゼンチン メンドーサ Alpamanta Breva Rose楽天内では、現在こちらのお店では3500円ジャスト。インポーターがモトックスさんと言う事でか、結構取り扱いは多いようです。にほんブログ村
2018年09月15日
コメント(0)
続いての土着品種白ワインの会のワインはクロアチアのものになります。グラシェヴィーナ・セレクテッド2016。生産者イロチュキ・ポドゥルミは1450年創業。ボルドーやブルゴーニュよりも早い時期から生産者元詰めを行っていたそうで、英国王室のワインリストに現在もこちらのワインがあるそうです。場所としてはクロアチア最東端、ドナウ川流域になり、地理の授業でもおなじみ?のチェルノーゼム土壌の環境だそうです。フィロキセラの影響がほぼなかったという事で、畑の木はなんと全て自根だそう。セパージュはグラシェヴィーナ100%。ヴェルシュリースリングやリースリング・イタリコと呼ばれていますが、ドイツワインでお馴染みのリースリングとは無関係。原産地はこのクロアチア東部のようです。価格は1800円程度。色は青みも感じる薄い黄色。香りはモモやモモの葉、それにパッションフルーツ的な南国フルーツのニュアンスがあったでしょうか。そこに、レモンやグレープフルーツ、ライム、それに少々のオレンジといった柑橘や、メロン、青リンゴといったフルーツっぽさが加わります。また、若干のオリーブオイルっぽさやグリーンハーブの雰囲気も。味わいは、果実味のアタックがありつつも、明るくしっとりした酸がその果実味の中からじわじわと、後口にかけて前に出てきます。果実味自体もそこまでゴツいものではなく、フレッシュさのある優しいバランス感です。ただ、ライトボディながらもミネラル感はあり、ハリのある、パリッとした印象は受けました。会では、ジャガイモと明太子のチーズ焼き、生湯葉サラダの辺りで飲みましたが、どちらともいけます。特に良かったのはサラダで、野菜の甘みやみずみずしさに、ワインの果実味や酸、それにハリのあるボディ感と柑橘のニュアンスがよく合いました。生湯葉のまろやかさには、ちょっと圧され気味くらいだったかもしれません。チーズ焼きとは、ジャガイモの旨みとチーズのまろやかさ、コク、そこに入る明太子の風味と軽い辛みに対し、ワインの酸や果実味、爽やかな香りがスッキリさせてくれるといった所でした。フレッシュな味わいと、柑橘などフルーツ主体の香りで、とっつきやすいワインだったかと思います。ヨーロッパ頭部の土着品種、という事でクセや強い個性を想像しますと、ちょっと拍子抜けかも知れません^^;この時期によく冷やして、野菜やシーフードなどと気軽に楽しめるワインだったかなと思います。イロチュキ ポドゥルミ グラシェヴィーナ セレクテッド750ml※お届けするワインのヴィンテージが画像と異なる場合がございます。※ヴィンテージについては、ご注文前にお問い合わせ下さい。こちらのお店はヴィンテージが要問合せとなっていますが、現在価格が1485円とかなりお安目。にほんブログ村
2018年04月01日
コメント(0)
今回は時々飲んでいるハンガリーのイコンシリーズです。過去のものより少し高級なレンジのものになります。エヴァンジェリスタ・カベルネ・フラン2012。アッサンブラージュものもありますが、単一キュヴェの方が多いようで、これまでシャルドネ、リースリング、シラーズ、カベルネ・ソーヴィニヨン、ピノ・ノワールと記事にしてきました。こちらは、カベルネ・フランの単一キュヴェと言う珍しいものになります。購入時の価格は2700円で、上記他の単一キュヴェものの倍くらいになりますね。色は分かりやすく赤黒ですが、2012年のワインながら若干紫もまだ見えるでしょうか。edgeこそルビーですが透明度はゼロと言っていいでしょう。香りはラスベリーやイチゴなどの完熟赤ベリー、それらのコンポート、更にはプラムやザクロといったこれまた完熟フルーツの濃いニュアンスが感じられます。また、そこに茶色いスパイスやタバコ、バニラ、ナッツ、少々のなめし革やターリーさといった要素や、ココア、チョコ、バルサミコ、さらに余韻にかけてコーヒーやカラメルといった黒い気配も感じられました。味わいは果実のアタックがしっかりあります。ただ、十分な量の乳酸系の酸が、じわりとその果実味の後ろから染み出してくるような印象で感じられます。渋みは、アタックの段階からしっかり存在感があり、後口にかけてもふんわりと残ります。ボディはミディアム程度で滑らかなものですが、アルコールの強さはあります。やはり、肉類との相性はよく、甘辛い焼豚など良いつまみでした。肉の旨みや甘味にワインの果実味が、脂に渋みが合うのは勿論、香りの面でも甘さとスパイシーさのある焼豚とワインの濃厚な香りともよく馴染みます。また、鶏レバーの煮込みなんてものとも行けまして、これまた甘辛い味わいですがそれと合うのは勿論、鶏レバーの旨みや鉄っぽさと合わさってもそれが甘みや香りとともに伸びを得る感じでした。ショウガが使われていましたが、それも良かったのかも。また、意外なところではカツオの叩きが合ったりしまして、生臭み等全く出ず、魚の旨みにワインの味わいが噛み合います。また、カツオの叩き独特のカツオの香り+焼きの香ばしさに対してのワインの香り、特にスパイシーさの相性は良好でした。加えて、鯖の竜田揚げとも合ってしまったのは驚きでした。過去飲んだイコンシリーズに比べますと、果実味の印象が強く、新世界や南欧的な雰囲気が感じられるワインでした。2012年ヴィンテージですが、もっと寝かせてもよさそうです。質の高さは間違いなく感じられ、この作り手の面白さをあらためて感じさせられました。【IKONワイナリー】エヴァンジェリスタ カベルネ・フラン(ハンガリー/赤ワイン/ミディアムボディ)楽天内にもありました。価格は現時点ですと2700円と同じ。にほんブログ村
2018年02月11日
コメント(0)
12月のピノ・ノワール飲み比べ会のワイン、続いてはハンガリーのピノになります。ピノ・ノワール2012。生産者ガル・ティボルは、エグリ・ビカベールでお馴染み?の、ハンガリーのエゲル地方のワイナリーです。創業は1992年と新しいですが、創業者であるティボル・ガル氏はイタリアのオルネライアで主任醸造者を務めたという方。その経験を活かしてのワイナリー開業だったそうで、現在は息子さんに醸造家を譲られています。エゲルは粘土質の土壌で降雨量が少ない場所で、伝統品種の他カベルネ・ソーヴィニヨンやメルロー、シャルドネ等の国際品種も栽培されています。価格は1600円程度でした。色はルビーカラーではありますが、黒さを感じるもので、透明度もあるもののやや暗め。香りにもチョコっぽさがあり、さらに黒い土やカラメル、オリエンタルスパイス等色の濃いニュアンスが感じられました。また、赤いフルーツ感もありますが、ドライラズベリーやクランベリー、ダークチェリーといったちょっと深さのあるそれだったように思います。その他、ローズマリーやタイム、それに若干のバジルなどの乾燥ハーブっぽさ、ドライトマト、ナッツ、紫の花といった要素も感じられました。味わいも、果実味と酸のバランスはいいですがどちらもトーンは低め。抑制のきいたものとなっており、そこにアタックから存在感のある渋みがビシッと入ります。ボディはミディアムですが、フル寄りと言うくらいの印象を受けるもので、密度とタイトさを感じるものでした。ただ、質感はなめらか。会では、やはり香りのハーブっぽさのおかげかカプレーゼとの相性はよく、中でもバジルソースの香り、トマトの香りといったものとの相性はスターク・コンデ以上だったかもしれません。チーズ類は全般的にいいつまみになりましたが、ブルーチーズのパンチ力に対しても香りが負けず、味わいでも渋みが主張してチーズの旨みを引き出す感じだったのは驚きでした。このワインには肉類、鳥でも鴨やジビエ系など色の濃いものが良さそうですし、牛肉メニューでもローストビーフなどは勿論、ハンガリー料理と言う事でグーラッシュなどの煮込んだものも面白そうです。ちょっと驚きのワインでした。価格帯の手ごろなピノと言いますとやはりフルーティで明るいというイメージでしたが、このワインには複雑さが明確にあり、フルーツっぽさもちょっと枯れたような印象すら感じられ、これまでにない印象を覚えました。以前飲んだイコンのピノともまた違った雰囲気でした。やはり世界には色々なワインがありますね。まだまだ新鮮な驚きと出会えるというのは嬉しい事ですし、このワインとの出会いにも感謝したいものです。[2012] ガル・ティボル ピノ・ノワール Gal Tibor Pinot Noir価格:1600円(税込、送料別) (2018/1/14時点)楽天内でも1600円です。ブラインドテイスティングで使っても面白そうです。にほんブログ村
