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2022.03.03
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テーマ: 読書(8289)

本のタイトル・作者



血も涙もある [ 山田 詠美 ]

本の目次・あらすじ


大人気の料理研究家・沢口喜久江。
年下の夫・売れないイラストレーターの太郎。
喜久江の助手をしている和泉桃子。

風来坊を気取り不倫を繰り返す夫と、それを泳がせる妻。
しかし助手と夫との関係を知り…。

引用


出来なかったことが少しずつ出来るようになって行く。一人前らしきものに近付いて行く。私自身による私自身のための進化論は、着実な日々の積み重ねによるものなのだ。


感想


2022年052冊目
★★★

「不倫もの」ということだけ知っていて、表紙がおどおおどろしいし、これはもうドッロドロのぐっちゃんぐっちゃんの愛憎劇だろうな…と覚悟して読み始めたら、ユーモラスでノリが軽くて笑ってしまった。
山田詠美さん久しぶりに読んだのだけど、こんなだったっけ。

自分が見ているだけが世界じゃないよね、と思う。

私はやっぱり、どうしても「妻」の視点でこの物語を見てしまって、自分は喜久江のようにはなれないし、桃子と太郎に「こいつらー!」となってしまう。
でもこの小説は、「愛ってそれだけじゃないよね」って言っている気がする。
愛することは包むことや守ることだけではなくて。その人の存在が消えてほしいとまで思うことなんだろう。
太郎が「死んでくれていたらよかったのに」って思うの、分かった。
最後は意外。喜久江さん推しとしてはこのロマンティックなラストは救いがあって好き。

作中に出てくる料理の数々が美味しそうで、喜久江さんのレシピ本を読みたくなった…。
私は太郎がいいなあ。
喜久江さんに美味しいものを与えられてぐずぐずに甘やかされて、そうしたら私はいつまでも清らかな少年のようにはにかんでいるんだけど!




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最終更新日  2022.12.04 00:33:43
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