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遅ればせながら、ゴジラ-1.0を観てきました。 映像、特撮、素晴らしかったですね。作り物と分かっていても、ゴジラの近撮の迫力には、驚かされました。 ストーリー的には、これぞ日本人。自己を犠牲にしてまでも未来の人たちを守るんだという意気込みを描いていて、感動的な結末に。ではありましたが、従来の日本映画の終わり方とはちょっと違っていました。 素直に楽しめる、後味の良い作品でした。
2024.01.25
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久しぶりに映画館で、しかも、連続して二作を観ました。 午前は、カナダの天才クライマー マーク・アンドレ・ルクレールの活動を二年間にわたって密着撮影したノンフィクション映画。 午後は、夢枕獏の小説と谷口ジローの画をもとに、フランス・ルクセンブルグ共作でアニメ化した映画。 二作品とも、天才クライマーが、なぜ危険を承知で前人未到のクライミングに挑戦するのかが主なテーマになっています。 「アルピニスト」では、垂直に近い雪と岩の壁でのクライミングの実写が見ものです。ロープなしです。 インタビューで、マークが「クライミング時にどんなものを食事として持っていきますか」と聞かれ、「食事のたびに、これが最後の食事になるかもしれないと思うので、好きな美味しいものを持っていく」と答えますが、常にもしもの時を覚悟していたことがうかがえます。 「神々の山嶺」では、雪と岩の山並みがきれいで、写真かと思うほどでした。 登山家マロリーが、ヒラリーよりも先にエベレストに登頂したかどうかの謎を追いかける展開の中で、孤高のクライマーとそれを追うカメラマンがエベレストを舞台に繰り広げるドラマ。感動的です。 ずいぶん昔に、夢枕獏のこの小説を読みましたが、ほとんど忘れていた筋書きを思い出しながら、楽しむことができました。 大昔では、二本立て、三本立ての映画が常でしたが、最近のシステムになって、連続して二本の映画を観たのは初めてです。暑い夏に、ヒマラヤなどの高山の画像がスクリーン一杯に繰り広げられる映画を満喫して、満足、満足でした。
2022.08.22
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NHKBS日本百低山の金時山を観て、度肝を抜かれた話がありましたので。 今の小屋番の方のお爺さん、と確か言っておられましたので、先々代の小屋番さんは、富士山などで剛力もなされていたようで、金太郎の生まれ変わりと呼ばれるような力持ちだったそうです。 そして、200Kgもあるという白馬山頂の石造りの方位版を背負って担ぎ上げたというのです。200Kgですよ。我々が20Kgも背負ったら、どんな大変なことになるかを思うと、信じられません。 白馬岳山頂に到達した人は、この方位版を見て達成感に包まれて、何時までも思い出に残るものだと思います。これを担ぎ上げてくれた人がいるなんて、知りませんでした。 長野さんと、私としては2度目となる白馬山頂制覇時の写真です。左に写っている大きな石柱と方位版。TVに写っていた写真では、少なくとも石柱部を担いでおられました。
2022.06.26
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NHKBSのドラマ「山女日記3」の舞台が、鹿島槍・冷池山荘なので、その風景を見たくて見続けましたが、内容は、ほとんどの時間がどろどろした人間関係のドラマに費やされていて、私には一向に面白くありません。したがって、このドラマについて、ここで書きたいことはありません。 冷池山荘は、私にとってとても思い出深い山荘ですので、この機会に、ここで泊まった時のエピソードを披露させていただきます。でも、美しい話ではありませんので、ご容赦ください。 ある夏、単独で、京都から夜行バスに乗って白馬に着き、八方尾根をロープウェーとリフトを乗り継いで八方池山荘にまで登ってきました。ここで、便意を感じましたので山荘のトイレに入りました。ところが、便意はあるのに一向に出る気配がありません。うんともすんとも、何ともなりませんのでそのままトイレを出、登山を開始しました。山旅を続けるとき、毎朝の快便は必須と思っている私には何ともつらい出だしとなりました。 その日、八方尾根を登り切り、唐松から五龍山荘までを順調に歩き、特に体調に問題は感じませんでした。