2018年01月14日
コメント(0)
今回は、スーパーで発見して驚かされたイコンシリーズのピノ・ノワールです。ピノ・ノワール2013。生産者は勿論イコン。ハンガリーのバラトンボグラールにあるワイナリーです。過去、シャルドネからカベルネ・ソーヴィニヨンまで5種類ほど記事にしています。その際、ピノ・ノワールは買いそびれてしまい記事に出来ていませんでしたが、今回再入荷していましたので早速購入した次第です。価格は、やはり1400円程度。色はダークルビーといった所。エッジこそ鮮やかなルビーカラーですが、暗く、透明度も低めです。香りは、やはりピノらしくベリーフルーツっぽさでいっぱいです。ラズベリーやストロベリーといった赤いものが中心ですが、ブルーベリー、あるいはベリーのコンポートといったより濃いニュアンスも出ています。そこに、ドライマンゴーやドライアプリコット、さらに干し柿といったドライフルーツっぽさも少々。また、スミレやドライハーブ、それに茶色いスパイスやカラメル、若干のヨードっぽさやカスタードの気配も感じられたでしょうか。味わいは酸のインパクトがしっかり。明るいもので、ミネラルを伴いつつ存在感を見せます。果実味は穏やかで、酸の背後にほんのりと広がります。渋みの印象はきっちりあり、後口にかけて舌先に収斂する印象。ボディはライト。丸さや滑らかさは感じますし、ライトなりの軽い凝縮感はありますが、基本軽やかなものです。鶏肉との相性はよく、焼き鳥なら塩は勿論たれもOK。モモ辺りは手堅いですが、砂肝もいけちゃいます。香りが肉の香りと焼けた香ばしさに合いますし、鉄っぽい旨みも引っ張ってくれますね。また、キノコと鳥の炊き込みご飯をつまんでみたところこれもいけます。鳥との相性は言わずもがな、キノコの風味やコメの出汁と醤油、食材の旨みの味わいにも問題なく馴染んでくれました。一方、魚にもやはり合いまして、お寿司ですとブリ、マグロ、サーモンと赤に合いやすい定番のネタは勿論、甘エビの甘みやコクに対してもワインの果実味や酸が合いました。あと、カツオの叩きもやはり鉄板。イコンシリーズは過去飲んだものも本当によく出来た印象でしたが、このワインも期待を裏切らない1本でした。特に、香りの華やかさと、色合いの割に酸味基調の辛口な味わいながらバランスのいいところなどは、この価格帯のピノでは中々無いのではないかなと。にほんブログ村
2017年11月11日
コメント(0)
さて、しばらく続きましたイコンシリーズも今回で打ち止め。最後はカベルネ・ソーヴィニヨンです。カベルネ・ソーヴィニヨン2013。シャルドネから5つ目になりますが、ワイナリーでは、重力に逆らわない果汁・ワインの移動が行われている他、葡萄園の面積は39ヘクタールだそう。シャルドネから5回目になりますので、ワイナリーの情報がそろそろ枯渇してきました^^;価格は、やはり1400円程度でしたが楽天内にはありません。色は赤黒く、透明度も低いですが、エッジにはルビーが見え、全体的にも赤みが強い印象。香りはカシス、赤ベリーのジャムやコンポート、黒ベリー、ダークチェリーといったフルーツのニュアンスもありますが、杉、鉛筆の芯、黒コショウといった要素もよく感じられますし、他にも茶色いスパイスや鉄っぽさ、バルサミコといったものもあり、ボルドーのカベルネ的な雰囲気結構出てます。また、若干の麦チョコのような気配も感じられたでしょうか。味わいも、香りの印象に似合ったバランス型なもの。繊細な果実味が柔らかく拡がりつつ、その奥からベリー的な明るい、そして強さのある酸がググッと出てきます。渋みもカベルネ!と言う感じのしっかりしたもので、アタックから後口にかけてまでキッチリ存在感がありますし、舌触りにタンニンの印象もあります。ボディはミディアム程度といった感じで、収斂味と言う程ではありませんが、目の詰まった印象でしなやかさを感じる輪郭です。カベルネ・ソーヴィニヨンと言う事で、とりあえずローストビーフをつまみましたが、まあ間違いありませんね。肉の旨みや程よい脂感、弾力のある食感に、ワインのバランスのいい味わいやタンニン、それにしなやかな質感がバッチリマッチします。また、チーズ系とも相性が良いようで、生ハムとクリームチーズのベーグルをつまんだところ、クリームチーズがワインの渋味をまろやかにしつつ、ワインがチーズの旨みを磨き出すような感じに。また、そこに生ハムの塩気と旨みが加わることで、味わいの立体感が大きくアップしました。ベーグル生地とは喧嘩せず、といった所。加えて、マルゲリータ風味のベーグルも合わせましたが、これとの相性で特に印象的だったのはバジル。その独特の香りが、ワインの杉っぽさ等の複雑な部分、また、フルーティさでも黒ベリー的な濃い部分とよく馴染む印象でした。ザ・カベルネ・ソーヴィニヨンという印象の味わいでした。カベルネ・ソーヴィニヨンも世界中で造られていますが、新世界のもの等はジューシーすぎる、と言う方にも楽しんでもらえるようなタイプだったかなと。ただ、それがハンガリーで造られていて、日本で1400円くらいで買えるという所は、やはり驚くべきことだったかなと。最近は、このカベルネ・ソーヴィニヨン、それにシラーやシャルドネは見かけないのですが、代わりに?エヴァンジェリスタというカベルネ・フランのワインと、トリパンというアッサンブラージュものが出ているようです。どちらもシラーなどよりはお値段上ですが、こちらも是非飲んでみたいところ。にほんブログ村
2017年09月08日
コメント(0)
1日日本ワインバーも終了したという事で、またイコンシリーズへ戻ります。今回はシラーズ。シラーズ2015。イコンのワインメーカーはヤノーシュ・コンヤリ氏で、自身のワイナリーも持っていますが、2007のイコンの設立段階から加わっており、2008年にはハンガリーの年間最優秀ワインメーカーを受賞しています。また、ハンガリーでのワイン造りに置いて、バリック熟成を最初に実践した人物でもあるようです。価格は1500円程度でしたが楽天内にはやはりありません。色は黒紫。透明度はゼロですし、エッジも紫です。香りは赤ベリーや黒ベリー、それらのジャム、さらにはプラムやダークチェリーといったフルーツ感が強く、時間経過で赤ベリー、特にイチゴ系のニュアンスがよく出ました。また、シラーズらしい茶色いスパイスっぽさしっかり。その他、ヨードの雰囲気や鉄っぽさ、それにスミレやバラといった花、ココアやチョコ、ナッツといったものも。あと、若干の干し芋?のようなものも感じられたでしょうか。味わいは、香りの印象からすると思いの外バランス型。果実味の印象はみずみずしく感じられるも優しいもので、その真ん中に明るい乳酸がビシッと入ります。タンニンは流石にたっぷりあり、アタックから渋みがあり後口も締めます。舌触りにも印象がありました。ボディはミディアムくらいで、透明感や滑らかさを感じる質感です。これも、実は春ごろに飲んだもので、菜の花の天ぷらをつまんだところ、油の印象を流しつつ、香ばしさと菜の花の香り、軽い苦みといったものがワインの香りの黒いニュアンスやバランスのいい味わいによく合いました。あと、油+野菜では茄子の揚げびたしなんてのもいいつまみでしたし、シラーズにはやっぱり肉と言う事でローストビーフ、あるいは焼鳥やレバニラといったものもいいつまみでした。ただ、面白かったのが魚介で、脂の乗ったブリやアジがよく合うのはまだ納得ですが、イカ刺しがいいつまみだったのは驚きでした。イカの味の濃さ、甘みとワインの果実感が妙に馴染みますし、ねっとりした質感にワインのクリアーな質感が嵌ります。また、そのねっとりさのおかげかタンニンの印象を少し和らげてもくれました。生イカに合うシラーズと言うのも驚きでしたが、質感こそミディアムだったものの、香りにしろ味わいのバランスにしろシラーズらしさはちゃんと楽しめました。ただ、強いハーブ感といったものはなく、穏やか、エレガント系のシラーズではあったように思います。にほんブログ村
2017年09月06日
コメント(0)
