遊心六中記

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2017.01.31
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カテゴリ: 探訪 [再録]
御影堂  [探訪時期:2013年4月]
御影堂の全景写真は、西本願寺ホームページのこちらをご覧ください。

わかりやすいので「西本願寺」と通称で記していますが、正式の名称は 「浄土真宗本願寺派 本願寺」 です。

天正19年(1591)に六条堀川に寺基が移されたあと、慶長元年(1596)の地震で御影堂 (ごえいどう) や諸堂舎が倒壊、元和3年(1617)には本願寺両堂焼失という苦難を経て、寛永13年(1636)に現在の御影堂が再建されました。建物の規模としては、奈良の東大寺大仏殿に次ぐ規模だといいます。南北約62m、東西約48m、高さ約29mの木造建築です。堂内には734枚の畳が敷かれているとか。正面中央の向拝 (ごはい) は柱が4本立つ幅の広さです。 (資料1,2)

また、御影堂の正面(東面)は南北方向に広縁と落縁の二段になった吹き抜けの縁があります。この幅は凡そ9mという広い幅のため、深い軒が張り出しています。この軒庇 (のきひさし) を支えるために、欄干の外側に軒支柱が立っています。御影堂の軒庇は合計33本もあるそうです。 (資料2)



以前訪れた時、私はこれに気づきませんでした。あるネットで教えて頂き、自分の目で確かめてみたくなったのが、そもそも細見してみようかという動機の一つです。
西本願寺の巨大な建物群をなんとなく、ここが西本願寺か・・・・と眺めてやり過ごすのではおもしろくありません。いろんな過去の歴史や情報、記号に満ちているはずです。
これは東本願寺の建物群や境内にも当てはまるでしょう。

こんなところにも興味深い発想が込められています。



重い石の天水受けを背中でよいしょと支えているのです。そして天水受けを地面から浮かせています。
天水受けから雨があふれた時に、下の空間に溜める工夫として、単なる棒状の脚を伸ばすよりも、はるかにセンスがいい。おもしろい工夫です。

責め苦をうける邪鬼の姿の応用でしょうか? 仁王像の足下の邪鬼のように・・・
縁の下の力持ち? 力士? 陰でお役立ちの働きをしている人が居るってことかな。
人生重荷を背負いて忍耐の旅・・・家康さんがそんな主旨のことを言っていましたよね。


正解は、「天の邪鬼」だそうです。


今回、手軽な細見チャレンジをしようと意識的にウォッチングして気づいたのが、この説明板です。


沓石
ここにも建物の維持並びに当初の俤を残す工夫が込められているのですね。
その覆われた木の表情に時の経過を感じます。







御影堂の建物が大きいだけあって、向拝柱の木鼻もグンと鼻を突き出した大きな象の頭部が左右に彫られています。この木鼻の彫刻も建物によって様々な工夫があっておもしろいです。
建物の規模が大きく、向拝も柱4本と幅が広いためでしょうか、象のの頭頂に斗が載り、軒庇を支える機能を担っています。
すっぽりと金網で覆われているのは鳩などの小鳥によって汚されないための対策なのでしょうか。絵にするにはちょっと残念なのですが、建物維持のためには仕方がないかも。


阿弥陀堂 の建物側面を見ると破風のところもスッポリと金網で保護されています。
大屋根の勾配がきれいです。

現在の阿弥陀堂は、宝暦10年(1760)に再建されたものです。これはその翌年の親鸞聖人五百回忌を迎えるにあたって、計画されたことだったとか。それまでの仮阿弥陀堂は西京区の西山別院に移建されたそうです。
現在の阿弥陀堂は、東西42m、南北45m、高さ25mという規模の木造建築です。 (資料2,駒札)


大棟の先端の獅子口の図柄がシンプルです。隅棟の先端の獅子口は大棟の先端の獅子口と少し違います。図柄がすこし簡略になっています。

阿弥陀堂についての説明駒札の近くに、「埋め木」についての駒札も建っていました。
今回は建物の廊下には上がりませんでしたので、探して確認はしていません。
再訪の楽しみに残してあります。時間の余裕があるとき探してみようと・・・(マニアック!)

一度ご自分の目で探してみてください。




阿弥陀堂の木鼻の象の彫刻を御影堂のものと比べてみてください。

また、向拝柱の上部の横木(長押)のレリーフが2つのお堂では異なります。
御影堂

阿弥陀堂
こういう意匠は誰が発案するのでしょう?

阿弥陀堂の沓石はシンプル



 長押の下面にも図柄が彫刻されています。


               阿弥陀堂の方にも銀杏


                 阿弥陀堂門の方が少しきらびやか です。
この門は江戸時代、1788年頃、大阪別院より移築したものいわれているようです。 (参照3)

こちらの御門の細見です。





本願寺の紋が飾り金具に施されています。

 上ばかりじゃなく、柱の下部も眺めると






     こちらは龍の飾り金具で施されていました。


御影堂門の獅子の意匠金具に相当するところが、こちらは微細な文様で豪華な飾り金具です。ここにも本願寺の紋が施されています。

こちらの四脚門は一層見ごたえがあります。

次回はこのつづきを。

            西本願寺のホームページ  「本願寺境内図」
参照資料
1) 本願寺の歴史   :「浄土真宗本願寺派 本願寺」(西本願寺)
2) 『西本願寺への誘い』 岡村喜史著 本願寺出版社 p8-19
3) 本願寺(西本願寺)(京都市下京区)  :「京都風光」
    このサイト、一読の価値ありです。詳細な知識を学べますよ。

【 付記 】 
「遊心六中記」としてブログを開設した「イオ ブログ(eo blog)」の閉鎖告知を受けました。探訪記録を中心に折々に作成当時の内容でこちらに再録していきたいと思います。ある日、ある場所を訪れたときの記録です。私の記憶の引き出しを兼ねてのご紹介です。少しはお役に立つかも・・・・・。ご関心があれば、ご一読いただけるとうれしいです。

補遺
西本願寺  :ウィキペディア

   ネットに情報を掲載された皆様に感謝!

(情報提供サイトへのリンクのアクセスがネット事情でいつか途切れるかもしれません
その節には、直接に検索してアクセスしてみてください。掲載時点の後のフォローは致しません。
その点、ご寛恕ください。)


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Last updated  2017.06.07 09:50:08
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