音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

2018年01月20日
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テーマ: Jazz(1978)
カテゴリ: ジャズ
デスモンドとマリガン(その1)


 ジェリー・マリガン(Gerry Mulligan)と言えば、 『ジェリー・マリガン・カルテット』 、すなわち西海岸(ウエスト・コースト)ジャズを代表するピアノレス・カルテット盤を思い浮かべるという人も多いかもしれない。同盤はチェット・ベイカー(トランペット)と組んだものだったが、その5年ほど後に吹き込まれたアルト奏者とのピアノレス・カルテット盤が、この『ブルース・イン・タイム(Blues in Time)』(元々の表題は『ジェリー・マリガン-ポール・デスモンド・カルテット(Gerry Mulligan-Paul Desmond Quartet)』)である。

 アルト・サックスのポール・デスモンド(Paul Desmond)は、デイヴ・ブルーベックとの演奏、とりわけ「テイク・ファイヴ」を思い起こす人も多いだろう。けれども、本盤では上述の通り、ピアノ抜きのカルテット編成の中で演奏していて、柔らかさが実に心地よい仕上がりになっている。

 その心地よい柔らかさの理由は何なのか。デスモンドのアルトの優しい音(時にのってくるものの、全体的に甲高く吹くという風ではなく、抒情性があるアルトは彼の身上である)に、マリガンのバリトン・サックスが組み合わされていることは、もちろんその理由なのだろう。けれども、実際に聴いていて、それだけではないように思う。

 上記に加えて、両者の組み合わされ方にその妙があるのだろうと思う。アレンジャーとしてのマリガンの才能が活かされているというのと、後は両者の音が重なり合う部分、特にアルトが前面に出てバリトンが背後から聞こえてくる部分に注目すると、ピアノレスだけあってピアノの代わりにバリトンが後ろで支える役割を巧妙に果たしているのがわかる。元々、ピアノレスは得意だとはいえ、マリガンの巧さが光るデスモンドとの共演だとも言えるだろう。

 ちなみに、個人的に特に好みの曲は、デスモンド作の表題曲1.「ブルース・イン・タイム」、スタンダード曲の2.「ボディ・アンド・ソウル」。さらには、そもそも贔屓のマリガン曲である4.「ライン・フォー・ライオンズ」、デスモンドのペンによる5.「ウィンターソング」あたりが挙げられる。


[収録曲]

1. Blues in Time

3. Stand Still
4. Line for Lyons
5. Wintersong
6. Battle Hymn of the Republican
7. Fall Out

[パーソネル、録音]
Paul Desmond (as)
Gerry Mulligan (bs)
Joe Benjamin (b)
Dave Bailey (ds)

1957年8月2日・27日録音。





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Last updated  2018年01月20日 05時19分05秒
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