山荘では、同部屋の人たちと楽しい山談義を交わすなどして、ぐっすり寝ることができました。 そして、翌朝、便意を感じるのに、昨日と全く同じで、出るものが全く出ませんでした。でも、その日の行程の五竜岳、ハ峰キレット、鹿島槍ヶ岳を順調に縦走し、冷池山荘にやってきました。 夕食までまだ時間がありましたので、昨日から相前後して縦走してきた人たちを中心に、食堂で生ビールのジョッキを酌み交わすことになりました。山荘での生ビールは珍しいので、大いに盛り上がった時間となりました。 宴会の最中、急に便意を感じましたので、不安ながらトイレに行きますと、何ともスムースに、この二日間何事もなかったように、溜まったものが一気に排出されました。 身も心も軽くなった私は、その後の宴会の続きを楽しみ、食後に皆で、夕日に輝く鹿島槍を見上げて楽しむなど、忘れられない冷池山荘の時を過ごしたのでした。 こんな話をここに披露する羽目に至ったのも、「山女日記」のせいと思い、ご容赦ください。 なお、この時の山行記が、こちらにあります。
2021.11.22
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今日、BS_TV で「カサブランカ」を見ました。映画をTVで丸々見るのは実に久しぶりです。 この映画は、まだ小学生の頃、町の映画館で見たことを覚えていますが、ラストの部分を鮮明に覚えている以外は、まったく記憶に残っていませんでした。 ここで、この映画の内容について記述するつもりは全くありません。イングリッド・バーグマンです。実に美しい。 そこで思い出すのが、「誰が為に鐘が鳴る」で髪を短く切ったバーグマンの美しさです。よく時期を覚えていませんが、おそらく中・高生ころ、町の映画館でこの映画を見て、バーグマンが演ずるひたむきな女性を見て、感動したことを覚えています。もちろん、バーグマンの美しさあってこその感動です。 その後、テレビでも放映されたのを見て、感動を新たにしたこともありました。 特に記すこともありません。それだけのことです。
2021.07.01
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NHKのBSで、にっぽんトレッキング100「知られざる“裏剱”一瞬の輝き~富山・剱岳~」を観ました。山岳ライターの小林千穂さんが訪ねる仙人池、池の平から見る、八峰からチンネにいたる岩峰の大絶景。素晴らしいとしか言いようがありません。 私の学生時代、仲間3人と、阿曽原から剣沢を詰め仙人池小屋に泊まったことがあります。まだ、多くの雪が残っていた時期だったと思います。重い荷をしょって、やっとたどり着いた仙人池。そこで見上げた岩と雪の織りなす素晴らしい展望は今もって忘れることができません。私が、山を見上げて最も感動した光景でした。これまで、たくさんの名峰を見上げてきましたが、この時ほどの感動を覚えたことはそれ以来ありません。何度も何度も飽きることなく見上げたことを思い出します。 「いつかまた行ってみたい」と言う思いは今も持ち続けています。
2019.08.10
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今年のアカデミー賞作品賞に輝いた「グリーンブック」を、夫婦と孫一人で鑑賞しました。鑑賞後に、「いい映画だったね」と3人が言葉を交わしての帰路となりました。 孤高の名ピアニストの黒人と、ひょんなことから彼のお抱え運転手になったイタリア系の白人が、人種差別の色濃く残る南部地方の2週間にわたる演奏旅行に出かけます。教養があり、ピアノ技術をもってトップクラスに登りつめ、したがって財力もある主人たるピアニストと、教養もなく、お金に余裕もない元用心棒。二人の間にはものすごいギャップがあります。しかし、片や黒人で、片や白人と言うどうしようもない違いもあります。 仕事を始めるにあたって運転手のトニーに渡された「グリーンブック」は、黒人が泊まれるホテルやレストランなどの施設がリストアップされていて、ということは、普通のホテルなどには黒人が立ち入りできないということになります。主人が黒人専用の貧し気なホテルに泊まり、雇われ運転手が別の普通のホテルに泊まるという旅をしながらの演奏旅行ですが、ひとたびコンサートになりますと、たくさんの白人が集まり、黒人ピアニストに熱い拍手を送ります。演奏者としては多大なリスペクトを受けながら、一方では会場にあるレストランへの入場を拒否されます。 数々の差別の現場に立ち会うことになり、その都度トニーがピアニストを助けたりしているうちに、お高く留まっていたピアニストと元々は黒人嫌いのトニーの間に心が通い始めます。