『探偵物語』 マット・ビアンコ 「Whose Side Are You On?」Matt Bianco (84)
マット・ビートでスウィングすれば誰もがみんなホームズ気分。 A面 1.探偵物語- Whose Side Are You On? 愛の限界- More Than I Can Bear 3.もう二度と…- No No Never 4.30秒の奇跡- Half a Minute 5.マッツ・ムード- Matt's Mood B面 1.レイズィー・ベッド- Get Out of Your Lazy Bed 2.行かなくちゃ 3.マットの脱出- Sneaking Out the Back Door 4.風に乗って- Riding With the Wind 5.マッツ・ムードⅡ 先月亡くなられた上岡龍太郎さんを偲んで、手持ちの「探偵!ナイトスクープ」DVDを見た。爆発卵、ボート通勤、謎のビニール紐、巨大シジミ、タニシ踊り、清荒神の骨董店等々…。嗚呼、上岡局長時代のナイトスクープは本当に面白かった。探偵の皆さんも岡部秘書も顧問の先生方も面白くて愛おしく、上岡探偵局が本当に大好きだった。 …ということで、今回は「探偵物語」である。うーん、強引。 「探偵物語」でまず頭に思い浮かぶ音楽といえば、79年(昭和54年)9月から翌年4月まで放送された、故・松田優作さん主演ドラマのOP主題歌だったSHOGUNの “Bad City” だろう。 ♪Bad city, bad bad city, fat city bad ~ うおッ、格好いい!懐かしい~!! しかし今回御紹介するのは、83年に英国で結成されたマット・ビアンコ(Matt Bianco)が翌84年にリリースしたデビューアルバム「探偵物語(Whose Side Are You On?)」なのである。
ファンカラティーナ・ブームの火付け役ながら2枚のアルバムを残して早々に解散したブルー・ロンド・ア・ラ・ターク(Blue Rondo A La Turk)のギタリスト→ヴォーカルのマーク・ライリー(Mark Rilley)と、キーボードのダニエル・ホワイト(Daniel White)、ベーシストのキト・ポンチオーニ(Kito Poncioni)の3人で結成されたマット・ビアンコ。 そこにポーランド出身の女性ヴォーカリスト・バーシア(Basia Trzetrzelewska)が加わったもののキトが抜け、トリオとなったところでリリースされたのがこのデビューアルバムだ。
ちなみにファンカラティーナとはWeblioの音楽用語辞典曰く 『語源となった「ファンク」と「ラテン」が表すようにアメリカのディスコ・ミュージックにラテンのフレイバーを加味して80年代初頭に流行した、イギリスのニュー・ウェーブ系ダンス・ミュージック』 とのこと。 70年代後半から80年代前半にかけて世界を席巻し、第2次ブリティッシュ・インヴェイジョン(Second British Invasion)とまで言われたニュー・ロマンティック(New Romanticism)ブームに比べると若干控えめなブームではあったが、今改めて聴くとラテン系のノー天気さに心が晴れる。 この1stアルバムはとても耳障りのいい曲揃いなので、機会があれば聴いてみていただきたい。
アルバムは勿論、シングルカットされた “レイズィー・ベッド(Get Out of Your Lazy Bed)” や “30秒の奇跡(Half a Minute)” などもそこそこヒットしたのだが、この後ダニー(ダニエル)とバーシアがまさかの脱退。 一人残ったマークは新たにキーボードのマーク・フィッシャー(Mark Fisher)を迎え入れ、Wマークで活動していたが、16年にフィッシャーさんが他界。今はマーク・ライリーが一人でマット・ビアンコとして頑張っているそうな。