久し振りに銀輪花逍遥です。
銀輪散歩の道すがらに見掛けた花などを・・・。
昼間の暑さは相変わらずですが、朝晩にはそこはかとなき秋の気配も感じられるようになりました。夏から秋へ季節は変ろうとしています。
秋きぬと 目にはさやかに 見えねども
風の音にぞ おどろかれぬる
(藤原敏行 古今集169)
(睡蓮の花 未草) ヒツジグサ・Wikipedia
未
の刻を 待たず咲くなる
未草
吾が恋ひ来るを 知りてやあらむ (偐家持)
未の刻(午後2時頃)に咲くので未草と名付けられたらしいが、実際には朝の内から咲くのであれば、午草でも巳草でも辰草でもいいことになる。
この写真も午前11時過ぎの撮影である。別にヤカモチ君のために特別に早く咲いてくれたというのではないのでありました。
(ガマの穂)
ガマ・Wikipedia
睡蓮・ヒツジグサは美しく、モネでなくとも、思わず見惚れてしまう花であるが、同じ水辺の草でもガマは対照的。「美しい」と言う人は先ず居ない。そもそもこれが花だと思う人も先ず居ない。ソーセージだと思う人は居るとしてもである。愛嬌のない仏頂面であるが、風が吹くとユラリと不器用に揺れて、己が花穂であることを示す所作をする。
風吹けば 仏頂面なる
蒲
の穂も
ゆらぎて少し ものや言ふらし (偐家持)
(向日葵) ヒマワリ・Wikipedia
炎天下、猛暑と来れば、この花が一番の似合いでしょうか。しかし、花としては大き過ぎて、ゴッホでもないヤカモチにはちょっと・・という花ではある。しかし、向日葵の夏ももう終りですな。花姿も少し、元気というか勢いが見られなくなっています。晩年の向日葵夫婦のツーショットです。
寄り添ひて 二人影見つ 向日葵の
過ぎにし夏の 日々の惜しかり (偐家持)
(キツネノカミソリ) キツネノカミソリ・Wikipedia
ヒガンバナはもう少し先ですが、ヒガンバナ科のキツネノカミソリはひと足早く咲き出しました。銀輪ヤカモチもキツネノカミソリに負けず、炎天ものかは走り続けることと致しましょう。
銀輪は 炎天ものかは 道の辺の
狐の剃刀 燃えてぞ咲かな (偐家持)
(ノブドウ) ノブドウ・Wikipedia
人こそ知らね秋は来にけり、で日が暮れると草叢からは虫の声も聞こえて来るようになりました。
万葉人は「野辺見ればなでしこの花咲きにけりわが待つ秋は近づくらしも」(万葉集10-1972)と詠いましたが、ヤカモチはノブドウが実をつけ始めているのを見て「秋近づくらしも」と感じた次第。
野
葡萄の 葉うらに青き 実のあれば
わが待つ秋も 近くやあらむ (偐家持)
(葱畑) ネギ・Wikipedia
葱畑もこうして見ると美しい。畝と畝の間の土を葱の根元に被せて行くので、畝がどんどん高くなり独特の景観となるのですな。
白葱の ときは冬なり 葱畑
夏はひたすら 土盛るらむか (偐家持)
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