演奏旅行が終わり、家族のもとに帰るトニー。一人寂しく聖夜を過ごすことになるピアニストが、とうとうトニーの家庭を一本のボトルを手に訪問します。トニーの家に集まっていた親族・友人一同が、とまどいながらも彼を受け入れるところでエンディングとなります。 トニーの奥さんの人間性が素晴らしく、この映画の彩りとなっています。 この映画は、差別問題を深く掘り下げて描いているものではありません。ありそうな差別を、むしろ淡々と提示しています。その中で、人間同士の心の交流に重きを置いているように思えます。米国に潜在する差別、あるいは、これに関する表現については、複雑な問題が絡んでいて、私にはこれに関するコメントをする知識も体験もありません。 私のこの映画を観ての関心事はその他にもあります。昔、オスカーピーターソンを中心とするピアノトリオに心酔し、彼の演奏をCDで聞きまくったことがあります。この映画で演奏されるピアノトリオの演奏は、オスカーのそれとは一味違いますが、オスカー同様饒舌な演奏で聞きがいがありました。特に、黒人バーで飛び入り演奏した時の演奏が素晴らしく、もっと長く見せてほしいと願ったものでした。もっとも、音源がモデルとなったドン・シャーリーの演奏かどうかは分かりませんが、そのシーンをYoutubeから転載します。(すみません、2019年5月現在、再生禁止になっています)
2019.04.15
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12日NHK放送の「妙高・火打山編」を見ました。 私がこの山に登ったのは、2004年7月ですからだいぶ前のことです。でも、初めて登山ツアーに参加した山行として思い出深いものです。私はこのころ、ほとんど単独で山に登っていましたが、いろんな山へのアプローチがツアーの方が便利で、気楽に行けると思っての参加でした。 初めてツアーに参加して、いろんな人とともに山に登る楽しさを体感しましたが、何よりもこのツアーで私が触発されたのは、高山植物ウオッチングでした。それまで、私が高山に登るときは、男仲間と一緒か単独でした。特に若いころは、まっしぐらに山頂を目指すことが優先で、足元に咲いている小さな花など目もくれず、と言うとちょっと言い過ぎですが、そんな感じでした。学生時代の仲間の一人は、尾瀬で、たくさん咲き誇る水芭蕉を見ながら散策した後、チリ紙がいっぱい落ちていたと表現しました。 このコースでは、高谷池や天狗の庭などの湿原で沢山の花が咲いていました。隊列は粛々とは進まず、花々を見ては会話が飛び交い遅々として進みません。最初は苛ついていた私ですが、だんだんとみんなの会話が気になりだしました。私の知らない花の名前が飛び交います。 特に、年配の男性が、女性陣の問いに答えて次々と花の名前を答えます。花が咲いていない葉っぱを見て、これは何々の葉だよなんて言っています。この男性への苛立ちが羨望に変わりました。 それ以後、まだまだ、沢山の花の名前を覚えるには至っていませんが、登山時に見られる花々を愛でたり、カメラを向ける機会も増えました。そんなきっかけになった山旅でした。
2018.09.14
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昨日、NHKの標題番組を見ました。美人モデルの仲川希良さんが、西伊豆の海岸線をトレッキングする番組でした。 伊豆半島は、海底火山でできた隆起が本州にぶつかり、さらに隆起・噴火を繰り返しできたそうです。したがって、その名残の岩岩が海岸線を形成していて、巨岩や、複雑な地層が見られるそうです。 しかし、そういうことよりも、私にとっては、「西伊豆」という言葉を読んだり聞いたりすると、特別な思いがこみ上げてきます。東京の高校を卒業した3月、クラスメイトとともに、西伊豆を歩いて旅をした時のことを思い出すのです。メンバーは4人で、のちの東大生が二人、慶大生と東工大生。 確か、沼津から船で戸田に渡り、そこから毎日ひたすら歩き、伊豆半島先端の石廊崎まで行き、そこからは、バスと電車で帰京しました。今で言う、トレッキングをしたわけですが、当時のことですから、普通の恰好にズックを履いて、肩にショルダーバッグをかけての歩行でした。そして、夕方たどり着いた港で旅館や民宿を探して泊まるという旅でした。 こまかなことはすっかり忘れましたが、いくつか鮮明に覚えていることがあります。 名も知れぬ小さな湾で、寄せては返す大きな波。4人が離れた岩にそれぞれが座り、言葉を交わすこともなく、波の鼓動を聞きながらいつまでも海を眺めていた光景。人里に近づいたとき、偶然に見つけた直径5m位のため池風の誰もいない露天風呂。まだ宿も見つけていないのに、薄暗くなった空を見上げながら、お湯につかっていた光景。朝早く、地元の人たちが引く地引網を手伝い、その朝民宿で出された刺身のおいしかったこと。など。 この旅がきっかけで、その後の学生時代に、ほぼ全国を旅することになった私ですが、この西伊豆の旅行ほど印象に残っているものはありません。でも、今後、NHKで放映される「日本トレッキング100」で、かって訪れた地の思い出が蘇ってくるかもしれないと楽しみにしています。
