Pastime Paradise

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2023.01.15
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こわれもの 』  イエス
 「 Fragile Yes (71)
72年、世界のスーパー・グループに飛躍したブリティシュ・ロック界最大のホープ!
A面
 1. ラウンドアバウト - Roundabout
キャンズ・アンド・ブラームス - Cans and Brahms
 3. 天国への架け橋 - We Have Heaven
 4. 南の空 - South Side of the Sky
B面
 1. 無益の5% - Five Per Cent for Nothing
 2. 遥かなる思い出 - Long Distance Runaround
 3. フィッシュ
 4. ムード・フォア・ア・デイ - Mood for a Day
 5. 燃える朝焼け - Heart of the Sunrise
 前回取り上げた バングルス エジプシャン (Walk Like an Egyptian)” は「 ジョジョの奇妙な冒険 」のアニメ第3期のEDテーマ曲であったが、今回はそのジョジョつながりということで、 イエス (Yes)が71年にリリースした名盤「 こわれもの (Fragile)」を取り上げてみる次第であーる。

 ブログではさも洋楽に詳しいかのようにあれこれと綴ってはいるけれども、実は80年代半ばに観ていた洋楽番組並びに読んでいた洋楽雑誌で得た知識ぐらいしか持っておらず、聴いている音楽も当時のヒット曲か 美形メンバーがいたバンドの曲 (大概はコレ)、もしくはノリがいい曲(HR/HMや産業ロック系)ぐらいという、かなりの知ったかぶり野郎な私。
 なのでイエスに関しても、知っているのは再結成後の83年にリリースされた「 90125 」からシングルカットされて大ヒットした地味~な “ ロンリー・ハート (Owner of a Lonely Heart)” や、メンバーが伸び縮みするPVだけが印象に残っている “ リーヴ・イット (Leave It)” ぐらいで、プログレ時代のイエスについてはこの「こわれもの」や「 危機 (Close to the Edge)」(72年発売)が優れたアルバムだという評価を目にしたことがある程度で、きちんと聴いたことはなかった。
 それが10年ほど前にBLOG仲間さんから薦められ、初めてこのアルバムを聴いた時の衝撃たるや!

 …えッ!? これがイエス!? っていうか、70年代のイエスはこんなに格好よかったの?( ゚д゚ )スゲェ

 1曲目の “ ラウンドアバウト (Roundabout)” からしてもう、言葉が出ないくらいに格好いいッ!この曲が「ジョジョの奇妙な冒険」第1期のEDテーマ曲になった時には結構話題になっていたが、流石の選曲である。
 個人的にはラストナンバーの “ 燃える朝焼け (Heart of the Sunrise)” が圧倒的に一押しではあるけれども、最初から最後まで全く無駄のない、評判どおりの名盤だった。
 薦めていただいたアルバムはリマスター盤だったらしく、ボーナストラックとして “ アメリカ (America)” と “ラウンドアバウト” のEarly Rough Mixが追加されており、言うまでもなくこれまたどちらも最高にイカして(死語)いた。

 68年に結成されたイエス。80年代初頭と00年代中盤に数年間活動を停止していたものの、今なお現役というモンスター・バンドである。
 「こわれもの」レコーディング時のメンバーはというと、リード・ヴォーカルの ジョン・アンダーソン (Jon Anderson)。ギター&バッキング・ヴォーカルの スティーヴ・ハウ (Steve Howe)。ベース&バッキング・ヴォーカルの クリス・スクワイア (Chris Squire)。このアルバムからメンバーに加わった、ハモンドオルガンやらピアノやら鍵盤担当の リック・ウェイクマン (Rick Wakeman)。そしてドラムスの ビル・ブルーフォード (Bill Bruford)の5人。
 度々メンバーチェンジを行っているイエスの中で、結成当初から唯一在籍し続けたクリスは15年に急性骨髄性白血病で逝去。
 ジョンは80年に脱退するも83年に復帰。だが82年から加入したギタリストの トレヴァー・ラビン (Trevor Rabin)のやり方に幻滅したジョンが88年に再脱退し、イエス黄金時代(「こわれもの」「危機」リリース時)のメンバーを集めて アンダーソン・ブルーフォード・ウェイクマン・ハウ (ABWH。Anderson Bruford Wakeman Howe)を結成。しかしアルバムを1枚だけリリースしたところで、トレヴァーやクリスのイエスと90年に合体し、ジョンはまたしてもイエスに戻ったが08年にこれまた脱退。でもって10年には アンダーソン、ラビン&ウェイクマン (ARW。Yes Featuring Jon Anderson, Trevor Rabin, Rick Wakeman)を結成するも、18年頃解散したらしい。
 ビルは72年に脱退し、その直後に キング・クリムゾン (King Crimson)に加入。88年にABWHに加わるも90年に再離脱。
 リックの最初の脱退は74年。76年に再加入して80年にはジョンと共に再脱退。ABWHで戻ってくるもまた脱退、ARWにも加わったが…。
 スティーヴ・ハウは81年にイエスが活動停止した際、スーパーグループの エイジア (Asia)を結成して大成功を収めたが、88年にABWHに参加し、96年にはイエス再加入。スティーヴだけが今もイエスのメンバーとして頑張っている。
 ――ってもう、自分で書いててもごちゃごちゃし過ぎて何が何だかよく分からないや

 私が洋楽を聴いて育った80年代は、様々なジャンルにおいてほぼ完成された音楽が満ち溢れており、非常に恵まれた、素晴らしい時代だとずっと思っていた。
 だが、このアルバムを聴いてみて、70年代に青春を過ごしていたらもっと面白かったのではないかと思った。レコードに針を落とす時の期待感、演奏が始まってからの興奮、聴き終えてからの充足感や幸福感は、おそらくこの時代にリアルタイムで聴いた人にしか分からないだろう。
 発売から既に50年以上経っているにもかかわらず全く古さを感じさせない、非常に魅力的なアルバムである。

 そんなイエスに興味を持たれた方は、こちらをどうぞ♪
 ​ ランドアバウト
 ​ 南の空
 ​ 燃える朝焼け





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Last updated  2023.01.17 00:32:16コメント(0) | コメントを書く
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