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2014.10.21
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ヘリオトロープ 白.jpg

白花のヘリオトロープ


前回からつづきのお話しです
 同じ書籍からの抜粋。


【中古】 花の神話 Truth In Fantasy65/秦寛博(著者),新紀元社編集部(編者) 【中古】afb


嫉妬が生んだ悲劇 (抜粋)


古代ローマの詩人オウィディスの 「変身物語」にある、クリュティエの話です。

海の神オーケアノスの娘クリュティエは、太陽神アポローンを愛していました。
アポローンも最初のうちは、クリュティエを可愛がっていたのですが
ある時、ペルシア王オルカモスの娘で、
非常な美貌の持ち主レウコトエーに心を奪われてしまいます。

以来、アポローンの目がレウコトエーにしか向かなくなったことに
クリュティエは嫉妬の炎を燃やします。

彼女は、アポローンとレウコトエーが密通していると言いふらしました。
そしてオルカモスには、「レウコトエーは、自ら誘って男を寝床に連れ込んだ」
と、特に悪しざまに仕上げた話しを聞かせたのです。

激情化のオルカモスは、即座にレウコトエーを捕らえると
娘の言い分も聞かずに生き埋めにしてしまいました。

これでまた、
アポローンの心を取り戻せると思っていたクリュティエでしたが、
最愛のレウコトエーが殺される原因になった彼女を
アポローンが許すはずもありません。
クリュティエは、二度と見向きもされなくなってしまいます。

絶望したクリュティエは大地にうずくまり、
9日のあまり飲まず食わずで、
ただ太陽の方だけ見つめつづけました。
やがて
体は大地にくっついて、すっかり青ざめた体は茎や葉となり
わずかに赤みを残していた顔は花になったのです。

花になった後も、クリュティエはずっと太陽に目を向けているため
ギリシャ人は ヘリオトロープ(太陽に向いて回る花) と呼びました。


・・・ 抜粋ここまで。

まるで、どこかの国のメロドラマのようですが
古今東西、今昔、普遍的な「さが」なのかもしれませんね。

このヘリオトロープの花ですが
現在ヘリオトロープと呼ばれる花は別にあって
それは、キダチルリソウという常緑低木。

一般に紫色の小花が密集して咲きます。(上の写真は白花)
しかし、神話の花とは違うようです。

では、
神話に登場するヘリオトロープの花ってどんな花?
って思いますよね。


ヘリオトロープと呼ばれるその宝石は
別名 「ブラッド・ストーン」 と呼ばれる赤い石です。
神話でも、花になったクリュティエの頬は赤みを帯びていました。

古代ローマの植物学者として有名なプリニウスも
著書 「植物誌」 の中で、
「キンセンカはスミレに似た大きな花をつける」と言っており
実は、 神話のヘリオトロープはキンセンカだった
ということらしいですね。

キンセンカということなら、太陽に向いて回る花
というイメージにあうような気がします。



どうでもいいようなお話ですが・・・
物語性がある方が花育ても面白そうです。

ちなみに
ヘリオトロープ(キダチルリソウ)の花は(写真)
バニラに似た甘い香りがするので、香料の原料として使われています。
「愛の花」 とも呼ばれるそうです。

花言葉は「献身的な愛」「永遠の愛」それから「陶酔」


参考までに、ヘリオトロープはこんな花です(販売期間ではありませんが)


恋の香り2013年度は完売、次回は来年以降★楽天1位★ヘリオトロープ インセンス 1株










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Last updated  2014.10.21 16:56:53
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