『地獄のロック・ライダーII〜地獄への帰還』 ミートローフ 「Bat Out of Hell II: Back into Hell」Meat Loaf (93) 実に2,500万枚を売り尽くしたポップス史に燦然と輝く大ベスト・セラー・アルバム “地獄のロック・ライダー” の続編、遂に完成。伝説の巨大コウモリは再び地獄へと旅立った!!
CD 1.愛にすべてを捧ぐ- I'd Do Anything for Love (But I Won't Do That) ひどい人生だ、金返せ!- Life Is a Lemon and I Want My Money Back 3.ロックンロール・ドリームス- Rock and Roll Dreams Come Through 4.もう誰にも止められない- It Just Won't Quit 5.焼け焦げたフライパンの中から(そして炎の中へ)- Out of the Frying Pan (And into the Fire) 6.バック・ミラーに映るオブジェクト達- Objects in the Rear View Mirror May Appear Closer Than They Are 7.無為の輩- Wasted Youth 何よりも高らかに- Everything Louder Than Everything Else 9.お嬢ちゃんは天国に(不良少女はどこへだって行ける)- Good Girls Go to Heaven (Bad Girls Go Everywhere) 10.地獄への帰還- Back into Hell さまよえる少年達と輝ける少女達- Lost Boys and Golden Girls 7年前に綴った駄文・PASPARADIO内で “そういえばミートローフ(Meat Loaf)も16日夜、ステージ上で倒れたとのことですが、心配です” と書いたが、その際は重度の脱水症状で倒れて意識を失ったものの無事回復した。しかし昨年1月に亡くなってしまった。新型コロナウイルスに感染していたと一部で報道されていた。今回は93年にリリースされた彼の6thアルバム「地獄のロック・ライダーII〜地獄への帰還(Bat Out of Hell II: Back into Hell)」を取り上げたい。
このアルバムは77年リリースの「地獄のロック・ライダー(Bat Out of Hell)」の続編で、初の全米1位を獲得更には英・豪・独・蘭など欧州各国でも1位に輝き、“愛にすべてを捧ぐ(I'd Do Anything for Love (But I Won't Do That))” でグラミー賞最優秀男性ロック・ボーカル・パフォーマンス賞まで受賞した そのおかげもあってか邦題も豪華で、ほぼ直訳ながら全11曲中10曲に邦題が付いている。発売が93年ということは平成5年にリリースされたわけだが、平成の邦題王といわれるコルピクラーニ(Korpiklaani)やアンドリューW.K.(Andrew W.K.)に勝るとも劣らない邦題づくしの素晴らしいアルバムだ。音楽的には可もなく不可もなし…といったところだが、あくまでも私個人の感想である。まぁ好みって人それぞれですから
このアルバムとは何の関係もないが、邦題界を代表する昭和の邦題王フランク・ザッパ(Frank Zappa)の有名な邦題アルバム「フランク・ザッパの〇△口(Ship Arriving Too Late To Save A Drowning Witch)」、今では「たどり着くのが遅すぎて溺れる魔女を救えなかった船」という原題を意識した邦題に生まれ変わっていたりする。収録曲も “いまは納豆はいらない(No Not Now)” や “ア、いかん、風呂むせて脳わやや(I Come from Nowhere)” といったバカ邦題てんこもりだったのが、今では何の変哲もない普通の邦題に変わっている。 本当に邦題は絶滅の危機にあるので、この「地獄のロック・ライダーII〜地獄への帰還」も我々が守らなければいけないのであーる。
ミートローフは音楽のみならず、役者としても数多くの映画に出演している。「ロッキー・ホラー・ショー(The Rocky Horror Picture Show)」(75)、「ファイト・クラブ(Fight Club)」(99) 等々。多才な方だった。 ミートローフというのは勿論芸名で、子供の頃は本名のMichael Lee Adayのイニシャルにちなんで "M.L." と呼ばれていたそうだが、7年生になると身長2インチ (157cm)で体重240ポンド (110 kg) の彼のことを同級生が “ミートローフ” と呼ぶようになったのだとか。