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chiko619 @ Re:新参者(09/22) 「新参者」読みました。 東野圭吾さんは、…
kimiki0593 @ 相互リンク 初めまして、人気サイトランキングです。 …
Twist @ こんにちは! 遅ればせながらあけましておめでとうござ…
Twist @ こんにちは! 遅ればせながらあけましておめでとうござ…
Twist @ はじめまして^^ 先ほどこのロングインタビューを読み終え…
2017.01.21
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カテゴリ: 社会・政治・時事
​ 資本主義が経てきた歴史的プロセスを検証し、
 その成長が止まる時期が目前に迫っているということを明らかにする。
 利子率や利潤率、地理的・物的空間と電子・金融空間といった観点から、
 資本主義の死の兆候が、次々に示されていきます。

 述べられていることは、そう多くはありません。
 同じことが、言葉や例を変えながら、何度も繰り返し説明されています。
 もちろん、ある程度の経済や歴史の知識を持ち合わせている必要がありますが、
 難しすぎて手も足も出ない、ということにはならない新書レベルの一冊です。



  16世紀以来、世界を規定してきた資本主義というシステムが
  ついに終焉に向かい、混沌をきわめていく「歴史の危機」。
  世界経済だけでなく、国民国家をも解体させる大転換期に我々は立っている。
  500年ぶりのこの大転換期に日本がなすべきことは?
  異常な利子率の低下という「負の条件」をプラスに転換し、
  新たなシステムを構築するための画期的な書!

表紙裏には、上のように記されています。
そして著者は、

  こうした難しい転換期において
  日本は新しいシステムを生み出すポテンシャルという点で、
  世界のなかでもっとも優位な立場にあると私は考えています。(中略)

  先進国のなかで
  もっとも早く資本主義の限界に突き当たっているのが日本だからです。(p.105)

このように述べたうえで、
アベノミクスの積極財政政策は、過剰な資本ストックを一層過剰にするだけ、
過去の成長イデオロギーにすがりついたままでは、


  では、成長を求めない脱近代システムをつくるためには
  どうすればいいのでしょうか?
  その明確な答えを私は持ちあわせていません。
  というよりそれは一人でできるものではなく、
  中世から近代への転換期に、ホッブス、デカルト、ニュートンらがいたように、
  現代の知性を総動員する必要があると思います。
  ただ、少なくとも新しい制度設計ができ上るまで、
  私たちは「破滅」を回避しなければなりません。
  そのためには、当面、資本主義の「強欲」と「過剰」に
  ブレーキをかけることに専念する必要があります。(p.132)

これが結論です。
つまり、「脱成長」「ゼロ成長」。
中国バブル崩壊という最悪のシナリオを回避し、
ソフト・ランディングの道を探ろうというのが、著者の主張です。





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Last updated  2017.01.21 13:37:31コメント(0) | コメントを書く
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