音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

2018年01月16日
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テーマ: 洋楽(3318)
再評価を切に望む1枚


 ザ・フライング・ブリトー・ブラザーズ(もう少し正確に表記すると、ザ・フライング・ブリート・ブラザーズ、The Flying Burrito Brothers)は、ザ・バーズを抜けたグラム・パーソンズとクリス・ヒルマンを中心に結成された(同じくザ・バーズにかつて在籍したドラムスのマイケル・クラークもセカンド作で合流)。1969年、1970年にそれぞれアルバムを発表し、第三作となったのが、セルフタイトル盤の『フライング・ブリトー・ブラザーズ(The Flying Burrito Brothers)』
だった。

 前作( 過去記事 )を最後にグラム・パーソンズが脱退し、メンバーを入れ替えての第三作となった。新たに参加したのは、リック・ロバーツで、ザ・バーズの『名前がないアルバム』のセッションにも参加経験のある実力派だった。あと、前作から参加していたバーニー・レドン(この後、イーグルス結成に参加)も存在感を発揮している。

 全体を通して完成度が高く、 『ロデオの恋人』 (1968年)以降にザ・バーズが辿ったかもしれない道程を聴くことができる。これはこの点で興味深い。けれども、“カントリーとロックの融合の試み”だけで片付けてしまうのはどうも気が引ける。彼ら以降、1970年代を通して展開していった西海岸サウンドへ与えた影響はもっと評価されていいんじゃないかという気がする。つまりるところ、過去を振り返ってザ・バーズとの関連を郷愁の念で思い浮かべて聴くのもよいが、その後に視点を置いてイーグルス(バーニー・レドンは実際、その後でこのバンドに参加している)なんかとの絡みで未来への影響を念頭において聴くこともできるというわけである。

 とまあ、もっと再評価をすべきとは言いつつも、結局のところ商業的に成功しなかったのがこのバンドの難点だった。結局は、クリス・ヒルマンもこの作品をもってバンドを去り、スティヴン・スティルスのマナサスに参加することとなる。こうして、本来のフライング・ブリトー・ブラザーズは消滅へと向かう。

 本盤のおすすめ曲や聴きどころはと言われると、個人的には気に入った曲はあるものの、広く受けそうな看板曲が簡単に決められない。その辺がバンドの寿命を短くした理由なのだろう。ちなみに、筆者の私的お気に入りを上述した後世との関連という観点で少し挙げると、2.「コロラド」、3.「ハンド・トゥ・マウス」、9.「ひとり淋しく(オール・アローン)」なんかが、すっかり1970年代の次世代につながる音楽になっていて面白いと思ったりする。





1. White Line Fever
2. Colorado
3. Hand to Mouth
4. Tried So Hard
5. Just Can't Be
6. To Ramona
7. Four Days of Rain
8. Can't You Hear Me Calling
9. All Alone
10. Why Are You Crying

1971年リリース。





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Last updated  2018年01月16日 07時22分33秒
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