全5件 (5件中 1-5件目)
1
“ロックンロールの女王”追悼 ティナ・ターナー(Tina Turner)が83歳で逝去とのニュースが報じられました。2023年5月24日、スイスの自宅で亡くなったとのことです。18歳での最初のレコーディングから65年、長いキャリアを持つ“ロックンロールの女王”について、振り返ってみたいと思います。 華々しいキャリアゆえ、どれがふさわしいのか迷うところですが、彼女の長いキャリアの映像をいくつか振り返ってみたいと思います。まずは、代名詞的なナンバーである「愛の魔力(What's Love Got to Do with It)」です。1984年に発表され、米・豪・加で1位のヒットを記録しました。映像は、1996年のライヴでの熱傷の様子です。 初期の活動では、1960年代から70年代にかけて、アイク&ティナ・ターナーというデュオ名義の活動がありました。夫アイクの家庭内暴力などの問題から、1978年に離婚が成立していますが、次はこのデュオ活動期のナンバーで、「プラウド・メアリー(Proud Mary)」をどうぞ。1971年の映像(つまり30歳代前半の頃)ですが、シンガーとしてのレベルの高さが際立っています。 続いては、1980年代の華々しき活躍の頃の映像です。1986年のシングル曲、「ホワット・ユー・ゲット・イズ・ホワット・ユー・シー(What You Get Is What You See)」です。ちょうど、自伝(『私、ティナ』)を出した時期に当たります。筆者的には、この風貌のティナ・ターナーが最も印象に残っています。 最後は、21世紀を迎えるあたりでのティナ・ターナーの歌唱をお聴きください。2000年のシングル、「ワットエヴァー・ユー・ニード(Whatever You Need)」です。歌唱力の高さは相変わらずですが、年齢に応じた貫禄も感じられます。還暦(60歳)を少し過ぎた頃のナンバーということになります。 長期にわたる闘病生活の末に亡くなられたとのことですが、心よりご冥福をお祈りします。R.I.P. 【輸入盤CD】Tina Turner / Simply The Best (ティナ・ターナー) ワーキン・トゥゲザー [ アイク&ティナ・ターナー ] 以下のブログランキングに参加しています。お時間の許す方は、 クリックで応援よろしくお願いします。 ↓ ↓ ↓
2023年05月25日
コメント(0)
問題含みで再発となった“セカンド作” 1975年にデビュー盤をリリースしたハート(Heart)は、次なるアルバムの制作を進めた。けれども、レーベルとの関係に問題が生じ、異例の経緯をたどったのが、この『マガジン(Magazine)』というアルバムとなった。1977年にレコード会社の独断でセカンド作に向けた音源が一度リリースされたのだけれども、その内容は不完全な仕上がりのものだった。訴訟を経てメンバーは作品を作り直し、結局は1年後に“完成品”が出来上がった(この間、セカンド作として『リトル・クイーン』が先にリリースされることになった)。 本作からは派手なヒット曲は出なかった(シングルの1.「ハートレス」が全米24位になったに過ぎなかった)。けれども、並ぶ楽曲は粒ぞろいで、高クオリティである。静かなアコースティックな側面と躍動感あふれるロック的な部分が同居し、一つ一つの演奏の完成度は高いというのが、筆者が持っている印象である。 ベスト盤などにも収録されている1.「ハートレス」に続き、2.「デヴィル・ディライト」は、レッド・ツェッペリンを彷彿とさせるインパクトのある曲調。3.「ジャスト・ザ・ワイン」のアコースティックな演奏に続き、ニルソンで知られる有名バラード曲の4.「ウィズアウト・ユー」は、丁寧な演奏と歌唱が印象に残る。 アルバム後半に入り、表題曲5.「マガジン」は、6分ほどの長めの尺で、ハートの魅力が染み渡るアコースティック曲。6.「ヒア・ソング」もアコースティックなナンバーで、小品ながらデビュー当時のハートらしいよさが凝縮されている。最後の2曲は、1975年のライヴ演奏が収録されている。7.「マザー・アース・ブルース」は、メンフィス・スリムによるブルース曲、8.「アイヴ・ガット・ザ・ミュージック・イン・ミー」は、キキ・ディー・バンドのナンバー。原曲に見られる勢いはそのままに、重厚な演奏に仕上げている。[収録曲]1. Heartless2. Devil Delight3. Just the Wine4. Without You5. Magazine6. Here Song7. Mother Earth Blues (live)8. I've Got the Music in Me (live)1977/1978年リリース。 マガジン [ ハート ] [枚数限定][限定盤]マガジン/ハート[CD]【返品種別A】 下記のランキングサイトに参加しています。 お時間の許す方は、バナーをクリックして応援いただけると嬉しいです! ↓ ↓
2023年05月17日
コメント(0)
元ザ・バンドのドラマーによるラスト作 リヴォン・ヘルム(レヴォン・ヘルム、Levon Helm)は、米国出身で、言わずと知れたザ・バンドのドラマーだったミュージシャン。2012年に71歳で亡くなった。没する前、最後にリリースされた彼のスタジオ作が、この『エレクトリック・ダート(Electric Dirt)』であった。録音は、自宅スタジオの“ザ・バーン”で行われた。ちなみに、彼の訃報が流れた後、筆者が最初に聴いたアルバムは本盤で、“もうこの声、このドラムスは聴けないのか”と感傷に浸ったことを今でもよく記憶している。 1990年代後半、喉頭がんで歌うことが困難になったリヴォン・ヘルムだったが、その後、奇跡的回復を見せ、本盤でもヴォーカリストとしてのリヴォン・ヘルム節を存分に聴かせてくれる。それから、もう一つの特徴は、彼のドラム演奏のスタイルが、この盤でも存分に発揮されており、重心の座った厚いドラムス演奏の健在ぶりが印象的である。アルバム全体を通してリヴォン・ヘルムらしさが存分に発揮されており、2010年のグラミー(最優秀アメリカーナ・アルバム賞)を受賞した。 