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白花のヘリオトロープ
前回からつづきのお話しです
同じ書籍からの抜粋。
嫉妬が生んだ悲劇 (抜粋)
古代ローマの詩人オウィディスの 「変身物語」にある、クリュティエの話です。
海の神オーケアノスの娘クリュティエは、太陽神アポローンを愛していました。
アポローンも最初のうちは、クリュティエを可愛がっていたのですが
ある時、ペルシア王オルカモスの娘で、
非常な美貌の持ち主レウコトエーに心を奪われてしまいます。
以来、アポローンの目がレウコトエーにしか向かなくなったことに
クリュティエは嫉妬の炎を燃やします。
彼女は、アポローンとレウコトエーが密通していると言いふらしました。
そしてオルカモスには、「レウコトエーは、自ら誘って男を寝床に連れ込んだ」
と、特に悪しざまに仕上げた話しを聞かせたのです。
激情化のオルカモスは、即座にレウコトエーを捕らえると
娘の言い分も聞かずに生き埋めにしてしまいました。
これでまた、
アポローンの心を取り戻せると思っていたクリュティエでしたが、
最愛のレウコトエーが殺される原因になった彼女を
アポローンが許すはずもありません。
クリュティエは、二度と見向きもされなくなってしまいます。
絶望したクリュティエは大地にうずくまり、
9日のあまり飲まず食わずで、
ただ太陽の方だけ見つめつづけました。
やがて
体は大地にくっついて、すっかり青ざめた体は茎や葉となり
わずかに赤みを残していた顔は花になったのです。
花になった後も、クリュティエはずっと太陽に目を向けているため
ギリシャ人は ヘリオトロープ(太陽に向いて回る花)
と呼びました。
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