まだまだ続くイコンシリーズ。今回から赤です。カベルネ・メルロー2012。イコンの歴史はかなり古いようで、バラトン湖畔にやってきたベネディクト会修道院がその源流となっているようです。ただ、長い間畑も醸造所も休止していたそうで、現在のワイナリーは2007年からスタートしたものになります。バラトン湖は同地のワイン造りには大きな影響を与えており、上からの日照だけでなく、湖面に反射した光がブドウに当たることでより良いブドウが出来るそうです。セパージュは、カベルネ・ソーヴィニヨンとメルロー。価格は、1000円程度ですが楽天内では現在完売中。色は赤黒い感じですが透明度は割とあります。濃いガーネット的な感じでしょうか。香りはカシスやブルーベリー、それに各種赤ベリーやそのコンポートといったものが感じられ、中でもちょっとイチゴの雰囲気出ていたでしょうか。また、ドライフルーツっぽさも。そういったフルーティさの中に、黒コショウや茶色いスパイス、チョコ、トースト、軽いターリーさといった要素が加わってきます。また、時間とともに洋酒を使ったフルーツケーキ的なニュアンスも。味わいは、果実味のアタックはあり、後口にかけても柔らかく残りますが、明るい酸や旨み、ミネラル感といったものもあり、全体としてはバランス型と言っていいと思います。加えて、渋みも結構あり、果実味の背景に敷き詰められた印象。ボディはミディアム程度で、丸さや柔らかさも感じますが、まあ軽やかと言っていい類のものかと。食事との相性では、このワイン、春ごろに飲んでおり、当時出ていた菜の花を粒マスタードとヨーグルトのソースで和えたものを合わせたのですが、これが意外とよくあったことが面白かったですね。軽やかな口当たりと渋み、明るい酸が、ヨーグルトベースのソースに合いますし、菜の花の強い旨みや軽い苦み、独特の香りといったものが、このワインの質感は勿論、香りの面でも馴染む感じでした。その辺は、粒マスタードの香りやソースにオリーブオイルが入っていたことも一因かもしれません。その他としましては、やはりべたにブリ大根やトマトピューレ入り肉じゃがといったものは合いましたし、スパイシーさに合わせてカルボナーラもつまんでみましたが、中々悪く無かったかなと。味わいは軽い、まさにお手頃赤という雰囲気なのですが、それでもバランスの良さはありました。ただ、香りの構成要素は結構多く、時間経過での変化もあり、カベルネ・ソーヴィニヨン+メルローのワインを飲んでいる感覚はしっかり持てました。にほんブログ村
2017年09月02日
コメント(0)
前回のシャルドネに続いて今回もイコンです。実は、値段も手頃と言う事でスーパーで色々買って飲んでいますので、ちょっとシリーズとして続きます。ライナイ・リースリング2015。ハンガリーでは、1994年に制定されたワイン法で22地区の産地が定められているのだそう。イコンのあるバラトンボグラールは、白ワインの産地として有名なようです。本ワインはライナイ・リースリングとありますが、ライナイとはライン地方を指す言葉だそうで、イタリア系リースリングも栽培しているハンガリーでは、そちらと区別するために付けているようです。価格は、1400円程度で現在楽天内にもあります。色は薄い麦わらといったところ。青みがかった、というようなタイプよりは黄色の印象があるでしょうか。香りはやはりフルーティ。グレープフルーツ、ミカン、スイーティといった柑橘のニュアンスがよく出ており、そこにリンゴや、熟した白桃の雰囲気が加わります。ただ、勿論それだけではなく、ミネラルやフローラルといったものや、乾燥タイムやローリエなどのハーブっぽさ、それに、白コショウ的なスパイス感も感じられました。あと、蜜っぽさも少々。味わいは、華やかな香りの印象とはちょっと趣の違うドライなもの。果実味の印象も当然ありますが、柔らかく繊細なものです。そこに、アタックの段階から果実味と拮抗・調和を見せ、後口にかけて伸びやかな、しっとり系も力強さのある酸が乗ってきます。また、少々の苦味もあったでしょうか。ボディは透明感のあるライトボディですが、ハリがあり、ライトなりの骨格も感じられパリッとした印象でした。食事との相性で面白かったのは、ケンタッキー・フライド・チキンが結構いいつまみになったこと。オーストリーやドイツなどではフライドチキンに白ワインと言うのはよくあるという事で、ちょっと脂強いかなと思いつつもオリジナルチキンを試してみました。すると、酸がしっかりあり、後口には苦味も少々あるおかげか脂の印象に負けず、皮のスパイシーさともワインのハーブやスパイスのニュアンスが馴染む感じに。そして何より、肉の部分の旨みとワインの味わい、クリアーな質感が丁度良く馴染みます。鉄っぽい旨みもちょっと引き出してくれさえしたかも。あとは、例のごとく海鮮系を合わせてみましたが、こちらでも、脂の乗ったブリ刺しが非常にいい相性でした。このワインの要素は脂の旨みをよく引き出してくれるようです。あと、巻き寿司と合わせますと、酢飯の甘みやネタの味わいは勿論、海苔の風味が結構馴染むのが驚きでした。ワインの香りにヨード系の雰囲気は感じなかったのですが…。こちらも、食事に合わせやすく、華やかさもある日常の食卓に合わせやすいワインでした。一方、ワインそれ自体の香りや味わいのバランスも面白いですし、結構脂との相性もいいので、例えばコース料理に1本で合わせながら楽しむ、なんてことも出来てしまうかもしれませんし、ワインを中心に献立を考えるのもよさそうです。【IKONワイナリー】ライナイ リースリング(ハンガリー/白ワイン)リースリングも色々ありますが、ドイツのものともオーストリーのものともまた違う雰囲気を持っているように思います。にほんブログ村
2017年08月31日
コメント(0)
今回はハンガリーのお手頃レンジな白です。シャルドネ2015。生産者イコンは「ハンガリーの海」とも呼ばれる中欧最大の湖、バラトン湖の南西部にあるワイナリーです。バラトンボグラールという地域になるそうで、イコンの畑は砂や粘土、砂岩に交じって黄土もみられるのだとか。パノニア平原からも近く、黄土があり、湖の傍と、オーストリーのノイジードラーゼー周辺に似た環境なのかもしれません。そんな土地で、シャルドネの他、カベルネ・ソーヴィニヨンやシラー、ピノ・ノワール、リースリングといった国際品種を栽培しているようです。価格は1000円程度ですが楽天内では既に完売のようです。色は淡い黄色で、薄めの麦わらといった程度。香りはメロンやレモン、グレープフルーツ、リンゴといったフルーティさがしっかり。また、焼きイモや甘栗といったこうばしさも伴う甘いニュアンスも感じられましたし、生クリームやカスタードといった気配も。その他、少々の蜜っぽさや、白い花といった要素も感じられました。味わいは、香りに似合ったフルーティなもの。果実味のアタックをしっかり感じます。ただ、酸味の印象もきっちりあり、しっとりしつつも強さのある、そして量の多い酸がアタックの段階から感じられ、後口にかけて果実味の印象が減るとともに前に出てきます。また、その後口には微かな苦みも。ボディはライト。丸さや滑らかさを感じる質感ですが、そこまでの膨らみはありません。食事との相性は、魚系にも合わせやすいタイプ。岡山は、1年中スーパーのお刺身コーナーにサワラの刺身があるほどのサワラ消費県なのですが、そのサワラの刺身ってワインのつまみにしても喧嘩もしなければマリアージュもしない、といったことが多かったんです。ただ、このワインとはよく合い、サワラ独特の柔らかさとワインのボディ感に近似性がある感じでしたし、香りも、ワインの微妙な濃厚さのあるニュアンスが、サワラのそれに馴染んでくれました。果実味と酸の感じも、サワラの繊細な旨みに丁度よかったかなあと。あと、こちらは色々なワインに合わせやすい万能選手ですが、サーモンのお刺身にもよかったですね。サーモンの香りにもワインの香りの濃いニュアンスが噛み合いますし、脂の乗った柔らかな質感に、ボディ感や果実味がやっぱり合いました。軽いワインですが、フルーティさもあり、食事とも合わせやすく、まさに日常の食卓をより楽しくしてくれるといった感じのワインでした。価格も手頃ですし、コスパワイン会に使っても面白そうですし、リピートしてみたいところです。にほんブログ村
2017年08月29日
コメント(0)
