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2012.04.30

永遠の道士様！ラム・チェンイン（林正英）祭 - 第16夜

カテゴリ：林正英＆霊幻道士

　「 永遠の道士様！ラム・チェンイン（林正英）祭 」も既に第16夜。
　今宵は92年3月26日～4月1日まで公開された「 嘩鬼旅行團 」を御紹介。本作のラム先生はピンク色の道衣を着用し、一本眉でも髭面でもなく素のままなので、若々しくてちょっぴり可愛い

　女性の首筋に接吻したり下着姿の女幽霊に耳朶を舐められたりと、ラム先生にしては珍しくお色気シーンがあるうえ、アクションシーンもそこそこ充実していてなかなか面白い作品だとは思うのだが、ただ残念なことに中国語版（一部を除き字幕なし）でしか見たことが無いので詳しい内容は私も分かってなかったりする　今回はまぁおそらくこういう話ではなかろうか、ということで…（＾＾；

　中国・広東省潮州の長閑な村で暮らす サンドラ・ン （呉君如）演じる李嘉玲
　ある日、ハイヤーが嘉玲を迎えにやって来た。連れて行かれた先では多くのお偉方が見守る中、 リー・マンタイ （李文泰）演じるお偉いさんの部下である ローレンス・ラウ （劉錫賢）演じる（中国版では小洋）が、嘉玲の能力が本物かどうか確かめるため幾つか難題を出す。それらを全て難なくこなし、最後には念じて比癢の腎臓まで見事掴み出した嘉玲に、“こりゃ本物だ”と拍手喝采。比癢は小水を垂れ流しながら上司に泣きつくも「腎臓が1個減ったぐらいで死にはせん！」
　別室に案内された嘉玲。実は彼等は国の病院関係者で、どうやら中央のお偉いさんの腎臓と香港の豪商、張錚演じる潮州成の腎臓を取り違えてしまったらしく、嘉玲の特殊能力で腎臓を取り戻して来てほしいとのこと。“香港7日間デラックスツアー（香港七天超級豪華旅行團）”への参加も手配済なので、向こうに着いたら従兄？（表哥）に連絡するように、とラム先生の写真を渡される。
　斯くして極秘任務を負った嘉玲らを乗せた広東省潮州旅遊公司の観光バスは一路香港へ。乗客は嘉玲の他に、鞄から銃を取り出して懐にしまっている マイケル・チョウ （周文健）、 ラム・カイウィン （林※榮）、 ホン・ヤンヤン （熊欣欣）の危ない3人組に、乗客全員が涙するほど酷い口臭の出っ歯青年、エロ女、見るからに恐そうなサングラス男・ ヤウ・キンクォック 李炳がいた。彼らを乗せたバスは亂葬崗なる骸骨だらけの地を通過中、運転手が立ちションして骸骨に掛けてしまう。怒った霊が目の前に突然トラックを出現させたためバスは崖から転落し、嘉玲以外は全員死亡。だが霊達は死んだ乗客になりすまし、そのまま香港へと向かう

　一方その頃、香港で道士をしているラム先生演じる馬九英の元へ、 于?蔚 演じる女性客が訪れる。どうも彼女は 河國榮 （Gregory Charles Rivers）演じる死んだ恋人との逢瀬を楽しむため、馬道士の身体に彼を憑依させてほしい…というような依頼をしているらしい、おそらく。
GHOST 」（90）をパロっているかと思えば、女性客と熱く抱き合う馬道士。ふと妄想から覚め二人に目をやると、今度は下着姿の女性客を寝かせ、男が上から覆いかぶさり首筋に接吻。思わずにじり寄る馬道士（の魂）。「一緒に楽しもうぜ！」という男の誘いに乗り、二人は交互に女性客の首筋に接吻

　そこで突然凶悪な姿になった男が馬道士に襲い掛かるも撃退され、馬道士は再び女性客とお楽しみ…という所で嘉玲から電話が入る。
　嘉玲と幽霊達を乗せた観光バスがホテルに到着。そして遅れて馬道士もやって来た。
果たして馬道士は鬼王と化した李炳を倒すことが出来るのか？そして嘉玲は無事に任務を遂行出来るのか？…って後半端折りすぎですがな！

　霊達は死んだ乗客になりすまし…と書いたが、本人達は自分が霊だと気付いていない。ただ彼等は自分の欲望に忠実に行動するようになり、周文健ら3人組は宝石店強盗を働く。馬道士は彼等の後を追い、警察官に背後から撃たれながら逃げる3人を自分の車に乗せて人気の無い墓地へと連れて来る。そこで彼等に幽霊だと告げるが彼等は信じない。だが撃たれた跡から奇妙な緑色のドロンとした ~~スライム~~ 液体が出ていることを馬道士に指摘されて愕然とする。
　また乗客の一人であるエロ女、彼女も自らの欲望の赴くままに チャーリー・チョウ （曹査理）演じるスケベ男とホテルの一室でお楽しみ。このスケベ男は行為の一部始終をVTRで隠し撮りしており、早速録画したVTRを見てみると何故か女は映っておらず、自分一人で腰を振っている映像が…。スケベ男が恐怖に駆られて逃げようとした所に鬼王と化した李炳が現れ、哀れなスケベ男はあっさり殺されてしまう。エロ女は自分が映ってないことに首を傾げていたが、おそらく李炳から自分が幽霊だと知らされたと思われる（何を言ってるのか全く聞き取れないけど、多分そんな感じ）。

　ラム先生の道士役作品群の中では、「 ブッシュマンキョンシーアフリカへ行く （非洲和尚）」の次ぐらいに見所満載の作品だと思う、内容はおぼろげにしか分からないけど（＾＾；
　ラストで潮州に帰る嘉玲に手を振るラム先生の笑顔も実に爽やか。こういう笑顔のシーンって意外と少ないような気がする。ちなみにラストのオチはまさかの小水垂れ流しに掛かっており、その辺りも非常に香港電影的で個人的には結構好きだ。

猛鬼旅行団1.jpg