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chiko619 @ Re:新参者(09/22) 「新参者」読みました。 東野圭吾さんは、…
kimiki0593 @ 相互リンク 初めまして、人気サイトランキングです。 …
Twist @ こんにちは! 遅ればせながらあけましておめでとうござ…
Twist @ こんにちは! 遅ればせながらあけましておめでとうござ…
Twist @ はじめまして^^ 先ほどこのロングインタビューを読み終え…
2024.02.24
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カテゴリ: 文芸

 掌編を含む7つのお話を集めた短篇集で、第43回吉川英治文学新人賞受賞作。
 この作品で、2022年第19回本屋大賞第3位を獲得した一穂さんは、
 『光のとこにいてね』で、2023年も第20回本屋大賞第3位を獲得しています。

   ***

『ネオンテトラ』は、不妊と夫の浮気に悩む34歳の女性が、中3の姪の男子同級生と出会い、
家族に虐待される彼に手を差し伸べ、姪が出産した彼の子供を養子に迎えるというお話。
『魔王の帰還』は、前の高校をやめた弟と、夫と離婚する姉が、実家に戻って父母と暮らし始め、
弟の女子同級生と共に金魚すくい選手権に出場する中で、それぞれの未来が開かれていくお話。


その際に過失致死容疑で逮捕された母親が、実は女性の姉の死にも関わっていたというお話。
『花うた』は、兄を殺された妹と、刑務所で服役中の加害者とが手紙のやりとりを繰り返す中、
加害者が事故で読み書きや記憶の面で著しい機能低下に見舞われるも、二人は夫婦になるお話。

『愛を適量』は、交通事故を機にかつての熱量を失い、妻とも離婚した公立高校教師の父の前に、
12歳を最後に会っていなかったFtMの娘が現れるも、500万円と共に姿を消すというお話。
『式日』は、高校時代の後輩から父親の葬式に出席して欲しいと頼まれた先輩が、
火葬の最中に後輩と一緒にバスに乗って出かけ、お互いについて語り合うというお話。

『スモールスパークス(あとがきにかえて)』は、余命宣告をされた父に花嫁姿を見せる、
そのために結婚を迫ってきた別れた妻と、元義父の法要で16年ぶりにに会った男のお話。

   ***

  時間かけんのだるいって思ったらやめればいいし、

  ただ、生徒に笑われたからっていうのはNGな。
  あいつらがあんなことを言ったせいだってなっちゃうだろ。
  理由とか原因を他人に紐づけてると人生がどんどん不自由になる。(p.260)

本著の中で、最も印象に残った言葉。
自分で決めなきゃね。


『魔王の帰還』などは、前方に明かりが灯もった感じがするお話でしたが……
こういうタイプのお話を好む方も多いのだと思いますが、私にはあまり合わないようで……
一穂さんの作品は、しばらく手にしないような気がします。





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Last updated  2024.02.24 11:33:47 コメントを書く


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