先日のカーヴ・ド・テールさんのオーストリーワインディナーのワイン、今回から赤です。ショプロン・キュヴェ2011。生産者ヴェーニンガーはミッテルブルゲンラント州のホリチョンという村で180年以上にわたってワイン造りを行ってきました。昔から赤ワインの生産者として有名だったようで、生産するワインの実に99%が赤ワイン。また、2006年からはビオディナミを実践しています。今回のショプロンは、ホリチョンからそう遠くないハンガリーの土地のブドウのワインです。1997年に畑を購入、2006年からはフランツの息子さんがワイナリーを作りその運営を行っているそうです。畑ではやはりビオディナミを実践。セパージュはケークフランコシュ35%、メルロー34%、ピノ・ノワール27%、カベルネ・フラン4%。ケークフランコシュとは、ハンガリーにおけるブラウフレンキッシュの呼び名。価格は、2300円程度ですが楽天内には無し。また、今回ワインの個別写真が撮れていませんので画像もありませんm(__)m。エチケットの画像はインポーターさんのページをご覧ください。色はガーネット系の色合いですが、赤みもしっかりです。香りはラズベリー、クランベリー、イチゴなどの赤ベリーやそのドライフルーツ、また、軽くですがジャムもあったでしょうか。そこに、軽く黒ベリーのニュアンスも加わります。さらに、カラメル、黒蜜、ダークチョコなどもあって、色の濃い要素も感じられました。その他、キノコや腐葉土、下草っぽさ、軽いナッツといったような雰囲気もありました。味わいは柔らかな果実味のアタックがありつつ、その奥から直ぐに明るくフレッシュな酸がグッと前に出てきます。この酸は、結構ベリー感ありましたね。ボディはミディアム。柔らかさ、まろやかさを感じるものですが、ゴツさや膨張感のあるものではありません。渋みはアクセント程度に後口にかけて。会では、一品目の鴨と根菜のテリーヌに合わせてという事でした。フレッシュな酸と落ち着いたボディ感のおかげで、脂の少ないテリーヌとの相性は確かに良かったです。鴨肉の旨みや軽く薫る根菜の香りをワインの果実味、酸、香りが盛り立ててくれますし、アクセント位のはずのタンニンが肉の鉄っぽさを引き出して、香りと共に華やか旨みとして感じさせてくれました。このワインなら、今回のような鴨、あるいは鶏肉といったもの、さらにはローストビーフなど、あまり脂っこくない肉の料理との相性が良さそうですし、マグロやカツオなどの赤身の魚とも合わせてみたいところ。火を入れてもいいでしょうが、刺身や叩きでも十分行けそうです。濃厚過ぎない、落ち着きのある味わいと、赤ベリー系を軸とした華やかな香りと、非常にとっつきやすく、かつ、今人気な路線のワインだったかなと。しかも、価格的には2500円を超えないものですし、濃厚好きな方にはちょっと軽いかもしれませんが、それでもコストパフォーマンスの高さは相当なものがあるように思います。にほんブログ村
2017年04月23日
コメント(0)
さて、今回からは先日のメルロー飲み比べ会のワインです。先ずはルーマニアから。メルロー2013。タサック・ジャンパーは、生産者名ではなくブランド、プロジェクトの名前というのが正確なところ。フランスでワインマーケティングに関わっていたオランダ人のファン・アルケル氏と、ポルトガルでアメリカワインの輸入販売を行っていたマーク・オリヴェイラ氏が立ち上げました。単一品種のワインを各品種ごとに、メジャー産地となっている場所で、その土地の生産者にワインメーキングを依頼、出来たワインをタサック・ジャンパーとして販売しているというシステムです。例えば、ピノ・ノワールはフランス、ソーヴィニヨン・ブランはニュージーランドといった具合で、メルローはなんとルーマニア産。各地の実力のある生産者に依頼しているそうです。価格は、写真のお店で1825円。色は赤く、透明度もありルビーカラーといった印象です。香りは軽い土っぽさや、若干の茶色系を中心としたスパイス香、ドライハーブなどがありつつ、ラスベリーやクランベリーといった赤ベリーやチェリー、あるいはそれらのジャムやドライフルーツといった赤いフルーツ系のニュアンスがたっぷりあります。また、少々のマラスキーノっぽさもあったでしょうか。加えて、赤い花っぽさもあり、色合いに似合った赤い要素で一杯です。また、時間経過でクランベリーのドライフルーツを軸にこの赤いフルーツの要素はより鮮明になっていく感じも。味わいもやはり小さな赤い果実を思わせるようなフレッシュな酸が多め。時間と共に果実味も膨らんできますが、それでも酸を上回る印象という所までには至りませんね。タンニンも、有りますが決して渋みがガッと来る感じではなく優しいもので、後口にかけてやや存在感を増すかなといった程度。ボディも勿論ミディアム。クリアーさや滑らかさの印象がありますが、流石に多少の丸さ、膨らみも。会では、鴨のパストラミや豚肉のハム、レバーペースト、チーズの盛り合わせといったものをお出し頂きましたが、それらの中ではやはり赤いフルーツのニュアンスのおかげか鴨との相性が一番良かったように思います。鴨の旨みや肉の質感に対し、ワインの香りや果実味、それにミディアムなボディ感がよく馴染みます。また、鴨の脂はそこまでコッテリしたものでもなかったので、こちらもワインのボリューム感に丁度いいですね。このワインに合わせるなら、やはり鶏肉系がよさそうです。オレンジ煮、まで行くと流石に香りにオレンジの要素が無いので合わせにくいかもしれませんが、鴨のローストとベリーのソース、あるいはシンプルに焼き鳥(タレ)辺りが面白そうです。ルーマニアワインを飲んだ経験はあまりないのですが、以前飲んだクロ・ビュザオのピノ・ノワールが結構濃かったので、濃厚なワインが出来る環境なのかなと思っていましたが、こちらのワインはエレガント系でイメージと違い驚きました。と言いますか、ブラインドで飲んだとするとメルローとスッと出てこないような感じで、他の参加者の方も結構驚かれていました。ただ、ワインとしてはキレイにまとまっており、香りの変化もみられ、価格を考えてもかなり面白いワインかと思います。タサック・ジャンパーの他のワインは、ある程度味をイメージできる産地のものですしここまでの驚きはないかもしれませんが、それでも一度タサック・ジャンパーオンリーのワイン会をしてみたい気になりました。タサック・ジャンパー メルロー [2013] <赤> <ワイン/ルーマニア>ラベルの赤い上着を着た動物はタサック・ジャンパーのシンボルで、他にニュージーランドのものなら羊が、フランスなら豚が描かれています。ルーマニアって熊が有名なんですかね^^;?にほんブログ村
2017年03月02日
コメント(0)
先日の岡山ワイン協会ワイン会でお披露目されました独自輸入ワイン、今回で辛口も最後になります。ミドルシスター”ワイルド・ワン”マルベック。キャラクターはワイルド・ワン=おてんば娘だそう。人と違う事をする、おてんばで、それでいて皆に愛されるといった感じのようです。その心は、スパイシーで美味しい赤ワインはあなたのルールを破るかもしれない、例えばこのワインと魚を合わせたくなるような、との事。もっとも、このワインが何より「おてんば」なところは、カリフォルニアのワイナリーながら、アルゼンチンのマルベック100%なところでしょうね^^;色は赤黒いです。他の銘柄とはやはり一線を画す黒さで、透明度も低いです。香りはブラックベリー、ブルーベリー、それらのドライフルーツ、さらにプルーンやプラムといった、色の濃いフルーツのニュアンスが出ており、そこにヨードや黒い土っぽさ、ドライトマト、紫の花、茶色いスパイスといったものが加わります。また、軽いナッツっぽさや干し肉、ミネラルといったものも。味わいはバランス型。果実味が中心ではありますが、アルゼンチンらしい重くなく、やや控え目さのある穏やかな果実味です。そこに、それに拮抗する程度の、乳酸系の柔らかい酸が乗ってくる感じ。旨みの強さは印象的でした。また、渋みは後口にかけてしっかり。ボディはフル。口当たりは丸いですが、目の詰まった印象は受けます。資料には、牛リブグリルのチリソースや羊の串焼きとの相性がいいと書かれていました。まあ、アルゼンチンと言えば世界屈指の牛肉を食べる国ですし、牛肉との相性は間違いないでしょう。チリソースというのが面白いですが、ヨードっぽさやスパイシーさ、トマトっぽさなど合うのかもしれません。その他、トマト煮込みなどもいいでしょうし、和風にドテ煮やぼっかけなんかも面白いかも。また、ラムにももちろん行けそうです。串焼きは勿論、ジンギスカンとかでもいいかも。玉ねぎの甘みにもはまりそうです。おてんば娘という割にはブドウ畑の標高も高いのかな、という落ち着きも感じるようなワインでした。ただ、それはカリフォルニアワイン達との印象の違いという部分も大きいかなとも思いますが。アルゼンチンらしさをきっちり感じられ、今回の中ではある意味非常に印象に残る1本ではありました^^にほんブログ村