2018.09.06
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私は、以前数回にわたり沖永良部島を訪れたことがあります。 その時、和泊集落にある西郷隆盛が幽閉されていた牢を再現したという場所を訪れました。その粗末で吹きさらしの、海辺に建つ、小さな東屋に檻を付けたような牢を見て、大きな衝撃を受けました。こんなところに居たのだろうか。信じられない気持ちでした。 西郷は、沖永良部島に約1年7か月流されていたそうですが、この牢に居たのは、その最初の頃だけだそうです。後にあれだけ活躍する人材も、このような受難の時代があったなんて全く知らなかった私は、呆然と立ち尽くしました。 そして、昨日のNHK大河ドラマを見て、現場を訪れた時の思いが、なお一層強くなるのを感じました。また、ドラマの牢の方がそれらしく思えました。
2018.06.25
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今日は、標題の映画を夫婦で鑑賞しました。 世間の枠から少し外れた父親的な存在の男性を中心に、左の写真のような6人が、家族のような集団を形成して生活しています。血のつながりのない面々が、それぞれにいきさつを持ちながらも、このような集団だからこそ生まれる絆でつながっています。 それぞれの人間性が自然にわかるようなストーリーが展開していきますが、決して迫りくるような筋書きでも、演出でもなく、出演者の演技もすごくナチュラルで、それぞれの人間に好感の持てるシーンの連続となっています。 このちょっと、世間の常識の枠から外れた世界に身を置く人たちが現実の枠内に引き戻されたとき、特に、自覚の芽生え始めた少年と、まだまだ幼い少女がどうなっていくんだろうかと言う思いは残りますが、それを心配させない爽やかな終わりとなっています。 エンディングでは、あれほど切なくはありませんが、かつて日本中を泣かせた「禁じられた遊び」の最終シーンを思い起こさせるものがありました。
2018.06.15
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ロスアンジェルス・エンジェルスの公式ホームページが、大谷の活躍を掲載しています。投げるところや、ホームランを打つところの動画満載で、お祭り騒ぎ状態とも言えます。 日本でも大騒ぎになっているので、皆さんもTVなどで見たと思います。もちろん、この活躍が1年間続くとは到底思えませんが、少なくとも、いいスタートが切れたということでしょう。 ホームページの一部を以下に写真で紹介します。サイヤング賞ピッチャーのKluberを打ち込んだことや、同僚のスラッガー、Albert Pujolsが、「大谷の実績・実力からすれば驚くことではない」と言う趣旨のコメントをしていることなどが読み取れます。
2018.04.07
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標題の映画が、7月から公開される予定だそうです。 この映画は、世界の名峰に挑む登山家やアスリートたちの姿を追ったオーストラリア製ドキュメンタリーで、オーストラリアで大ヒットしたということです。 私たち里山を楽しんでいる者には、ちょっとかけ離れた話かもしれませんが、山を舞台に極限の力を発揮する人たちの技術面、精神面の葛藤には興味をそそられます。 本映画について、ネットの「ニコニコニュース」に紹介文がありましたので、その一部をここで紹介します。 「エベレスト(ネパール)、モンブラン(フランス)、デナリ(アメリカ)、メルー(北インド)など、世界の難関峰に挑む登山家や、ロープを付けずに垂直の岩壁を登頂する天才クライマーのアレックス・オノルドらの姿をはじめ、グランドキャニオンでマウンテンバイクに乗りながらのスカイダイビング、時速360キロに達するといわれるウィングスーツでの山頂からの滑空やパラグライダーなど、山を舞台とした危険と隣り合わせのエクストリームスポーツをこなすアスリートたちの勇姿を記録。昨年公開された本国オーストラリアでは興行収入が150万ドルを超え、ドキュメンタリー映画としては年間1位の大ヒットを記録した。」
