シュタイナーから読み解く神秘学入門

シュタイナーから読み解く神秘学入門

2008年01月23日
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カテゴリ: 神秘体験空間
 ここで植物はある特殊なプロセスを経ていく。人間が植物質を食べるとき、以下のようなことが起こり、この事を図的に描いてみる。

「根があり、根から葉を経て、花に向かっていくものがあり、次いで、この植物のものが空気になる際に、内的に植物存在が完全に逆転するということが体験できる。」

 根は、正しく地中で生き、地に繋がれていることにより、(人体内では)上昇を目指す、根は極めて強く上の霊的なものを目指し、花の努力を引き離す。事実、外界では、下へと展開していく植物(の根)を思い描くなら、人間は、この下方の根を、(人体内の)中へと摂取でき、その結果、上へと展開する花が下に、下へと展開する根が上になり、いわば[裏返されたハンカチ]となる。

 外界の植物は(人体内とは)完全に逆転している。

 植物は、(霊)自身のなかでは、下のものが上に、上のものが下になるように自らを形成する。既に開花までに成長した花は、いわば物質的な要求のなかで光を食し、物質を光にまで上昇させたといえる。

 光を食し、物質を光まで上昇させたことによって、花は、天には行けずに、今も猶、下方の地に留まらなければならないという罰を受けている。根は地上の奴隷だったが、ゲーテの植物のメタモルフォーゼ論〈☆1〉からわかるように、根は同時に自らのうちに植物の全本性を担い、それ故、根は上方を目指すようになる。



 人間が頑固な罪人であるなら、人間は罪人のままでいることを続ける。

 (人間は過ちを犯す存在が故に、人間は過ちを続けようとするというカルマ論を展開できる。)

 植物の根は、地に繋がれている限り、太った銀行家の印象を与えるが、人間に食べられると即座に根は変化させられ、上を目指す、一方で、物質を光へと至らせたもの、つまり花は、下に留まらなければならない。



 このように、植物は、人間が逆さまになった存在であるという、奇妙で不思議な光景が得られ、人間が植物質を食べるとき(勿論、植物全体を食べる必要はなく、植物のどの個々の部分も植物全体を含んでいる)、つまり、人間が植物を食べるとき、植物は人間のなかで空気へと変化する、上から下へと植物的に進んでいき、上から下へ向かっていわば花を咲かせるような空気へと変化する光景となる。

 古代人の生まれつきの霊視力により、このような事柄が知られていた時代には、植物はその外的性質に応じて、人間の頭にとって、植物の何が有用で、何が毒であるか、或いは霊への憧れを強く持つことを、その根が既に告げたかどうかが、吟味されていた。

 そして、植物として食された植物質は、いわば完全な消化において人間の頭を訪れ、頭の中へと進入していき、そこで霊的(精神的)宇宙を求めて上昇し、宇宙との必要な結びつきに入っていく。

 既にアストラルに強く浸透されている、例えば莢果{エンドウなどの豆科植物の実}のような植物の場合、その実さえも下(地)の領域に留まり、頭まで上昇しないので、睡眠を、ボンヤリとしたものにし、同時に人間が目覚めているときでも頭をボンヤリとさせる。ピュタゴラス学派の人々(☆2)は、純粋な思考者でいたかったので、頭部機能において、消化の助けを借りようとはしなかったので、豆を禁じていたのである。

(☆2)ピュタゴラス学派の人々:ピュタゴラスによってクロトン(南イタリア)に組織された倫理的-宗教的生活形式のための教団。その閉鎖的な貴族的保守的立場のために迫害されたが、4世紀初頭まで存続した。アリストテレスは、ピュタゴラス派は数学と真剣に取り組んだ最初の人々だった、と伝えた。オルフェウス教徒にならってピュタゴラス学派の人々は、魂の輪廻と再来を教えた。

 このように、自然のなかに存在するものと、人間的なものとの関連、人間において起こる事との関連を予感できる。本質的に、精神的(霊的)参入学を持てば、唯物論的科学が人間の消化の場合(確かに牛の消化の場合は人間とは異なるが、これは後述する)、植物質が単に摂取されるという考えだけで、矛盾なく説明できるのが、不思議に思えるだろう。

 植物質は単に摂取されるだけでなく、残らず霊化される。植物質は自身のなかで、最も下のものが最も上へ、最も上のものが最も下へと転じられるように形成される。これ以上に大きな作り変えは考えられない。

 そして人間は、最も下のものが最も上へと、最も上のものが最も下へと転じられていない植物(人体のなかで、下の根は上へと、上の花は下へと逆転すること)の僅かな少量でも食べるなら、直ぐに病気になるだろう。

 このようなことから、人間は霊(精神)が作り出さないものは、何も自らのうちにもたない、ということがわかる。というのも、人間が物質として摂取するもの、人間は、これにまず1つの形(フォルム)を与えねばならず、その結果、霊(精神)が、それに影響を及ぼすことができる。





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Last updated  2008年01月23日 19時56分02秒
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