星の国から星の街へ(旧 ヴァン・ノアール)

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2023.03.14
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 そしてやはり思い出すのは15年前の2008年に起こった「リーマンショック」で、ちょうど今読んでいる「的場昭弘」著の「20歳の自分に教えたい資本論」の中にリーマンショックについての記述があります。

 『ソ連崩壊から20年近く経って敵がいなくなり資本主義が爛熟期に入り、1920年代の世界恐慌や日本のバブル崩壊のような恐慌は起こらないだろうと思われていた時に起きたリーマンショックは資本主義は思っていたほど完璧な制度では無かったと誰もが実感させられる事になりました』

『資本主義が恐慌を避けられない事、そして恐慌が世界規模の戦争の原因になる事はどちらもマルクス(1818-1863)が予言しています。マルクスがそのような予言が出来たのは全くの一私人であったがゆえに彼自身の主観を超えた視点で資本主義に対してどこまでも客観的に向き合う事が出来たからでしょう』

 日本でリーマンショックと名付けられた1920年代の世界恐慌に次ぐ2番目の大きさの恐慌は世界的には「Financial Crisis(金融恐慌)」と呼ばれ、日本でショックが使われた理由は「これは恐慌ではない」というイメージを国民に刷り込もうとしたからではと筆者は推測し、それでも現在も日本経済はリーマンショックから立ち直っていないと続けています。

 奇しくも現在もウクライナ戦争は継続中で「資本主義は限界なのか・・?」を考えさせられる中、またしても2つの銀行の経営破綻のニュースは私には「ショック」でした。

 ところで「20歳の~」の中でマルクスの「資本論」に書かれた「鍵」となる言葉が誤訳によって違う解釈で伝わったとあります。本来は「社会化」の意味の単語が「国有化」と訳されソ連の共産主義でも採用され、それが結局はソ連崩壊に繋がったのではという興味深い内容です。

 「社会化」とは資本家も労働者という立場もなくみんなが資本や会社、工場等の財産を共有してそれを全ての人が慈しむ社会経済の事で本当の意味での平等社会の実現に必要な物ではと書かれていて、学ぶべき事が多い一冊です。








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最終更新日  2023.03.14 13:05:59
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