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10月27日(土)、10月28日(日)に北海道で行われた、第35回伝統鍼灸学会学術大会でポスター発表しました「耳鳴・頭鳴」の症例を写真にてご報告させて頂きます。ポスターの前に立って、ポスターをご覧になった方のご質問を受ける形色の発表でした。今回、初めて学会に参加したのですが、発表するにあたり、学術的検証や原稿のチェック等、多数の先生のお世話になりました。また、患者さんにも発表に当たって、何度も問診事項を確認させていただいたお蔭で、発表までこぎつけることが出来ました。皆様方のご恩を忘れずに、今後もより効果的な鍼灸を施せるよう努めさせて頂きます。
2007年11月01日
当院のホームページ記載の打鍼治療についてのお問合せが、お蔭さまで多数頂いておりますので、本日から数回に分けて打鍼治療についてご説明させて頂きます。この打鍼治療は、実際に治療で用いている鍼灸師が少ないどころか、その存在を鍼灸師でさえ知る者が少ないです。そこで、まず細かい解説は抜きにして、打鍼治療は普通の鍼治療とどう違うかなど、その特徴について一般の方向けに、簡単にご説明致します。【打鍼治療の特徴】(1)道具面通常の鍼治療で使われる鍼は、写真(あ)右側の様に、平均して直径が約0.16mmから0.2mmのステンレス製の鍼を用います。一方、打鍼治療では、写真(あ)左側の先端が卵型で、直径が5mmで先端が卵型の鍼を用います。素材は金、銀、銅、真鍮などがあります。(写真は銀と真鍮です)写真(あ)そして写真(い)の様に、鍼の先端を患者さんの腹壁に当て、天辺を木の槌でコンコンと叩くのです。写真(い)(2)治療部位を腹部に限定している。写真(う)の様に、腹部に臓腑配当されているのが特徴です。写真(う)また写真(え)の様に、腹部に全身の縮図が投影されていると見立てる認識法があります。例えば、脾募の緊張した反応が、同側の首、肩関節や顔面の異常を表す場合があります。また大巨の部分には、腰痛、足の痛み、冷えの病症などの反応が現れます。写真(え)(3)14世紀初頭に誕生した日本独自の鍼術である。広州研修旅行の際にもお伝えしたかと思いますが、腹診術は中国では発達致しませんでした。東洋医学の元祖の中国より、むしろ日本で腹診術が発達したのです。その事が日本独自の鍼術が誕生した所以でもありましょう。(4)一切刺入しない鍼術本来の打鍼術は、太い員利鍼様の鍼を腹部に刺入していたのですが、私が所属する研究会・北辰会藤本蓮風代表が、現代日本人の体質合わせて、患者さんの負担を軽減するような術法と道具に改良致しました。だから現在、当院で行われている打鍼術は、いまや北辰会オリジナルといってもいい程です。この刺さない鍼術に改良したことによって、○鍼施術後に患者さんにだるさをほとんど感じさせません。○重度の虚弱体質(専門用語では、虚証)にも、ダメージを与えることが少なく治療が行えます。○刺入しないので、鍼をを怖がるお子さんも安心ですこの(4)が私が一番訴えたい打鍼のセールスポイントです!!一般の方には、以上の特徴をまずご理解して頂ければ充分でしょう実際にどの様な鍼術を施すのかは、別の機会にお伝えいたします(写真は後日お付け致しますので、しばしお待ち下さい<(_ _)>)
2007年09月07日
8月18日に紹介させて頂いた、T.K.さんの腰痛、高血圧、めまい、転倒による打撲の解説の続きをさせて頂きます。この方の腰痛、高血圧、めまいには、腎虚という身体の状態が大きく関与しています。腎は、東洋医学では、泌尿器そのものの機能を指す他に、生殖器、腰・膝、骨、骨髓、毛髮、耳、成長、身体の元気度などを総称した呼び方であります。腎虚とは、平たく言えば、腰から下の機能の衰えで、高齢の方に多くみられる状態であります。また乳幼児でみられる場合は成長に問題が現れてきやすいです。この腎虚は、初期には、腰・膝がだるく無力、耳の聞こえが悪い、骨が弱い、尿の出が悪いといった症状を呈しますが、進行すると、大きく2つのパターンになります。腎陰虚:脳・関節など身体各所を潤す働きの腎精・腎陰が枯渇すると、 相対的に陽が勝つ虚熱の症候が現れます。 ほほの赤味、ほてり、のぼせ、寝汗、尿が濃く少ない、口や咽喉が渇く、 めまい、ふらつき、耳鳴腎陽虚:身体を温める腎陽が不足すると、冷えの症状が現れます。 寒がり、手足の冷え、顏色が白くなる、多尿、頻尿、むくみ腎陰虚の方には、腰・膝痛、めまい、高血圧、耳鳴、といった症状が多くみられます。