音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

2018年05月28日
XML
テーマ: Jazz(1968)
カテゴリ: ジャズ
J・マクリーンを聴くか、S・クラークを聴くか


 名義はジャッキー・マクリーン(Jackie McLean)、よく言われるのは“ソニー・クラーク(Sonny Clark)のブルーノート復帰作”。それが1961年録音の『ア・フィックル・ソーナンス(A Fickle Sonance)』である。

 それぞれの奏者の文脈で整理しておくと、まず、マクリーンについては、60年代の実験的な方向性への幕開け=純ハードバップの最後となる作品という風に評される。確かに、1.「ファイヴ・ウィル・ゲット・ユー・テン」や表題曲の4.「ア・フィックル・ソーナンス」なんかを聴くと、これまでと違う方向性を目指しているようにも見える部分がある。でも、その一方で、3.「サンドゥ」や5.「エニトレナット」(タレンタインのつづりを逆順に書いただけのヘンテコ表題)なんかに典型的なように、従来型のハードバップ然とした演奏も随所に見られる。

 一方、ソニー・クラークの方はというと、録音年月日的には本盤が先だけれども、発表順(発売日)としては、翌月に録音された彼名義の『リーピン・アンド・ローピン』が先に出されている。つまりは、商業的には『リーピン~』を復帰作扱いに見せたものの、実際の録音時期としては、本盤の演奏(リズム隊が同じメンツでタレンタインも両方に参加)が先で、同盤の録音への助走にもなっているということになる。ともあれ、ドラッグによる体調の悪さでレコーディングから遠ざかっていたことを考えると、 『クール・ストラッティン』 の安定感は望めないものの、やっぱり安定しているし、新たな試みもしようという心意気が感じられる。

 以上のことを考え合わせると、確かにこの『ア・フィックル・ソーナンス』は、マクリーンの代表的な盤ではないし、ソニー・クラークの側から見ても決して一押し盤というわけではない。その意味では、マニア向けと言われても仕方ない部分があるのかもしれない。けれども、個人的には、妙に安心して聴けてしまう盤でもある。個人的好みで特に推したいのは、1.「ファイヴ・ウィル・ゲット・ユー・テン」と3.「サンドゥ」で、いずれもソニー・クラークのペンによる曲。


[収録曲]

1. Five Will Get You Ten
2. Subdued

4. A Fickle Sonance
5. Enitnerrut
6. Lost


[パーソネル、録音]

Jackie McLean (as)
Tommy Turrentine (tp)
Sonny Clark (p)
Butch Warren (b)
Billy Higgins (ds)

1961年10月26日録音。




 ​
【メール便送料無料】ジャッキー・マクリーン / ア・フィックル・ソーナンス[CD][初回出荷限定盤(生産限定盤(生産枚数終了,または7月末までの限定出荷商品))]




   以下のブログランキングに参加しています。お時間の許す方は、
   “ぽち”応援よろしくお願いします。
       ↓      ↓      ↓

にほんブログ村 音楽ブログ ジャズへ ブログランキング・にほんブログ村へ





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2018年05月28日 06時37分14秒
コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

Free Space

ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村

にほんブログ村 音楽ブログ ロックへ

にほんブログ村 音楽ブログ ジャズへ

にほんブログ村 音楽ブログ ワールドミュージックへ
      ↑        ↑
ランキングサイトに参加しています。よろしければクリックで応援お願いします!
      ↓        ↓
人気ブログランキングへ



↓相互リンク↓

ちょっと寄り道 [音楽の旅]




Calendar

Keyword Search

▼キーワード検索


© Rakuten Group, Inc.
Design a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: