秋の花、秋の実、と来れば、次は秋の葉となるというものですが、未だ紅葉の季節には非ずで銀輪もみぢ遍路という訳にも参らねば、虫たちの秋と致しましょう。虫遍路であります。と言ってもコオロギやキリギリスや鈴虫、松虫といった秋の虫は登場致しませぬ。彼らは夜鳴く虫。銀輪家持は昼に走る虫。時間が折り合いませぬ。かくて銀輪散歩にて偶々見かけた虫たちが脈絡も無く登場する虫遍路であります。虫変路ですかな。虫がお嫌いなお方はパスして下さいませ。
秋らしく、秋のトンボ。アキアカネ。翅を身体の前に突き出しているのは風向きの具合でバランスを取っているのでしょうか。時々目にするトンボのスタイルではあります。
ゆく先は おのず見えたり 秋の風
来し方思ひつ 時待つらむか (蜻蛉家持)
秋は命をつなぐ季節でもある。冬を越せる虫はそうは多くない。卵の形で越冬し種としての命を繋がなくてはならない。多くのコガネムシのカップルが目につきました。写真は何故かシングルばかりとなりましたが。
これは何というコガネムシなのか知りませんが、この草に卵を産み付けるのでもあるか、やたらに多く居ました。
下のコガネムシの背中に映っているのはカメラを構えているヤカモチの姿のような気もしますが。
次もコガネムシの仲間、ハナムグリです。せっせと花の蜜あさりです。ハナムグリも色々と種類がありますが、詳しいことは勿論ヤカモチの知らぬことにて候。
男子公衆便所の手洗い場の壁面に居た蜘蛛。随分と足の長い蜘蛛であるが、前に突き出たひと際長大な足は触覚の役目も果たしているのでしょうか。この蜘蛛は巣を張って餌の虫が絡みつくのを待つのではなく、ハエトリグモなどと同じで虫を探索して壁面などを這い回るライフスタイルの蜘蛛のようです。
こちらは、堂々たる蜘蛛。体の大きさやその毒々しくも美しい模様が目を引くが、それは同時になかなか優れた意匠でもある。女郎蜘蛛の一種でしょうね。
次はバッタ。トノサマバッタのメスでしょうか。かなり大型の奴がアスファルトの上に。何をしているのかと思うと、アスファルトの裂け目に産卵しているようでもあります。都会派のバッタですな。しかし、そんな処に産卵して孵化できるのでしょうかね。
バタバタしてるバッタ、とか、威張ったバッタ、へばったバッタなどと言葉遊びをしたこともありましたが、このバッタはそのどれにも当たらない、道バタのバッタでありました。
そして、蛾。蛾と蝶の区別は一応あるようですがかなり曖昧でもある。しかし、これは間違い無く蛾であって蝶ではない。
「我を張る蝶」と「腸が弱い蛾」などと落蛾記蝶に書いてみた。
ちょっと、虫嫌いな人には酷な虫が続きましたので、可愛いミツバチ君で締めることと致しましょう。翅を打ちふるわせて盛んに蜜を集めています。労働の喜びを身体で表現してもいるようなミツバチ君の働きぶり。蜂蜜をかすめ取る奴は誰だ。
<参考>当ブログの虫関連の記事は コチラ からご覧下さい。
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