2018.03.15
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「山と渓谷」2月号に、「単独行レベルアップ術」なる特集記事があり、拾い読みしたところ、山の達人ともいうべき人の単独行をする理由なるものがありました。 八ヶ岳山麓でガイドされていて、ヒマラヤ登山の経験もある、上田恵爾さん。「人工物だらけの世界から、あるがままの自然の中に一人で入ると山も自分もすべてが一体だと感じられます。人が作り出した仕組みから離れていろいろな固定概念や思い込みを捨てると、木やササの上に積もった雪があるがままに見えてくるのです」と言い、さらに、「たとえ登山歴が長く、経験が豊富だったとしても、自分の力だけで登山を完結させる単独行の経験がなければ、ベテランとは言えない気がします。」と、続けています。 振り返れば、私も以前はほとんどが単独行で、東北から九州まで、数多くの山を単独で登っています。北アルプスだけでも、焼岳、蝶が岳、常念岳、笠ヶ岳、穂高岳、槍ヶ岳、鷲羽岳、水晶岳、野口五郎岳、烏帽子岳、薬師岳、雲ノ平、鹿島槍ヶ岳、五竜岳、唐松岳、白馬岳などがあり、ついでに南アルプスでは、北岳、間岳、甲斐駒ケ岳、仙丈ケ岳などがあります。 うれしげに並べ立てましたが、どれも有名な山で、多くの人と接する登山ですので、高邁な単独行とは呼べないものばかりです。 それでも長い登山人生では、道に迷い、木立や藪や雪の中で立往生した経験が何度もあります。貧しい地図の読み取り力で、地図上の等高線と周りの状況から進路を見つけ出したりしたこともありました。藪をこいで、正規ルートに飛び出た時の喜びも味わっています。埼玉県の両神山で人のあまり通らないルート(分岐にも途中にも標識がありませんでした)を下山中、秋の日がとっぷり暮れて、踏み後も判然としない道を迷い迷い一人寂しく進み、ようやく車道に出た時のことが最も印象に残っています。 車道に出たあと、長い登りで我が車の置いてある峠まで歩かなければならないところを、ヒッチハイクを試み、大変な思いをしながらも成功した話は長くなるので省略します。 私の場合、サラリーマン時代に、20余年ぶりに登山を再開して以来、親密な山友達がいなかったことや、気ままに行動できる単独行が私に向いていたことから単独行を続けていましたが、決して人嫌いということではなく、登山路や、山小屋で多くの人と会話を交わすことが無上の楽しみでした。また、時たま参加した登山ツアーで知り合った人との交流もあります。 10年ほど前から、アルプスなどにご一緒する仲間もでき、5年ほど前から「坂歩こう会」に参加して、単独行の登山の機会もめっきり少なくなりました。今では、山仲間たちと、わいわい言いながら頂上を目指す山行にすっかり魅了されています。
2018.02.16
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図書館の書棚にこの著を見かけた時、ふと読みたくなったのは、9月に2度訪れた徳沢で徳沢園の門前に「氷壁の宿」と記されているのを見たためかもしれません。もちろん、前から見かけていたものではありますが、何故か今回印象に残っていました。 この著を昔、確か高1の頃に読んだことがあります。と言うのは、高1のクラスメイトに、著者の井上靖の長男である、修一君がいて、確かこの著について言葉を交わした記憶があるからです。修一君は、明るくて、とても気のいいやつでしたが、東大に進学しドイツ文学を学び、一橋大学などの教授を経て、どこかの私学の学長になったと聞いています。 主人公である魚津が仲間と二人で、正月の前穂高東壁を登っているときに、前を登っていた仲間が難所で滑落し、雪の岩場の中に命を落としてしまいます。その時、二人をつないでいたナイロンロープがぷっつりと切れていて、なぜロープが切れたのかという謎が残ります。 ナイロンロープの性能が衝撃や岩との摩擦などに耐えられなかったのか、はたまた、人為的に切られたせいなのか。物語は、この謎の解明を追うように進むと同時に、主人公とそれにまつわる周りの人たち(と言っても当事者二人以外には四人だけ)との人間関係が描かれていきます。