2016年02月06日
コメント(0)
今回は最近時折見かけるようになった東欧系のワインです。モルドヴァのメルローになります。エクスペショナル・メルロー2012。生産者アスコニはルーマニアとウクライナの間にあるモルドヴァのワイナリー。モルドヴァは内陸国で、緯度はボルドーに近く、気候や降雨量はブルゴーニュに近いのだとか。ワイン発祥の地に近い土地ですが、ワイナリーの創業はソ連崩壊後の1994年です。帝政ロシア時代からのコーカサス系地場品種に加えて、カベルネ・ソーヴィニヨンやメルロー、シャルドネなどの国際品種も栽培しているそうです。セパージュは、メルロー100%。ハンガリー、フランス、アメリカ3種のオーク樽で熟成させたワインをブレンドしています。価格は、写真のお店で1242円。色は濃いガーネット。黒さはありますが、エッジにはルビー感がありました。香りは、メルローらしいフルーティさがあり、赤ベリーやダークチェリー、チェリージャムっぽさといった要素を感じました。また、黒ベリーっぽさや軽いコーヒー、それにカラメルのニュアンスといった黒さを感じる要素も。その他、腐葉土や木、また茶色いスパイスや胡椒っぽさといったものも感じられたでしょうか。味わいは果実味中心のとっつきやすいものです。酸は乳酸系のそれがおっとりした感じで出ており、果実味を適度な印象にしてくれます。渋みはしっかりあり、これも含めてトータルバランスを取っている感じ。後口にかけて存在感を増し、舌触りにもタンニンの印象がはっきりあります。ボディは優しいミディアムで、意外とクリアーでなめらかな質感。食餌との相性では、これはまあ肉です。和牛肉のたたきに対しても、しっかりしたタンニンのおかげで強い脂に負けませんし、赤身のローストビーフに対しても、ボディがそこまで重くないので馴染みやすい感じ。また、鶏肉でももちろんOK。焼き鳥モモ肉をタレで合わせてみますと、肉の脂、旨み、タレの甘みに問題なしです。ただ、香りの面では、牛肉程の相性ではなかったかもしれませんが。また、豚肉でも、まあベーコンになるのですが、ベーコンときのこの炊き込みご飯をして合わせてみますと、ベーコンの風味にワインの香りや果実味がいい感じです。また、醤油バターベースの味わいで昆布だしも用いましたが、その辺の味わいやキノコとの相性も上々でした。これは中々面白いワインです。香りは樽感ありますが、それが強過ぎず上品に仕上がっているなと。ブラインドで飲むと、ボルドーと間違える可能性は高そうです。最近は、東欧も若い生産者などが西欧の栽培や醸造の知識を取り入れていたり、西欧のワイナリーが進出したりと盛り上がっている様子。色々気になりますね。にほんブログ村「ワインモア」でこの記事をチェック!
2015年09月21日
コメント(0)
という事で、前回記事にしましたブリ大根に合わせたアルゼンチンの赤です。カメレオン・メルロー・マルベック2012。生産者ジャン・ブスケは元々南フランス出身で、ワイナリーの3代目だったそうです。そこで成功した後、よりよいワインづくりを模索する中でアルゼンチン、メンドーサのトゥプンガトにたどり着きました。海抜1200mの高地で冷涼さもあり、かつ、病害が発生しづらいことから農薬もいらないというこの地に移住しワイン作りを行っています。セパージュは、土着のマルベック50%とフランスから持ってきて植えたメルロー50%。マルベック以外はすべてフランスから移植だそうです。価格は、写真のお店で1100円。色濃いガーネット。黒々系かと思いきや結構赤さもしっかりで透明度もあります。エッジには赤紫が見え若さを感じます。香りはブラックベリー、プラム、プルーン、ダークチェリーといった色の濃いフルーツがよく出ています。また、牡蠣のようなミネラル的な要素もありました。加えて、甘草やシナモン的茶色いスパイス、黒コショウといったニュアンスや、チョコ、ココアっぽさも。また、時間経過で赤ベリーのドライフルーツや、イチジクっぽさも感じられたでしょうか。味わいはジューシー。南米らしい果実味主体の味わいです。そこに、しっとりとした酸がアクセントとして加わるほか、渋みも後口にかけて印象を引き締めます。ただ、だらだら続くそれではなく、キレの良さはありました。ボディはミディアムフルくらいで、そこまで重いという感じでもありませんでした。食事では、バルサミコ入りブリ大根との相性は良かったです。ブリの脂、甘辛い味わいに、ワインの果実味やタンニンがマッチしますし、醤油やショウガの香りとワインの香りの間に違和感もありません。むしろ結構馴染んでいたかも。他に、面白い相性だったのはお好み焼き。関西風で、チーズを入れた他菜の花も入れてみたのですが、お好み焼きのソースやチーズと具材の味わいとワインの果実味などの相性がいいのはもちろん、菜の花を焼いたことで出てくる油っぽい香りとワインのタンニンや黒い香りが合います。加えて、菜の花の甘みとワインの果実味の間にも親和性が見られました。その他、何だかんだ牛肉との相性も悪くなく、トマト煮やキノコとの炒め物もいいつまみになりました。ただ、ワインの果実味の強さのせいか、お好み焼きのソースやブリ大根の甘辛い味付けといったものとの相性の方が、牛肉を塩コショウで炒めるといったものより良かったような気がします。加えて、菜の花など野菜との相性も悪くなく、南米の赤ワインのマリアージュを考えるうえで面白いワインになりました。にほんブログ村「ワインモア」でこの記事をチェック!
2014年02月23日
コメント(0)
今回は随分久々のアルゼンチンワインです。アルゼンチンを代表する品種マルベックの赤になります。シンセシス・マルベック2010。生産者はフィンカ・ソフェニアです。アルゼンチンのメンドーサにあるトゥプンガトという地域のワイナリーですが、この地域、アンデスの麓にあり標高は何と1200mにも達します。フィンカ・ソフェニアは1997年創業と新しいですが、124ヘクタールもの畑を持ち、シャルドネ、メルロー、カベルネ・ソーヴィニヨン、それにメンドーサ原種のマルベックを栽培しています。セパージュは、マルベック100%。以前はブレンドでしたが変わったようです。価格は、写真のお店で2362円。色はまだ若さを感じる赤黒いものです。ただ、エッジにはルビーも見えました。香りは、ヨードっぽさや樽由来であろうナッツ、クリームといったニュアンスを感じさせつつ、黒ベリーやベリージャム、ヤマモモ、ダークチェリー、そして時間と共に徐々に出てくる赤ベリーっぽさなどのフルーティさが主役となっています。加えて、黒蜜やチョコっぽさ、黒い土、キノコといった色の黒いニュアンスも。味わいはしっとり系ながらも前に出てくる酸が印象的。果実味も出ていますが、優しく酸の後ろに広がるといった感じ。渋味もしっかりありますが、これもやはり突出はせず、各要素のバランスは旧世界風。ボディはフルボディですが、口当たりは柔らかく、意外とクリアーさも感じさせます。食事との相性では、煮豚をつまんでみましたが結構いけます。意外と優しい味わいと、豚の旨みの質や脂の濃さが合っているようで、旨みを引き立て、脂は流すまでは行きませんが最低限の濃さを残しつつ旨みを引き出してくれる感じでした。アルゼンチンといえば牛肉!ということで、ステーキやローストビーフとも合わせてみました。ステーキはサシの入った脂の強い肉だったところ、ちょっとワインが圧され気味。一方、赤身のローストビーフとはいい相性で、赤身の旨さを良く引き出してくれますし、脂も多くないのがよかったらしくいい感じで旨みにしてくれました。高い標高による冷涼な気候の影響でしょうか、そこまで濃い!というタイプではなく穏やかさも感じられるワインでした。世界的な潮流として、果実味の濃さやボディのファットなワインより、ある程度抑えの効いたものが好まれて来ているようですが、こちらも、樽感はありつつも、そんな流れに合致する1本だったように思います。にほんブログ村「ワインモア」でこの記事をチェック!