これらの症状を西洋医学では、整形外科、脳神経外科、循環器科あるいは内科、耳鼻咽喉科でそれぞれ個別で診断することなりますが、東洋医学では、一人の治療者がこれらを全て治療することができるのです。それは、二つの医学の哲学の違いと言ってよいでしょう。【東洋医学】生気論:生命を分割出来ない一つの統一体として考える。【西洋医学】機械論:生命を部分に分割して考える。この二つ違いがあるためにに、病態把握から治療まで多くに相違点があります。このついて今後、機会があればお話をさせて頂きます。さて、T.K.さんの話しに戻りますが、どちらかというと、腎陰虚傾向でした。また前回もお話させて頂きましたように、一種のストレス状態である肝鬱気滞もあり、これが腎陰虚に拍車をかける事があるので、腎陰を補いながらも、肝へアプローチしながら治療を行いました。状態が悪いときには、外に出歩くのさえ恐がり、週2・3回の往診治療をさせて頂いておりました。現在では、お友達とズンドコで有名なH.K.さんのコンサートに行ったり、泊まりで旅行する程まで身体の状態が良くなり、養生のため、一週間~10日に1回の治療を継続しております。 一時は整形外科のお医者さんに手術しか対処の仕様が無いと診断され、精神的な落ち込みがきつい時期があっただけに、今は毎日の生活を楽しんでいるT.K.さんのお顔を拝見するだけで、逆に私も元気を頂いております。
2007年08月25日
T.K.さん 76歳 女性 無職私が以前に通所のデイケアに行ってた時以来、川上先生の鍼灸治療を現在まで4年ほど受けております。私は元々肩凝り症だったのですが、どんなに肩凝りが辛い状態の時に、デイケアで川上先生に鍼灸治療を勧められても、鍼が身体に入るというのを想像しただけで恐い思いがあったため、当初は治療を拒否しておりました。しかし4年前の2月か3月に友人と梅を見に行った帰り、膝が突然痛くなったことがありました。病院ではレントゲンで撮影しても異常なしと診断され、痛み止めのお薬を処方されるだけでした。そうこうするうちに数週間が過ぎ、痛みは引くどころか、余計に増していきました。あまりにも辛い状態が続いたので、思い切って川上先生の鍼灸治療を受けることになりました。治療を受ける前は鍼が身体に入るのさえ恐かったのですが、実際に受けてみたら、少しチクッとするだけでした。想像していたものと全く違い、それまで抱いていた恐怖感は何だったんだろう、と何だかおかしくて今では度々川上先生との笑い話となっております。それで痛みの方はというと、数週間で楽になっていきました。また不思議な事に、膝痛を治療してもらっているのに、肩凝りも楽になっていきました。以前から肩凝りがきつくなるとゲップが出やすかったのですが、このゲップも肩凝りが楽になるのと並行して無くなっていきました。途中間が空いた時期がありましたが、この事があって以来、現在は週一回か二回の往診治療受けております。今後とも引き続き治療の方をよろしくお願い致します。<川上からの補足解説>お話にも出ている様に、T.K.さんは鍼灸治療を受ける以前は、鍼への拒否反応がとても強かったのですが、治療を受けて楽になった事で鍼灸治療を好きになって頂きました。こういった事は治療側として最大の喜びを感じる事です。では、治療について簡単に説明させて頂きます。まだ春になる手前であったこともあり、冷えが足元から身体に侵入してきた事による膝痛と見立てて治療を行いました。冷えは身体の皮膚表面(表)から関節(裏)までの気血の巡りを停滞させる要因になり、特に弱い部位その影響を受けやすいです。T.K.さんの場合は、年齢的なこともあり、腰から下は余計に冷えの影響を受けやすい条件でした。こういった時には、【温補】(身体を温める鍼灸)や、【行気活血】(気血の巡りをよくする鍼灸)などの治療方針で治療を行うことになります。また、この方の肩凝りは気滞中心(気の滞り)中心と病因とて単純なものであったため、肩凝りを目的とする治療をするまでもなく、膝痛の治療により気が巡りやすくなっただけで、肩凝りが軽減していったのです。ゲップも気の停滞を緩和させる身体の反応の一つですが、こちらも肩凝りの軽減とともに自然と無くなってまいりました。この治療経験があって以降、その他にも腰痛、高血圧、めまい、転倒による打撲などとお身体に異常があった際に、治療をさせて頂いております。これらの症状についても機会があれば解説させて頂きます。
2007年08月18日
