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2022.03.15
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テーマ: 読書(8289)
本のタイトル・作者


ペッパーズ・ゴースト [ 伊坂幸太郎 ]

本の目次・あらすじ

飛沫感染により、その人物の少し未来の「先行上映」が見える特異体質を受け継いだ中学国語教師の檀(だん)。
ある日、女子生徒から「ネコジゴハンター」という二人組が活躍する小説を手渡される。
物語の進行とともに、彼らは現実世界に侵食し―――。

引用

「よく思うんですが、ニュースはたいがい、嫌な話しか取り上げないんですよ。取り上げることができない、と言ってもいいかもしれません。もちろん良いニュースを流すこともありますが、それは、ニュースとして価値があるくらい、とびぬけて良い話の場合です。ごく普通の、いい話はニュースになりません」


感想

2022年063冊目
★★★

ペッパーズ・ゴースト。ガラスの反射を利用して、その場にいるように見せるトリック。
虚構と現実が混ざり合い、内と外の境界線が曖昧になる。
こういうの好き。
ミヒャエル・エンデの『はてしない物語』みたいでもありますよね。


小説を読んでいる私たち、神様の目線。
誰かの頭の中でつくられた世界、それが文字になって読んでいる。
設定された場面、考えられた会話。都合のよい展開。

予知能力、テロ事件、猫の虐待。
別々に進行する複数の物語が絡み合い、最後にはひとつになる。
張り巡らせた伏線。
ここらへんは伊坂さんの本領発揮。

「順風満帆」の反対に、「天歩艱難」(てんぽかんなん)という言葉あるんですね。
檀先生のお母さんの「ヘディングしろ」(=頭を使え)いいな。
カンフー映画が好きな成海さんが強くてびっくり。
私もジャッキー・チェンの映画を見た後、キックの練習してた!笑

アメショーとロシアンブルのコンビが好き。私は断然ロシアンブル派。

ペッパーズ・ゴースト。
物語の人物が現れることがそれを表しているのかと思ったら、最後に「ああ、それも『ペッパーズ・ゴースト』だったのか」とどんでん返し。

テロ被害者のグループには、ドラマ『 ミステリと言う勿れ 』のことを思い出した。


伊坂さんの小説は、いつも「絶対的な悪」がある。
その圧倒的な力の前に、無力である人たちが反撃する物語。

これまでの関連レビュー

・AX [ 伊坂 幸太郎 ]
・フーガはユーガ [ 伊坂幸太郎 ]
6月に読んだ本
シーソーモンスター [ 伊坂幸太郎 ]
クジラアタマの王様 [ 伊坂幸太郎 ]
逆ソクラテス [ 伊坂幸太郎 ]




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最終更新日  2022.12.04 00:31:18
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