全編を通じて密度が高いと思うのだけれど、いくつか筆者の好みの演奏を挙げておきたい。1.「テネシー・ジェド」は、グレイトフル・デッドのナンバーだが、ヴォーカルもドラムスも見事なまでにリヴォン・ヘルムらしさが全開の演奏に仕上がっている。3.「グローイング・トレード」も、これぞリヴォン・ヘルム節のヴォーカルで、筆者のお気に入り。カントリー調の6.「ホワイト・ドーヴ」、アラン・トゥーサンのホーン・アレンジによるニューオーリンズ色満載の7.「キング・フィッシュ」、ブルース・ナンバーの8.「ユー・キャント・ルーズ・ホワット・ユー・エイント・ハッド」といったように、様々なルーツ音楽的要素が楽曲に幅を持たせているところも本盤の聴きどころと言えるように思う。[収録曲]1. Tennessee Jed2. Move Along Train3. Growin' Trade4. Golden Bird5. Stuff You Gotta Watch6. White Dove7. Kingfish8. You Can’t Lose What You Ain’t Never Had9. When I Go Away10. Heaven’s Pearls11. I Wish I Knew How It Would Feel to Be Free2009年リリース。 【輸入盤CD】Levon Helm / Electric Dirt (レヴォン・ヘルム) 輸入盤 LEVON HELM / ELECTRIC DIRT [CD] 次のブログのランキングサイトに参加しています。 お時間の許す方は、クリックで応援をよろしくお願いします! ↓ ↓
2023年05月12日
コメント(0)
地味ながら滋味に溢れた“元祖アンプラグド盤” 米国の夫婦デュオ、デラニー&ボニー(Delaney & Bonnie)には、『オン・ツアー・ウィズ・エリック・クラプトン』(1970年リリース)という有名盤がある。しかし、その陰に隠れがちながら、聴き逃がしては絶対に損だと思っている盤がある。それこそが、この『モーテル・ショット(Motel Shot)』という、1971年発表のアルバムである。 タイトルが示すように、本盤はツアー先のモーテルの部屋で録音された。宿泊施設のルーム内で、アンプで増幅した音を出すなどということはできず、結果、生ギターにウッドベース、ピアノといった演奏は、後世の言い方に従うならば、いわゆる“アンプラグド”の演奏となった。そんなわけで、後世になってから“元祖アンプラグド盤”などと形容されるようになったみたいだが、MTVアンプラグドを軸としたブームよりも30年近く前にそれを先取りしていたということになる。 生楽器の演奏にロック魂は宿りうるのか。答えはイエスというのが本盤である。プラグを指せば、なるほどデラニー&ボニーのライヴ演奏になったといえそうな演奏が並ぶ。もう一つの特徴は、アルバム名義にも刻まれている“&フレンズ”という部分で、デュエイン(デュアン)・オールマン(スライド・ギター)、ディヴ・メイスン(ギター)、グラム・パーソンズ(ギター、ヴォーカル)、ジョー・コッカー(バッキング・ヴォーカル)、レオン・ラッセル(ピアノ、ヴォーカル)といったなかなかのメンバーが共演している。 個人的に好みのナンバーをいくつか挙げておきたい。4.「ロング・ロード・アヘッド」は、私的にはデラニー&ボラニーらしいイメージにとっても合致した曲だったりする。5.「色あせた恋」は、通常のライヴ盤ならここで聴きどころみたいになったであろうと想像する。7.「カム・オン・イン・マイ・キッチン」は、かのロバート・ジョンソンのナンバーで、この曲のロック的解釈としてはお手本のような演奏。トラディショナル曲の11.「フィーリング・バッド」もまた、アコースティック演奏ながら、ロック音楽としての魅力に溢れている。結局のところ、音量の大きな演奏でなくてもロックの真髄は表現されうるし、伝わりうる。それを1970年代初頭の段階でアルバムに残しているのは、かなりの偉業と言っていいように思う。[収録曲]1. Where the Soul Never Dies2. Will the Circle Be Unbroken3. Rock of Ages4. Long Road Ahead5. Faded Love6. Talkin' about Jesus7. Come on in My Kitchen8. Don't Deceive Me (Please Don't Go)9. Never Ending Song of Love10. Sing My Way Home11. Goin' Down the Road Feelin' Bad12. Lonesome and a Long Way from Home1971年リリース。 モーテル・ショット [ デラニー&ボニー&フレンズ ] ブログランキングに参加しています。 応援くださる方は、ぜひクリックをお願いします。 ↓ ↓ ↓
2023年05月08日
コメント(0)
INDEXページ(ジャンル別、アーティストのアルファベット順)を更新しました。最近の記事へのリンクを追加しています。INDEXページへは、下記リンク、もしくは本ブログのトップページ(フリーページ欄)からお入りください。 アーティスト別INDEX~ジャズ編(A-G)へ → つづき(H-M)・つづき(N-Z) アーティスト別INDEX~ロック・ポップス編(A-B)へ → つづき(C-D)・つづき(E-I)・つづき(J-K)・つづき(L-N)・つづき(O-S)・つづき(T-Z) アーティスト別INDEX~ラテン系ロック・ポップス編(A-I)へ → つづき(J-N)・つづき(O-Z) アーティスト別INDEX~邦ロック・ポップス編へ 以下のブログランキングに参加しています。お時間の許す方は、 クリックで応援よろしくお願いします。 ↓ ↓ ↓
2023年05月04日
コメント(0)
全5件 (5件中 1-5件目)
1