シュタイナーから読み解く神秘学入門

シュタイナーから読み解く神秘学入門

2008年07月17日
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カテゴリ: 神秘体験空間
 今日、しばしば、特に、間違って理解された神智学の基盤から(この事に対する警告が与えられることほとんどないが)、次のように告げられる。

 「外界の中に神的存在を見い出すことはできない、何故なら、「神」は、人間の内にあるのだから。ただ、内なる生活への正しい道を取ればよい。そうすれば、そこに「神」を見い出すだろう」、と。

 ある人物までもが、このような事を言うのを聞いたことがある。その人物は、聴衆に次のように言って、ご機嫌を取るのを好んでいた。

 「宇宙の偉大な秘密について何も学んだり経験したりする必要はない。自身の中を見るだけでよい。そこに「神」を見るのだから」、と!

 真実に近づくには、この事とは反対の観点を明確にする必要がある。ある中世の思想家が内なる献身について言うべき正しい事柄を見い出したが、実際、それは、その適用範囲内にある限り、正当なものである。決して忘れてはならないのは、不真実が害を及ぼすのではないということである。何故なら、魂は、直ぐに不真実を検知するからである。

 もっと悪いのは、ある条件下では真実だが、間違って適用された場合には、完全な偽りになるような陳述である。

 「自身の内に「神」を求めなければならない」というのは、ある意味で真実だが、正に真実であるが故に、もしも、その範囲内に留められなければ、それだけ余計に害となる。

 ある中世の思想家は次のように言った。

 「自分の家の中に確かにあると分かっているのに、その必要な道具を、誰が家の外に探すだろうか? そんなことをするのは愚か者だろう。同様に、「神」についての認識を獲得する装置が、自身の魂の中にあると分かっているとき、その装置を外界の中に探すのも愚か者である。」



 この装置の助けを借りて、世界の領域に近づかなければならない。そのとき、至るところに「神」を見い出すだろう。何故なら、「神」は、世界の全ての領域と、存在の全ての段階に顕現するからである。このように、その装置を、自身の中に求め、そして、その助けをかりて、至るところに「神」を見い出すべきである。

 今日では、「祈り」の本性について、このような観察を行うことは一般的ではない。一体全体(と人々は言う)、何を願うにしても、「祈り」が何かを変えられるのか? 世界の経過は必然の法則に従っていて、それを変えることはできないが、もし、変える力を認めたいのであれば、その力を、その力が存在する場所で、探さなければならない。

 いま、「祈り」の力を人間の魂の中に求めた。そして、その力が、その魂の前進(進化)を助けるものである、ということを見い出した。そして、世界の中で働いているのは精神(想像上の抽象的な精神ではなく、実際の活動的な精神)であり、人間の魂は、その精神の領域に属すことを知る人は、世界の中で働いているのは、普遍の法則に従う物質力だけでなく、また、精神的存在たちも、そこで働き、ただ、その活動は通常では見ることができないということを知る。

 もし、精神生活を「祈り」を通して強化するなら、後は、その効果を待つだけである。つまり、精神生活は、確かにやって来る。とはいえ、「祈り」の効果を外界において追求できるのは、まず、「祈り」の力を現実(真実)のものとして認めた人だけである。

 この事を本当に認める人は、次のような実験を試みてみるのもよい。「祈り」を退けていた十年間をずっと振り返り、そして、「祈り」の力を認めていた次の十年間を振り返る。それから、これら2つの期間を比べてみるなら、「祈り」が魂の中に注ぎ込んだ力の影響によって、人生の経過が、いかに変化したかをすぐに知るだろう。「祈り」の力はその効果により明らかにされる。

 「祈り」の力を呼び出すために何もしなければ、その存在を否定するのは容易である。自分の中で、「祈り」の力を有効なものにしようと、してこなかった人が、どうして、それを否定できるのだろうか?

 もし、光を点火し、求めることをしてこなかったなら、その光について知るといえるだろうか?

 魂の中で、そして魂を通して働く力について、その認識を学べるのは、「祈り」を利用することによる。

 どんなに公平な議論をしても、「祈り」がより広い範囲で有効になるには、まだ期が熟していないということを認めないわけにはいかない。参加者全ての力が合流するような集団的な「祈り」の中には、高められた力と、そのため、高められた現実(真実)の強さがあるというような考えは、今日の思考の把握するところではないだろう。

 だから、「祈り」の内なる本性に関して、魂の前に、いま我々がもたらしたもので満足しなければならない。そして、それで十分なのである。というのも、この事を理解する人は、この事を確かに見通すことができるが、今日では、「祈り」に対して、容易に多くの異議が持ち出されるからである。





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Last updated  2008年07月17日 19時12分57秒
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