2013年12月20日
コメント(0)
今回はかなり久々のアルゼンチンワイン。ラフィットの絡んだ赤です。アマンカヤ2010。生産者ボデガス・カロはシャトー・ラフィットのエリック・ロスチャイルド氏とアルゼンチンを代表するワイナリーであるカテナのニコラス・カテナ氏のジョイントベンチャーです。カベルネ・ソーヴィニヨンとマルベックという、かつてのボルドーのセパージュを、現在マルベックの主要産地となったアルゼンチンでよみがえらせるというプロジェクトとなっています。ということで、セパージュはマルベックとカベルネ・ソーヴィニヨンが半々程度。因みに、畑は標高が高く冷涼なメンドーサにあります。色は黒紫。産地やセパージュの個性がはっきり感じられますね。香りはローズマリーやミントなどのハーブ系のニュアンスやコゲっぽさ、八角や丁子といった茶色いスパイス、黒い土、チョコっぽさといった要素が出ています。また、フルーティさもしっかりで、プラムや黒ベリー、ダークチェリーといったものをよく感じられました。その他、スミレやバラといった花っぽさも。味わいは果実味中心。しかし、ジューシーではありますが濃く強いそれではなく柔らかさのあるもの。そこに乳酸系ですがトーンの高い酸がやや控えめに寄り添います。タンニンは十分で、口に含んでから余韻まで渋味の存在感があります。ボディは勿論フルボディですが、こちらも柔らかさがあります。バランスはいいですが、やはりジューシーさ、コクがあるワインなので、単独で沢山飲んでいますとやや飲み飽きするかもしれません。食事には、定番物が相手なら結構合わせやすいです。ローストビーフや牛肉のタタキと合わせれば、肉の旨みが、果実味やタンニンの奥にあるワインの旨みをよく引き出してくれます。また、脂との相性は間違いなく、タンニンが甘みを引き立て、その甘みと果実味がマッチするいい関係です。また、鶏も結構いけ、焼き鳥(タレ)や照り焼きチキンなど甘辛ダレと合わさったものなどは、鶏の旨みや脂はもちろん、タレの甘さもワインの果実味に嵌りますね。あとは、やはりトマト系は良く合い、チキンのトマト煮やソテー+トマトソースもいけます。フルーティで重すぎず、幅広い方に受けそうなモダンなスタイルです。飲食店などのグラスワインには最適なタイプでしょうね。にほんブログ村「ワインモア」でこの記事をチェック!
2012年05月29日
コメント(0)
今回も続けて南米の赤です。こちらも久々なアルゼンチン。イスカイ2007。生産者トラピチェはアルゼンチンを代表する名門ワイナリーです。設立は1883年で、アルゼンチンの独立が1835年ですから独立後50年もしないうちに出来たワイナリーですね。畑は勿論アルゼンチンを代表する生産地メンドーサに保有しており、ヨーロッパの最新醸造技術も導入しています。「イスカイ」とは古インカ語で二つという意味だそうで、このワインもメルローとマルベックの二つの葡萄が使用されています。価格は、写真のお店で5700円。色は赤黒いです。4年経過していますが紫もまだ微かに感じますね。香り茶色いスパイスや黒コショウっぽさといったスパイシーさ、微かなバニラといった要素を先ず感じます。そこに、プラムや完熟黒ベリー、ベリーのジャムといったフルーティさが加わります。その他、黒い土やカラメル、軽いキノコっぽさや焼き芋ないしその革を思わせるようなニュアンスも。味わいは渋味しっかりです。また、口当りにもタンニンの存在感が出ていますね。旨みの印象もあります。一方、香りや色合いの印象からすると果実味は大人しく、繊細な印象すら受けます。酸味も、大人しい果実味にあわせるように穏やかで控えめ。バランスとしては果実味を支える側ですね。ボディは勿論フルボディ。食事にあわせるなら、これはもう赤身肉でしょう。牛肉消費量世界トップクラスのアルゼンチンですから牛肉との相性は間違いないです。ステーキ、ローストビーフ、煮込みと何でもござれといった感じです。味わいに柔らかさとタニックさがあるので、脂の多い国産牛でも問題ありません。ビフカツなんてのにもなかなかでした。カツのソースの甘辛い味わいにもいいですね。他にあわせるとしても、ラムや鹿といったものがいいでしょうね。時期的にジビエが出ていますから鹿のローストやイノシシの煮込みなんて面白そうです。しっかりしたワインで、ミシェル・ロランが関わっているだけあって独特の柔らかさもあります。タンニンの印象は強いですが、渋味が苦手でなければ今の段階でも十分楽しめますね。特に、流石というべきか果実味の印象が控えめで品のあるところは美点です。にほんブログ村「ワインモア」でこの記事を チェック!
2011年12月27日
コメント(3)
今回もアルゼンチンのデイリー赤です。カベルネ&マルベック08。生産者はインカ。比較的よく見かけるワインですね。アルゼンチン北西部のカルチャキヴァレーにあるカファジャテという畑で収穫された葡萄が使われています。カルチャキヴァレーは、世界で最も標高が高い葡萄産地になっているようです。カファジャテの標高は、なんと1800m!また、醸造はヒュー・ライマンという国境を越えて世界中で醸造を行っているスペシャリストの手によるものです。セパージュは、カベルネ・ソーヴィニヨン80%、マルベック20%。価格は写真のお店で997円。色は深く濃いガーネット。黒さを感じます。香りは、まさにこの手のセパージュのワインらしいものになっています。エスプレッソ、ビターチョコといった黒いニュアンスをよく感じますし、フルーティさもありますが、そちらもやはりブラックカラントやダークチェリーといった濃さのあるニュアンスが強いです。ただ、その奥に赤ベリーのジャムやコンポートといった濃いながらも赤いニュアンスを感じることも出来ました。その他、腐葉土、蜜、なめし革、バラ、それに少々の焼き芋っぽさといった要素も。味わいは流石にタニック。渋味もしっかりありますし、舌ざわりも感じられます。果実味はやはり中心で、酸はチャーミングで果実のなかにあってフレッシュさを感じさせてくれます。旨みやアルコール感もたっぷりあります。ボディはフルボディですが、あまりでっぷりした感じではなく、むしろタンニンが冷たさすら感じさせる堅牢さがありました。カベルネ・ソーヴィニヨンのしっかり感とマルベックのフルーティさを併せ持っているので、食事との相性は広そうですが、それでもやはり肉類がいいでしょうね。牛肉やラム肉のトマト煮こみなどにはぴったり。また、牛肉ならステーキやタタキ、焼肉といったものはもちろん、ホルモン系にも相性はよく、トリッパのトマト煮こみ辺りにもぴったり。豚肉なら、角煮や焼肉もいいですが、スペアリブのバーベキューやトマトやオレンジを使っての煮込みなんかにもいいですね。1000円程度のボルドーブレンドのワインは、本家ボルドーも含めて世界中に色々ありますが、こちらはその中でもタイトさと早飲み出来るフルーティさをいいバランスで共存させたワインだと思います。
2010年06月09日
コメント(0)
