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2017.01.07
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カテゴリ: 教育・子育て
​ 序盤はブルーバックスを読んでいるような感じです。
 結構、理系色が強くて専門的で、難しく感じます。
 でも、読み進めていけば、行動遺伝学というものについて、
 それなりに理解できるような気がします。

 けれど、問題は第6章。
 この部分については、かなり独創的です。
 もし、小中高が現在の学年制から、著者が提唱する能力制に転換されたら、
 学校は、学ぶ者にとってどういう場に変化するのでしょうか?



  知能に及ぼす遺伝と環境の影響を、
  児童期、青年期、成人期に分けてプロットしてみると、
  図13のようなグラフになります。
  グラフを見ると、年齢が上がるほど
  遺伝の影響が大きくなっていくことがわかります。(中略)
  人間は年齢とともに経験を積み重ねていくわけですから、
  環境の影響が大きくなっていきそうなものですが、
  実際は逆なのです。(p.116)

行く道筋や速度は違えども、
辿り着くところは、予定調和の然るべき場所ということでしょうか。

  先生や教え方の影響が

  教師としてはかなりショッキングなデータだと思います。
  これらの結果は、すでに先生たちがそれぞれにそれなりの教育を
  子どもたちに与えてくれているからだと思います。(p.127)

著者によると、環境の影響で一番大きいのは「いま、ここで」であり、
以前の環境の影響はほとんど残らないのだそうです。

お受験なんて、全く意味のない無駄な努力と出費ということになるのでしょう。

  つまり、学力の70~90%は、
  子ども自身にはどうしようもないところで決定されてしまっているのです。
  にもかかわらず、学校は子ども自身に向かって
  「頑張りなさい」というメッセージを発信し、
  個人の力で何とかして学力を上げることが強いられているのです。
  これは、科学的に見て、極めて不条理な状況といえるのではないでしょうか?(p.145)

不条理と分かっていても、人は立場でものを言わねばなりません。
小中高の先生と、大学の先生では立場が違います。
大学の学者先生だから、活字でこういうことを述べても大叩きされませんが、
もし、小中高の先生が同じことをすれば、全国ネットのニュースに即登場です。

  一卵双生児でもちがう大学へいくきょうだいがいます。
  中にはレベルの違う大学に行くことになってしまったケースもあります。
  一卵性双生児は遺伝要因も共有環境も同一ですから、
  その二人の差は、いわば同一人物が環境の違いだけで
  どのくらい異なる結果をもたらすのかという、
  絶対にすることのできない統制実験が、自然に成り立っているのです。
  それによると差がありませんでした。
  もちろん通常は偏差値の高い大学の卒業生のほうが生涯賃金は高くなります。
  しかし偏差値の高い大学と低い大学に別れ別れに通うことになった
  一卵性双生児で比較すると、その間に差はなかった。(中略)
  収入の差は、通った大学のレベルによるのではなく、
  もともとの能力によるものなのです。(p.157)

これが本著の結論。
遺伝子の力は揺るぎないものなのです。





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Last updated  2017.01.07 22:22:29コメント(0) | コメントを書く
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