広島カープ考察

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2024.11.25
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カテゴリ: 海外リーグ野球


『これからの発展へ』

 本日はプレミア12で見事に優勝を果たした台湾について触れていきたいと思います。
今日の試合では4-0と日本を相手に完封勝利、U世代では優勝を収めていたものの、このようなプレミア12、WBCなどでは苦戦を強いられてきた台湾ですが、悲願の初優勝となりました(​ twitter ​)。
先発はARIの期待株である左腕の林・ユーミン投手(​ twitter ​)、4回を投げて1安打3奪三振2四球無失点と日本打線を相手に見事な投球を収めて勝利に貢献しました。
左打者にとっては背中越しから来る球筋且つ球の出所も見難いフォームとなっており、左打者を多く揃えてしまった日本打線にとっては非常に厄介な投手となりました。
他には元オリックス・西武の張投手、元横浜・千葉ロッテのチェンといった元NPB投手らも好投して優勝に貢献しました。

 そして3ラン本塁打を打った陳傑憲は日本の高校を卒業した選手で、現在は統一ライオンズでプレーしています。

守備では森下の二塁打かと思われた打球を見事に追いついて捕球するなど好守も見せ、この試合のヒーローとなり、今大会のMVPにも輝きました(​ youtube ​)。

 また、台湾メディアや現地(​ youtube ​)(​ youtube ​)でも優勝した事で大盛り上がりとなっており、CPBLでも今季最多観客動員数を記録した事もあり、台北ドーム球場も開場して大盛況となるなどこれからの台湾野球が活気づく事を願っています。

 ここからは話が変わりますが、「火球男」の異名を持つ最速157キロの右腕である古林(グーリン・ルェヤン)投手がポスティング移籍による日本ハムへの入団が正式に合意しました(​ 記事 ​)。
陳傑憲と同じく統一ライオンズの選手で、21試合に登板して10勝・125回を投げて150奪三振を記録して防御率1.66と圧倒的な成績を残しました(投手の詳細な情報はこちらの​ 記事 ​から)。
現在24歳で将来的にはMLB挑戦も視野に入れているとの事ですが、個人的には日本球界を経由してからのルートが台湾球界にとっても大きな意義となるのかも?しれません。

 昨年のドラ1候補だった佐々木麟太郎や今年のドラフト上位候補だった森井翔太郎らが直接MLB挑戦を目指し、佐々木朗希の件もあってポスティングのルール改正の声が実現した際に「有望な選手らがMLBへ直接行くのでは?」という声もありますが、実は台湾は以前からそのような傾向が続いており、今日登板した林もそうですが、台湾のトップ選手達はCPBLを経由せずにMLBのマイナー契約を選んでいるのです(​ twitter
それでもその選手達がしっかりとMLBの舞台へ辿り着いて活躍しているのならば良いのですが、実際は殆どの選手が大成できずに終わっており、近年の成功例は張育成のみという寂しい結果となり、その張にしてもレギュラーを掴みかけたシーズンこそあったものの、芳しい成績は残せずに今季からCPBLへドラフト指名を経てプレーしています。
やはりアジア人にとっていきなりアメリカに行くのはネックだと言わざるを得ず、更にマイナーは過酷な上にアジア人への人種差別もあり、中南米出身の貧しい国の人々は自国に戻っても貧しい生活となるので耐えられるハングリー精神があるものの、日本韓国台湾中国といった出身の選手にとってはわざわざ過酷な生活をせずとも自国で一般就職すればそれなりの生活ができるわけですからそこまでのハングリー精神はないのかな?と思います。
アンダー世代では日本を凌ぐ強さを誇るはずの台湾が何故WBCやプレミア12といった大会ではあまり目覚ましい成績を残せていなかったのか、根本的な原因はここにあったと思います。

 しかしながらMLBに行かずにCPBLで着実に技量を伸ばしてきた古林やもう一人注目される徐・ルオシー投手らがCPBLを経て日本球界に入団し、そこから更にMLBへ挑戦して高額な契約金を結べるルートができれば大成率が極めて低いMLBとのマイナー契約よりもそちらを選ぶ選手が増えれば人材損失も防げる上に国内リーグのレベルの底上げにも繋がり、人気向上にも繋がるのではないかな?と思います。
特に昨年に日本ハムに入団した孫投手を始めとして今年は台湾の高校生投手が次々とNPB球団と契約を交わしており、MLBのマイナー契約ルートが見直され始めています。

NPBに入団した投手がどのような活躍を収めるかが注目ですが、個人的にはやはり台湾国内でしっかりとスターになってから海外の方が望ましいのではないかな?と考えています。
NPB球団には台湾の有望な選手を獲得したからにはMLBのように数年でチャンスもあまり与えずにリリースするような事なく、しっかりと育成して導いて欲しいなと願っています。

 台湾球界のレベルの更なる向上の為にはやはりCPBLがもっと活性化していく必要があり、その為にはトッププロスペクトにCPBLを選んでもらえる環境作りが今後大きな課題となってくるのではないでしょうか。
MLBにも欧州の選手やアジアの選手を獲得するのならば数年でリリースせずにしっかりと責任をもって育成して欲しいところですが現状そうなっておらず、​ 過去記事 ​でも書かせていただきましたが、普及はしてもそこからの発展を妨げてしまっているのもMLBだと個人的には思います。
そろそろそのやり方を変えていく時期に来ているのでは?と思います。







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最終更新日  2024.11.25 00:33:36
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