今回はアルゼンチンのお手ごろ赤ワインです。マルベック07。生産者はクロッタ。アルゼンチンのワイン生産の中心地ともいえるメンドーサで1933年から家族経営でワイン造りを行っているそうです。ただ、それ以外のことはあまりよく分かりませんでした^^;セパージュは、マルベック100%。購入は、近所のスーパーで680円。楽天内に扱いは無く、インポーターの富士貿易のサイトにさえ情報はありませんでした。色は黒さの強いガーネット。赤みが全く無いわけではありません。香りは、色合いに似合った黒ベリーやプラム、ダークチェリー、それに茶色いスパイスといった要素を感じます。ただ、時間とともに完熟赤ベリーや赤ベリーコンポート、ベリージャムといった赤いニュアンスも感じられるようになりました。その他、ヤマモモっぽさやローリエのようなハーブっぽさ、赤い花、カラメル、チョコないしココアといったような印象も。味わいは、意外に優しいです。旨みが強く後口にかけて支配的で、最初の印象はやはり果実味。その果実味が、塗りつぶすように濃いのではなく結構柔らかさ、穏やかさのあるものでした。酸は乳酸系でトーンが低く、完全に裏方です。また、タンニンは渋味こそ感じますが口当たりはつるりと滑らか。ミディアムフルの柔らかいボディです。食事との相性は幅広く、スーパーで一緒に買った煮豚やらから揚げ、メンチカツといったお惣菜にもよく合います。また、肉団子や餃子などの中華惣菜にもOK。その他、流石牛肉の国というべきか、ローストビーフや牛肉のタタキとは好相性でしたし、チキンのトマト煮やチキンソテーなど、鳥肉ともなかなかのものです。スーパーのお手ごろワインということでどうかなと思いましたが、さすがはアルゼンチンというべきかこの価格帯でも期待以上のクオリティーです。濃い目(といってもそれほどでもありませんが)が嫌いでなければいいデイリーワインになるでしょう。もちろん、複雑さ云々は望めませんが、その辺は食事との合わせ方を工夫して自分なりに見出していけるくらいのものはあるでしょう。ボトルの裏には、トマトソースやハンバーグと相性がいいと書いてあったので、また試して見たいものです。
2010年06月07日
コメント(0)
今回は相当久々のアルゼンチン。お手ごろワインです。マルベック07。生産者ドニャ・パウラは、メンドーサにある1997年設立のワイナリーです。畑はアンデス山脈の麓にあり、その標高は1000mに達するとか。風も強く、病害虫の影響もかなり弱くなっています。気鋭の若手ワインメーカーを迎え、最先端の醸造設備を用い、上品なスタイルのワイン造りを指向しているそうです。セパージュは、マルベック100%。価格は、写真のお店で1790円です。色は黒いです。紫も感じ、エッジにはキレイに見えます。香りは結構はっきり出ています。黒胡椒や茶色いスパイスといったニュアンスに、黒ベリーやイチゴ、ヤマモモ、コケモモ、ベリーのジャム、ヤマモモジャム、それに完熟フルーツといった甘い香りが感じられます。しかし、それだけではなく、海藻っぽさやミネラルのニュアンスがしっかりありますし、なめし革っぽさやカラメル、それに木の実を思わせる要素といったものも感じられました。味わいは、割と繊細な果実味が軸になっています。が、酸、旨みもしっかりあり、特に酸はよく下支えをしています。この価格帯のワインとしてはかなりまとまり、バランスの良さを感じますね。タンニンはやはり強めで、渋味を感じるのはもちろん、舌に感触もありますね。ボディはフルボディ。品のよさがあり重すぎることはありません。食事にあわせるなら、これはもう肉です。牛肉大国アルゼンチンらしく、牛肉のステーキや赤ワイン煮、ビーフシチュー、それにローストビーフなどとあわせてみたいところですね。また、すき焼きや肉巻きゴボウ辺りとも相性良さそうです。鶏や豚なら、ちょっと濃い目の味付けの方が良さそうです。照り焼きチキンやフライドチキン、こってりした豚の角煮やトンカツ(ソースで)といったものならば、あわせるのは難しくないでしょう。2000円以下のワインにしては、バランスの良さや滋味を感じられ、ちょっとびっくりしました。アルゼンチンのコストパフォーマンスの高さをあらためて見せてくれたように思います。食事にあわせてよし、単独でもよしです。
2009年11月15日
コメント(2)
南米会最後のワインはアルゼンチンのボルドースタイルのワインです。フィンカ・ソフェニア シンセシス04。生産者であるフィンカ・ソフェニアはアンデス山脈の麓にある1997年創立のワイナリーです。その標高は1200メートルにもなり、日中と夜間の気温の差が激しく葡萄がゆっくりと熟していける環境にあるそうです。栽培されている葡萄の品種はカベルネ・ソーヴィニヨン、メルロー、シャルドネ、マルベックです。 本ワインのセパージュはメルロー、カベルネ・ソーヴィニヨンとマルベックという古典的ボルドーブレンド。価格は写真のお店で3864円。色は濃く深い紫。エッジも濃い紫で、全体的に黒さもあります。若さと力強さを感じる色合いです。香りにも凝縮感があります。インキーな香りがはっきりと感じられ、さらに完熟黒ベリーや赤黒両方のベリー系ジャムの香り、プラム、カシス、黒胡椒やクローブといったスパイスの香りといった要素が広がります。また、樽から来るであろうロースト香(コーヒー的?)やアルコール、少々の土ないし革っぽさといった風味が感じられます。味わいは、香りや色合いからすると意外なほど果実味が突出していないのが印象的でした。酸味は控えめで脇役ですが、果実味も甘ったるいようなことは無く、アルコール感と強いタンニンがありバランスがいいくらいです。が、やはり渋みはバッチリあります。ボディはどっしりとしたフルボディ。まろやかさもあります。食事にあわせるなら、まさに赤身肉でしょう。牛肉のステーキやラム肉のソテー、あるいはそれらの煮込みといったものとはよく合うでしょう。また、やや時期は過ぎ気味ですが鹿やイノシシといったジビエにも合わせたいタイプです。ソースを使うならベリーや赤ワインを使った黒くコクのあるタイプがいいでしょうね。今の段階でもそれなりに美味しく飲めますが、やはりその真骨頂は熟成を経てから発揮されるタイプのワインだと思います。それも、5年10年どころか15年20年以上くらいの熟成に耐えうるものでしょう。ボトルも非常に重いですし。しっかりした熟成感が加われば、食事にあわせずとも単独で十分な満足を得られるように思います。いいセラーを持っていて、ボルドータイプが好きならば、置いておいて損はしないかと思います。まあ今回は値上がりないし無くなる前に飲めたということでよしとしようと思います。
2008年03月05日
コメント(4)
さて、先日のワイン会のワインが一段落した後ですが、早速今回の南米会のワインを。1本目はこのトロンテス06です。生産者であるボデガス・JF・リュルトンはボルドーの名門ワイナリーであるリュルトン家の子息、兄ジャックと弟フランソワがアルゼンチンで営むボデガです。アルゼンチンの土地の持つ力に注目し、その中でもより気候がよく、クオリティーの高い土地で葡萄を造っているそうです。セパージュはアルゼンチンの地場品種トロンテス100%。価格は1000円前後で、写真のお店では840円で買えます。色は薄い黄色。やや青みがかっているといったレベルです。香りはフレッシュ&フルーティ。リンゴやオレンジピール、蜜、ライム、それにマスカットや微かにライチを思わせる香りがあります。また、ラベンダーや少々のスパイス、そしてミネラルも感じられます。ライチやラベンダー、スパイスといった要素から、ややオリエンタルな印象も受けますね。味わいは、香りからイメージするほど果実味が強くないことが印象的でした。酸味やミネラル感もきちんとあります。ボディに関してはさっぱりライトで、アルコールの刺激も結構感じるのでキンキンに冷やしておいた方が楽しめるタイプでしょう。食事にはよく合うタイプです。鳥肉ともよく合いそうで、定番の焼き鳥(塩)やから揚げにレモンを少し絞ってカジュアルに楽しめます。焼き鳥は砂肝なんかも良さそう。また、よく冷やしておけば鮮魚にも合うでしょう。カルパッチョやマリネといった洋風なものはもちろん、刺身や昆布〆、あるいは握りにだっていけちゃうかも。刺身にも少し柑橘を搾ってやるとなおいいでしょう。脂の乗ったサーモンなんか特にいいと思います。その他、和食や野菜、特に芽キャベツや菜の花、葉玉ネギといった春野菜をシンプルに焼いたものなんかには面白いワインです。このワインの感想の中に「ミュラー・トゥルガウ的」というものが見られましたが、なるほどと思いました。イタリアの地場品種の中にも似たようなものがあったような気がします。よく冷やして、食べ物と共にカジュアルなパーティーあたりで飲みたい、これぞ由緒正しきガブ飲みワインといった趣のワインだったと思います。
