音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

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2018年05月08日
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テーマ: Jazz(1968)
カテゴリ: ジャズ
代表的地味盤の真価


 ホレス・シルヴァー(Horace Silver)の『ソングス・フォー・マイ・ファーザー』と言えばピンとくる人がいても、ほぼ同じ時期に吹き込まれた『シルヴァーズ・セレナーデ(Silver’s Serenade)』は必ずしもそうではないかもしれない。私的にはホレス・シルヴァーは比較的お気に入りのピアノ奏者なのだけれど、この盤はあまり話題に上らないマイナーな地味盤と言ってよいだろう。ちなみに、ジャケットもまた地味で、にやりと笑ったホレス本人の写真が、なんとも控えめなサイズで配されている。

 1963年5月の吹込みで、そのおよそ2か月後に吹き込まれた(ただし発売は先となった)『ザ・トーキョー・ブルース』とメンツは似通っている。具体的には、トランペットがブルー・ミッチェル、テナーがジュニア・クック、ベースがジーン・テイラーといったところだ(なお、ドラムスは『トーキョー~』ではジョン・ハリス・Jr.、本作ではロイ・ブルックスと異なる)。

 でもって、この“地味さ”はどこに由来するのか。おそらくは楽曲の派手さとか聴き手にとっての覚えやすさ(インパクト)みたいなものがいま一つ目立たない点にあるのだろうと個人的には思っている。落ち着いて聴けば必ずしもそうは言えない部分もあるものの、一聴した印象では淡々とし過ぎているのかもしれない。

 ところが、何回か繰り返して聴けば、きっとその印象は多少変ってくるんじゃないかとも思う。ブルー・ミッチェルとジュニア・クックは、おそらくは故意にわかりやすい演奏を意図しており、奇をてらうことはしていないように見える。その結果だと思うのだけれど、全体の演奏のまとまり具合のレベルが高い。

 特にお気に入りの演奏を少し上げておきたい。まずは、表題曲の1.「シルヴァーズ・セレナーデ」の妙なまったり感は、繰り返し聴けば聴くほど中毒症を起こす。さらに、ジュニア・クックのソロがなかなかいい。もう一つ挙げておくと、やはりまったり感がどこか漂う4.「ザ・ドラゴン・レディ」は、東洋風と言われたりするが、1.に通ずるものをどこかに感じる。こちらの方はクックのソロも悪くはないのだけれど、シルヴァーのピアノに加え、個人的にはブルー・ミッチェルのさりげない、変に凝らない演奏が案外気に入っている。


[収録曲]

1. Silver's Serenade
2. Let's Get to the Nitty Gritty

4. The Dragon Lady
5. Nineteen Bars


[パーソネル、録音]

Horace Silver (p), Blue Mitchell (tp), Junior Cook (ts), Gene Taylor (b), Roy Brooks (ds)

1963年5月7日(1.と5.)、同8日(2.~4.)録音。





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Last updated  2018年05月08日 05時43分38秒
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