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2017.03.04
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カテゴリ: 教育・子育て
​  『2020年の大学入試問題』 に比べると、
 読み進めるのに要した労力は、かなり少なくて済みました。
 ただ、190ページほどのボリュームのせいか、
 若干の物足りなさは感じました。

 本著の中で頻繁に出てくるのが「正解のない『問い』」という言葉。
 確かに、現実社会では次々に「正解のない『問い』」に直面することになります。
 その時に備え、それに対応できる力を養っておく、


そして、そのような授業を展開することは、すぐにでも可能でしょう。
が、難しいのはやっぱり評価です。
そのための評価基準や評価規準が必要です。
もちろん、どの教員が評価しても、同じ評価が出てくるようにしておかねばなりません。

漱石の『こころ』に関する
「もし、あなたがKだったら、先生の発言に対してどのような行動を取るのか」
という問いに対して、
著者は次のように述べています。

  正解が一つだけではないということは、
  様々な考え方が正解として認められ得るわけですから、
  どのような答えを選んでも間違いではありません。

  回答の背景に確かな価値観があることを
  アピールしなければならないのです。(p.72)

「答え」そのものではなく、その答えの裏付けとなる自らの考えの主張、
「アピール」が評価の対象、であると考えていいのでしょうか?

  「正解のない『問い』」に対しては、

   自分にとっての最適解を見つけていくことが求められるのです。(中略)
  「正解のない『問い』」を扱うこれからの教育においては、
   教師が生徒に教えられる「答え」はありません。
  「教える」「教わる」の関係はそこにはないのです。(P.150)

やはり「答え」そのものについてではなく、
自分にとっての最適解を見つけることが出来たか、
それを回答として適切に言葉にまとめ、
他者にうまく伝わるよう表現出来たかがポイントのようです。

  2020年以降の学校教育では、「正解のない『問い』」が扱われるようになる-
  だからこそ、大学入試においても、冒頭の東大の問題のような
  「正解のない『問い』」が多くの大学で出題されるようになるのです。(p.73)

この東大の問題というのは、
2014年度に理科一類の外国学校卒業生特別選考で出題されたものを指しています。
既に、その方向性の問題を出題している大学もあるそうです。
例えば、2008年度の慶応大医学部の小論文などです。

これらの問題には、どれほどの数の受験生が臨み、
どれほどの数の教員が、どのような採点基準で採点に当たったのでしょうか?
もちろん、その問題における解答が、誰にどのように採点されたのか、
受験生は知ることが出来なかったことでしょう。

しかし、小学校や中学校、高校で行われる試験については、
誰がどのように採点したかを知ることが出来ます。
どうしてその点数になったのか、説明する義務が教師にはあります。
そして、どの教師が採点しても、同じ点数を出さねばなりません。

本著166ページから示されている「2020年からのテストと評価」を読めば、
教師が迷いなく採点に当たり、その点数になった理由をちゃんと説明出来る。
子どもたちや保護者が、その点数や説明に納得できる。
そうなるならば、本当に喜ばしいことです。





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Last updated  2017.03.04 09:46:53コメント(0) | コメントを書く
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