I have a dream

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2010.05.20
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カテゴリ: 大阪フィル

こんばんは。ほうとうです。

 大阪フィル第438回定期演奏会に行ってきました。大植監督の指揮でないの

に行くのは本当に久しぶりです。

 では、指揮者はと言うと、ルーマニア出身でウィーン国立歌劇場常任指揮者を務め、

現在、ロシア・ナショナル管の首席客演指揮者であるイオン・マリンさん。

 この人、譜面台を左斜め前に置くのですね。珍しい。

 プログラムは、ムソルグスキーの交響詩「はげ山の一夜」(原典版)、ラヴェルの

組曲「クープランの墓」、ムソルグスキーの組曲「展覧会の絵」(ラヴェル編)と

一点を除いてありがちなものですが。

 では、メインの「展覧会の絵」から。

 ビドロでは、ユーフォニウムを使わず、テューバの川浪さんがF管に持ち替えて

ソロを吹きましたが、やはり高音が苦しかった。苦役の辛さを表現するのなら

当たっていたかも。あのソロは悩ましいんですね。ユーフォを使うと楽なんですが、

音色がまろやかで、ぴったりと来ない。でもテューバでは音が高い。なぜなら

ラヴェルは「フレンチ・チューバ」を念頭に編曲したはずです。普通のチューバ

よりひと回り小さくてチューバより高い音が出るのです。ドイツを中心に

「テナーチューバ」という楽器もありますが、音色がやはり少し違う感じがします。

 かつてフランスのコルトワ社がこのフレンチ・チューバを作っていましたが、今では

そんな話を聞きません。ですからどの楽器で演奏するか、悩ましくなるんですね。

 古いフレンチ・チューバを調達して演奏した、という話も聞かないですから、使い

にくい楽器なのでしょう。

 大フィルの各管楽器奏者も頑張って吹いていましたが、自信を持って吹けるように

なったらいいですね。

 「はげ山の一夜」は一般的なR-コルサコフ編曲によるものではなく、原典版でした。

初めて聴きましたが、原典版は、鐘が鳴ってフルートのソロとともに夜明けを迎える、

という終曲にはならないんですね。悪魔の饗宴で終ってしまうのです。でも最後に

タンブリンが出てきて、悪魔も楽しそうでした。

 同様に夜明けを迎えない形のものにオネゲル編曲があります。

 以前、C.アバドがオネゲル編曲を演奏したのを何かで聴きましたが、悪魔の3つの

主題を執拗に繰り返すので、本当に怖かったです。

号泣

 まるで音楽の「なまはげ」ですね。






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Last updated  2010.05.22 09:14:44 コメント(2) | コメントを書く
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