2008年02月25日
コメント(0)
さて、ワイン会のワインも一段落ということで、今回はアルゼンチンのピノを。カテナ アラモス・ピノ・ノワール06。生産者であるボデガス・カテナ・サパータは1902年からアルゼンチン国内消費向けのワインを作り始めたカテナ社を前身とし、その後世界に認められるアルゼンチンワインを作りたいとの思いから設立されたボデガです。また、最近ではロートルトとのコラボレーションアイテムカロをリリースするなどしています。価格は写真のお店で1680円です。色は鮮やか、というよりは濃いというべきルビー。透明度の高いガーネットという感じのほうが近いかも^^;香りは豊かでチャーミング。チェリーやラズベリー、それに熟した赤い果実やプラムといったフルーティなものを中心に、スパイスやドライアプリコット、樽、そして少々のキノコといった要素を感じます。また、時間とともにハーブ的な青いニュアンスも表われてきました。味わいは、やはり新世界のピノということで果実味が豊かで凝縮しています。フルーティな味わいで酸は控えめです。ただ、旨みが結構多く、新世界でもアルゼンチンのワインだなという印象です。ボディはまろやかで優しいミディアムライトです。余韻には赤いベリーと干しブドウが感じられました。食事にあわせるなら、定番のローストチキンや鴨のローストといった料理の他、ソースとの相性も良さそうなのでお好み焼きやたこ焼きあたりにもよく合いそうです。特に、お好み焼きは豚肉多めにしておくとよく合うかもです。ただ、トンカツまで行ってしまうと油と衣の味にちょっと負けてしまいそう。豚肉ならローストポーク程度にとどめておいた方がいいでしょう。また、アルゼンチンといえば牛肉の国ですが、このワインの場合はタタキくらいおとなしいものの方があいそうです。やはり、ブルゴーニュのシャープでシビアなピノとは違いますが、こういうほんわかふくよかなピノもたまにはいいでしょう。価格を考えればコストパフォーマンスは高いといえますし。酸をもう少し出すためにブルゴーニュグラスのような大振りなグラスで飲むのも手です。大勢でカジュアルに、あるいはピノ入門編としてなんていうのにもいいかもしれませんね。
2008年02月06日
コメント(4)
今回のワインはアルゼンチンの白です。ボデガ・リュルトンのピノ・グリ06。ボルドーの生産者、アンドレ・リュルトンの子息が経営するJFリュルトン社が、アルゼンチンの地に興味を持ち1992年から生産&販売を始めたのだそうです。価格は1400円前後程度が多いようですが、写真のお店なら966円と3ケタで買えます。色は青みがかった黄色で、その中でも麦わら色に近いくらいの黄色さがあります。香りは、ちょっと大人しめですが、蜜入りリンゴや桃、柑橘類といったフルーツの香りが感じられます。また、白い花や蜜的な甘い香りとミネラルがはっきりと感じられなかなかかかわいらしい印象です。その他、ややスパイシーさもあるでしょうか。味わいは、やはりアルゼンチンということで果実味がはっきり感じられますが、酸味や辛さのおかげでバランスが取れています。後口には少しの辛さと旨みが残り、きちんと辛口ワインしています。ビンテージが06と若いため、抜栓直後からしばらくはまだちょっとアルコールが浮き気味なのはご愛嬌^^;ボディーは意外とクリアーでミネラルもあってか少し硬質感もありました。食事にあわせるなら、やはり鳥や魚介でしょう。ただ、案外そこまで濃厚、という味わいではないので、鶏肉にあわせるなら焼き鳥(塩)や鳥のたたきといったあっさり系のものの方がいいでしょう。魚介ならば、カルパッチョやマリネといった鮮魚系のものでも大丈夫だと思います。フルーツを使用したりドレッシングの濃さがあればいい相性でしょう。また、野菜とも相性が良くサラダでも大丈夫ですし、面白かったのは焼きナスやフレッシュトマトとの相性です。ナスやトマトの甘さ、トマトの酸味といい具合に引き合っていました。アルゼンチンでピノ・グリが作られているというのは知らなかったので、店頭で見かけたのを興味本位で買ってみましたが結構美味しかったです(^-^)まあ、安ワインに属するものなので高級感のあるというようなものではないでしょうが、この時期には良く冷やして食事と一緒に楽しみたい類のアイテムでした。
2007年09月02日
コメント(0)
赤続きでアルゼンチンのワインを。アマンカヤ05です。アルゼンチンのカテナ社とボルドーのシャトー・ラフィットの共同プロジェクト、ボデガス・カロ(カロってカテナのCAとロートシルトのROをくっつけたものだそうです)のワインです。ボルドーの古典的組み合わせを、アルゼンチンというマルベックにとって特別な土地で復活させることがテーマだとか。そんなわけで、セパージュはマルベック55%、カベルネソーヴィニヨン45%です。価格は2000円前後で、写真のお店では1974円です。ちなみに、アマンカヤとはアンデスの高知に咲く小さな花のことだそうですよ。色は紫がかった赤。かなりの濃さで、流石はアルゼンチンマルベックといったところ。香りは、やはりフランボワーズや煮詰めたチェリー系のフルーティーな香りが中心。そこに、樽から来るバニラのフレーバーが加わります。また、カベルネソーヴィニヨン由来と思われるハーブ系の青っぽさやスパイス感もあります。セパージュや作り手から受けるイメージぴったりですね。味も、凝縮した果実味がありボディも濃厚です。度数も14%と高め。ただ、なかなかにまろやかであまり飲み疲れる感じはありません。酸が隠れて仕事をしているのかも。あと、飲んだ後に結構旨みが口の中に残ります。食事と合わせるなら絶対肉!アルゼンチンは肉の消費量の多い国ですから^^焼肉、ステーキ、ローストビーフ、煮込み、ちょっと国が変わりますがシュラスコとかも良さげ。牛肉だけじゃなく、ラムでもOKでしょう(この手のワインはラムステーキや煮込みとよく合います!)。実は結構上品にまとまってるワインなんですが、これからの季節、スタミナつけるために肉料理をガッツリいきながら飲んでも十分に楽しめる印象を持ちました。ボルドー系の濃い味好きを裏切ることはないでしょう。あと、05ビンテージということで、数年熟成させても面白いような気もします。
2007年06月17日
コメント(2)
ルーマニアの赤ワイン、クロ・ビュザオ ピノノワールです。価格は本来は2000円程度のようですが、1000円前後で買えるところが多いです。写真のお店(送料も安めでしたよ)では1029円です。なお、ルーマニアといっても最近のルー大柴ブームとは一切関係ないので悪しからず。紫がかった深いルビー色が特徴的。ただ、そこはやはりピノノワール、透明感はあります。香りは干しイチジクや赤い花、ラズベリーやイチゴといった赤い果実の香り、それに胡椒系のスパイス香もあって、なかなかに華やか。ただ、色合いとは違って濃厚、というよりははつらつとしてチャーミングな香りです。しかし、その香りにだまされてはいけません。色合いに見合った、いやむしろそれ以上の濃厚な味を持っているのです!甘みもありコク甘といった感じです。ただ、タンニンや渋みもあるのでただ甘いだけではありません。食事にあわせるなら焼肉がお勧めです。味の濃さやタンニンから牛肉でも問題ありませんし、焼肉のたれの果実や野菜の入った甘辛さともよく合いますよ!好みの問題もあるでしょうが、単独で飲むには個人的にはやや飲み疲れるかな、という気がします。ルーマニアのビュザオ村で作られているそうですが、この村、コート・デュ・ローヌ地方と同緯度、ブルゴーニュ地方と同気候だそうです。なるほど、ローヌでピノノワールを作るとこんな感じになるのかなと思ったりしました。なお、このワイン、雑誌『ワイン王国No.24』にて特選・ベスト・バイ・ワイン4つ星を獲得したそうで割りと注目されてるようですね。
2007年05月20日
コメント(0)
全31件 (31件中 1-31件目)
1