私にはちょっと丁寧すぎる描写が多く、まったりとした進行が続きますが、何か心地よい進み方ではあります。 結局、ロープは人為的に切られたものではないことがわかりますが、物理的にどのような衝撃がかかったのかは謎として残ります。そして、二人の女性との関りの中で揺れる主人公の気持ちが迎える結末は。昔読んだ時の記憶が、他の著の結末とごっちゃになっていたらしく、「あれ、こんなんだっけ」と言う結末でした。<追記> この小説のモデルになった、三重県岩稜会の、小説と同じ場所におけるナイロンロープ切断による滑落死亡事故の原因解明がなされ、ナイロンロープが鋭利な岩の角で衝撃が加わると、簡単に切断されることが判明しました。この解明には、同会の会長であり、滑落死した人の実兄でもある石岡氏の執念の究明があったそうです。この間に、ロープメイカーや山岳会などの強い抵抗にめげず、使命感に燃えた彼がとった行動の詳細が、同氏著「氷壁・ナイロンザイル事件の真実」に詳しく書かれています。
2017.11.24
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サム・スミスの「さよならに慣れすぎて」という曲の、official videoはYouTubeで、何と、あのピコ太郎のPPAPの再生回数の約2倍、2.4億回も再生されています。 恋人に何回もふられたのでしょう。「別れには慣れているよ」と言いながらも、切ない心情を歌い上げるこの曲は多くの人々の胸を打っているようです。 私はこの曲に感動したからではなく、再生回数の多いのに驚いて紹介しているのですが、世界には、恋に破れた人が、かくも沢山いるのだなということにも驚かされます。 でも、なかなかいい曲ですね。
2017.11.14
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ネットのGYAOで、標題の映画を観賞しました。 ドイツ人女性で盲目の教育者サブリエ・テンバーゲンによって設立された、チベットの盲学校の生徒たち6人が、エベレストのとなりの標高7000メートルのラクパリに挑むドキュメンタリー映画です。彼らを率い、サポートするのは、全盲ながらエベレスト登頂の経験のあるアメリカ人登山家エリック・ヴァイエンマイヤーと登山サポーターらのチームです。 生徒たちが、盲人への差別が大きなチベットで、どのような環境で、どのような差別を受けて育ってきたかを逐次描きながら、ドキュメンタリーは進んでいきます。全盲と言うハンディを背負った彼らが、必死に高山へ挑む姿が見る人の心を打ちますし、それをサポートする人たちの苦労も伝わってきます。 体力的に選ばれた生徒たちではないので、中には体力的にも、高山環境への順応でも問題となってくる人も当然出てきます。そして、頂上まで約400mの最終キャンプで、3人の脱落者が出てきたところで、随伴していたサブリエ・テンバーゲンが、全員が下山することを決断します。下山決定においては、頂上を目指すという登山サポーターたちとの意見の対立で、喧々諤々の議論が展開されますが、皆が一緒に苦労し絆を作ることが最大の目的だと主張するサブリエの意見が尊重されます。 私は、この映画を見て、二つことが心に残りました。 一つは、全盲の人たちが山頂を目指すのは何のため? です。頂上に立っても何も見えません。頂上に立ったことすら、目の見える人に、ここが頂上だよと教えられなければわかりません。でも、彼らには、登ったという達成感があり、小さなころから何もできないとののしられ続けてきた自分に、こんなことができたんだという自信が生じ、今後の人生に積極的に取り組めるようになれるのかもしれません。 そしてこのことが、私たちが「なぜ山に登るのか」という問いに答えるときの、一つのバックボーンになり得るのではないかと感じました。 もう一つは、あと400mの地点から、3人は頂上を目指すことができ、登頂に成功する可能性が大きいにもかかわらず、なぜ全員が引き返したのか? です。 もちろん、普通の登山チームなら、最後の一人になっても登頂を目指したでしょう。頂上に立つことこそ、唯一の目標だからです。 ここでは、何が目標だったのでしょうか。7000mと言う高山に登るという大きな目標に挑戦し、盲目と言うハンデをしょって生きてきた子供たちが、人間と人間との絆の大事さを学び、自分自身への自信を植え付けることが目標であったと思われます。この目標が、頂上に立たなくても達成されたと判断したのでしょう。 つい、山に挑んだからには、頂上までと言う我々の感覚とは違ったものを、このサブリエと言う教育者は求めているんだなと思います。実際、この映画の最後に、生徒たちみんなが、見違えるように明るく、積極的になった模様を伝えています。 ちなみに、Blindsight とは、難しい説明は抜きにして、「見えてないのに無意識に見えている」ことなのだそうです。
