シュタイナーから読み解く神秘学入門

シュタイナーから読み解く神秘学入門

2010年11月11日
XML
カテゴリ: 神秘体験空間
 霊的な洞察力(霊視)で充分に過去へと遡ると、古代人等は、理念、概念、表象(イメージ)を、頭のなかに全くもたず、つまり頭を使って、抽象的な内容を体験することがなく、現代人には、グロテスクに思われるが、頭全体で体験する人間だった。

 古代人は、現代人のような様々な感覚に見られる抽象性に関わることはなかった。現代人のように頭のなかで理念を体験する、というようなことはなく、古代人は、頭自身で体験していた。そして、現代人が、ある体験に伴う記憶像を持つ際、この記憶像と、外界で遭遇した体験との間に、ある関係を成立させるのと同じように、古代人は、自らの頭の体験を、地球に結びつけていた。

 例えば、古代人は以下のように述べるだろう。

「宇宙(世界)には地球がある。宇宙に、自分(人間)がいて、自分(人間)には頭がある。この両肩の上に担っている頭は、地球に関する宇宙の記憶である。

 地球は以前からあったが、頭は後からできた! しかし、自分(人間)が頭を持つことが記憶なのだ! 地球に関する宇宙の記憶だ! 地球は常に存在する。人間の頭の構造、つまり頭という形態は、地球と関係している。」


 上記のように、古代の東洋人は、自身の頭のなかに、地球という存在を感じていた。古代の東洋人は次のように述べるだろう

「神々は、自然を伴う地球、数々の山河を伴う地球を、普遍の宇宙から創り出し、生み出した。自分(人間)は、両肩の上に頭を担っている。この頭は、地球の忠実な複製(模像)である。頭の内部に血液が流れるのは、地表の川の流れやその潮流の忠実な複製である。

 地上に、出現する山脈は、頭の中の脳の形のなかに繰り返される。自分(人間)は両肩の上に、地球という惑星の複製を担っている。」


 現代人が記憶像を体験に関係づけるのと同様に、古代の東洋人は、自らの頭を地球に関係づけた。このように、人間の内観(精神)も、現代とはかなり異なっていた。

 第2に、古代の東洋人が地球の環境を知覚し、観照として捉えるとき、この環境、つまり地球の周囲にある大気は、太陽や太陽熱、もしくは太陽光に浸透された存在として出現し、そして、ある意味、地球の大気のなかに太陽がまるで生きているかのように感じた。

 地球は、地球から、送り出す作用を大気に委(ゆだ)ね、自らを、太陽の作用に明かすことで、宇宙に(情報)開示する。古代では、人間誰もが、地球上の自分が今生きている地域を、特に重要視し、本質と感じていた。



whistory-1-1.gif


 つまり、例えば、インドの地に住む古代インド人が、インドの地を、特に重要視したとき、それ以外の東、南、西の方向にある他の地は消滅した。他の土地では、地球(地)が、宇宙空間と、どのように接しているか、ということは、差し当たり関心事ではなかった。

 他の土地とは対照的に、自分が立っている土地が特に重要だった(上図の左のrot(赤)の部分参照)。自分が立つ地域での、地球(地)から宇宙にまでのびる生活が、特に重要だった。この特別な地で自分はどのように呼吸すればよいのか、が、古代人にとって特に重要な体験だった。

 今日、現代人は、特定の土地で、どのように呼吸するか、と問うことはほとんどない。勿論、人間の都合いかんによらず、人間は、様々な呼吸条件の影響下にあるが、意識的に呼吸することはない。古代の東洋人は、本質的に、どのように呼吸すればよいか、という方法に、深い体験をもち、その関連から、地球が宇宙空間へと、どのように接しているか、という意識ももっていた。

 古代人は、地球全体を、自分の頭の中に生きる生命として感じていた。しかし、この頭は、固い骨(頭蓋骨)の壁により、上、両側面、前後に向かって閉じている。しかし、下方は、胸郭に向かって、出口といえる開口部がある(上図右側参照)。

 古代人たちにとって、頭が、上方や周辺とは異なって、下方の胸郭に向かって、相対的に自由に開いているのを感じることは、特に重要だった。古代人は、頭の内部構造を、地球の構造の複製と感じた。地球を自分の頭と関係づけるとき、周囲、つまり地球の上方を、自分のなかでは、下方に向かうものと関係づけた。

 下方に向かって開き、心臓に向かうことを、地上の周囲に連なることとし、いわばイメージとして、宇宙に向かう、地球の開口部として感じた。そして、古代人が以下のように述べるとき、それは強烈な体験を意味した。

「頭のなかに地球を感じる。この頭は小さな地球だ! けれども、この地球は、心臓を担う胸郭の中へと開いている。そして、頭と胸郭、心臓との間で起こる作用(影響)は、自分(人間)の生活が、宇宙へと、すなわち太陽へと向かう周囲に担われていく作用(影響)の複製である。」

 更に、古代人が、以下のように述べるとき、それは基本的に重要な体験だった。

「頭のなかに、地球が生きている。もし、自分(人間)が下降すれば、地球は太陽に向かう、心臓は太陽の複製だ!」

 (まとめると、古代人は、自分を、宇宙の歴史を記録した宇宙の複製だと感じ、頭を地球、心臓を太陽、咽頭や喉頭を、地球から太陽までの空間と感じ、人間が及ぼす宇宙への行為が、自分に複製されて還ってくると感じていた。



 古代人の上記の基本的体験から、古代の感情に相当するものが生まれた。現代人は、抽象的な感情をもつが、心臓からくる直接的な感情を知らない。現代人は、解剖学、生理学からくる、心臓に関する知識を信じている。

 しかし、上記のような外(物質)的概念から得られた知識は、例えば、紙製の心臓の模型の知識とほとんど変わらない。現代人の世界に対する感情体験を、かつての人間である古代人は持っていなかった。

 その代わり、心臓からくる体験をもっていた。現代人が、感情を、いま生活している世界に関係づけるように、例えば、ある人を好み、ある人に反感をもつ、また、ある花を好み、ある花を嫌う等の嗜好を、感じるように、とはいっても、実体のある宇宙から、虚のような抽象へと分離された抽象的世界に関係づけるのと同じように、古代の東洋人は、心臓を、太陽や、太陽に類する地球から太陽に向かう周囲に関係づけた。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2010年11月19日 09時52分36秒
コメント(0) | コメントを書く
[神秘体験空間] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: