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今月25日にロシアのプーチン大統領が同盟関係にあるベラルーシに「戦術核兵器」を配備すると発言したニュースが流れた時には益々泥沼化なのかと一瞬脅恐怖を覚えました。
NATO加盟各国は一斉にロシアの無責任な行動を非難していますが、プーチン大統領が会見の中で言及した「アメリカが欧州の同盟国に何十年も前から戦術核兵器を配備して来た経緯を考えてもこれは核拡散防止条約に違反しない」という件には核について改めて考えさせられ、アメリカの「核の傘」に守られている日本の現状や1972年の「沖縄返還時」の「密約」の事をどうしても考えてしまいます。
1972年 佐藤首相 71歳 ニクソン大統領 59歳
返還の3年前に始まった佐藤栄作首相とジョンソン大統領の話し合いから米ソ冷戦の危機が納まった事もあり、次のニクソン大統領との会談によって沖縄は5月15日に「核抜き本土並み」という条件で本土返還となりました。
ただ周知のようにその時密約が結ばれていて「有事の際には核の持ち込みを認める」という内容が現在も受け継げられています。密約について改めて調べてみると未だ外務省は「密約については何ら了知していなかった」と結論付けたままのようですが、佐藤栄作首相がが亡くなった後に「議事録の原本」が自宅で見つかり(歴代政権に議事録を引き継がなかったため)2009年に読売新聞がその存在を報じています。
返還から2年後1974年に佐藤栄作首相が受賞した「ノーベル平和賞」はもしこの密約が当時公になっていれば受賞があったのかとまで考えてしまいます。
思えば第二次世界大戦の戦後処理のため設立された「国際連合」で何故勝者である5ヶ国が核の保有を認められたのか・・? 既に戦後のスタート時点で間違った決定をしていたのではと思わされます。
実際にはロシアのベラルーシへの核兵器配備の動きは未だないのと、アメリカの政府高官も核使用の兆候は見られないと発表しているのには少し安堵しますが、唯一の被爆国である日本がそして日本人がもっと先頭に立って「核廃絶」を訴えたいのに「密約」という足かせのような存在の事をやっぱり考えてしまいます。
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