2017.10.09
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YouTube でとても幸せな気分になれる動画に巡り合いました。「Maroon 5 - Sugar」です。全世界で21.5億回以上再生されています。フル画面でお楽しみください。
2017.07.12
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今日は、C級2組順位戦、藤井四段・中田功七段戦をAbemaTVで楽しみました。 もちろん、一日中観ていたわけではありませんが、夕食後はカープ戦そっちのけで、見続けました。飽きさせない、解説者の会話も楽しいものでした。 最終盤のせめぎ合いを勝ち切った藤井四段が、解説者も予想できないような手で苦境を切り抜けたり、優位に立ったりする場面には、改めて驚かされました。 勝負が決まった瞬間の写真ですが、キーをたたくのが(TVの場面切り替えが)一瞬遅かったので、どちらが勝ったかわからない写真になってしまいましたが、連勝を止められた次の一戦に勝利した瞬間でした。
2017.07.06
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amazonビデオで、南米パタゴニアにそびえるセロトーレ(3102m)を舞台にした映画を観ました。山というより垂直な岩。この岩に素手と確保用のロープだけで挑み、登頂に成功する物語というより記録映画です。 この山には、ガスコンプレッサーを使って埋め込んだボルトを頼りに登ったというクライマーがいて(頂上まで行ったかどうかは疑われている)、その残ったボルトを使って頂上を極めたのが、本映画の主人公デビッド・ラマ。彼は、ネパール山岳民族出身の父、オーストリア人の母を両親とするスポーツクライマーで、数々の競技で優勝を重ねている天才です。 デビッド・ラマはこの登頂に満足せず、今度は相棒と二人でフリークライミングでの登頂を目指します。埋め込まれていたボルトは、その後北米チームによって全部撤去されてしまったので、素手で、岩の割れ目やくぼみを頼りに登るしかありません。この状況が、当人のヘッドにつけたカメラや、ヘリコプターで撮影されていますが、その迫力に圧倒されるというか、ハラハラドキドキを超えて、あきれてしまいます。 所々雪も残っている状況ですから、冷たい中、長い長い時間を素手で垂直な壁をよじ登る。覚えるのは、感動ではなく、「こんなことができるんだ」という感心でした。山道具の名ブランド、「パタゴニア」と「セロトーレ」がますます遠い存在になった感もありました。
2016.12.22
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今、NHKの毎週日曜日に放映されている「山女日記」、純粋な山登りにまつわる物語を期待して観ていますが、私の期待とは違うところに主眼が置かれているようです。主役の山岳ツアーガイドの女性が引率するメンバーの悩みの解決や、過去の清算が、集団で山登りをすることによりなされていく。どうも、そういった作りがなされています。 どうして山に登る人が皆悩みを抱えていたり、過去を引きずっていなければならないのか。そういうこともあるだろうとは思いますが、私は長年山に登っていますが、山に悩みをぶつけたことも、山に向かって、「誰それのバカヤロー」などと叫んだこともありません。山に入れば、純粋に山を楽しんでいます。私と同行する諸氏も、皆そのように見えます。 画面に映し出される北アルプス。私の印象に残っている山々や、登山路。見ると癒されますし、登った時の記憶が鮮やかによみがえってきます。どうしても、自分の中では登っている気分になり、作り話の人間関係など煩わしくなってくるのです。山でこそ起きる出来事を主眼に置けないだろうか。というのは、私の勝手な思いであり、このドラマはこのドラマです。これを楽しんでいる人も多いことでしょう。 次が最終回らしいですが、私は今、真田丸以外に見ているTVドラマは、このドラマだけですので、終わってしまうのはとても寂しい思いです。
2016.12.12
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