シュタイナーから読み解く神秘学入門

シュタイナーから読み解く神秘学入門

2012年04月04日
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カテゴリ: 神秘体験空間
 これまでの議論が、出発点とは全く別の事実へと到達してきたように、今回もまた、特定の具体的な物質を出発点として、全体の問題へと拡張していく。現実の課題に対応するには、問題の特質性や、解決に費やす時間に乏しいため、いわば全体の円を描きながらアプローチすることが必要となる。

 現段階では、公理にはじまり、次第に複雑な問題へと上昇していく現代の科学的な方法をとることはできない。

 今回の課題として、植物より生じる炭[Carbo vegetabilis]を出発点とすることで、先進的な観察法を示したい。以前、チコリや野イチゴなどの植物を探求したように、植物から生じる炭、それは奇妙で、実際、何処にでもあるが、この世界で最も奇妙なものの1つである植物の炭に関して探究していく。

 実際に、自然を観察するだけでも、今日の科学から導かれる知見以外にも、ただちに目を向ける必要がある。

 以前の講演で、コリスコ博士が、「未来の科学は、現在とは全く別のものでなければならない」と指摘された際に、「生理学」という言葉が繰り返し使われ、好まれていたのは非常に興味深い。

オイゲン・コリスコ[Eugen Kolisko] 1893-1939
 1920年からシュトゥットガルト自由ヴァルドルフ学校の教師および校医。後に英国でも活動。 

 この指摘は、化学と生理学との間に橋を架ける必要性を表明するからである。私(シュタイナー)が理解する限りでは、この指摘に対応できるだけの充分な条件が、まだ整っていなかったため、講義のなかで話すことができない未完成な事柄についても考えざるを得なかった。

 例えば、炭素は、人間の外にある(人間以外の)自然のなかにも発見できる。



 本当は何もない。

 というのも、人間の外にある経過全ては、人間の進化とともに、人間から外に出され、人間から遠ざけられた経過だからである。

 人間は、ある進化段階に進む必要があったが、その段階に進めたのは、人間に相対する外界の過程(プロセス)が進行することで、ある別の過程(プロセス)を、人間の内部に取り入れる可能性が与えられたことによる。

 従って、ある外の経過(プロセス)と、ある内の経過(プロセス)の間には、実際、常に対立と親和が存在している。

 さて、厳密な表現ではないが、「化学の生理学化」として、コリスコ博士の講演で指摘された化学と生理学との間に橋を架けることの意味が、人間の外と内の間にある対立と親和から理解できる。

 また、シャイデッガー博士による好ましい提言や、興味深い議論から、ホメオパシーの際に行なわれることは、本質的には、人智学で把握すべきことが指摘されたが、その指摘と、上記の意味が、不思議と共鳴し合っていたことがわかる。

エドウィン・シャイデッガー[Edwin Scheidegger]
 バーゼルのメーリアン・イーゼリン施療院の主任医師で設立者。 

 この共鳴は、世間では、次のような奇妙な言葉に揉み消される。私(シュタイナー)は、次のような奇妙な言葉と長年にわたって格闘してきた。

 「ホメオパシーの医師でも、神秘主義に陥ることを恐れている。すなわち、神秘主義という評判を立てられることを恐れている。」

 さて、上記の言葉と格闘してきた因縁は、特定の見解から、真実へと回帰するなかにあった。ホメオパシー的な治療過程(プロセス)のなかに切に求められる本質は、誤解しないで欲しいが、結局、実際の事物の性質を厳密に描写するなら、ある程度、俗物的な表現にならざるを得なくなる。



 つまり、調合時に、行われるなかにある。ホメオパシーの薬の調合が求められるとき、本質的に何が起こっているのかについて、随分と取り組んできたが、この場合、是非、ラッシャー博士も認めるような、例えばリッター自身が認めなくても、リッターの調合(治療)も、ホメオパシーの薬に含めたい。

ハンス・ラッシャー[Hanns Rascher] 1880-1952 
 ミュンヘンの医師。

 (リッターの調合は、以前紹介した光線力学的療法のことだろう。)

 問題は、ホメオパシーの薬の調合の際に、本質的に何が生じているのか、ということにある。結局、求める薬は、調合法のなかにある。生体のなかで生じる過程(プロセス)全体を調合する。



 珪酸を希釈していけば、ゼロ点を目指すことになる。自然では、全てが根本的にリズミカル(規則的)な過程(プロセス)に基づいている。問題とする物質の本質の、最初に出現している作用が前面に出ている間は、ゼロ点を目指す。

 さて例えば、持っている財産をどんどん使い果たし、ゼロになり、更にゼロ点を超えていくと、今度は、財産が無いだけでなく、財産という名目を超えて、借金(負債)に移行することになるが、外界の物質の性質に向かい合うときにも、この喩えと同じことがあてはまる。

 物質の表に出ている作用を打ち消(中和)していくことで、もはや計測可能な状態ではないゼロ点に到達する。ゼロ点を超えて先に進むと、作用全体が消え去るだけでなく、その作用と、反対の作用が現われ、この反対の作用が周囲の媒質に混入するような事態になる。

 従って、ホメオパシー的に、周囲の媒質のなかに反対の作用を混入させるために用いられる薬剤の微少な作用のなかに、当の薬剤の作用とは、反対の作用を見る必要がある。周囲の媒質は、薬剤により別の構成力を獲得する。

 (ワクチン療法を考えるとよい。微少の抗原を与えることで、免疫が獲得される。)

 僅かな財産から借金(負債)を拵え、社会生活では負債者になるように、物質も、反対の状態に移行し、自らの内にもっていた作用とは反対の作用を周囲に付与する。すなわち、物質量を減らしていくことで、物質のもつ特性が、いわばゼロ点に近づき、超えることで、反対の特性を獲得する。

 表に出ていた特性を、生体内の周囲に放射し、物質の調合法を、適切な形で、生体内で促進するという特性を獲得する。ホメオパシーは、表面に現れた作用とは反対の作用を直接引き起こすことを促進するが、この促進は、当の物質を希釈し、ゼロ点を与えた後、もしくは光の影響下で、例えば蛍光や燐光を発するような状態(素粒子の生成消滅レベル)にし、反対の作用を引き起こすことで可能になる。

 以上のように、周囲に放射される作用と反対の作用が引き起こされる。この事実を考慮する必要がある。





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Last updated  2012年04月04日 10時23分22秒
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