S.H.さん 48歳 女性 デイケア運転手 私は川上先生と同じ病院で勤務している者です。私は肩凝り症なので、以前から肩凝りがきつくなる度に川上先生の鍼を受けて、楽にさせて頂いておりました。今年(’07年)の6月に利用者さんを送迎して、病院に戻って信号待ちをしている途中、横から別の車に衝突されてしまいました。病院に戻りレントゲン検査をし、異常がみられないとの事で安心していたのですが、右の首に痛みがあったのと、そのつながりのせいか、右肩が挙がらない状態になってしまいました。その事故のあった日に川上先生に頭と足の指へ鍼をしてもらって、症状は楽になって帰りました。同じ様な治療を3回ほど受けて、首の痛みは楽になっていたのですが、右肩が挙がりずらい状態が残っていました。洗濯物を干そうにも辛くて、2枚ほど干したら後は出来なかった程です。そのことを川上先生に告げると、次の治療はお臍の下に鍼を1本だけして頂きました。するとそれ以降は肩が挙がりやすい状態が大分長く続くようになりました。3週間程、お仕事をお休みさせて頂いたのですが、今は無事に復帰させて頂いております。利用者さんの送迎はかなり気を使うお仕事で、疲れると背中がパンパンに張ってきやすいので、今はそちらの症状の治療をして頂いております。まだまだ川上先生にはお世話になるかと思いますので、今後ともよろしくお願い致します。<川上からの補足解説>この方は運転の仕事以外にもピアノの先生もやっておられ、普段は気滞による肩凝り症として治療をしております。事故とか捻挫時などの外傷の場合、体内で気の停滞の偏りが著しくみられる傾向があります。その偏りを見きわめるべく、腹診、とりわけお臍と肋骨付近の触診を丹念にし、まず偏っている側の頭へ1本、鍼を刺入しました。その後、気の滞りに伴う血の滞りもあると判断し、足の薬指から若干の血を抜きました。その治療を3回するも、鍼をした後、3時間は楽だが、その後は腕が上がりずらいとのこと。「これは、どうしてだ」とよく考え、事故による肝腎の損傷があるのではと仮定し、お臍周りの反応をより慎重に診て、気が停滞を感じさせる妙な窪んだ部位を発見その窪みへ刺入すると、脈診によって、肝腎を示す脈力の幅の広がりも確認でき、これで症状も良くなるだろうという予測ができました。その治療を3回ほどすると、腕を挙げるのが楽になる状態が長く続くようになり、お仕事に復帰出来る状態にまでなりました。お仕事に復帰されてからは、精神的緊張による背中の突っ張りがみられるため、その緊張が緩和する様な治療をさせて頂いています。
2007年08月16日
Y.S.さん 58歳 女性 スーパー勤務私は約20年ほど前に、バイク事故に遭った後遺症で、以降、仕事の疲れがたまると、全身の倦怠感や腰痛が出たりします。また私は婦人科疾患の病気も抱えており、疲れは身体全体の違和感に繋がりやすい状態であります。病院や鍼灸院と色々通ったのですが、なかなか自分の身体に合った治療をなさる先生とは巡り会えませんでした。その様な状態がしばらく続き、5年前に川上先生が勤務されていた病院で鍼治療を受けた事で、自分の身体が徐々に軽くなるのを実感する事が出来るようになりました。それ以来、川上先生が開業されてからも、鍼治療を受け続けております。また、勤務中に膝の靭帯を痛めたことがありました。この時、整形外科で検査をするも、病院では何の治療手段が無く、自宅療養するしかない状態が一ヶ月続き、一時は退職を考えていた程です。この間、諸事情があって鍼治療を一ヶ月受けれませんでした。しかし鍼治療を再開したところ、膝の痛みも少しずつ軽減し、2ヶ月後には仕事に復帰する状態になるまで回復致しました。この膝痛の治療中にも、以前からストレスがたまると、膀胱炎になりやすかったのですが、そちらの治療も並行し、楽にさせて頂いております。今回の事で、改めて鍼灸治療の効果を再認識し、感謝しております。<川上からの補足解説>この方を治療開始した当初は、様々な要因で精神的ストレスの蓄積し、それによって心身の不調をきたしていたようでした。治療当初は、精神を安定させる働きのあるツボへの鍼治療を継続させていました。心身の違和感がある程度安定してからは、気の流れをよくすることも考慮に入れると、膀胱炎や腰痛などの諸症状も軽減されていきました。膝の治療に関しては、肝のたかぶり(精神的プレッシャー)が脈診、舌診、背中の触診から確認出来たので、それを軽減させる治療をまず施しました。その次に捻挫による気の偏りを取り除くために、腹診によって判断したその偏りのある部位へ1本刺入しました。これらの治療方針で、鍼治療を継続、2ヵ月後に仕事に復帰出来るまでになりました。膝痛の治療の過程で出てきた膀胱炎も、結局は肝が主要な原因と診て、肝気のたかぶりを下げる治療をすると排尿痛も楽になったそうです。
2007年08月11日
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